遺品整理におけるピアノなど楽器のおすすめの処分方法とは

遺品整理におけるピアノなど楽器のおすすめの処分方法とは

大人の趣味として、音楽を始める人が増えているようです。

1人で弾くのも楽しいですし、誰かと合奏するのも楽しいものです。

大人になると、子どものように日々成長したり、今日はこれができた! ということが少なくなってしまいますよね。

けれど、楽器を始めると、練習していくうちに「できなかったことが、できるようになっていく」達成感を味わうこともできるのです。

子どもたちも自立したあとなら、楽器という少し高い買い物も思い切ってできるというのも理由の一つかもしれません。

音楽は人生を豊かにしてくれますが、その人が亡くなってしまうと、後には楽器が残されてしまいます。

特に、大きなピアノなどは、遺された家族にとっては困るものの一つではないでしょうか。

今回は、ピアノをはじめとする楽器の処分方法について見ていきましょう。

ピアノをはじめとする楽器の処分方法

ピアノにはどんな種類があるの?

一口に「ピアノ」と言っても、いろいろな種類があります。

どんなものがあるのでしょうか。

グランドピアノ

「ピアノ」といってパッと思い浮かぶのはグランドピアノではないでしょうか。

学校の体育館や音楽室にも置かれているので、よく目にする楽器です。

グランドピアノには、以下のようにさまざまなサイズがあります。

  • コンサートホールで使われるような奥行きが3mもある大型のもの
  • 奥行き150cmほどのコンパクトなもの

重量は260kg〜400kg超と、サイズによって異なります。

どれもかなり重く、部屋に置くには重さを分散させる必要があります。

アップライトピアノ

アップライトピアノは、コンパクトな箱型のピアノです。

幅150〜160cmほど、奥行き50〜60cmほど、高さ110〜130cmほど。

重さは175〜300kgほどです。

グランドピアノに比べて場所を取らないので、家庭用ピアノとして多く使われています。

電子ピアノ

電子ピアノはデジタルピアノとも呼ばれます。

センサーによって鍵盤のタッチを読み取り、その情報を音に変換してスピーカーから出します。

ピアノに比べて小さく価格も安いため、ピアノが置けない家庭で入門編として使われることが多いようです。

エレクトーン

エレクトーンも、家庭でよく使われる楽器の一つです。

よく聞く名称ですが、実はヤマハが発売している電子オルガンの商品名です。

鍵盤が上下2段に分かれており、また足でペダル鍵盤を踏むことによって演奏します。

ストリングスやブラスセクション、リズムなどを同時に鳴らすことができ、1人バンド、1人オーケストラを楽しむことができます。

ピアノは自治体の回収に出せる?

さまざまなサイズや種類のあるピアノですが、どのように処分すればよいのでしょうか。

一番手軽な処分方法といえば自治体の回収に出すことですが、ピアノを出すことはできるのでしょうか。

答えは「種類・自治体による」です。

グランドピアノやアップライトピアノ、そしてエレクトーンはサイズが大きく重量もあるため、ほとんどの自治体では回収していません。

ただし、電子ピアノに関しては、粗大ごみとして出せるところもあるようです。

電子ピアノを自治体の粗大ごみに出す場合は、自治体の粗大ごみセンターに連絡し、回収日・場所を決め、料金を確認します。

料金分の粗大ごみシールを購入し、出したい電子ピアノの見やすいところに貼っておきます。

回収日に指定の場所へ出せばOKです。

電子ピアノの場合、処分料金は500円〜3000円ほどです。

料金や出し方は自治体によって異なります。

また、自治体によっては回収できない場合もあるので、事前によく確認しましょう。

ピアノの処分を不用品回収業者に依頼する

ピアノは自治体の回収に出せる?

不用品回収業者であれば、大きなもの、重いものも運搬・処分してくれます。

料金の相場は、以下が目安です。

  • グランドピアノ 4万〜5万円
  • アップライトピアノ 2万〜3万円
  • 電子ピアノ 1万円
  • エレクトーン 1万〜3万円

ただし、業者や機種、楽器のサイズなどによって料金は変わるので、事前に確認しましょう。

料金は高めですが、重い楽器を自分で運び出す必要がないので、手間も労力もかかりません。

また、タイミングが合えば即日引き取りも可能なので、急いでいる人は利用すると良いでしょう。

残念ながら悪質な業者も存在するので、複数の業者から相見積もりを取り、信頼できる業者を選びましょう。

ピアノの処分を専門の回収業者に依頼する

不用品の回収業者の中でも、ピアノを専門に回収する業者があります。

こういった業者では、使わなくなったピアノを無料で回収しています。

回収したピアノは修理・調律したあと以下などに送り、役立てられます。

  • 公共施設
  • 福祉施設
  • ピアノを必要としている海外

自宅では使わないピアノでも、もとは故人が大切に使っていた楽器です。

どこかで新しい命を吹き込まれて誰かに使ってもらえれば、故人も喜んでくれることでしょう。

ただし、引き取りには条件があり、それを満たしていない楽器は無料での引き取りはしてもらえないこともあります。

事前にしっかり確認しましょう。

ピアノの処分を専門の買取業者に売却する

ピアノを専門に買い取っている業者もあります。

こちらは、無料で引き取ってくれる専門の回収業者とは違い、ピアノを査定して買い取ってくれます。

多くの業者は出張査定してくれるので、こちらからピアノを運ぶ必要もありません。

買い取り価格は以下のようにかなり幅があります。

  • グランドピアノ 5万〜60万円
  • アップライトピアノ 5万〜20万円
  • 電子ピアノ 1万〜20万円

メーカーやモデル、状態の良し悪しによっては値段がつかないこともあります。

その場合でも、引き取りだけはしてもらえることもあるので相談してみましょう。

また、業者によって引き取るピアノのメーカーや種類が違うため、複数の業者に相見積もりを取り、比較するのがおすすめです。

A社で断られたピアノも、B社では買い取ってもらえるといったこともあるようです。

ピアノの処分をメーカーに依頼する

ヤマハピアノサービスでは、ヤマハ製のピアノに限り、査定・買い取りを行っています。

査定額には運送費用も含まれていますので、別途支払う必要はありません。

買い取られたピアノは修理・調整され、国内外のピアノが必要なところへ送られます。

ただし、ヤマハ製のグランドピアノ、アップライトピアノのみに限られます。

ピアノを欲しい人に譲る

ピアノの処分を不用品回収業者に依頼

もし近所や親戚などにピアノが欲しい人がいたら譲るのも良いでしょう。

知り合いで欲しい人がいない場合は、近所の人に不用品を譲れるサイトやアプリがありますので、そちらに書き込みしてみるのもおすすめです。

ただし、ピアノはデリケートなものなので、運送だけでなく、設置する作業費が必要となり、運搬費用が高額になりがちです。

また、グランドピアノの場合、一度脚などを外した状態で運ばなければなりません。

そして、先方でまた組み立てる必要があるため、費用がかさみます。

さらに、クレーンを使う場合や、建物に階段しかない場合など、作業費はかなりかかるので、事前によく話し合っておきましょう。

ピアノをネットオークションやフリマアプリで売る

不要になった楽器を、インターネットのオークションやフリマアプリに出品してみましょう。

特にコンパクトな電子ピアノは売りやすいでしょう。

利用するオークションやフリマの既定する利用料はかかりますが、確実に欲しい人の手に渡るので安心です。

ただし、どの楽器も運送料が高額になることが多いので、運送料がいくらかかり、どちらが負担するのかをしっかり事前に確認しておきましょう。

ピアノの処分を遺品整理業者に依頼する

遺品整理を業者に依頼するのであれば、ピアノやエレクトーンなどを引き取ってもらえるか確認しましょう。

遺品整理に関しては、プロの目でしっかり仕分けをしてもらえるので安心です。

また、不用品は全てを運搬・処理してもらえるので、手間も労力もかかりません。

近年では、まだ使える不用品の買い取りを行っている業者も増えています。

ピアノなどの楽器に関しても買い取りしてもらえるか、事前に問い合わせておくとよいでしょう。

ピアノ以外の楽器を処分したい時は?

ピアノの他にも、ギター、バイオリン、サキソフォンなど、さまざまな楽器をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

これらの楽器は、ほとんどの自治体で粗大ごみ回収に出すことができます。

ただし、自治体によってルールが異なりますので、確認しましょう。

粗大ごみに出せない場合、基本的にピアノと同様の方法で処分できます。

まとめ

ピアノの処分を専門の回収業者に依頼

遺品整理で不要になったピアノなどの楽器には、自治体の粗大ごみに出す他、不用品回収業者に引き取ってもらう、専門の回収業者に買い取ってもらう、欲しい人に譲る、ネットオークションやフリマアプリで売る、遺品整理業者に依頼するなど、さまざまな方法があります。

それぞれの楽器が買い取られたり、引き取ってもらえたりするかは、楽器のメーカーやモデル、状態によります。

故人が愛用していた楽器です。少しでも良い形で手放せるといいですね。

この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家

氏名:新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。