終活におすすめ「やることリスト10選」

終活におすすめ「やることリスト10選」

すっかり社会に浸透した「終活」という言葉。

なんとなく雰囲気はわかるけれど、具体的に何をするの? と訊かれると、ちょっと困ってしまう人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、終活で何をしておくといいのか、おすすめのやることリストを見ていきましょう。

終活で何をしておくといいのか

終活とは?

終活とは?

終活とは、人生の終わりの時期を考えて自分を見つめ直し、残りの人生をより良く生きるために行う活動です。

終活を行う意味とは?

終活を行う意味は2つあります。

1つは、遺された家族にかかる負担を軽くすることです。

人が亡くなると行うのが遺品整理ですが、終活をしないで亡くなってしまうと、たくさんのものを片付けることになり、手間も時間もかかってしまいます。

また、遺産相続で遺族間の争いに発展してしまうこともあります。

もう1つは、これからの人生をより良く生きるためです。

終活では、片付けなどの中で、これまでの自分の人生を振り返ることになります。

こうして、どのように後半生を生きるのかを考え、未来への準備を進めることで、不安を軽減することができるのです。

終活はいつから始めればいいの?

終活はシニア世代だけが行うものではなく、40代、50代で始める人もいます。

若いうちなら、体力・気力の衰えもなく認知機能にも心配がないため、活動を進めやすいでしょう。

厳選! やることリスト〜整理整頓編〜

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身の回りの片付け

終活の中でも大きな項目が、身の回りの片付けです。

「いつか使うかもしれない」と、ずっととっていたものや、なんとなく捨てられなくて置いていたものはありませんか?

そういったものは、おそらくこれからも使われることはないモノです。

「もったいない」「惜しい」という気持ちは抑えて思い切って処分し、スッキリしましょう。

モノを処分することは、自分にとって何が必要か、そうでないのかを考えていく作業です。

また、将来、家族にかかる遺品整理の負担を軽くすることにもつながります。

デジタル系の整理をする

現代は、パソコンやスマホなど、インターネットやデジタル機器が必要不可欠な時代です。

パソコンを開くにもパスワードが必要ですし、SNSひとつ利用するにもIDやパスワードが必要になります。

こういった情報は、基本的に利用者本人にしかわからないものですが、利用者が亡くなった後、パスワードがわからないからと放置しておくと、なりすましや乗っ取りに悪用されてしまうケースがあります。

そのようなことにならないよう、使っているサービス・ID・パスワードを一覧にしておきましょう。

また、パソコンやスマホの中にあるデータは、定期的にクラウドやメディアに移して整理しておくとよいでしょう。

資産・財産リストを作る

自分の持っている資産・財産を整理し、リスト化しましょう。

しばらく使っておらず、忘れている口座などはありませんか?

近年、利用されていない口座に対して、口座管理手数料を課す金融機関が増えています。

また、10年以上使用されていない口座は「休眠口座」として残高が預金保険機構に移管され、民間の公益活動に利用されることになります。

このようなことになる前に、自分の持っている口座をしっかり把握し、使っていないものは解約しましょう。

このほか、土地建物などの不動産や、車、美術品・骨董品など市場価値のあるものをどのくらい持っているのかもリストにします。

このとき、ローンや借金などマイナスの財産についても明記しておきましょう。

資産・財産リストを作っておくことで、今後の自分の生活設計を立てやすくなるだけでなく、死後に遺産相続をする際にトラブルが起きにくくなります。

気をつけたいのが、ネットバンキングやインターネットでの株取引についてです。

これらは、通帳などがないため、利用している本人以外には非常にわかりにくいものです。

必ず、取り引きしている会社名、口座などを明らかにしておきましょう。

保険・サービスなどを見直す

今現在、入っている保険やサービスなどの見直しをしましょう。

保障が自分に合わなくなってきたり、利用しなくなったサービスなどはありませんか?

今後の生活を考えたとき、保険の見直しは大切です。

将来の自分の生活設計を考えて、合わなければ解約したり、より自分に合った保険に切り替えたりしましょう。

また、使っていないクレジットカードはありませんか?

使わないのであれば、年会費を無駄に支払わないためにも解約しましょう。

相続について決めておく

死後に相続争いを起こさないためには、資産・財産リストをもとに、相続について決めておきましょう。

誰に、どのように、何を、どのくらい相続させたいのか考えます。

これを有効にするためには、遺言書を書かなくてはなりません。

遺言書の作成にはルールがあり、決まった形式に則って書く必要がありますが、遺言書があれば、財産は自分の希望を優先して分割されます。

遺言書がない場合は、民法によって定められた「法定相続人」が、決められた割合で分割することになります。

特に、法定相続人以外に財産を引き継がせたい人がいる場合は、遺言書を書いておきましょう。

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老後資金のシミュレーション

将来の生活に必要な費用をシミュレーションしましょう。

まだ現役なのか、退職後の人なのか、終活を始める時期によっても違いますが、将来、生活して行くのにどのくらいのお金がかかるかをシミュレートします。

このとき、資産・財産リストを活用し、どのようにして老後資金を準備するか確認しましょう。

また、利用できる福祉制度やサービスについて確認しておくのもおすすめです。

住まいについて考える

老後の住まいについても考えておきましょう。

同じ家に住み続けたい場合は、自宅を売却し、それを賃貸する「リースバック」や、自宅を担保に資金を借り入れ、毎月利息のみを支払う「リバースも^ゲージ」などを利用すれば、老後資金を確保しながら自宅に住み続けることができます。

また、子どもが独立したあとは、小さめの家やマンションに移り、生活の規模を小さくするのもよいでしょう。

また、将来的に、子どもと同居や近居をする、また高齢者用住宅や施設になどに移るのかなど、生活資金の中で最も大きな割合を占める住まいにかかる費用については早めに考えておきましょう。

健康・医療について考える

将来、病気になったり、介護が必要になってしまうこともあります。

かかりつけ医や既往歴、介護についての希望をリストにしておきましょう。

また、延命措置や救命措置、臓器提供などについても希望をまとめておきましょう。

葬儀・お墓を決めておく

亡くなったら、どんな葬儀を行いたいですか?

家族が亡くなると、家族が葬儀などを行うことになりますが、「これでよかったのだろうか」と後々まで後悔を残すことも多いようです。

家族に負担をかけないためにも、自分の希望を明確にしておきましょう。

葬儀

いわゆる一般葬のほか、家族や親族の身で行う家族葬、好きな音楽を流す音楽葬、趣味のものを会場に飾るなど、趣味を生かした葬儀、葬儀でなくお別れの会として行うなど、さまざまな選択肢があります。

埋葬

近年は、お墓に納骨する従来の埋葬だけでなく、散骨や樹木葬、バルーン葬など、さまざまな形での埋葬が行えるようになっています。

お墓に納骨したくない人は、考えてみるとよいでしょう。

お墓

代々のお墓に納骨する人も多いですが、個人や夫婦だけで納骨したり、ペットと一緒に入れるお墓、また、家族にお墓の世話の負担をかけない納骨堂の利用など、近年はお墓の選択肢も増えています。

個人墓は自分の好きなデザインでお墓を作ることもできるので、いろいろ考えてみると良いでしょう。

エンディングノートを書く

エンディングノートは、自分の老後や終末について記しておくノートです。

万が一の時に備えて、自分の希望や家族や友人・知人へのメッセージを残しておくことができます。

エンディングノートに書式やルールはないので、自分の好きなようにメモしていきましょう。

ここまでご紹介した項目をまとめて書いておくのもおすすめです。

エンディングノートは、書店などでさまざまなものが売られていますし、スマホで気軽に書けるアプリも出ています。

エンディングノートを書いていく中で、今後の生活でやっておきたいことなどを整理することもできます。

ただし、相続に関しては、エンディングノートには法的効力がありませんので、遺言書を書くのが良いでしょう。

まとめ

終活にはさまざまな項目

終活にはさまざまな項目がありますが、ぜひやっておきたいのは

  • 身の回りの片付け
  • デジタル系の整理
  • 資産・財産リストの作成
  • 保険・サービスの見直し
  • 相続について決める
  • 住まいについて考える
  • 老後資金のシミュレーション
  • 健康・医療について考える
  • 葬儀・お墓について決めておく
  • エンディングノートの作成

です。

これらの活動を通し、充実した老後を過ごしましょう。

この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家

氏名:新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。