遺品整理業

遺品の所有権とは?遺品整理を行う前に必ず確認

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亡き人が遺していった遺品。
これらのものは、故人が持っていた財産です。

人が亡くなると遺品整理を行います。
遺品整理をすると、不用品もたくさん出ますが、中にはすぐに処分できないようなものが含まれていることがあります。
現金・預貯金や不動産などは、当然ながら相続財産となり、相続権のある人で分割して引き継ぐことになります。
しかし、それ以外の美術品・骨董品のようなもの、高級時計、高級車、ブランド品など、市場価値の高そうなものは、誰に所有権があるのでしょうか。
市場価値のあるものは、誰に所有権があるのかをはっきりしないと、家族や親族間でトラブルになってしまうケースも珍しくありません。
今回は、遺品の所有権について見ていきましょう。

遺品の所有権と遺品整理

ものの「所有権」とは?

遺品の所有権について

遺品整理とは、故人の遺したものや故人が住んでいた家の家財道具などを処分することです。
つまり、家の片付けとごみの処分を行う作業です。

とても簡単なことのように思えますが、実はそう単純ではありません。
例えば、あなたの持ち物は、あなたに所有権があります。
あなた以外の誰かが、あなたの許可なく勝手にあなたの持ち物を使ったり処分したりすることはできませんよね。
「所有権」とは、ものの全面的支配、つまり自由に使用・収益・処分する権利のことです。
つまり、故人の遺品の処分は、故人の許可を得るか、故人から所有権を引き継いだ人でなければできないのです。

遺品は、民法によって相続人の相続財産であると定められています。
そのため遺品は、例えどう見ても使わない古い家財道具や使えないような壊れたものであっても、他人が勝手に処分することはできません。

遺品は相続が完了しない限り所有者が存在しない、所有権が宙に浮いたような状態となってしまいます。
遺品の処分は、相続人による遺品の分配が行われたあとにすることになります。
それを相続した人の同意や、相続人の間での合意があって初めて遺品を廃棄物として処分することができるのです。

遺品整理は誰が行うべき?

遺品整理を行う人

遺品整理は、一般的に遺族が行うことが多いようです。
これはもちろん間違いではないのですが、もう少し正確に言うと財産を引き継ぐ権利のある「相続人」で、しかも相続する意思がある人が行うのがベストです。
繰り返しになりますが、分割前の遺産は相続人全員で共有している状態となります。
このため、遺産を相続する考えのない人は例え親族であっても故人の遺品整理をする権利はないからです。

遺品整理は、相続人が複数いれば全員で行いましょう。
相続人全員が手分けして遺品整理を行えば、後々トラブルが起こるリスクが低くなります。
もし誰か1人で片付けてしまったら、他の相続人は「あの遺品をどこへやった?」「何か隠しているのではないか」などと疑心暗鬼が起きてくるものです。
また、1人で遺品整理を行ってしまうと、要不要の判断を誤ってしまうこともあります。
相続人全員で遺品を確認しながら、必要なものとそうでないものを仕分けていきましょう。
協力して遺品整理を行うことで遺産の全体が明確になります。
内容がオープンになるので、フェアでスムーズな遺産分割に繋がります。

相続人が行う遺品整理で注意すべきポイントとは?

相続人が行う遺品整理

では、遺産を分割する際に注意したポイントを見ていきましょう。

遺言に従う

故人の死後に遺言書がなかった場合、法律で決められた親族が遺産を分割・引き継ぐことになります(法定相続人といいます)。
たとえば配偶者と子ども2人が相続人だった場合、配偶者が2分の1、子が残りの半分を等分し、4分の1ずつ相続することになります。

でも、もし故人が遺言書を書き残していた場合は、基本的に遺言書の内容に従わなくてはなりません。
例えば、妻には1億円の土地建物を相続させ、子には現金100万円ずつ、などと言うように、その内容が法定分とかけ離れたものであったとしても、遺言を優先することになります。

相続放棄に注意!

繰り返しになりますが、遺品整理はその遺品を共有している相続人が行うべきです。
また逆に、被相続人の遺品を整理するということは「権利や義務を含めて相続します」という意思を表すことになります。

相続放棄と遺品整理の関係は?

もし、故人に借金やローンなど負債(マイナスの遺産)がある場合は、その返済も同時に引き継ぐこととなります。
そのため、相続では一切の権利も義務も引き継がない「相続放棄」という方法が選択できます。

相続放棄をしたい場合は、家庭裁判所に「相続放棄の申述書」を提出するだけの、とても簡単な制度です。
相続放棄の手続きは、相続開始(故人の死亡)を知ってから3ヶ月以内に行わなくてはなりません。
この3ヶ月は「熟慮期間」とも呼ばれています。
相続放棄を考えている場合は、期限を過ぎてしまわないよう注意しましょう。

しかし、相続放棄を予定している人がもし遺品整理をしたり、他の相続人の許可なく遺品の処分をしてしまうと、相続をするという意思を示したとみなされ、相続放棄ができなくなってしまうことがあります。

相続は、最初、遺品を含めすべての財産を共有で相続し、その財産の処分を行います。
財産の処分は財産の所有権を取得しないとできないため、遺産整理をすると相続する意思があると認められ、相続を承認したものとみなされてしまうのです。

単純承認の場合

「単純承認」とは、相続人が被相続人の財産等の権利や借金などの義務をすべて受け継ぐ相続方法です。
単に、財産を特定の人に移すために相続放棄を予定していたのであれば、もし遺品整理に参加してしまっても、あとで遺産分割協議によってきちんと財産を配分をすればよいので問題はありません。
しかし、借金などマイナスの遺産を引き継ぎたくないために相続放棄を予定しているのであれば、遺品整理をすることによって相続放棄ができなくなってしまうので注意が必要です。

限定承認の場合

もし、マイナスの遺産を引き継ぎたくないという目的で相続放棄を考えているのに遺品整理を行ってしまったという場合には、「限定承認」という相続方法があります。

「限定承認」とは、相続財産から借金を返済して、その後に財産が残ればそれを相続するという方法です。
もしマイナスの方が多かった場合は、相続財産をすべて返済に充て、それ以上の返済は免除されます。
借金やローンの額が多かった場合は、手元には遺産は残らないことになりますが、自分が返済を背負う義務はなくなるのです。

限定承認も相続開始を知ってから3ヶ月以内という期限がありますので、すぐに対応するようにして下さい。

遺品整理をする前には、遺品の所有権、相続放棄、遺産分割について、一定の知識をつけておきましょう。
また、期限があるため、早めに方針を決めることも大切です。

形見分けはどうなるの?

相続放棄を予定している人は、形見分けもできなくなってしまうのでしょうか。
そんなことはありません。
形見分けの品は、あまり高価なものは分けられないからです。
市場価値のつくような高級品は、相続財産という扱いになる可能性があります。
たとえば、お父さんの愛用していた古い時計が、アンティークで希少価値があると査定され、100万円もの市場価値がついたとしましょう。
このような品は相続財産とみなされるため、もし受け取ると贈与税が発生してしまいます。
そのため、通常このような高価なものは形見分けにはできません。

形見分けは、あくまで故人の愛用品を通して思い出を分かち合い、故人を供養するために贈るもの。
相続財産とみなされないものの中から選択するため、相続放棄を考えている人でも形見分けの品を受け取ることは可能です。
ただし、すべての遺品は相続人に所有権があるため、形見分けの品を選ぶ際も、相続人の承認を得てからの方がベターでしょう。

相続人以外の人が遺品整理を行う場合はあるの?

相続人以外による遺品整理

相続財産管理人

もし、故人に多額の借金があるために相続人全員が相続放棄した場合、故人の財産を相続する人がいない状態になってしまいます。
すると、債権者への支払いが滞ることになります。
このような場合、家庭裁判所で選ばれた相続財産管理人が、所有権がなくなった財産を管理することになります。

相続財産管理人は、法律に従って故人の相続財産の調査を行い、財産を換金・処分し1つの口座にまとめて管理します。
そして、債務者への支払いをはじめ、必要な支払いを進めます。
相続財産管理の報酬は整理した財産から差し引きます。
全てを終えて、もし資産が残ったら国庫へ納め、家庭裁判所に財産の処分完了を報告します。

遺品整理業者

遺品整理業者は、故人が遺した遺品を仕分けし、不要なものは全て処分してくれる業者です。
遺品整理業者には、もちろん遺品の所有権はなく相続人の代理として遺品の整理を行います。

遺品整理業者は、ものを探し出して欲しいという依頼にも応えてくれます。
作業の際は、家族や相続人が立ち会い確認しながら進めていくとよいでしょう。

まとめ

遺品の所有権は、遺言や法定相続について決まります。
のちのちトラブルを防ぐためにも、遺品整理は所有権の所在をしっかり確認してから行いましょう。

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