遺品整理を依頼する際には、事前の見積もりを依頼するのが基本です。
費用金額だけでなく、どのような作業が料金に含まれるのか、また、オプションでどのようなサービスができるのか知っておくためです。
ですが、見積もりを取ってみたらホームページに掲載していた料金よりも高額でビックリ! とか、思っていなかったところに料金がかかっていたりすることもあります。
かといって、見積もり金額が安ければいいというものでもありません。
遺品整理はなかなか行う機会がありませんよね。
今回は、見積もりや依頼のコツについて見ていきましょう。
目次
見積もりの前に品物を減らそう!
まず、見積もりを依頼する前に、整理するべき品物を減らしておきましょう。
まだ使えるものを減らす
仕分け・処分するものの量が多いほど、遺品整理にかかる見積もりは高額になります。
遺品の中に、まだ使えるけれど自分では使わない、というものがあれば減らしておきましょう。
たとえば、
- 家具・家電
- 洋服・小物・アクセサリー
- 趣味用品
- 食器
- コレクション
などは、状態にもよりますが、リサイクルショップなどで買い取ってもらえる可能性があります。
さらに、高価そうなものは、そのジャンルの専門店に相談するとよいでしょう。
ものによっては、リサイクルショップより高値で買い取ってもらえることも。
最近は、ネット上での査定や、ダンボールに入れて送るだけで買い取りしてもらえるショップもあるので探してみましょう。
食器や衣類に関しては、寄付して、それを必要とする人に役立ててもらう方法もありますよ。
もし、自分で売ったり査定してもらったりするのが面倒な場合は、買い取りもしてもらえる遺品整理業者を選びましょう。
遺品整理の見積もり時に、買い取りできるものを査定してくれるので便利です。
買い取り金額を作業料金から値引きをしてもらえば、費用を抑えることもできます。
買い取りも行なっている遺品整理業者は、リサイクル事業や、家具・家電や骨董品などを海外で売るリユース事業を行っています。
自分では使わないけれど遺品を有効に使いたい、という人は利用するとよいでしょう。
できる範囲で整理・処分をする
処分するものの量を減らすことができれば、その分、費用を安くすることができます。
遺品整理を依頼する前に、自力で処分できるものは一般ごみや粗大ごみとして捨てておきましょう。
見積もりを依頼する前に業者に確認しておこう!
見積もりを依頼する場合は、業者に対し、以下の2つの点について必ず確認しておきましょう。
見積もりが無料かどうか
見積もりが無料かどうかは、業者を選ぶ際に必ず確認しましょう。
見積もりは複数の業者から取って比較検討するのが基本なので、もし見積もりに料金がかかるようだと、それだけで出費が増えてしまいます。
ほとんどの業者は無料で見積もりをしていますが、中には悪質な業者がいないとも限りません。
念のため、見積もりが無料かどうか、ホームページや電話で確かめるのがおすすめです。
見積もり後にキャンセル料がかかるかどうか
複数の業者に見積もりを依頼すると、最終的には1社を除いて、あとの業者はキャンセルすることになります。
通常、見積もり後のキャンセルは無料ですが、一部の業者ではキャンセル料が発生する場合があります。
高額のキャンセル料を請求してくる悪質な業者もありますので、見積もりを依頼する前にホームページや電話で確認しておきましょう。
見積もりは訪問が基本です!
見積もりを取る際には、現地での訪問見積もりをしてもらいましょう。
正確な見積もり
実際に故人宅の状況を見てもらうことで、より正確な金額を算出することができます。
業者の中には、訪問せず電話やメールなどで見積もりを行う業者もありますが、実際には現場の状況をきちんと伝えるのは難しく、労力もかかります。
処分したい家財がトラック何台分に相当するのか、素人が判断するのは難しいでしょう。
また、電話やメールで情報を伝えた後に、押入れや庭の物置の中からも処分したいものが出てくるケースも考えられます。
現場の状況が正確に把握できないまま作業を始めてしまうと、当日、思わぬ追加請求が発生するなどのトラブルに発展するリスクが高くなります。
業者側としても、実際の現場の物量が電話で聞いていたより多くて困ってしまうケースもあります。
そのため、業者に現場の作業内容を正しく業者に把握してもらう必要があるのです。
スタッフチェック
業者スタッフと実際に会うことができるので、家に上がって作業を行う人がどのような人なのかをチェックすることができます。
この時に身なりや態度、言葉遣いが良くない業者は避けましょう。
また、質問にきちんと答えてくれるかどうかもチェックしておきたいポイントです。
さらに、見積もりスタッフと実際のスタッフが同じかどうかも確認しておきましょう。
見積もりをしたスタッフが実際の作業にあたってくれるのがベストです。
悪質な業者をチェック
業者の中には、訪問見積もりをしない、したがらない業者もいます。
そのような業者は、不要な作業まで行ったり、さまざまな理由をつけて追加料金を請求する悪徳業者である可能性があります。
訪問見積もりを行っている業者を選びましょう。
実際の見積もり時の注意点は?
いよいよ、業者に見積もりを依頼します。
その際、気をつけたいポイントについて見ていきましょう。
見積書は明細や内訳がしっかりしている?
いきなり高額な見積もりを出してくるような悪質な業者に共通するのは、見積書をきちんと作成せず、金額だけを告げてくるという点です。
これでは、どういう作業をするのか、またその作業にいくらかかるのかが分かりません。
ここが、悪質な業者の思う壺なのです。
一方的な言い値に従うことなく、見積もりの細かい内訳を請求しましょう。
もし、業者側が見積書の明細や内訳の作成や明記を拒否するようであれば、悪質業者である可能性が高いと言えます。
そのような業者には作業を依頼しないよう気をつけましょう。
追加請求の項目は? 契約書をチェック!
悪質な業者のやり方として、見積もりの段階ではお得な金額を提示しておいて、実際の作業を行ったあと、最終的に高額な請求をしてくるというケースもあるようです。
このケースは、見積もりの金額を確認して契約に至っているのにもかかわらず、作業後に理由をつけて高額な請求をするというもので、より悪質な業者であると言えるでしょう。
このように、見積もりで提示された金額以上の作業料金を請求されるのには、契約書に原因が隠れている可能性があります。
たとえば、一定条件を満たすと作業料金が加算される「追加請求」について記載はありませんか?
遺品整理では、実際の作業以外にも料金がかかることがあります。
建物がマンションなどの場合、エレベーターがあるかどうかや、処分品を積むトラックが近くに停められる場所がどうかなど、作業に付随する条件によって追加料金が発生するわけです。
このような追加料金について、誠実な業者なら事前に説明してくれるでしょう。
しかし、意図的に説明しない業者もいるので注意が必要です。
このような点については、依頼者側から必ず確認しておくのがおすすめです。
複数の業者から相見積もりを取ろう!
業者から見積もりを取る際は、複数の業者からに見積もりを依頼する「相見積もり」を取りましょう。
見積もりを取るのが一社だけだと、作業に対する料金の相場がわかりません。
もしかしたら、最初に依頼したその業者だけが高額な金額を提示しているかもしれません。
そのため、必ず複数の業者から相見積もりを取り、その内容を比較検討してから契約するようにしましょう。
ほとんどの業者では、相見積もりを取ることをこころよく了承してくれるはずです。
逆に、相見積もりを嫌がる業者は怪しいと思った方がよいでしょう。
相見積もりを取るのは、3社程度でよいでしょう。
繰り返しになりますが、必ず現地訪問での見積もりを依頼します。
また、依頼の前に、質問したい事項をメモしておいて、聞きもらすことのないようにしましょう。
その上で、追加料金やオプション料金を含め、どの作業にいくらかかるかの説明をしっかりしてくれるかどうか、なおかつ明細をしっかり出してくれるかどうかをチェックします。
依頼したい業者が決まったら、そのほかの業者にはきちんとキャンセルの連絡をしましょう。
断りにくいからと放置していては、業者に迷惑がかかります。
相見積もりでのキャンセルは仕方ないことです。
必要以上に申し訳ないという気持ちをもつ必要はありません。
まとめ
遺品整理は、やり直しがききません。
たとえ処分するものであっても、故人にとっては愛用していた品々です。
そのような品物を後悔のないように整理するためは、納得のいく業社に依頼したいものです。
そのためには、複数の業者から見積もりを取って比較検討するのが一番です。
家族が納得でき、故人も喜んでくれるような遺品整理ができたらいいですね。