遺品整理と生前整理はどう違う?必要性について解説

遺品整理と生前整理はどう違う?必要性について解説

断捨離やミニマリストなど、片付けブームは続いています。

身の回りの整理といえば「遺品整理」や「生前整理」という言葉が思い浮かぶ人もいるかもしれません。

「遺品整理」は、亡くなった人が残したものを遺族が整理すること。

「生前整理」は、まだ元気なうちに、身の回りの整理を自分でしておくことです。

持ち物の整理をするという点は共通しますが、このような違いがあります。

今回は、遺品整理と生前整理の違いについて見ていきましょう。

遺品整理とは?

「遺品整理」とは、亡くなった人の残した持ち物や財産を、遺族や親族などが整理することです。

「遺品」の範囲は非常に広く、動産・不動産などの財産から家財道具、貴金属、趣味の品、着ていた洋服や靴、冷蔵庫内に残された食品まで、故人が残したもの全てです。

遺品整理でやることは?

遺品整理では、どんなことを行うのでしょうか。

  1. 遺品の仕分け
  2. 不用品の処分
  3. 形見分け
  4. 部屋や家の掃除

遺品の仕分け

故人の遺品を必要なものと不要なものに分類します。

不用品の処分

不要なものやゴミを捨てます。

分別して自治体のゴミ回収に出したり、量が多すぎる場合は不用品回収業者などに依頼する方法もあります。

形見分け

遺族や親族、親しい友人・知人などに形見分けをします。

その人にふさわしいものを、きれいにしてから渡しましょう。

部屋や家の掃除

遺品整理をしてスッキリしたら、部屋の掃除を行います。

特に賃貸物件だった場合は丁寧に行いましょう。

時間がない、素人では落とせない汚れがあるような場合はプロのハウスクリーニング業者に依頼する方法もあります。

遺品整理はいつ行う?

遺品整理はいつ行う?

遺品整理は、いつやらなくてはならないという決まりはありません。

一般的には、四十九日や一周忌などの節目に行うことが多いようです。

しかし、賃貸物件でないなど時間に余裕があるのであれば、気持ちが落ち着くまで待っても構いません。

ただし、遺産相続に関するものについては早めに行うのがお勧めです。

相続税の申告は、相続人が、故人(被相続人)が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に行わなくてはなりません。

相続税を申告するためには、遺品の中から相続財産となるものを仕分けしたり、遺言書を探したりする必要があります。

遺品整理の方法は?

遺品整理を行うには、自分たちで行う方法と、業者に依頼する方法があります。

自分たちで行う

故人の遺族や親戚、遺産の相続人で行います。

メリットは、故人が大切にしていたものを丁寧に仕分けられること、また、費用がそれほどかからないことでしょう。

相続でトラブルが起きにくくするためにも、相続人が全員で遺品整理を行うのが理想的です。

ただし、どうしても時間がかかってしまうこと、手間と労力がかかることがデメリットと言えるでしょう。

業者に依頼する

遺品整理を専門に行う遺品整理業者に依頼する方法です。

遺品整理業者は遺品整理のプロなので、どんなものも見逃しません。

相続に関するものはもちろん、探して欲しいものがあれば探してもらうこともできます。

プロは、どんな小さなものであっても故人が使っていた大切な遺品として丁寧に扱ってくれるため、安心して任せることができます。

また、家具などの重いものや不用品、ゴミなどを自分たちで運び出す必要がなく、全て処分してもらえるので手間がかかりません。

短い時間で遺品整理を行うので、遺品整理をする時間がない人や、賃貸物件で少しでも早く解約したい場合は利用するとよいでしょう。

近年では、まだ使える不用品の買い取り、遺品の供養、ハウスクリーニングなどさまざまなサービスを行なっているのもメリットの1つです。

デメリットは費用がかかること、思い出に浸る時間がなくなってしまうことでしょう。

生前整理とは?

生前整理とは?

「生前整理」とは、自分がまだ元気なうちに、自分の身辺整理をすることです。

また、生活がしやすいよう掃除をしたり、整理整頓をしたりします。

生前整理の範囲は遺品整理ほど広くなく、今あるものの中で不要なものを選び出して処分します。

生前整理は、今後、身軽で快適に生活できるよう断捨離・掃除をすることと考えればよいでしょう。

生前整理でやることは?

生前整理では、どのようなことを行うのでしょうか。

  1. 不用品の整理
  2. 不用品の処分
  3. 掃除・整理整頓
  4. 遺言書・エンディングノートを書く

不用品の整理

今使っていないもの・不要なものを仕分けます。

不用品の処分

ゴミは自治体のゴミに出しましょう。

大きなものは粗大ゴミに出します。

まだ使える不用品は、人にあげたり、フリマアプリなどで売ったりするとよいでしょう。

掃除・整理整頓

ものを捨てて空いた場所をきれいに掃除します。

掃除を行うと。風通しが良くなってカビが生えたりホコリが溜まりにくくなったりします。

次に、残ったものを整理整頓しましょう。

よく使うものは出しやすいよう手前・低いところにしまい、使う頻度が低いものは奥の方・高いところにしまいます。

整頓することで、生活しやすく便利になります。

遺言書・エンディングノートを書く

自分の死後のことを考え、遺言書を書いておきましょう。

遺言書がない場合、民法によって決められた相続人が、決められた割合で遺産を相続することになります。

以下のような希望がある場合、遺言書に書いておけば、相続の際、その内容が最優先されます。

  • 法定相続人以外に遺産を引き継がせたい人がいる
  • 特定のものを特定の人に引き継がせたい

また、遺言書のように法的効力はありませんが、エンディングノートを書いておくのも良いでしょう。

エンディングノートは遺言書と違い、決まった形式やルールはありません。

いつでも書き直すことができるので、すぐにメモしておけます。

以下のように何を書いてもOKです。

  • 自分のお葬式やお墓
  • 死後のこと
  • 高齢者用施設などの希望
  • 自分に関するデータのまとめ
  • 友人・知人の連絡先一覧
  • デジタル関連のIDやパスワード一覧
  • 近い将来の計画

生前整理はいつ行う?

生前整理はいつ行う?

生前整理は、いつから始めても構いません。

近年は、高齢者だけでなく、20代、30代の若い世代にも生前整理を始める人が増えています。

できれば、体力・気力が充実しており、動ける時期に行うのが良いでしょう。

生前整理を行うメリットとは?

生前整理を行うメリットについて見ていきましょう。

  1. 遺品整理の負担が軽くなる
  2. 健康的で身軽な生活を送ることができる
  3. 相続トラブルを回避できる
  4. 万一の場合に備えることができる
  5. 自分を見つめ直すことができる

遺品整理の負担が軽くなる

元気なうちにモノを整理いておけば、死後に家族や親族が行う遺品整理の負担を軽くすることができます。

特に一人暮らしの場合は、賃貸であれば解約のため、少しでも早く物件を空ける必要があります。

持ち家の場合も、空き家を長期間放置しておくわけにはいきません。

もしもの時のことを考え、生前整理しておくのがお薦めです。

健康的で身軽な生活を送ることができる

不要なものがなく、きちんと掃除された家は風通しがよく、健康的な生活を送ることができます。

また、ものにつまづいてケガをしたり、電源付近にホコリが溜まって発火するなどのリスクも低くなります。

シンプルな生活の心地よさを知ると、その状態をキープしたいという意欲が出てきます。

余分なものを買わなくなり、無駄遣いを減らすことができます。

相続トラブルを回避できる

生前整理で大切なのは、財産関係を明確にしておくことです。

どのような財産がどのくらいあるのか、全てリスト化しておきましょう。

ローンや借金などマイナスの遺産がある場合も必ず書いておきます。

こうして自分の持っている財産を正確に把握し、それらをどのように引き継ぐかを決めておけば。いざというときにトラブルが起きにくくなります。

万一の場合に備えることができる

もし万一、事故に遭ったり病気になったりして入院することになったとき、かかりつけ医や既往歴がまとめてあると便利です。

また、認知症になってしまったときなど、どのような施設に入りたいか、末期がんなどの場合、最期をどう過ごしたいかなどを書き留めておきましょう。

自分で動けなくなったとしても、家族ができるだけ希望に沿った生活を送れるよう手配してくれるでしょう。

自分を見つめ直すことができる

生前整理を行うことによって、これまでの人生を振り返り、今後の人生をどう生きるか考えるきっかけになります。

また、人生の残りの時間をイメージすることで、今後、何を行い。どのように過ごして行くべきなのか、将来に対するビジョンを保つことができます。

まとめ

遺品整理業者は、遺品整理のプロ

遺品整理も生前整理も、もし自分で行うのが難しい場合、プロの手を借りることができます。

遺品整理業者は、遺品整理のプロです。

何が必要で何が必要でないか、しっかり見極めてくれます。

また、遺品整理業者は生前整理の相談に乗ってくれるところが増えています。

近年では遺品整理の生前予約を行っているところもあります。

始める前に相談してみると良いでしょう。

この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家

氏名:新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。