タンスの処分方法とは?掛かる費用はどれくらい?リサイクルも検討してみよう

タンスの処分方法とは?掛かる費用はどれくらい?リサイクルも検討してみよう

遺品整理で廃棄処分する様々な不用品の中でも、手間もコストもかかるもののひとつが、タンスをはじめとする大きく重い家具類です。

ひと昔前は、嫁入り道具のひとつとして大切にされてきた大型のタンスですが、サイズが大きく頑丈な作りのため、いざ廃棄するとなると廃棄方法に頭を抱える方も多いでしょう。

また遺品整理での不用品処分はタンス以外にもありますから、かかる料金も可能な限り抑えたいところです。

そこでこの記事では、可能な限りラクに廃棄する方法から、安価に廃棄する方法まで広くご紹介します。

あなたにピッタリのタンスの廃棄方法を見つけてください。

タンスの処分方法とは?掛かる費用はどれくらい?リサイクルも検討してみよう

タンスをスムーズに廃棄するために考える5つのこと

タンスをスムーズに廃棄するために考える5つのこと

タンスを廃棄する方法は9つあります。

  • 可燃ゴミ
  • 粗大ゴミ
  • 廃品処理施設
  • リサイクルショップ
  • ネットオークションやネットのフリーマーケット
  • 引っ越し業者
  • 不用品回収業者
  • 家具専門業者
  • 遺品整理業者

そしてこの中からどの方法でタンスを処分するかを、次の表を参考にしてみましょう。

タンスの状態から考えられる廃棄方法

廃棄方法向いている状態・状況
可燃ゴミ傷んでいる デザインが古い 時間も労力もかけられる 苦労してでも費用は抑えたい タンスだけ、もしくは廃棄するものは少量
粗大ゴミ傷んでいる デザインが古い 時間も労力もかけられる 苦労してでも費用は抑えたい タンスだけ、もしくは廃棄するものは少量
廃品処理施設傷んでいる デザインが古い 時間も労力もかけられる 苦労してでも費用は抑えたい タンスだけ、もしくは廃棄するものは少量
リサイクルショップ比較的新しく状態が良い 有名家具ブランド、高級素材 苦労してでも処分費用は抑えたい
ネットオークションや ネットのフリーマーケット比較的新しく状態が良い デザインが古い 時間も労力もかけられる 苦労してでも処分費用は抑えたい タンスだけ、もしくは廃棄するものは少量
引っ越し業者遺品整理後に引っ越しの予定がある
不用品回収業者デザインが古い 傷んでいる 手間はかけられない お金をかけてもラクに廃棄したい タンス以外にも大量に廃棄するものがある
家具専門業者比較的新しく状態が良い 時間も労力もかけられる 苦労してでも処分費用は抑えたい 手間はかけられない お金をかけてもラクに廃棄したい タンス以外にも大量に廃棄するものがある
遺品整理業者傷んでいる デザインが古い 手間はかけられない お金をかけてもラクに廃棄したい タンス以外にも大量に廃棄するものがある

タンスの廃棄方法9選

タンスの廃棄方法9選

上記の表にあげた9つのタンスの廃棄方法について、その詳細をご紹介します。

可燃ゴミに出す

ゴミ袋を用意できれば、無料でタンスを廃棄できる方法です。

タンスを可燃ゴミで廃棄する前の作業手順

用意するもの

  • 軍手
  • カナヅチ
  • バール
  • ドライバー
  • ノコギリ 

作業手順

  1. タンスの構造を把握
  2. クギや金具を外す
  3. 戸を外す
  4. 天板を外す
  5. 切り分ける
  6. ゴミ袋にいれる

タンスは様々な大きさの四角い板で構成されています。

まずはそれぞれの板を取り外して解体し、1枚ずつカットして廃棄処分してください。

タンスを可燃ゴミに出す時のポイント

可燃ゴミに出す場合、一片の長さが30センチ未満になるようにカットしてください。

多くの自治体では、一片の長さが30センチ未満であれば、可燃ゴミとして出せる様になっています。

タンスを可燃ゴミとして処分する際は、お住まいの自治体の規定をご確認ください。

タンスを可燃ゴミに出す時の注意点

可燃ゴミでタンスを廃棄する場合、タンスを細かく切り分けなければなりません。

電動ノコギリなどのパワーのある工具でないと、作業は容易ではないでしょう。

タンスの解体作業をおこなうための広いスペースや、作業できる場所までタンスを移動させる必要もあるため、人手も必要です。

粗大ゴミに出す

粗大ゴミに出す

タンスの多くは、粗大ゴミとして自治体に回収依頼ができます。

自治体によって、粗大ゴミのサイズ規定や回収品目が異なるため、あらかじめ確認しておくと安心です。

タンスを粗大ゴミで出す時の手順

タンスを自治体で回収する粗大ゴミとして処分する場合は、次の手順を踏みます。

  1. 粗大ゴミセンターに連絡して回収日時を予約
  2. 回収に必要な料金分の粗大ゴミ処理券を購入
  3. 回収日時当日、タンスに処理券を添付して収集所に運ぶ

粗大ゴミとしてタンスを廃棄する場合の料金は、タンスの大きさで決まります。

タンスの「幅・高さ・奥行き」や「長い2辺の合計」で料金が決められており、自治体によってルールは違いますが、およそ1000円〜2000円で廃棄することが可能です。

粗大ゴミとして出す時は、指定された回収日に指定された場所へ重いタンスを運ばなければなりません。

一人の力では無理がある場合は、回収当日に協力してくれる人手を確保してください。

廃品処理施設に持ち込む

自分でタンスを搬出、運搬できるなら、廃品処理施設に自分でタンスを持ち込む方法で廃棄処分することができます。

タンスを廃品処理施設に持ち込む時の注意点

廃棄処分にかかる料金は重量で決まる場合や、粗大ゴミの回収料金の半額になる地域もあります。

自治体によって詳細は異なるため、料金や持ち込む方法については事前にご確認ください。

リサイクルショップに引き取り依頼する

<出張買取しているリサイクルショップ>

  • オフハウス
  • セカンドストリート
  • トレジャーファクトリー

タンスをリサイクルショップに出す時のポイント

少しでも高値で引き取りを依頼するために、ほこりや汚れを落としておきましょう。

些細なことですが、初見での印象が良い方が高い評価に繋がりやすくなります。

タンスの多くは木製で水に弱いので、乾拭きで掃除するよう心がけて下さい。

タンスをリサイクルショップに出す時の注意点

リサイクルショップにタンスの引き取りを依頼するのは、かなり困難と言われています。

古くから使われているような大型のタンスの需要が減っていることが最大の原因です。

しかし有名ブランドや希少価値のあるタンスであれば、値がつく可能性もあります。

持ち込む前に、一度リサイクルショップに問い合わせてみると良いでしょう。

ネットオークションやネットのフリーマーケットを活用する

ネットオークションやネットのフリーマーケットを活用する

<タンスを出品できるサイト例>

  • ヤフオク
  • メルカリ
  • ジモティーなど

ネットオークションやフリマアプリでは、様々な物品が売り買いされています。

誰でも簡単に出品できるのが魅力です。

ネットオークションやネットのフリーマーケットにタンスを出す時の注意点

タンスの場合、梱包や発送などにかなりの手間がかかる点には注意が必要です。

また残念ながらタンスの需要は決して多くないため、購入者が見つかるまでに、時間がかかる可能性が高いでしょう。

最悪のケースでは、出品しても購入者が見つからなかったり、売却できてもかなり妥協しなければならない金額になったり、といった可能性も考えられます。

出品前にサイトでタンスの需要状況を確認し、出品するか否かを検討すると良いでしょう。

引っ越し業者に依頼する

引っ越し業者に依頼する

遺品整理完了後、引っ越しの予定がある場合は、引っ越し業者に依頼するのも1つの方法です。

<不用品回収をおこなう引っ越し業者>

  • アップル引っ越しセンター
  • 日本通運
  • サカイ引っ越しセンター(地域によって対応不可)

引っ越し業者によっては、不要になった家具の廃棄を依頼できる場合があります。

業者によって引き取りの条件は異なります。

また無料で引き取ってもらえるケースから、有料の場合まで様々です。

引っ越しの予定がある場合は、引っ越し業者に対応の可否や諸条件について確認しておくと良いでしょう。

不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者に依頼する最大のメリットは、ほとんど手間がかからないことです。

自分で搬出・運搬する必要もありません。

回収の時間を指定できるほか、夜間でも対応することがあります。

またタイミングが合えば、依頼したその日のうちに回収依頼することも可能です。

急いでタンスを廃棄したい場合や、他に廃棄したい家具や不用品がある場合は、まとめて回収依頼でき便利と言えるでしょう。

不用品回収業者に依頼する時の注意点

不用品回収業者にタンスの廃棄を依頼する場合、料金の目安は4000円〜8000円程度です。

ただしタンスが設置されている場所によってクレーン車を使って搬出する必要があったり、エレベーターのない建物の上層階から搬出する場合などは、別途料金が必要です。

また、タンス以外に回収依頼したいものがある場合も、その量によって料金が変わります。

不用品回収業者に依頼する場合は、複数の業者から見積もりをとってご検討ください。

家具専門業者に依頼する

タンスが有名ブランドのものやアンティークである場合、家具専門の買取業者に買取依頼することができます。

家具に関する知識が豊富なスタッフが査定するので、タンスの価値や希少性を正当に判断し、買取金額を算定してもらうことが可能です。

タンスの搬出も依頼できるので、手間がかかりません。

タンスの他にも、価値が高い不要な家具があれば、一緒に査定を依頼することもできます。

タンスを家具専門業者に買取依頼する時の注意点

逆に一般的な量販店で販売されている物やノーブランドの場合、買取できないことが多々あります。

家具専門業者に依頼する際は、ホームページで買取対象ブランドに該当するかご確認ください。

また各家具メーカーが、自社製品限定で買い取りサービスを行っていることもあります。

家具専門業者で買い取り不可の場合は、問い合わせてみるのも良いでしょう。

遺品整理業者に依頼する

遺品整理業者に依頼すれば、遺品整理から不用品の搬出、運搬まで一括で依頼できます。

また、ほとんどの遺品整理業者では、価値のある不用品の買取もおこなっています。

買い取り出来る物があれば、遺品整理にかかる料金から差し引くことが可能です。

日本製のタンスは仕様がよく、海外で高く評価されることから、リユースに力を入れている遺品整理業者が増えています。

生前愛用したタンスが買い取られ再び活用されるなら、故人もお喜びになるでしょう。

遺品の供養を行っているところも多く、故人と長い時間を過ごしたタンスをただ廃棄することに抵抗があれば、依頼する際に相談してみてください。

遺品整理業者に依頼する時の注意点

遺品整理の需要は拡大しており、それに伴って様々な業者が登場しています。

また遺品整理業者によって、サービス内容や料金体系が異なりますから、複数の業者からあらかじめ見積もりをとり、比較検討してからご依頼ください。

タンスの廃棄を業者に依頼する時のポイント

タンスの廃棄を業者に依頼する時のポイント

タンスの廃棄に際して、搬出や運搬は大きな負担です。

これらを一気に解消するなら、業者に依頼するのが最も手間のかからない方法と言えます。

しかし、不用品の回収を行う業者の中には、高額な料金を請求する悪質な業者もいます。

業者を選定する際は十分ご注意ください。

業者を選定する際のポイントは、次の4つです。

  • 会社のホームページの情報量や内容を確認
  • 必要な許可の有無、提携を確認
  • 事前の見積もりは必須
  • 「無料」を売りにしている業者は避ける方が無難

依頼を検討する際は、必ず会社のホームページをご確認ください。

所在地や連絡先が明記されていることや、作業実績などが細かに掲載されていることもチェックしましょう。

この時、不用品の回収にあたって必要な次の資格を保有しているか、確認してください。

  • 一般廃棄物処理業許可の保有・提携:タンスを回収する場合
  • 古物商:タンスを買取する場合

また、必ず事前に複数者から見積もりをとってください。

見積内容に不明な点があれば、臆せず質問して、不明瞭な点を残さないことが大切です。

まとめ

大きくて重いタンスの廃棄は、容易ではありません。

廃棄処分にかかる料金を抑えたい、かつ自分で搬出、運搬できるなら可燃ゴミや粗大ゴミ、廃品回収施設への直接持ち込みが良いでしょう。

しかし遺品整理で他にも処分しなければならないものがあるなら、遺品整理業者に依頼することを検討する価値があります。

遺品整理にかかる膨大な時間と手間を、短縮することが可能です。

予算とかけられる手間に応じて、最適なタンスの廃棄方法をじっくりご検討ください。

この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家

氏名:新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。