実家の片付け、費用はどの位かかる?

実家の片付け、費用はどの位かかる?

あなたの実家は、片付いていますか?
近年「家に物が多すぎる」、「親が物を捨てない」といった悩みを持つ子供世代が増えています。
実家の片付け問題は、テレビで特集が組まれたり、書籍が出版されたりしています。
両親には片付ける気がなく、かと言って自分が片付けに行く時間もない。
そんな時、業者に依頼するという選択肢もあります。
今回は、業者を利用した実家の片付けがどのようなものなのか、見ていきましょう。

実家の片付けの費用見積

もし、片付けをしなかったらどうなる?

もので溢れ、汚くなった実家。
積み上げられた空き箱や紙袋、期限切れの食材、もう着ない衣類、子供たちの作品など、子供から見れば、どう見てもいらないものばかり。
でも、両親にとっては思い出の品だったり、まだ使うかもしれないという気持ちから、ものがどんどん溜まっていってしまうようです。
こんな状態の実家、もし片付けをしないで放置していると、どうなってしまうのでしょうか。

怪我のリスクが高くなる

実家の片付け不足故の転倒

多くのモノに囲まれた家は、掃除がしにくく、病気や怪我を誘発しやすくなります。
長い間、積みっぱなしで動かさないものにホコリが溜まったり、カビが生えたりすることから、病気の原因になることがあります。
また、家の中で、通路など生活動線が確保されていないと、ものにつまづいて転倒するリスクが高まります。
最悪の場合、骨折して寝たきり生活になってしまう可能性も考えられるのです。

家の価値が低くなる

もしも実家を売却することになった場合、片付いていない家は状態が悪いと判断され、売れにくくなったり、数十万から数百万近くも売値が低くなってしまうことがあります。

親を説得するためのポイントは?

長年、生活して来た家だからこそ、片付けは難しい問題です。
どうすれば、親御さんに納得してもらえるでしょうか。

事前に説明する

まず、片付ける前に「これから部屋の片付けをしますよ」と宣言しましょう。
実家にあるものは、親のものです。
たとえ実子であっても、本人の許可を取らずに捨ててはいけません。
親御さんを尊重し、必ず声をかけましょう。

一緒に片付けする

高齢になってくると、体力・気力ともに衰え、なかなか腰をあげられないものです。
でも、息子や娘が手伝ってくれるのなら、と、片付ける気持ちが出てきやすくなります。

快適さをアピールする

いきなり大物を片付けるのでなく、まず台所や洗面台などを片付けましょう。
日常でよく使う部分がきれいで快適になると、他の部屋も片付ける意欲がわきやすくなります。

ネガティブな言葉を使わない

「汚い」「だらしない」などのネガティブな言葉を言わないよう気をつけましょう。
親御さんを怒らせてしまったり、責められているように感じさせ、やる気をなくさせてしまいます。
片付けることでの良い面をアピールするようにしましょう。
親子の仲でも少しだけ気を遣って、気持ちよく片付けをしたいですね。

片付けを行う前に

実家の片付けのチェックシート

実家の片付けをすることが決まったら、まず、家が現在どのような状態になっているかをチェックしましょう。
家の現状によって、自分たちで片付けできるのか、業者に任せた方がいいのかを判断し、効率的に作業を行うことができます。

まず、生活空間が整理されているかどうかをチェックしましょう。
リビング、キッチンや浴室など、日常生活に必要な空間の整理ができている場合は、片付けは比較的やりやすくなります。

次に、押入れや納屋、倉庫などをチェックします。
ここにはものが詰まっていることが多いので、廃棄するものと残すものをしっかり仕分けしましょう。

家全体にものが溢れ、足の踏み場もないような、いわゆる「ごみ屋敷」状態なら、業者に任せた方がよいでしょう。

片付けを依頼するメリットは?

では、業者に依頼すると、どんなメリットがあるのでしょうか。

肉体的な負担がない

溢れたごみを仕分けし、処分するのは重労働です。
特に、膨大なごみを搬出する作業は大きな負担となります。
しかし、業者に依頼すれば、運び出しから廃棄まで全てやってもらえます。

ごみを処分する必要がない

大量に出たごみを自分で処分する場合、分別しなくてはならない上、指定日にしか出せません。
また、自治体によっては一度に出せる量が決まっているため、捨て終わるまでに何日もかかることがあります。
また、粗大ごみなどは別途、申し込みなどの手続きや、指定場所まで自分で持って行かなくてはなりません。
しかし、業者に依頼すれば、すべて一度で運び出し、処分してもらえます。

時間がかからない

自分たちで家の片付けをしようとすると、何日もかかってしまいます。
また、家族と離れて暮らしている場合は、片付けに取りかかること自体、なかなかできないことも多いものです。
でも、業者に依頼すれば、1〜2日ほどで片付いてしまいます。

実家の片付けにかかる費用はどのくらい?

では次に、実家の片付けを業者に依頼した場合の費用について見ていきましょう。
実際にかかる費用は、見積もりをしてもらわなければ分かりませんが、以下がおおよその目安です。

間取り作業人数費用相場
1R・1K1〜2名3万円〜8万円
1DK2〜3名5万円〜12万円
1LDK2〜4名7万円〜20万円
2DK2〜5名9万円〜25万円
2LDK3〜6名12万円〜30万円
3DK3〜7名15万円〜40万円
3LDK4〜8名17万円〜50万円
4LDK〜4〜10名22万円〜60万円

自宅の片付け費用は、人件費、ごみの処分費、車両費などそのほかの費用の合計です。

ごみの処分費には、粗大ごみや家電の処理費用も含まれます。
そのため、ごみの量や種類によって料金が変わってきます。

また、部屋が広い、ごみの量が多いなど、人手が多く必要な場合は、料金が加算されることになります。

また、ごみを搬出する車両の種類によって、料金が変わります。
サイズの大きいトラックが必要な場合、車両費は高くなります。
ごみの量が多く、トラックが何台も必要な場合も、それに応じて料金も増えることに。
自宅の立地により車を近くにつけられない、集合住宅の場合はエレベーターの有無などによっても料金が変わります。
このほか、害虫駆除が必要な場合や、通常の清掃では落としきれない汚れや臭いがある場合も、料金が加算されるでしょう。

料金については、後でトラブルにならないよう、必ず事前に契約内容を確認しておきましょう。

片付け費用を抑えるには?

プロに片付けを依頼する際、できるだけ費用は抑えたいですね。
それにはどうしたらよいのでしょうか。

ある程度片付けておく

実家の片付け費用削減のお手伝い

片付け費用は、処分するごみの量によって大きく左右されます。
つまり、ごみの量が少ないほど費用も少なくなるわけです。
そこで、事前に、自分たちでできる範囲での片付けや不用品の処分をしておきましょう。

布団やじゅうたんなどは、業者に依頼すると費用がかさみます。
これらは行政サービスで安く処分できるので、あらかじめ処分しておきましょう。

また、不用品をリサイクルショップで買い取ってもらったり、可能なものは無料引き取りしてもらいましょう。

庭や倉庫のみなど、部分的に依頼することもできます。
状況に応じて相談するとよいでしょう。

箪笥などに、現金や金券類、貴重品が隠れていないかチェックしておきましょう。
親御さん世代は、こういった場所にヘソクリをしている人もあるようです。

買い取りできる業者を選ぶ

業者の中には、不用品の中からまだ使えるものを買い取ってくれるところがあります。
買い取り分を作業料金から差し引く形になるので、結果として業者に支払う費用が安くなります。
さまざまな業者がありますが、近年、遺品整理業者は、買い取りに関する知識や資格を持つスタッフを置く会社が増えています。
また、そういったスタッフがいない場合も、専門業者と提携しているところがあるので、相談してみましょう。
遺品整理業者は、生前整理としてのプランを用意しているところもあるので、併せての相談がお勧めです。

相見積もりを取る

業者に依頼する場合は、3社ほどと相見積もりを取りましょう。
費用だけでなく、サービス内容についても比較・検討することができます。また、見積もり時の対応によって、良い業者かどうかを見極めることもできます。
後でトラブルにならないよう、見積もりの時点でなんでも質問・相談しておきましょう。

まとめ

実家の片付けの費用見積を確認する親

実家の片付けは、時間と手間のかかる作業です。
リサイクルや自治体のゴミ収集を最大限に活用しながら、片付け業者を使うのがお勧めです。
効果的で費用の節約にもなる片付けを行い、親に健康で長生きしてもらいたいですね。

この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家

氏名:新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。