ゴミがあふれた住宅のことを「ゴミ屋敷」「ゴミ部屋」「汚部屋」などと呼びますが、違いが分からない人もいるでしょう。また、自宅が散らかっているけれど、どの名前が当てはまるのか気になっている人もいるはずです。
この記事では、ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋の違いとは何なのかについて詳しくご紹介します。またゴミが溜まってしまうリスクや解決策を解説しているので部屋を片付ける参考にしてみてください。
目次
ゴミ屋敷、ゴミ部屋、汚部屋の違い
ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋の違いとは、いったい何なのでしょうか。
まずは3つの違いを簡単にご紹介します。部屋が散らかっているのなら、自宅の状態がどれに当てはまるのかをチェックしてみてください。
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ゴミ屋敷とは
ゴミ屋敷とは、住宅全体にゴミが散らかっており、屋外にまでゴミがあふれ出している状態の物件のことを指します。例えば、テレビで報道されるような大量のゴミが堆積した物件は、ゴミ屋敷といってよいでしょう。
ゴミ屋敷になった住宅は、居住空間の大半がゴミで埋もれています。ほんの一部でしか生活できないほか、ゴミをかき分けて移動する必要があるなど、生活面で多くの問題を発生させてしまうのがポイントです。
ゴミ部屋とは
ゴミ部屋とは、住宅全体とは言わずとも、いくつかの部屋や共用スペースがゴミで溢れている状態のことを指します。片付けが苦手な人や、生活を共にする1人が生活スペースを汚すことによって問題化するのが特徴です。
ゴミが外部まであふれ出ている状態ではないため、一見、ゴミが溜まっているように見えません。また、一部がゴミだらけになってしまうと、さらにゴミが増えていく場合もあるため「ゴミ屋敷予備軍」だといえます。
汚部屋とは
汚部屋とは、文字通り汚い部屋のことを指します。物が散らかった部屋のことを汚部屋という場合もあり、片付けられていない食べ物や生活ゴミが部屋の中に溜まっているような状態です。
明確な定義はありませんが、ゴミ部屋と同義として捉えられる場合も多くあります。ただし、片付けの規模としては、ゴミ屋敷・ゴミ部屋と比べると、短時間で片付けやすいと言えるでしょう。
5段階でチェックできる汚部屋のレベルとは
ゴミ屋敷やゴミ部屋が、どのような状態なのかをイメージできる人も多いでしょう。では、汚部屋とはどのような状態を指すのでしょうか。
実は汚部屋は、5段階でレベルを表せます。ここでは簡単な例として、汚部屋のレベル5段階の特徴をご説明しましょう。人によってレベルの違いがあるので、ぜひ参考にしてください。
- レベル1:すぐ片付く状態
- レベル2:いつでも部屋にゴミがある状態
- レベル3:汚部屋かもと感じる状態
- レベル4:整理整頓が難しくなっている状態
- レベル5:誰が見ても汚部屋だと思う状態
レベル1の段階は、誰にでも起きうる汚部屋のレベルです。一方、レベルが上がっていくに従い、生活スペースが埋もれていきます。
レベル4、5まで到達すると、異臭問題や害虫問題が発生する場合もあるので、注意が必要です。
汚部屋のレベルチェックについて詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください。汚部屋とはどのようなイメージの空間を指すのか、詳しく学べます。
ゴミ屋敷、ゴミ部屋、汚部屋になってしまう人の心理
ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋は自然とできてしまうものではありません。その多くには、人の心理が関係していることをご存じでしょうか。
続いてゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋を作り出してしまう人の心理とは、いったいどのようなものなのか4つのポイントに分けてご紹介します。人によって心理状態が異なるため、ひとつずつ違いをチェックしていきましょう。
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理由①:物を捨てられない
ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋を作り出す人の中には、物を捨てられないというという人がいます。
例えば、他の人と違いものに対する執着心があったり、もったいないと感じたりする人は自宅にゴミを溜め込みやすいのが特徴です。また、片付けとは、どのようなことをやることなのか具体的に把握できていない人も物を捨てられずに部屋をゴミだらけにしてしまいます。
理由②:片付けが面倒に感じる
他の人と違い、何事に対しても面倒くささを感じている人や倦怠感を感じる人は、ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋にしてしまいがちです。
ゴミが出ても、その場に放置してしまう人や、片付けが億劫でゴミ出しすら行いたくないと考えている人は、一般的なゴミに対する考え方とは違い、部屋にゴミを溜め込みやすくなるため注意が必要です。
理由③:広い部屋に孤独感を感じる
以前まで家族と生活しており、広家に住んでいたという人も自宅にゴミを溜め込みやすいため注意が必要です。例えば、広い家で一人暮らしをすると、次のような気持ちが浮かんできます。
- 部屋が広すぎて孤独を感じる
- 以前まで家族がゴミ出しをしてくれていたのでやり方が分からない
- 家族のことを考える時間が無くなり不安を感じる
ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋を作りやすい人は、そのほとんどが一人暮らしです。家族で生活する人たちとは違い「自分の生活する意味とは?」と自暴自棄になりやすいため、孤独を感じて自宅をゴミで埋め尽くしてしまいます。
理由④:老化による体力の衰え
老化により体力が衰えてしまうと、若い頃とは違い、ちょっとした行動で身体が疲れてしまいます。もちろんゴミを片付けたり、ゴミ出ししたりするのも同様です。
また、老化とは思考力を鈍らせる要因になる場合もあります。年齢によっては次項で紹介する「病気」が関連する場合があるため、あわせて参考にしてください。
病気が理由でゴミ屋敷、ゴミ部屋、汚部屋になることも
ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋を作り出してしまう原因には、病気が関係する場合があるとご存じでしょうか。
ここでは、健康な人と違い、病気によって部屋を汚してしまう人たちの病名や症状の特徴についてご紹介します。住宅にゴミを溜め込んでしまう病気とは、いったいどのようなものなのか把握していきましょう。
病気などの例①:ADHD(注意欠陥・多動性障害)
ADHDとは、発達障害の一種と考えられている病気のことです。病気を発症していない人と比べて次のような症状が現れます。
- 物をなくしやすい
- ものごとの注意力が落ちる
- 落ち着かずそわそわしてしまう
少し忘れっぽくなったり、注意力が落ちてしまったりすることも関係し、部屋の片付けをおろそかにするパターンがあります。
※ ADHDとは 厚生労働省WEBサイト「e – ヘルスネット」の解説
病気などの例②:うつ病
うつ病とは、精神的なストレスをため込んでしまい、無気力状態になってしまう病気のことです。何に対してもやる気が起きず、正しい判断ができなくなってしまいます。
人によって症状が違いますが、中には片づけたいという気持ちを持ちながらやる気を出せずに困っているケースもあります。
病気などの例③:認知症
認知症とは、老化にともない発生する病気のことです。発症前と違い、記憶力が大幅に低下してしまうため、片付けといった日常的に行っていた行動が行えなくなります。
また、うつ病などの症状とは違い、やる気や体力、精神状態などは変わりません。記憶力の低下がトラブルや幼児退行化を引き起こす場合があることから、家族や第三者からの支援が欠かせない状態です。
病気などの例④:ディオゲネス症候群
ディオゲネス症候群とは、別名ゴミ屋敷症候群と呼ばれる病気のことです。認知症がより悪化したものであり、忘れっぽい他にも次のような症状が出てしまいます。
- 掃除・片付けが嫌になる
- 身だしなみがおろそかになる
- 自宅に大量のものを溜め込んでしまう
通常の認知症と違い、生活のほとんどが億劫になってしまうのが特徴です。孤独で不潔な生活の中で暮らすため、病気やケガのリスクがあることも問題視されています。
>> 「ディオゲネス症候群」とは何か?ゴミ屋敷の原因になる例も
病気などの例⑤:強迫性障害
強迫性障害とは、同じ志向や同じ行動を繰り返してしまう精神障害のことです。中にはゴミを片付けることはできるけど、ゴミ出しができないといった状態に陥ってしまい、部屋に大量のゴミを置いたままにしてしまう場合があります。
また一般の人と違い、物に対する異常な執着心を持ちやすいのも特徴です。自傷行為を行う場合があるため、常に第三者からのサポートが欠かせない状態となります。
病気などの例⑥:統合失調症
統合失調症とは、感情や考え、行動がバラバラになってしまう病気のことです。支離滅裂な会話をしたり、掃除を始めてもすぐに別の行動をとったりと、上手くゴミ掃除が進みません。
結果として、自宅がゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋へと編号を遂げてしまう場合があります。一般の過多とは違い、行動が特徴的であることも含め、生活全体のサポートが必要な病気です。
ゴミ屋敷、ゴミ部屋、汚部屋のリスク
自宅がゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋になってしまうと、生活する本人や家族だけではなく、近隣住民に対して大きなトラブルを招いてしまうかもしれません。
ここでは、ゴミの規模を分けて「ゴミ屋敷」「ゴミ部屋と汚部屋」に分けてそれぞれのリスクをご紹介します。発生するリスクにはさまざまな違いがあるので、ゴミの規模によって起こるリスクとは、いったいどのようなものなのかを把握していきましょう。
ゴミ屋敷のリスク
ゴミ屋敷とは、住宅及び屋外を含めてゴミが溜まっている状態であるため、次のようなリスクがあります。
- 大量のゴミがなだれ込んでケガをする
- 害虫が発生して自宅および周辺住宅に巣をつくる
- 生活ゴミが腐ってしまい悪臭が漂う
- ゴミの中にある化学物質が反応し火災が発生する
ゴミ屋敷は、住宅全体にゴミがあることから、家全体がトラブルの対象となってしまいます。特に悪臭問題、害虫問題、火災問題はゴミ屋敷だけではなく、周りの住宅に影響が及んでしまうかもしれません。
放置した状態だと大問題に発展する場合があるので、ゴミ屋敷清掃業者を利用して早めに解決することが大切です。
ゴミ部屋・汚部屋のリスク
ゴミ部屋・汚部屋はゴミ屋敷とは違い、ゴミが影響する範囲が比較的小規模です。ただし、ゴミ屋敷と同じように、部屋の中に大量のゴミが山積みになっていれば、発生するトラブルに違いはありません。
片付けする範囲が小規模であるほか、ゴミ部屋・汚部屋問題を改善できる見込みもあるので、個人や家族で協力して片付けを進めてみましょう。
意外と女性が多い!ゴミ屋敷、ゴミ部屋、汚部屋になる人の特徴
「ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋にしてしまう人とは男性だ」とイメージする人も多いでしょう。ですが実は、イメージと違い女性でゴミ問題を起こしてしまう人が多いことをご存じでしょうか。
女性の中でもゴミ問題を起こしやすい人の特徴を3つご紹介します。
特徴①:片付け・掃除が苦手
出した物を片付けられない人や、面倒くさく感じている人もいるでしょう。
特に女性は、化粧や美容などで小物を多数扱うため、片付けるのが億劫に感じてしまう人がいます。その状態が長期化してしまうと生活用品の片付けがすべて後回しとなり、ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋を作り出してしまうのが特徴です。
特徴②:もったいない気持ちが大きい
女性の中には、物を捨てることに抵抗感を覚える人が大勢います。特に抵抗感が強いと、部屋に物があふれてしまうのが特徴です。
「いつか使うだろう」という気持ちがあって保管しているけど、結局は使うことなく放置されてしまい場合もあります。その状態が常習化し、いつの間にか部屋がゴミだらけになってしまっているのです。
特徴③:ストレスの反動が大きい人
毎日忙しく活動しており、ストレスを溜め込みやすい女性は、精神的なトラブルを抱えて部屋をゴミ屋敷化してしまう人がいます。
要因はさまざまあり、仕事や人間関係などが影響する場合もあります。特にキャリアウーマンなど多くのストレスを感じる人の中には、ゴミ屋敷化してしまう事例もあるため、ストレスとの程よい関係性を検討することが必要です。
ゴミ屋敷、ゴミ部屋、汚部屋を解決する3つの方法
ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋とは、快適な生活を阻害してしまう大きな問題です。一般的な生活と違い、住人の生活や人間関係にも影響してしまいます。
最後に、ゴミ問題を解決する方法を3つご紹介します。現在ゴミに関係するトラブルでお悩みなら、片付けを行う参考にしてみてください。
解決方法①:自分で片づける
ゴミ部屋・汚部屋程度の規模であれば、自分で片づけられる場合がよくあります。
部屋1つのゴミであれば、似たようなゴミで溢れていることはほとんどです。まとめて片付けを行えるので、掃除道具一式を準備して片付けを始めてみましょう。
解決方法②:親族に手伝ってもらう
ゴミ部屋・汚部屋の中でも、ゴミの量が多い場合には、ひとりの力で片づけられない可能性があります。
無理に片付けを行うと、ケガをしてしまうリスクがあるため、親族に協力を要請してみてはいかがでしょうか。複数人で対応できれば、ある程度の重量物も簡単に移動できます。
大型の荷物を処分する予定があるのなら、複数人で作業を行ってみましょう。
解決方法③:ゴミ屋敷清掃業者に依頼する
部屋に入り込めないほどのゴミがあるゴミ部屋・汚部屋や、家全体がゴミ屋敷化しているのなら、素人の片付けでは対応できません。むしろ、無理に対応するとケガや事故といった問題に発展する場合があるので、プロのゴミ屋敷清掃業者に依頼することをおすすめします。
経験豊富なゴミ屋敷清掃業者なら、短時間で家中をきれいにしてくれます。重量物の処分にも対応してくれるため、住人の悩みを即座に解決してくれるのが特徴です。
また、小規模なゴミ部屋・汚部屋であっても、体力がない場合には、片付けが難しい可能性があります。ケガなどが不安なら、ちょっとした片付けから対応してくれるので、ぜひ検討してみてください。
まとめ
ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋とは、どれも同じ意味合いの言葉ではなく、それぞれゴミの規模に違いがあります。また、部屋の規模によって発生するトラブルやリスクが変わることも特徴です。
片付けの方法は、小規模なら個人、中規模なら複数人で動くことをおすすめしますが、ケガや事故といったリスクを避けたいのなら、ぜひゴミ屋敷清掃業者に依頼してみましょう。
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