近年、全国的に社会問題にもなっている「ゴミ屋敷」。
ゴミや不用品が足の踏み場もないくらい積み重なり、「どうやって人が生活しているのだろう」と疑ってしまうほど酷い状態のゴミ屋敷も少なくありません。
害虫が繁殖し、耐えられないほどの悪臭を放つほど不衛生な環境になるほどゴミを溜め込んでしまうのは、ただ「片付けるのが苦手」「片付けが面倒」といった、単純な原因だけではありません。
ゴミ屋敷になってしまうのは、心理的な原因が大きくかかわっていることが多いです。
今回は、ゴミ屋敷になってしまう人の心理状態傾向・特徴についてまとめています。
最後には、ゴミ屋敷にならないための解決策もご紹介していますので、決して他人事だとは思わずに、チェックしてみてください。
目次
ゴミ屋敷住人の心理的背景6つ
ゴミ屋敷になってしまった方の背景には、主に6つの要因が挙げられます。
外から見ると、そこまでひどくなる前に解決できそうなものと思われますが、ゴミ屋敷の住人自身にもどうしてもコントロールできない心理的背景が潜んでいるものです。
ここでは、実際によく見られる心理的特徴を紹介します。
1.職場や家族になじめず孤独や疎外感を感じている
ゴミ屋敷の背景には、社会的な孤立感が関係していることがあります。職場や家庭でうまく馴染めず、人とのつながりを持ちづらい人は、人間関係のストレスから心を閉ざしてしまうと、自宅が唯一の「安全地帯」となりがちです。
周囲に認められない状況が続くと、誰も訪れない部屋は徐々に関心を持たなくなってしまいます。
普段は心を守るシェルターのような存在でも、寂しさや無力感から自暴自棄になり、環境への興味をなくすことで手入れされなくなります。
次第に散らかっていく一方になると、本人は片付ける意味を見失うもので、孤独感と疎外感と一緒にゴミが蓄積してしまいます。
2.貧乏を経験し、もったいない精神が強い
ゴミ屋敷の心理的要因には、過去に貧困を経験した人の捨てるのがもったいないという精神が反映されている場合があります。
「いつか使える」「また必要になるかも」「まだまだ大丈夫」と感じ、物を捨てるのに強い罪悪感を抱きます。これは普段着用する衣服だけでなく、食器の空き箱、使い切った洗剤の容器などにも及んでしまいます。
この状態が続くと、いつのまにか捨てられない物が部屋を占拠するようになり、中には「壊れても修理できるはず」と何年も使わない家電まで置いているケースもあるものです。
過度な節約の意識が働きますので、このようなもったいない精神が捨てられない行動を促してしまいます。
3.ストレスの発散が苦手でいつも不安
仕事内容や職場の人間関係、プライベートなどで慢性的なストレスを抱えると、身体的・精神的に疲れ果ててしまい、掃除にまで手が回らなくなります。
このような状態になると、疲れたから掃除は明日にしようと先送りにしがちです。次の休日や連休にまとめて掃除しようなどと考えていると、どんどん物が溜まり、ゴミが散らかった状態が日常になります。
ふとした時に部屋の乱れが目に入るようになると、自己嫌悪や不安を呼び、より一層気力を奪っていく悪循環に陥ってしまいがちです。
それでも本人はストレスから抜け出せないので、この問題を次の休みにまとめて掃除しようと思ってしまい、結局動き出せないことが多くなります。
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4.極度の潔癖症で汚いものに触れるのが気持ち悪い
ゴミ屋敷になってしまう人は、何も汚れに無頓着なわけではありません。
意外にも極度の潔癖症の人は、カビや害虫、悪臭に対する嫌悪感が人一倍強いもので、ゴミに触れること自体がストレスになってしまいます。
消費期限の切れた食品や腐ってしまった食品が冷蔵庫にある場合、手に取るのが怖い、中身を確認するのが嫌という心理状態になって放置しがちです。
冷蔵庫が満タンで入れられない食材を常温で放置するようになり、さらに腐ってしまう状態を促してしまいます。こうなると手が付けられないようになり、いつの間にかゴミ屋敷となってしまうものです。
5.無頓着で汚れた環境での生活が気にならない
ゴミ屋敷で生活する人の中には、生活空間に対する関心が薄く、「多少汚くても問題ない」と感じるタイプの人もいます。
要はゴミ屋敷が進んでもそこまで気にならず、特に他人の目を意識する場面が少ない人や仕事、趣味に没頭してしまう人は掃除よりも優先してしまうものです。
そもそも、ゴミ屋敷の異臭や部屋の汚れへの感受性が低い場合、普通に生活ができてしまうので、ゴミ屋敷になっていくのに気づかないので、余計にゴミを放置してしまいます。
注意してくれる人が周囲にいるならまだしも、このような性格の人は人づきあいで部屋に招き入れることがなく、外で人に会っても意外に身だしなみが綺麗なこともあるので周りも気づかないパターンがあります。
6.人に頼ることが申し訳ない
ゴミを放置し続けて自分で片づけられない場合、人に頼るのが申し訳ないと考えてしまう人も、いつの間にかゴミ屋敷になってしまうことがあるものです。
友だちや家族はもちろん、業者にも依頼できない人は、「心配させられない」「迷惑をかけたくない」「人に知られたくない」という心理状態から人を頼ることができません。
早い段階で人に頼んでいると改善できるものですが、人に頼るのが申し訳ない人ほど問題を一人で抱え込む傾向があります。
時間が経つにつれ、自分の手ではどうにもならなくなり、完全に閉じこもってしまってゴミ屋敷になってしまいます。
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ゴミ屋敷になってしまう人に多い心理状態
ゴミ屋敷になってしまう原因は人の心理が大きく影響していることがあります。
まずは、ゴミ屋敷に住んでいる人はどのような心理であるか紹介します。
片付け、掃除をしたくない
部屋の片付けや掃除をしたくないという心理の人は、ゴミを捨てること自体苦手にという心理になっている人が多いです。
「使ったものを元の場所に戻す」といった習慣が付いていないと、1度頑張って片付けたとしてもすぐに散らかってしまいがちです。
ゴミをゴミ袋にまとめたとしても、袋が何個も部屋のなかに溜まっているというのも、ゴミ屋敷にはよく見られる光景です。
また、掃除が苦手な場合だと、部屋の中にホコリや食べかすがどんどん溜まり、不衛生な状態となってしまいます。
頭のなかでは「片付け、掃除をしなきゃ」と思っていても、「明日から」「今度」など何かと理由をつけて先延ばしにしてしまう心理になりがちです。
どんどんゴミが溜まっていくとその環境に慣れた心理状態になってしまい、気づいたらゴミ屋敷化してしまうケースも少なくありません。
片付け、掃除をする時間がない
日々の仕事などが忙しく時間に追われている人は、片付けや掃除をする行為を二の次に回してしまう心理になりがちです。
朝から深夜まで仕事をしている人は、ゴミをまとめて出す時間さえない場合もあります。
とくに単身者や1人暮らしの高齢者の場合は、他にゴミ出しをしてくれる人がいないため、片付けや掃除がおろそかにしてしまう心理になりがちです。
掃除をおろそかにしてしまう心理になっていない場合でも、ゴミを出す時間がなければ、いずれゴミ屋敷になってしまう可能性があります。
深夜勤務をしている場合は、生活リズムがゴミ収集の時間に合わないことから、ゴミを捨てるタイミングがとれないことが原因の場合も多いです。
もったいない精神が強い
ものを大切にする「もったいない精神」という心理は、決して悪いことではありません。
まだ使えるものを大事に使うことは、むしろ立派なことです。
しかし、今使う予定がないものを「いつか使うかもしれない」という心理が働いて、なんでもかんでも取っておくのは、ゴミ屋敷におちいってしまう原因にもなりえます。
「もったいない精神」の度が過ぎてくると、賞味期限が過ぎて食べられない食品や、お弁当の殻、いつ飲んだか分からない開封済みのペットボトルまで捨てられなくなってしまうことがあります。
すると、結果的にゴミが捨てられない心理になってしまい、ゴミが部屋中を埋め尽くし、ゴミ屋敷化してしまうのです。
孤独感が強い
社会や他人の関わりをもたず、孤独感が強い心理状態で生活しているのも、ゴミ屋敷になりやすい大きな原因です。
誰とも会わず、話もしない暮らしをしていると、ゴミが溜まっていることを誰も指摘してくれません。
こういった孤独な生活をしていることで、ゴミに溢れた部屋での生活が当たり前になってしまうのです。
また、配偶者に先立たれ1人暮らしになった高齢者は、寂しいといった心理からゴミを集めてしまうケースも少なくありません。
孤独感による精神・心理的なストレスを紛らわすために、ゴミで囲まれた生活を送り、ゴミ屋敷に至ってしまいます。
精神的・心理的な疾患を患っている
精神的・心理的な疾患が原因で、片付けたくても片付けられない人も少なくありません。
代表的な病気としては、「ADHD」「うつ病」「セルフネグレクト」「アスペルガー障害」などがあります。
こういった病気を患っていると、普通なら簡単にできる片付けが難しいため、部屋がどんどん散らかってしまいます。
決して片付ける意思がないわけではないのにゴミを溜めてしまう心理状態は、かなり苦しいものです。
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ゴミ出しルールがよく分からない
近年、自治体のゴミ出しルールが細分化されています。
ゴミの減量化や環境問題に起因したものですが、結果、ゴミ出しのルールがよく分からないという人も増えているようです。
かつては「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」程度の分類だったものが、より細かく分類している自治体も多いので、ゴミの分別のルールが分からなくなり、分からないからゴミを出せない。このような心理的な悪循環に陥ってしまい、ゴミを捨てることができない人もいます。
特に毎日忙しい場合、ゴミ出しルールを覚えることも負担になってしまいますので、結局は後回しにし続けてゴミを出せず、ゴミ屋敷となってしまうのです。
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慢心によるゴミ屋敷化
汚い部屋ではあっても、「本気を出して掃除すれば綺麗にできる」との慢心がゴミ屋敷を招くケースもあります。
部屋の汚さは自覚しているものの忙しかったり、あるいは掃除のモチベーションが上がらないので掃除ができない。しかし、掃除を行えばすぐにでも綺麗にできる。
このような慢心ともいうべき心理状態が、やがてはゴミ屋敷をもたらすケースもあります。結局は掃除を後回しにしているだけでしかなかったり、あるいはまとめて掃除をとは思っていても、実際に掃除を行うシチュエーションになると、想像以上の部屋の汚さで心理的に参ってしまい、掃除ができずにゴミ屋敷を悪化させてしまうのです。
汚い部屋をデメリットだと思っていない
汚い部屋には様々なデメリットがあるのですが、家にいる時間が短い、あるいは自分自身のテリトリーだけは綺麗なので、ゴミ屋敷をデメリットだと思っていないケースもあります。
汚い部屋には異臭や不衛生など、自分自身だけではなく周辺にも迷惑を与えているのですが、家にいる時間が短かったり近所付き合いがないのでデメリット面に気付かないのです。
そのため、汚い部屋に対して「何とかしなければ」という心理が働かないのでいつまでも掃除をすることなく、やがてはゴミ屋敷化を招いてしまいます。
ゴミ屋敷になりやすい人の心理的傾向
ゴミ屋敷になりやすい人には、以下のような特徴があります。
- 「やりっぱなし」が多い
- 人を家に呼ぶことがほとんどない
- 疲労が溜まり、家にいると休日でもやる気がわいてこない
- 何かしようと思っても、つい後回しにしてしまう
- ゴミを捨てる方法がわからない
- 勤務時間と収集時間があわず、ゴミが捨てられない
- 部屋にゴミ箱を置いていない
- 「いつか使える」と考えてしまい、ものが全然捨てられない
- 「もったいない」が口癖
これらの特徴にあてはまる項目が多いほど、ゴミ屋敷になってしまう可能性が高いです。
ただし、ゴミを片付けようと思っても片付けられない場合は、何らかの精神疾患が原因の場合もあります。
少しでもサインや不安を感じたら、一度医療機関を受診し、専門の医師に相談してみましょう。
「やりっぱなし」が多い
掃除とは、いわば片付けです。
何かをした後に行うものですが、やりっぱなしにする傾向が強い人は、掃除そのものを行わない傾向が強いのでゴミ屋敷にしてしまいやすいです。
新しい物を買ってきて開封すればゴミが出ます。物を使うという目的だけしか考えられない心理状態とも言えますが、片付けをしなければゴミが堆積され、ゴミ屋敷化してしまいます。
人を家に呼ぶことがほとんどない
人間は他人からの視線を意識しやすいです。そのため、他人が家にくる時には「綺麗にしなければ」という心理が働くのですが、家に来る人がいなければ、そのような心理が働くこともありません。
むしろどれだけ汚い部屋であっても、誰かに見られる訳ではないという心理から、掃除を疎かにし、ゴミ屋敷にしてしまう傾向にあります。
一人暮らしの家・部屋はパーソナススペースなので、汚い部屋にしても「誰かにみられるわけではない」との思いが働いてしまうのです。
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疲労が溜まり、家にいると休日でもやる気がわいてこない
毎日忙しい日々を送っていると、休日はまさに「休む日」になってしまいがちです。趣味やリフレッシュに時間を費やすのではなく、ただただ寝ているだけ。付かれているので何もやる気が起きないなど、アクティブな心理が働かない人もまた、ゴミ屋敷リスクが潜んでいます。
このタイプの人は、部屋が汚いとは分かっていても、毎日の疲れから掃除が行えず、部屋を綺麗にすることができずにゴミ屋敷化を招いてしまうのです。
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何かしようと思っても、つい後回しにしてしまう
何かをする時に後回しにしがちな人もゴミ屋敷リスクが潜んでいます。
なぜなら、このような心理状態になりやすい人は、掃除も後回しにしてしまいがちです。
部屋が汚いので掃除をしなければとは思っていても、「後で」「暇な時に」といった心理が働き、なかなか手を付けません。しかしその間にも部屋は汚くなりますので、後回しを続けた結果、ゴミ屋敷になってしまうのです。
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ゴミを捨てる方法がわからない
引っ越したばかりだったり、あるいは初めての一人暮らしの場合、ゴミの捨て方が分からないため、ごみを溜め込んでゴミ屋敷にしてしまうケースも見受けられます。
ゴミを捨てなければという心理は働くものの、肝心の捨て方が分からないのです。特に近年はゴミ出しルールが細分化しています。自治体はもちろんですが、マンションによっても独自のルールが制定されているのでゴミ出しのルールが把握できないのです。
さらには近所付き合いがないので尋ねる相手もおらず、いつまで経ってもゴミを捨てることができないのです。
勤務時間と収集時間があわず、ゴミが捨てられない
ゴミを捨てなければという心理はあるものの、ゴミ出しの時間に家にいないなど、ゴミ出しのルールと労働・勤務時間がマッチしていないことでゴミを出せず、ゴミを堆積させてゴミ屋敷化させてしまうケースもあります。
一般的に、ゴミ出しは朝までにと定めている自治体が多いです。つまり、朝仕事をしている、あるいは夜勤等で朝帰宅して寝ている人は、ゴミ屋敷リスクが高いことになります。
部屋にゴミ箱を置いていない
自分の部屋にゴミ箱を置いていない人は、ゴミをそのままにしてしまう傾向にあります。
なぜゴミ箱を置かないのか、その心理は人それぞれです。
面倒という人、デザイン性が悪い、匂いの原因なので嫌だといった心理が考えられるのですが、ゴミ箱がなければゴミをまとめることができません。
「いつか使える」と考えてしまい、ものが全然捨てられない
物を捨てられないタイプの人は、ゴミ屋敷リスクが高いです。
傍から見ればゴミ、あるいは不用品だとしても、「いつか使える」「何かに使える」「大切な人からもらった」等、物を捨てられないタイプの人は、物が増えていく一方です。
物を大切にする心理は悪くはありません。しかし、あまりにも過度にその心理が働いてしまうと、物が減りません。
単純な理屈ですが、捨てる物よりも入ってくる物が多ければ家の中・部屋は汚くなります。
「もったいない」が口癖
「もったいない」と思うことが多い人もゴミ屋敷リスクは高いです。
こちらもやはり先に挙げたように、物を捨てないタイプの人が多いのですが、さらには捨ててあるゴミを持って帰ってくる傾向も見受けられます。
ゴミ収集場所に出ている他人のゴミを見て「まだ使える」「良い状態なのに捨てるのは勿体ない」といった心理が働き、自宅に持ち帰ってきてしまうのです。
ゴミを捨てないだけでもゴミ屋敷リスクは高いですが、さらに他人のゴミまで持って帰ってきてしまうとなればゴミ屋敷リスクもより高くなってしまいます。
決まった場所にいることが多い
机の前、ベッドの上など部屋にいる時には決まった場所にいることが多い人もゴミ屋敷リスクが高いです。
このタイプの人は、自分が普段いる場所さえ良ければ、他が汚くとも気にならない傾向にあります。さらには「合理的に」との心理から、そこにいることで完結する環境を整えます。
例えばPCの前にいることが多い人は、手を伸ばせる位置にスマホの充電器やゴミ箱等、必要なものを配置して部屋の中を動かなくてよいようにします。
すると、自分の目の前以外が汚くなっても、生活に支障が出ていないので何もせず、ゴミ屋敷化を招くのです。
ゴミ屋敷に住み続けてはいけない3つの理由
一度ゴミが溜まり始めると、「片付けるのは面倒」「人に見られたくない」と放置しがちです。ゴミ屋敷は散らかった部屋というだけではなく、さまざまなリスクをはらんでいます。
ここでは、ゴミ屋敷に住み続けることで生じる深刻な3つの問題について解説します。
1.自己嫌悪が止まらず、積極的になれない
散らかった部屋が視界に入るたびに「自分はダメだ」「だらしない」「何もできない」と無意識に自己嫌悪が止まらず、積極的になれず自信を失っていきます。
これが慢性化すると何をするにも気力が湧かず、生活そのものが受け身になって日常生活にも影響を及ぼしていきます。
自宅というのは本来リラックスできる空間ですが、心理的に自己肯定感が大いに下がると心も閉ざされていき、外に出る意欲や人と関わる気持ちも失われてしまうものです。
さらに、ゴミ屋敷と化した部屋を見るたびに、もっと落ち込むようになり、負のループが止まらなくなります。
2.不衛生な環境で健康被害を引き起こす
ゴミ屋敷にはホコリ、カビ、害虫、悪臭が常に存在しており、不衛生な環境に住むことで深刻な健康被害を引き起こします。
放置された食べ残しやペットの糞尿、排泄物が原因で、ゴキブリ・ネズミ・ダニが大量発生することもあるものです。
これらは呼吸器系の病気、皮膚疾患、アレルギー悪化などを引き起こす可能性があります。またカビによる肺炎やアトピーの悪化につながり、ネズミが媒介する感染症も危険です。
ゴミ屋敷に住み続けるだけで、普段健康な人であっても病気になる可能性があり、非常に劣悪な環境であることを意識しておきましょう。
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3.ゴミ屋敷は火事が起こりやすい
ゴミ屋敷は火災リスクが極めて高い環境です。紙や衣類といった可燃物が床に山積みになっているため、電気コードのショートやコンセントにほこりが溜まりやすいトラッキング現象、タバコの火種、コンロの使用などが引火の原因になります。
また、ゴミが山積みなっていると、通路が塞がってしまいます。火事が起きても逃げ遅れる危険性も高まり、住人自身の命を脅かす結果になりかねません。慌てて逃げようとして、床に散らばったプラスチックの破片などで足をケガする恐れもあります。
火災時には近隣を巻き込んだ大惨事へと発展する可能性もあり、社会的責任も問われます。特に火災の原因として「ゴミ屋敷」と報道されれば、社会的信用も一気に失われてしまうでしょう。
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ゴミ屋敷になる心理を解決する方法
リスクを知る
ゴミを溜め込むと、ただ部屋が汚くなるだけでは済まされません。
害虫や悪臭が近隣トラブルを招いたり、溜め込んだゴミから出火して火災を引き起こしたりするリスクがあるのです。
また、ゴミ屋敷という不衛生な場所で生活することで、住人自身の健康状態や心理状態が悪くなる可能性もあります。
ゴミ屋敷がどれだけ重大な問題につながるのかをよく理解し、今の状態に危機感を持つことで、片付ける心理が働くきっかけにもなるのです。
人とコミュニケーションをとるようにする
ゴミ屋敷になってしまう背景には、孤独や社会との断絶が隠れていることが多くあります。
長期間、誰ともコミュニケーションを取らない生活を続けると、心理的に他人の目を気にしなくなり、「だれにも見られない」「だれも気にしない」と自己肯定感がどんどん下がっていきます。
これがやがて片付けへの無関心につながり、部屋が荒れていく悪循環が生まれてしまうものです。
解決方法として、ちょっとした挨拶や世間話からでも構いませんので、家族や昔の友人、近所の人、行政の相談員など、日常的に人と話す機会を少しずつ持ちましょう。
コミュニケーションを取ることで気持ちの整理ができやすく、片付けようとする前向きな気持ちや来客があるかもしれないという意識が芽生え始め、ゴミ屋敷から生活空間への意識が戻ってきます。
ゴミをゴミ箱に捨てることから始める
ゴミ屋敷を一気に片付けようとすると、体力的にも精神的にも大きな負担になります。
溜まり過ぎたゴミに対し、どこから手をつけていいのかわからず、半ば諦めてしまう人も少なくありません。
そこでおすすめしたいのが、ゴミをゴミ箱に捨てることから始める方法です。
使い終わったペットボトルをその場で捨てる、コンビニ袋はまとめて処分するなど、生活の中で出た明らかなゴミだけでもまずは「捨てる習慣を意識する」ことで、空間へのコントロール感を少しずつ取り戻すことができます。
最初のハードルが低ければ低いほど、継続しやすくなるので、たとえ一日1個の処分でも、積み重ねれば確実に変化は起きます。その成功体験が「自分にもできる」という自信に変わり、さらに行動力を引き出してくれるでしょう。
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できる範囲で、少しずつ片付ける
片付ける心理になったら、いるものを要らないものを仕分けていきましょう。
このとき、1日でどうにかしようとは決して思わず、少しずつ目標を決めて片付けていくことが大切です。
「今日はペットボトルだけ片付ける」「今日は玄関だけスッキリさせよう」など、無理のない目標を決めて、達成していくことが片付ける心理を継続するうえで大切になります。
友人や知人の力を借りられるのであれば、積極的に声をかけて応援を頼みましょう。
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自治体に相談する
行政にはゴミ屋敷問題に対応する専門窓口が存在します。多くの自治体では、生活支援課や福祉課などで、片付けの相談を受け付けています。
自治体は必要に応じて清掃業者や福祉専門員、地域の支援団体と連携してサポートしてくれます。
また、高齢者や障がいを持つ方、経済的に困窮している方に対しては、費用補助や福祉的な支援が受けられるケースもあるものです。
コミュニケーションが苦手な人だと、強制的に立ち入られるかもと不安になってしまうものですが、相談は匿名や電話でも可能な自治体が多くあります。
困っていることを口に出すだけでも、解決への第一歩になります。勇気を出して、地域の支援につながりましょう。
ゴミ屋敷清掃の業者に依頼する
自分ではどうにもならないほどゴミが溜まっている場合は、思い切ってプロの業者に依頼した方が早いです。
費用はかかりますが、数時間から数日の間にゴミ屋敷を解消することができますよ。
業者によっては、不用品回収と部屋の清掃も同時に依頼できるところもあるので、1日でも早く部屋をキレイにして新たな生活をスタートさせたい方は、業者依頼を検討してみましょう。
ゴミ屋敷の片付けはバスター七福神にお任せください
自宅がゴミ屋敷になってしまった方、ゴミが増えだしてお困りの方は、ぜひともゴミ屋敷バスター七福神にご相談ください。まずは「いるもの」と「いらないもの」を整理し、自治体のルールに沿ってサポートいたします。
女性スタッフも在籍していますので、どこにも相談できない女性の方も安心してご相談ください。
追加請求もありませんので、ゴミ屋敷の片づけに悩んでいる方は、公式ホームページからLINEやメール、電話でお気軽にお問い合わせください。
ゴミ屋敷になってしまう心理状態についてのまとめ
ゴミ屋敷にしてしまう心理として、掃除をしたくない・時間がない、もったいないと思いがち、孤独感の強さやゴミ出しのルールをよく分かっていなかったり、そもそもゴミ屋敷を悪いことだとは思っていないといった理由が考えられます。
また、やりっぱなしが多い人や家に他人を呼ばない人、何事も後回しにしてしまう人や物を捨てない人もゴミ屋敷リスクが高い人だと考えられます。
しかしゴミ屋敷は自分自身だけではなく、周辺環境にもリスク・デメリットをもたらしています。実際、火災がゴミ屋敷に引火して消化できなかったり、異臭で住民トラブルになった事例もありますので、ゴミ屋敷化を防ぐよう常日頃から自分の部屋に関心を持ち、心がけましょう。