漫画の処分方法は?~まずは「捨てるもの」「売るもの」の仕分けから

漫画の処分方法は?~まずは「捨てるもの」「売るもの」の仕分けから

ふと気がつくと、漫画本が本棚を占拠していた・・・なんていうことはありませんか?
特に長編の単行本は巻数が多いので、かなり場所を取りますよね。

好きな作品だけど、何度も読んだし、そろそろいいかな、と思ったら処分のタイミングです。

また、遺品整理で、故人が漫画など書籍を山ほど所蔵していることがあります。
本や書籍は古紙回収に出せばいいので、捨て方に迷うことはありませんが、あまりにも大量な場合は、こんなにどうするんだろう・・・とため息が出てしまうことも。

趣味で漫画本を集めていた人が、生前整理のために処分を考えることもあると思います。
そこで、漫画本の上手な処分について、みていきましょう。

処分か否か!? 漫画本を仕分けするポイントとは

漫画本は、1冊はそう高いものではないので買いやすく、ついつい溜まってしまいます。
でも、とにかく困るのが、漫画を置くスペースではないでしょうか?

とはいえ、せっかく集めた漫画本、すべて捨ててしまうことはなかなかできませんよね。
それには、処分するもの、とっておくものを選別しなくてはなりません。
まず最初に「処分するもの」「残すもの」の基準を作って、仕分けしていきましょう。

  • 長編作品や名作は処分
  • 惰性で買っている作品は処分
  • 刊行ペースが遅い作品は処分する

長編作品や名作は処分

長年集め続けてきた長編作品や名作漫画は、なかなか捨てる踏ん切りがつかない人が多いのではないでしょうか?

少年漫画なら『ONE PIECE』(現在91巻)や『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(全200巻)、女性向けなら『ガラスの仮面』(現在49巻)などが代表的ですが、このような長編ものが場所をとるんです。

長編や名作漫画は、人気があるだけに絶版になる心配はほぼありません。思い切って処分しましょう。
読みたくなったらレンタルしたり、漫画喫茶で読んだりすればいいのです。

惰性で買っている作品は処分

最初は面白かったけれど、巻を追うごとにつまらなくなってきた・・・という作品を買い続けていませんか?

ずっと読んでいるから・・・と、なんとなく惰性で買っているシリーズがあるなら、一度、見直してみましょう。
再読しないと判断した作品は、思い切って処分してしまいましょう。

刊行ペースが遅い作品は処分する

漫画 処分 仕分け

いつまでたっても続巻が出ない。刊行も未定のまま何年も経っている・・・こういう作品、ありますよね。

週刊誌や月刊誌で連載している漫画であれば、ある程度のペースで単行本化されます。
しかし長期休載になっていたり、掲載雑誌が変わったりして、なかなか新刊が出ない作品もあります。

未完の作品のラストを確認せずに手放すのは悩ましいでしょう。
でも、いつになったら続きが読めるかわからないということは、いつまで限られたスペースを取られたままなのかわからないということです。

こういった作品は、「いつか完結した時に一気読みする」ということにして、今はいったん手放しましょう。

読まなくなった漫画の処分:捨てる方法

じっくり考えて選抜した本だけ棚に戻したら、いよいよそれ以外の本の処分を始めましょう。

  • 資源ごみに出す
  • 古紙回収センターに持ち込む
  • 不用品回収業者に依頼する

資源ごみに出す

紙ごみとして回収してもらう場合は、自治体が指定した日時に、決まった場所に出すだけです。もちろん費用もかかりません。

漫画や書籍に使われている紙はリサイクルできるものです。
自治体によっては可燃ごみとして出せるところもありますが、環境問題を考えて、できるだけリサイクルや古紙回収の日に出しましょう。

漫画や雑誌、書籍を出す際は、マナーをしっかり守りましょう。

紐でしばる

複数の漫画本を処分する場合は、回収する人が運びやすいよう、必ず紐でしばりましょう。

時間を守る

近年、ごみに放火する犯罪が増えています。
眠い朝に出すより、前日の夜から出しておきたいところですが、放火犯のターゲットにされる可能性があります。
ごみ集積所は民家の前であることが多いので、大火事に発展してしまうかもしれません。

また、あまりに早く出していると、出した漫画を誰かに持って行かれてしまう可能性があります。
民法第239条第1項では、捨ててあるモノには所有権はなく、持ち帰った人の物になるとされています。
したがって、基本的には、ごみとして出してあるものを持ち帰っても罪には問われません。

漫画 処分 資源ごみ

でも、資源ごみに関しては話が別です。

集積所で「空き缶の持ち去り禁止」という張り紙を見たことはありませんか?
いらないから捨てたものなのに、どうして持ち帰ってはいけないのでしょうか。

それは、自治体が、出された資源ごみを売却して財源に充てているからなのです。

たとえば、福岡市では、収集した不燃ごみからアルミ缶と鉄を分別し、売却しています。
その売却益は年間1.5億~3億円にものぼるそうです。
そのため、資源ごみに関する持ち去り禁止の条例化を目指し、検討しています。

漫画本や書籍などもリサイクルできる資源ごみなので、例外ではありません。
この動きはほかの自治体にもみられ、ごみの持ち去りに関して今後厳しくなると考えられます。
防犯の意味から、ごみを集積所に長時間放置しないよう、漫画本などを出す時間はきちんと守りましょう。

古紙回収センターに持ち込む

自治体が運営しているセンターや出張所、また民間が運営する持ち込みセンターなどがあります。
自分で運ばなくてはならないので、大量な場合は運搬が大変ですが、多くの場合は無料で引き取ってもらうことができます(有料のセンターもあり)。

漫画本などを持ち込むと、ポケットティッシュなど景品に交換してもらえたり、ポイントを貯めるとプリペイドカードと交換してもらえるところもあります。
インターネットで検索すると、さまざまなセンターが出てきますので、問い合わせてみるとよいでしょう。

不用品回収業者に依頼する

処分したい漫画が多ければ多いほど、紙ごみとして出すには労力がかります。
不用品回収業者なら荷物を運び出してくれるので、自分で運ぶ必要がありません。
処分に時間をかけたくない人、労力を使いたくない人は、不用品回収業者に依頼するとよいでしょう。

漫画 処分 不用品回収

ただし、費用は業者ごとに異なります。
また、車を停める場所があるか、アパートやマンションにエレベーターがあるかなどの条件によっても費用が変わることがあります。
そのため、事前に複数の業者から相見積もりを取り、比較してから選びましょう。

読まなくなった漫画の処分:売る方法

  • 古書店で売る
  • オークションで売る
  • インターネット買取業者に依頼する

古書店で売る

古本といえば、古書店で売る、というイメージがありますね。
もし近所にあれば持ち込むのもいいですし、最近では家まで査定に来てくれるお店もあります。

古書店は、得意ジャンル、不得意ジャンルがあるため、同じ漫画でもお店によって査定金額に差が出る可能性があります。

漫画 処分 古本屋

売りたい漫画には、色々なものがあると思います。
高く買い取ってもらいやすいのは「全巻セット」です。
長編なのに単品しかない状態では買い取ってもらいにくいようです。

また、表紙カバーがなくボロボロの漫画、同人誌、コンビニコミック、非売品の漫画、フリーペーパー漫画など、値がつかないものもあります。

オークションで売る

オークションやフリマアプリなど、インターネットで売る方法もあります。
出品するための写真を撮ったり、梱包や発送の手間がかかりますが、売れないと思った漫画でも思わぬ高値がつく可能性があります。
クレームを未然に防ぐため、ある程度クリーニングしておくほうがよいでしょう。

インターネット買取業者に依頼する

近年、急増している買い取り形態です。
インターネットで申し込みをし、無料で送られてくるダンボールキットに売りたい漫画本を詰めて送り返すだけ。送料が無料のところがほとんどです。
先方で査定をし、買取価格を決めてくれるので、買取価格に納得が行けば、先方からの振り込みを待つだけです。

インターネット買取業者は、あらゆるジャンルで存在しており、専門的な知識を持っているので、高く価値をつけてもらえることが多いようです。
また、事前に質問することもできるので、いきなり売るのが不安な場合は、仮の査定をしてもらうこともできます。

漫画 処分 インターネット

古書店やインターネット買い取りを利用する場合、同一タイトルを複数出すのは避けたほうが良いでしょう。
漫画が本当に好きな人は、読む用と保存用として、同じ漫画を複数持っていることも少なくありません。
でも、漫画を買い取りに出すとき、同一タイトルの買い取りは警戒されることが多いのです。

それは、以前、ある古書チェーン店に大量の同一タイトル漫画が持ち込まれ、買い取りされたことがあったのですが、あとから全て盗品だったとわかった、という事件があったから。
それ以降、漫画買取業者は盗品の買い取り防止に努めるよう警察からお達しが出ているため、同一タイトルの買い取りは敬遠されることが多いようです。
手間はかかりますが、別々のお店で売るなどしたほうがよいでしょう。

まとめ

売れそうなものと、そうでないものを見極め、売れないものだけを捨てるようにすれば、最短の時間と最小の手間で漫画本を処分することができます。

これまで自分や故人が大切にしてきた漫画本。少しでも高く評価され、ほかの誰かに楽しんでもらえたらいいですね。

この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家

氏名:新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。