供養につい

雛人形のご供養や処分方法について

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女の子の誕生を祝い、すこやかな成長を祈る雛人形。
2月に入ると、そろそろ出し始めるお宅もあるかもしれませんね。
雛人形は、持ち主である女の子の身代わりとなって災厄を引き受けてくれるといわれています。
女の子を守ってくれる雛人形、いつまでも大切にしたいものですが、生活環境の変化などで手放さなくてはならないこともあります。
そんなとき、雛人形はどのように処分すればよいのでしょうか。
仕方のないこととはいえ、お人形を普通のごみと同じように処分するのは抵抗を感じる人も多いのではないでしょうか。
今回は雛人形の処分とご供養について見ていきましょう。

ひまなつり

雛祭りと雛人形について

最初に、雛祭りと雛人形の歴史についておさらいしておきましょう。

雛祭りのルーツとは?

雛人形

雛祭りは、古代中国の上巳の節句という年中行事が起源だといわれています。
「上巳の節句」とは、3月最初の巳の日に水に入って禊をし、災厄を祓う行事です。
この行事では、草木や紙で作った人形を水に流します。
自分の身代わりの人形を流すことで一年の災いを祓い、幸せを願いました。
日本の平安時代には、乳幼児の死亡率は現代とは比較にならないほど高く、赤ちゃんのうちに死んでしまうことも珍しくはありませんでした。
そこで、親たちは子どもの健やかな成長を願い、赤ちゃんの枕もとに災いを受けてくれる形代(かたしろ)を置き、厄除けとしたのです。
この形代を、春に川に流して一年の災いを祓ったのが雛祭りの始まりといわれています。

雛人形とは?

平安時代、貴族の子女は人形遊びを楽しんでいたようで、この遊びは「ひいな遊び」と呼ばれていました。
ひいな遊びは『源氏物語』にも何度も登場します。
中でも、光源氏がまだ幼い若紫と一緒に人形で遊ぶところは微笑ましい場面でしょう。
“ひいな”、“ひな”は、もともと「小さくて可愛いもの」という意味で、ひいな遊びには紙や布で作られた素朴な人形が使われたようです。

時代が下ると、ひいな遊びの人形は、次第に華麗で立派なものになっていきます。
江戸時代になると、制作技術が進化してさまざまな人形が作られるようになり、女の子の間で人形遊びが大流行しました。
雛人形も次第に豪華で立派なものになっていき、もちろんお金もかかっているので川に流すわけにはいかず、飾って楽しむスタイルになったようです。
そして、飾り物としての古の形式と、一生の災厄をこの人形に身代りさせるという祭礼的意味合いが強くなり、武家など身分の高い女性の嫁入り道具の一つにもなっていったのです。

雛人形の正しい取り扱い方法は?

では、雛人形はどのように取り扱うべきなのか、見ていきましょう。

雛人形はいつまで飾るべき?

繰り返しになりますが、雛人形は、持ち主の災厄を代わりに引き受けてくれるお人形です。
そのため、何歳まで持つ、何歳まで飾る、などの決まりはありません。
本来は何歳まで飾ってもよいものですし、一生持っていてもよいものです。
もちろん、結婚するときに持っていくのもよいですね。

雛人形は代々継ぐもの?

よい着物、高価な宝石などが、祖母から母、母から娘へと代々受け継がれていくという話はよく聞きます。
雛人形も、歴史があるだけに、受け継がれていっても不思議ではないようなイメージがあります。
ですが、雛人形は、他のものとは少し違います。
雛人形は、女の子が生まれた時に、その子に降りかかる災いや汚れを代わりに引き受けてくれる「身代わりのお人形」でしたね。
そのため、女の子一人につき一対の雛人形が必要ということになり、祖母や母のものを継ぐのではなく、その子専用のお人形を用意することになります。
だからといって、古い雛人形を処分する必要はありません。
スペースに余裕があれば、祖母の人形、母の人形、娘の人形と、それぞれの雛人形を一緒に飾りましょう。
一緒に並べてみると、それぞれの時代の違いや雰囲気・表情の豊かさを楽しむことができます。

いつから飾って、いつしまう?

雛人形は、この日から飾るのが正しいという明確なルールはありません。
一般的には節分の翌日から2月中旬頃までに飾るのがよいとされていますが、あくまで目安です。
ただ、桃の節句の前日にバタバタと出すのは良くないとされています。
少し早めに飾って、お節句気分を盛り上げるとよいですね。

雛人形の片付けは「お節句が終わったらできるだけ早く」とされています。
「ひなまつりが終わってすぐに雛人形をしまわないと婚期が遅くなる」と聞いたことはありませんか?
しかし、それはあくまでも俗説で、お節句が過ぎても雛人形を出しておくようなだらしなさの戒めといわれています。
また、雛人形は、もともと子供の穢れを移して厄を祓うものでした。
その意味から、雛人形を片付けることは、流し雛を川へ流すのと同じ意味合いがあるとも考えられます。
そのため、移した穢れが戻って来ないように、早めにしまうようになったようです。

雛人形を手放さなくてはならなくなったら

ひな人形の処分

処分を決めたら

大切な雛人形ですが、実際にはいろいろな事情から、なかなか飾れなくなってしまうお宅も少なくないようです。
ずっと押し入れに入れたままでは場所ふさぎですし、何となく縁起も良くないような気もします。
それならば、思い切って処分しようか・・・。
ですが、お人形を捨てるのは何となく怖い、バチが当たりそう・・・そんな気がしてしまう人も多いのではないでしょうか。

これまで、女の子の災厄や汚れを一身に受けてくれた雛人形。
それだけに、いくら処分するとはいえ、丁寧に扱いたいですね。
ケースや台、道具などごみとして処分できるとしても、やはりお雛さまやお内裏さまをはじめとする人形は、感謝を込め、きちんと供養したいものです。

お人形を供養するには?

古くなって役目を終えたお人形に感謝を込めてお別れをするには「人形供養」という方法があります。
日本では、古くから「ものには魂が宿る」という考えがあります。
中でも、顔のある人形には、なおさらそう感じる人が多いでしょう。
役目を終えたお人形の魂が安らかに眠れるよう感謝を込めて天に返し、区切りをつけましょう。

人形供養とは?

人形供養で最も一般的な方法は「お焚き上げ」です。
お焚き上げは、日本で古くから行われてきた伝統的な風習で、役目を終えた大事にしていた物を処分する際に行われます。
魂が宿っているとされるものが火で燃やされることによって浄化され、天に還っていくと考えられています。

人形供養をするには?

雛段

では、人形供養をする方法について見ていきましょう。

お寺や神社に持ち込む

お寺や神社では、一年間、家や人を守ってくれた破魔矢やお札をお焚き上げしてもらえるところがあります。
お正月が過ぎて行われる「どんど焼き」や「左義長」という行事がそれです。
近年、環境問題から境内でのお焚き上げができない寺社も増えているので、事前に問い合わせましょう。

人形供養を多なっている寺社に依頼する

寺社の中には、人形供養に特化して受け付けているところがあります。
たとえば、東京の明治神宮では、毎年秋に「人形感謝祭」を行っています。
この日に明治神宮へお人形を持ち込めば、お人形の魂を祓い清め、御霊上げしてもらえます。
また、全国には郵送で供養を受け付けている寺社もあります。
このような寺社では、ダンボールにお人形を入れて送れば供養とお焚き上げをしてもらえます。
送り方は寺社によって異なるので、ホームページなどで確認しましょう。

専門業者に依頼する

最近では、供養を代行してくれる専門業者もあります。
専用のダンボールが用意されているので、その中にお人形を入れて送りましょう。

葬儀場に持ち込む

葬儀会社や葬儀式場でも、人形供養を行っています。
開催時期などは会社によって違いますが、年に数度ほど人形供養サービスを行っているので、持ち込んで供養してもらいましょう。

自分で供養する

人形供養は、自分で行うこともできます。
まず、入浴をして身を清めましょう。
そして、お人形の汚れを丁寧に落とし、塩を振って清め半紙など白い紙に包みます。
感謝の言葉をかけて、他のごみと混ぜないように自治体指定のごみ袋に入れて封をします。
自治体のごみに出す場合は、事前にルールを確認しておきましょう。

まとめ

処分しにくいひな人形

手のひらに 飾って見るや 市の雛 (小林一茶)
可愛くて、身を守ってくれた雛人形。
処分には決断が必要ですが、お人形も心残りなく天に還っていける人形供養で、感謝を込めてお別れしましょう。
どうしても処分することができない場合は、人に譲ったり、寄付したりなどの方法も考えるとよいでしょう。

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