テレビ番組『開運! 何でも鑑定団』を観ていると、日本のアニメキャラクターのグッズやミニカーなどに何十万円もの高値がつくことがあります。
ミニカーやブリキのおもちゃ、お菓子のおまけや鉄道模型など、希少価値があって保存状態が良いおもちゃは価値が高く、高額商品となります。
最近では、故人がこういったコレクションをしていたというケースも少なくありません。
ただのガラクタにしか見えないけれど、故人が大切にしていたものなので、簡単には捨てられない、でも邪魔……という悩みを抱えているご遺族もいらっしゃいます。
そこで、こういったおもちゃの処分について、みていきます。
目次
古いおもちゃは捨てないほうがいい?
いわゆる「お宝」ブームがきっかけとなり、ミニカーや怪獣の人形、ヒーローの変身グッズやブリキの玩具など昔のおもちゃには、プレミアがついて大金になるものがあるということが広く認知されるようになりました。
価値が出たものの多くが、日本でテレビ放送が始まり、子供たちがヒーローに夢中になった昭和30年代~40年代のものです。
昭和30年代のおもちゃは、当然「子供が持つもの」であり、大人になれば卒業していくものでした。
そのため、現在まできれいな状態で残っているものは非常に少なく、プレミアムがつくというわけです。
近年、大人がおもちゃをコレクションするという趣味は珍しいものではなくなり、大人のコレクターが増えています。
「昔遊んだあのおもちゃ」を懐かしみ、もう一度手元に置きたいという人も多く、昔のおもちゃはますます価値が上がっています。
コレクター市場は、まさに「おもちゃの骨董市場」というべき状態なのです。
日本のおもちゃは海外で大人気
さらに、この市場は日本国内だけでなく、海外にも広がりつつあります。
最近では、中国や欧米など海外のおもちゃコレクターが日本の古いおもちゃに興味を持つ人が増えてきました。
日本のインターネットオークションで購入するだけでなく、実際に日本に来て中古玩具店などで買い占めるというケースが増えているのです。
また、純粋なコレクターだけでなくバイヤーも多く来日し、自国に持ち帰って売るというようなこともあるようです。
古いおもちゃは、興味のない人にとってはただ場所をふさぐ邪魔なものでしかないかもしれません。
でも、趣味の世界では大変貴重なものである可能性もあります。
故人が残したおもちゃのコレクションは、もしかしたら大きな収入になる可能性があります。
捨ててしまう前に、査定に出してみてはいかがでしょうか。
プレミアのつきやすいおもちゃ~男の子編
さて、プレミアがついて価値が上がっている「お宝」とは、どんなものなのでしょうか。まずは、男の子が好きなおもちゃから、みていきましょう。
- 消しゴム
- トミカ
- ファミコンソフト
消しゴム
消しゴムのヒット商品は多く、有名な「キン消し」だけでなく、1970年代後半に男子小学生の間で大ヒットした「スーパーカー消しゴム」、1990年代に流行したアニメ「機動戦士ガンダム」の「ガン消し」などがあります。
価格はお店や商品の状態によって変わりますので、売りたい場合は問い合わせましょう。
キン消し
漫画「キン肉マン」に登場するキャラクターをかたどった消しゴム「キン肉マン消しゴム」、通称「キン消し」。
ゆでたまご作の漫画・アニメのヒットに伴い、1983年ごろから1987年ごろにかけて大ヒットしました。
当時は100円のガチャガチャで売っていたものですが、現在では何十万円もの値段がついています。
キン消しは発売種類が400種類以上と多く、そのためレアな商品も多いようです。
主人公のキン肉マンは元値の100円や、元値以下の50円というものもありますが、「スーパーキン肉マンフェニックス」が3万円、「ユニコーンマン」が4万5千円などから、「鉄面鬼」13万円、「シルバーリキ」25万円、「マンモスマン」40万円など、驚くような高額で取引されています。
また、復刻版の場合、価格は高くなく、やはり当時のもので、状態の良いものに高値がつくようです。
スーパーカー消しゴム
当時の男子小学生たちは、休み時間になると、ボールペンやシャープペンシルのノック機構を利用してスーパーカー消しゴムを弾く遊びに夢中になっていたものです。
スーパーカー消しゴムでは「BMW320ターボ」「ランボルギーニ・イオタ」などが5000円、「ランボルギーニ・ミウラ」が7000円、「スカイラインGT-R」が1万円などの値がついています。
ガン消し
「ニューガンダム」500円、「量産型ニューガンダム」1万円、「フルアーマーナイトガンダム」5万円などのほか、初代~4代大将軍セットには50万円という値がついています。
トミカ
「トミカ」は、1970年に誕生したタカラトミーのロングセラー商品です。
ミニカーといえば外国製品が主流だった時代に、国産のミニカーとして誕生しました。
さまざまな車種とバリエーションが造られ、書籍も出版されている人気のおもちゃです。
現在でも販売されているトミカですが、基本的に、年代の古い品が高額で取り引きされています。
特に1970〜1982年に製造された黒いパッケージのトミカ、1976~1988年に製造された白地に青のパッケージの外国車シリーズは、状態の良いものだと数千円から1万円以上の値がつくものも少なくないようです。
また、生産増のために製造を香港に移した時期がありましたが、短期間だったため生産台数が少ない「ホンコントミカ」は価値が高いとされています。
高額で取り引きされている車種は、トヨタ2000GT(赤/1Aホイール/日本製)、フェアレディZ432(赤/1Aホイール/日本製)が2万円、ホンダⅢ360(黄/1Bホイール/香港製)が2万5千円、日産グロリアバン(旧トミカ 東京ガス荏原営業所 非売品)が15万円、スーパーギフト80台セット(旧トミカ)が20万円など。
ファミコンソフト
近年、かなり多くの品が高騰しているのがファミコンのソフトです。
ソフトはもちろん、ファミリーコンピューターの本体も、新品未開封の状態であれば1万5千円ほどで取り引きされています。
マリオシリーズの第一作「スーパーマリオブラザーズ」は当時の販売価格が4900円だったのに対し、新品未開封のまま保管されていたものは2万円以上の値がつきます。
このほか、「バトルフォーミュラ」が8万円、「オバケのQ太郎ワンワンパニック」が15万円、「キン肉マン マッスルタッグマッチ」100万円など、ファミコンのソフトは高値がつきやすい商品です。
もし遺品から古いソフトが出てきたら、処分する前に相場を調べてみるとよいでしょう。
プレミアのつきやすいおもちゃ~女の子編
高値がつくおもちゃは、男の子向けのものだけではありません。
女の子用のおもちゃにも、高く売れるものがあるんです。
- リカちゃん人形
- テクマクマヤコンコンパクト
リカちゃん人形
1967年、初代リカちゃんが発売されました。リカちゃんも、2018年のいまはもう51歳になるんですね。当時の価格は600円だったそうです。
リカちゃんの取り引き価格の相場は、「初代リカちゃん」が1万3000円、誕生50周年記念「リカちゃん展限定リカちゃん」が1万4500円、タカラ50周年記念の「花嫁リカちゃん」が1万5500円、「復刻版初代リカちゃんトリオ」が3万7800円などとなっています。
リカちゃん人形はさまざまな学校や企業とコラボしたものや限定品がたくさんあるので、数の少ないもので、美品・箱付きのものが高く売れるようです。
テクマクマヤコンコンパクト
1969年に放送が始まったアニメ「ひみつのアッコちゃん」で、ヒロインのアッコちゃんが「テクマクマヤコン、テクマクマヤコン……」と呪文を唱えると変身できるコンパクト。
何にでも変身できるピンクの丸いコンパクトは、当時の少女たちに大人気のグッズでした。
このコンパクトにもバージョンがありますが、どれも入手は難しいようです。
放送開始当時の初代コンパクトは、お店や品物の状態によりますが、2~4万円ほどで取り引きされています。
2代目前期の丸いコンパクトは1万3000円ほど。
さらに希少な2代目後期の四角いコンパクトは3万円ほどの値がつきます。
もちろん、アニメの中でも四角いコンパクトに変わったのですが、形が変えあってから5話で放送が終わってしまいました。
そのために、このコンパクトの流通量はかなり少なく、結果的にレア度が高くなり、高値で取り引きされるようになったそうです。
古いおもちゃの売り方は?
古いおもちゃを査定してもらいたい場合、近くのリサイクルショップなどに持ち込むのも一つの方法ですね。
しかし、近年ではインターネットで申し込み、お店から送られてくる専用ダンボール箱に査定してもらいたいものを詰めるだけという方法をとっている買取店が増えています。
おもちゃを詰めたダンボールは、家まで引き取りに来てくれる場合と、こちらから郵送する場合があります。
査定料金に納得がいかない場合は送り返してもらうことになりますが、ダンボールや配送料、返送料などの費用がかからないところが多いようです。
いきなりモノを送るのが心配な人は、事前査定としてホームページ上で質問をしたり、電話やチャット、LINEなどを使って相談することもできます。
買取料金はお店によって幅がありますので、事前に複数のお店に相談し、比較するとよいでしょう。
まとめ
家にある古いおもちゃは、もしかしたら資産性のある貴重品かもしれません。
おもちゃは、専門的な査定が必要な品物です。高く買ってもらえれば、それだけ遺品整理費用の負担軽減に繋がります。
遺品整理の場合だけでなく、生前整理をしたい人も、おもちゃの売却を考えてみてはいかがでしょうか。