遺品整理業者の費用の目安とは?相場と業者選びポイント

遺品整理業者の費用の目安とは?相場と業者選びポイント

家族が亡くなり、自分で処理しきれない量の遺品があると悩んでいる人はいないでしょうか。このとき便利に利用できるのが遺品整理・片付けを専門とする遺品整理業者です。しかし業者について調べたところ、業者の数が多く、どこを利用したらいいのか分からない人もいるでしょう。

この記事では、遺品整理業者の利用でよく悩まれる費用の目安と業者の選び方について解説します。また遺品整理の費用が決まるポイントや、人の心に付け入る悪徳業者を見分けるポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

遺品整理にかかる費用の目安

遺品整理にかかる費用の目安

遺品整理業者の費用相場は、部屋の間取りによって変化するのをご存じでしょうか。「遺品整理の七福神」が公表している費用相場を参考として、以下に間取りごとの目安を整理します。

間取り作業人数目安御料金(税込)
1R/1K2名33,000円〜
1DK3名55,000円〜
1LDK3名88,000円〜
2DK4名121,000円〜
2LDK4名154,000円〜
3DK5名187,000円〜
3LDK5名209,000円〜
4DK6名242,000円〜
4LDK6名264,000円〜

参考:遺品整理の七福神 WEBサイト

ここからも分かるように、間取りが広いほど作業量が増していくため、作業人数と作業時間も並行して増加します。もし亡くなられたのが高齢者なら、賃貸物件よりも一軒家に住む人が多いことから、その分間取りも広くなっていくでしょう。

よって、少しでも遺品整理業者の費用を抑えたいなら、自分たちで整理する部屋と、依頼する部屋を明確に分けておくのがおすすめです。まずは上表の費用相場を参考に予算計画を立ててみてはいかがでしょうか。

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遺品整理の費用が決まるポイント

遺品整理の費用が決まるポイント

前項では遺品整理業者の費用相場について紹介しましたが、費用は業者によって大きく上下します。主にここで紹介する4つのポイントが関係しているのでひとつずつ見ていきましょう。

また紹介するポイントの条件が緩ければ費用を抑えることができます。逆に条件が厳しくなるほど費用が増していくので、遺品整理業者選びの参考にしてみてください。

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荷物のボリューム

費用相場は、部屋の間取りによって変動していますが、その中でも部屋に設置されている荷物の量が費用変動に関わってきます。とくに大型の荷物があったり、少人数の作業員では動かすことができない重量級の荷物があったりすると、費用を高く見積もられるでしょう。

荷物のボリュームが多ければ、その分、遺品整理業者の作業員数、車両数を増やさなければ対応できません。人件費が増えることはもちろん、作業時間や車両レンタル時間も延びていくため、自然と費用が高くなります。

処分する荷物の種類

遺品整理を行うとき、処分品が多いと見積額が高くなることを知っておきましょう。ただし、その中にお金に変わるような品が含まれていれば、逆に費用が抑えられることができます。例えば、次のような遺品が整理品に含まれている場合、遺品整理業者に依頼する費用から買い取り費用を引いてもらえるかもしれません。

  • 貴金属
  • 骨董品
  • 家電(壊れていない物)
  • 家具(壊れていない物)

中でも遺品整理業者が転売することによって、利益を生み出せる品があった場合には、依頼時の費用を大幅に抑えられます。自分たちで管理しても邪魔になるだけの遺品や、自分たちで売ることが難しいと感じた時には、遺品整理業者を利用してみてはいかがでしょうか。

オプション・サービスの利用

遺品整理業者の中には、遺品整理や古物の買い取りだけでなく、次のようなオプション・サービスを実施している場所があります。

  • ハウスクリーニング(消臭・消毒)
  • 特殊清掃
  • 原状復旧・リフォーム
  • 家の解体
  • 害虫駆除
  • 相続相談

中には、遺品整理の作業と一緒に依頼すればお得に利用できるものもあり、業者を一元化することで遺品整理にかかるトータルコストを大幅に削減できます。このとき提供するサービスは、業者が持つ資格や会社規模で変化するので、事前に公式サイトをチェックして対応範囲を調べてみてはいかがでしょうか。

移動や作業の手間

依頼する遺品整理業者を選ぶときは、業者が拠点としている場所を把握しておくのがおすすめです。中には遠方から時間をかけて自宅へやってくる業者もあるので、移動にかかる費用を請求される場合があります。

また、自宅敷地内に駐車スペースがなかったり、遺品回収用のトラックを自宅近くに駐車できなかったりした場合には、別途コインパーキングの利用費などが請求されるでしょう。さらには自宅の階層によっても費用が変化するため、あらかじめ複数の業者から見積もりを取って、サービス内容と費用のリーズナブルさを天秤にかけつつ業者選びを進めてください。

遺品整理業者ごとに費用が違う理由

遺品整理業者ごとに費用が違う理由

遺品整理業者の費用は利用するサービスや条件のほかに、業者自体が抱える状況によって変化するのをご存じでしょうか。ここでは、遺品整理業者のベース費用が変化する3つのポイントを解説します。

前項の情報と一緒に、こちらの項目にも目を通しておきましょう。

広告費を使っているか

遺品整理業者のベース費用は、広告費の利用状況によって変化します。広告とは、遺品整理業者のサービスを多くの人に認知してもらうために利用するマーケティング手法のひとつです。例えば、次のような広告が利用されます。

  • 新聞
  • 雑誌
  • チラシ
  • ネット広告
  • HP運営
  • メールマガジン

とくに大手企業になると、複数の広告媒体を併用しているため、費用が高額になってしまいます。一方、広告費にお金をかけていない業者なら、費用相場よりも安い価格で利用できるケースも見つかるでしょう。ただし、安かろう悪かろうのサービスを提供している遺品整理業者もいるので、事前に口コミ情報や実績をチェックして、どの業者を利用するのが良いかチェックしておくのがおすすめです。

地域による処理費用が違う

遺品整理業者とは別に、遺品整理業者が処分品を捨てに行く「処分業者」の影響で費用が変化する場合もあります。処分業者の費用は、地域のニーズや利用状況によって次のように変化するのが特徴です。

  • 利用者が多くニーズが高い地域は低額で利用できる
  • 利用者が少なくニーズが低い地域は運営費がかさみ高額で利用しなければならない

これは生活する地域・地形によって大きく変化します。処分費用を抑えたいなら、あらかじめ遺品整理業者から相見積もりを取り、お得に利用できるところを探してみてはいかがでしょうか。

中間業者がいるか

遺品整理業者の中には広告費を使わない分、案件を獲得してくれる中間業者を設けている場合があります。中間業者を通じて利用できる業者は、中間業者に対して案件獲得費用の支払いが必要ですので、従来よりも費用が高くなりがちです。

中には、いろんな下請け業者を抱えるブローカーとしての中間業者いるため、口コミ情報などが参考にならないケースも多いのも特徴です。通常サービスに加えプラスアルファの費用が必要となるので、中間業者を通して遺品整理業者を利用するのはおすすめしません。

遺品整理の優良業者を選ぶ5つのポイント

遺品整理の優良業者を選ぶ5つのポイント

複数の条件によって費用が異なる遺品整理業者ですが、どのようにして優良業者を見つけていけばよいのでしょうか。すぐにでも優良業者を見つけたいなら、ここで紹介する5つのポイントをおさえて業者を探してください。このポイントから逸れる項目が多い業者は悪徳業者であるケースもあるので、業者を見分ける対策としても参考にしてください。

>> 遺品整理業者に許可は必要?おすすめの業者の選び方

>> 遺品整理、見積もり依頼の基本とコツ

見積もり後の変更がないか

遺品整理業者を利用する前には、必ず見積もりを取得しましょう。このとき、遺品整理業者のHPに「見積もり後の変更なし」という情報がないか探してください。

遺品整理業者の中には、見積もり時と作業完了時で金額を変えてくる業者もいます。中には確認などを行わずに見積もり段階とかけ離れた金額を提示する悪徳業者も多いため、見積もり後の変更なしという情報を載せている業者だけを選びましょう。

相見積もりを取ってくれるか

遺品整理業者に依頼するときには、ひとつの業者の見積もりを見て判断するのではなく、相見積もりを取ってくれる業者を選びましょう。この情報は、一般社団法人国民生活センターからも注意喚起されている情報であり、業者の中には相場費用とはかけ離れた金額の見積もりを提示してくる業者も多くあります。

遺品の整理・分別、故人の部屋の片付けや不用品の買い取り・処分を事業者に依頼するケースが増えています。

契約する前に、何を依頼したいのかを明確にして、複数の事業者から見積もりを取り、その内容や金額を比較しましょう。

引用:国民生活センター「遺品整理を頼むときは、複数の事業者から見積もりを」

遺品整理士の資格を持っているか

遺品整理業者を探すときは、業者公式サイトに掲載されている会社情報に「遺品整理士」の資格が含まれているかチェックしてください。業者によってこの資格を持っていないところもあり、正しい遺品整理の知識なく作業を実施する業者もあります。

一方、遺品整理をもつ業者であれば、ご遺族と遺品整理の相談・確認を行いつつ作業を進めるため、不用意な処分を回避できるでしょう。現在、遺品整理業者を必要とする資格は遺品整理士だけですので、事前にチェックしてみてはいかがでしょうか。

適切な不用品処分を行ってくれるか

遺品整理業者の中には、買い取り対象商品も処分品として扱われるケースがあります。中には換金できる商品自体を無価値なものと評価して、こっそり転売を行う業者もいるので、適切な不用品処分を行ってくれる業者かチェックしましょう。

不用品処分が適切なのかは、インターネット上に書き込まれた口コミが参考になります。口コミや利用者の評価が悪い業者の中には、適切な不用品処分を行ってくれないところが多いため、できる限り評価が高い業者を探してください。

サービス対応が丁寧か

遺品整理はご遺族と近い場所で作業を行う仕事であるため、優良業者の多くは丁寧なサービスを心がけています。中には亡くなられた方が大切にしていたものをずさんに扱う業者も多く、ご遺族を傷つけてしまう原因を作り出す可能性もあるでしょう。

そのため、丁寧なサービスを実施する業者を探したいなら、こちらも口コミ情報を参考にしてください。高評価の多い業者であれば、その分ご遺族からの信頼が厚い業者だといえますので、ストレスなく利用できる業者選びの参考にしてください。

遺品整理の業者選びで失敗しない!悪徳業者を見分けるポイント

遺品整理の業者選びで失敗しない!悪徳業者を見分けるポイント

遺品整理業者に依頼するときに最も注意が必要なのが、悪徳業者を見分けて安全に利用することです。最後に、悪徳業者による非現実的な費用を避け、安心して利用できる遺品整理業者を見つけるためにチェックしてほしい3つのポイントを整理しました。

業者選びで失敗しないためにもそれぞれの項目を参考にしてください。

>> 遺品整理業者とトラブルにならない為に注意しておきたいこと

安さだけを売りにしていないか

遺品整理業者の中には、相場よりも大幅に費用が安く、お得感のある業者もあります。しかし安さだけを売りにしている業者には注意が必要です。

業者によっては費用が安い分、作業がずさんだったり、あとから請求額を上乗せしてきたりするパターンがあります。まずは相場費用を把握し、別の業者からも見積もりをもらうか、作業内容が詳細に書かれた相見積もりを依頼してみてはいかがでしょうか。

口コミや評価数が多いか

悪徳業者を見分けるため、必ず口コミ情報をチェックしてください。口コミ情報は利用者の生の声が効けることはもちろん、具体的にどのようなサービス対応だったのかを確認できます。

口コミ情報の中には費用の話を書いてくれるユーザーもいるので、掲載されている情報を参考に、業者の比較を行いましょう。また、ネットで見つかる業者ごとの費用比較表なども参考になります。業者を見つけたからすぐに利用するのではなく、まずは入念なリサーチを行ってみてはいかがでしょうか。

依頼対応がはじめての人にも丁寧か

依頼を検討している業者が決まったら、まずは電話で相談することをおすすめします。なぜなら業者によっては対応の品質に差があり、はじめての利用だからと雑な対応を行う業者もあるからです。このとき、次のような項目に注意して電話相談を行いましょう。

  • 言葉遣いが丁寧だったか
  • 具体的にサービスを説明してくれたか
  • 親身になって話を聞いてくれたか

もしNGの数が多いなら、悪徳業者である可能性が高いです。

遺品整理業者は丁寧な対応こそサービスの本質です。

コミュニケーションにあまり納得できないなら、別の業者に依頼することをおすすめします。

遺品整理費用と業者選びのまとめ

身内の方が亡くなったときに必要となる遺品整理は、ご遺族にとって身体的、精神的な負担となります。よって負担を減らせる遺品整理業者の利用がおすすめです。

費用相場は間取りや複数の条件によって異なるだけでなく、業者の運営状況でも変化します。

また優良業者や悪徳業者があるなど、見分ける力も必要です。よって本記事で紹介した内容を参考に、満足のいく遺品整理業者を探してみてはいかがでしょうか。

もし自身で解決できないとお悩みなら、遺品整理に精通した「七福神の遺品整理サービス」にご相談ください。

この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家

氏名:新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。