家具はまとめて回収してもらったほうがいい? 最適な処分方法は?

家具はまとめて回収してもらったほうがいい? 最適な処分方法は?

故人が愛用してきた家具。テーブルやソファ、タンスやベッドなど、おそらく「長く使うものだから」と、よく吟味して買い揃えたものではないでしょうか。

でも、遺品整理のときに最も処分に困るものでもあるのが、これら家具です。
ほとんどのものが大きい、重い。運ぶのも一苦労。こういった家具を上手に処分するには、どうすればよいのでしょうか?

家具はまとめて回収してもらったほうがいい?

一人暮らしの高齢者などが増えています。そのため、もし、故人が一人暮らしをしていたのであれば、大きな家具も全て整理しなければなりません。
こういった家具の処分は、遺品整理において遺族を悩ませるひとつの要因ともなっています。

家具はタンスや食器棚など、大型のものがほとんどですね。そのために運搬も大変です。
でも、家庭ごみとして処分することはできません。

もし、これらをひとつひとつ出すとしたら、かなりの時間と労力が必要になります。
粗大ごみとして回収してもらうのであれば、一気に処分したいところです。

そんなとき便利なのが、業者が家まで不用品などを取りに来てくれる出張回収業者です。
ただし、場合によっては自分で持ち込むか、自治体の回収を利用したほうがいいケースもあります。

  • 出張回収を依頼したほうがいい場合
  • 出張回収を依頼しないほうがよい場合

出張回収を依頼したほうがいい場合

不用品が多いケース

不用品の出張回収の内訳は、「基本料金」と「回収料金」の2つです。
そのため、不要な家電・家具、不用品の中に、

  • 資源化できるもの
  • リサイクルできる部品や材料があるもの
  • リユース可能で買い取りしてもらえるもの

などが含まれていればいるほど回収料金は安くなります。
つまり、回収してもらうものの数が多いほど、回収料金を安くできる可能性が高いというわけです。
さらに、買い取りしてもらえるものがあれば、料金から差し引いてもらえます。

遺品整理 家具 出張回収

出張回収を依頼せずに処分しようとすると、自分でものを

  • 粗大ごみに出すもの
  • 買い取りしてもらえそうなもの
  • そのまま処分してもらいたいもの

などに、仕分けし、それぞれ処分しなくてはなりません。
しかし、出張回収を依頼すれば、これらすべてをまとめて回収してもらうことができます。

自分で自治体の回収に出したり、持ち込みで処分を依頼したりするのは、かなり時間も手間もかかります。
ものの量が多いなら、出張回収を依頼するのはそれなりにお得と言えるでしょう。

大きな家具がある場合

ソファやベッドなど、自分で搬出するのが困難な大きな家具がある場合は、回収業者に依頼するほうがよいでしょう。
大きな家具は、もちろん粗大ごみに出すこともできますし、自分で解体すれば普通のごみとして出すこともできます。

とはいえ、粗大ごみとして出すのは、実際問題として不可能な人のほうが多いのではないでしょうか?
搬出が難しい大きな家具がある場合、不用品回収業者に出張回収を依頼してまとめて引き取ってもらったほうが、手間がかかりません。

出張回収を依頼しない方がよい場合

ものが少ない

不用品回収業者を利用する際には、ものの量に関係なく2000~3000円ほどの基本料金がかかります(業者によって異なります)。
そのため、回収してもらうものが少ない場合は割高になってしまうのです。
ものの量が少ない場合は、自分で持ち込んだ方が基本料金を節約できます。

また、買い取ってもらえるものを持ち込めば、回収費用がかからなかった分、高めに買い取ってもらえることもあります。
さらに、買い取ってはもらえないものでも、リサイクルできる部品が含まれているような場合は、無料で引き取ってもらえることもあるようです。

出張回収に来てくれる不用品回収業者が遠い

不用品回収業者は、人件費とトラックの交通費をかけて回収に来ます。
もしも業者が遠い場合、場所によっては別料金が請求されてしまうこともあります。

料金については、業者のホームページを見てみましょう。
出張費や、回収に当たる地区などについての記載があります。

その他の処分方法は?

  • リサイクルショップに引き取ってもらう
  • オークション・引き取り掲示板に出す
  • 引っ越し業者に依頼する

リサイクルショップに引き取ってもらう

遺品整理で出た家具がまだきれいで使える状態であれば、リサイクルショップに買い取ってもらう方法があります。
ただ捨てるだけよりも、いくらかの収入になる可能性があります。

もし買い取りまではできない場合でも、無料で引き取ってもらえることもあります。
まだ使える家具なら、ただ捨ててしまうよりも誰かに使ってもらえるほうがいいですよね。

遺品整理 家具 回収 リサイクルショップ

ただ、あまりに古いものや、目立つ傷がついているもの、リサイクルショップに同じようなものの在庫がたくさんある場合は、買い取り・引き取りの対象にならないことがあります。近所のリサイクルショップに電話をして、買い取ってもらえるかどうか見積もりを頼んでみましょう。

その際に、自分で持ち込まなくてはならないのか、査定に来てもらえるのかを必ず確認しましょう。
自分で持ち込んで、引き取ってもらえなかったらまた持ち帰らなくてはなりません。
また、大きな家具があったり、たくさん家具があるほうが来てもらいやすいこともあります。

オークション・引き取り掲示板に出す

処分したい家具がブランドものや状態の良い家具であれば、リサイクルショップに売るよりも、オークションに出したほうが良い値段で売れる可能性があります。

ただし、オークションは、うまくいけばそれなりの金額を手にすることができますが、落札者との取り引きや発送の手配など、事務的な作業が必要になります。
また、大きな家具であればえるほど、発送が困難になります。

発送のことを考えると、近隣同士でものを譲り合う掲示板などで欲しい人を探すのもよいでしょう。
引き取り可能な人に買い取ってもらったり、引き取ってもらえば、発送で苦労することがありません。

引っ越し業者に依頼する

引っ越しで出た不要な家具を引き取ってくれる引っ越し業者があります。
引っ越しのタイミングに合わせて引き取ってもらえるので、故人の住居が賃貸で、退去しなければならない場合であれば、問い合わせてみるとよいでしょう。

クロネコヤマト

クロネコヤマトでは、引っ越し時の不用品買取サービスを行っています。
買い取りの対象になるのは、家具であれば購入から6年以内のもの。
雑貨の買い取りも行っています。
家電の場合もリサイクル料金や運搬量が無料になるので、条件が合えば非常に便利なサービスです。

ハート引越センター

ハート引越センターでは不要な家具の引き取りを行っています。
ハート引越センターを使っての引越しで、家具は購入から5年以内であることが条件です。
状態によっては有料での引き取りになることもあるので、利用の際には確認しましょう。

遺品整理業者に依頼する

遺品整理業者にも、家具の処分を依頼することができます。

遺品整理は、遺されたものを仕分けするだけでなく、不用品の搬出が必ずセットになっています。
そのため、遺品整理官僚にさまざまな不用品と一緒に家具も搬出・処分してもらえるので、一気に片付けることができます。
また、もしも家具がまだ使える状態であれば、その場で買い取ってもらえる可能性もあります。

なんといっても、自分で大きな家具を移動させる必要がないのが一番のメリットです。
さらに、買い取ってもらえれば、遺品整理の費用節約にもなります。

近年では、不要となった遺品を海外へ輸出し、主にアジア諸国でリサイクル品として役立てるルートを構築している業者もあります。
日本製の家具は、外国で人気があるので、状態の良いものであれば買い取ってもらえる可能性があります。

それに、ただ処分してしまうのではなく、どこかで誰かが喜んで購入し、役立ててくれていると思うと嬉しいですよね。

家具 回収 遺品整理業者

最近では遺品の供養・お焚き上げサービスをしている業者も増えています。
供養の方法は業者によって異なります。提携寺院で合同供養をしたり、自社の供養施設で供養するなどさまざまです。
最近は、環境問題からお焚き上げをできなくなっている寺院もあるので、遺品を供養したい気持ちのある遺族にとってはメリットが大きいのではないでしょうか。

また、人形や写真、お札や仏具など、処分しにくいものも同時に供養してもらえます。
故人の住居が賃貸だったり、遺族が遠方に住んでいて遺品整理が難しい場合など、遺品の整理と供養が同時にできるところが便利ですね。

ただし、大きなものに関しては確認が必要です。供養方法も各社で違いますので、遺品整理をする際に、ぜひ問い合わせてみましょう。
複数の業者に相見積もり取って検討することも忘れないでくださいね。

遺品整理業者に依頼する最大のメリットは、遺品整理のスタッフは遺品整理を専門としているので、故人が残した品を全て大切な「遺品」として認識し、依頼者の気持ちを尊重しながら対応してもらえる点です。

他人から見れば取るに足らないようなものであっても、故人の残した遺品として丁寧に扱ってもらえます。
故人のものを大切に扱ってもらえ、さらに一気に全てが片付いてしまう、遺品整理業者の利用を検討してみるのもよいでしょう。

この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家

氏名:新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。