現代では、子どもが小さいうちから色々な習い事をさせる親御さんが増えています。
英会話やスイミング、体操や武道系など様々な習い事がありますが、音楽系の習い事も人気を集めているようです。
そんな音楽系の習い事ですが、多くの人は将来プロになるつもりではなく、受験などのために辞めてしまうこともしばしば。
でも、楽器はなかなか捨てづらいものです。
遺品整理でも、故人の思い出の詰まった楽器が出てくることがあるかもしれません。
そこで、ヴァイオリンやギターの処分の方法についてみていきます。
目次
ギター
ギターといえば、バンドの花形ですよね。
音楽教室から興味を持ち、バンドをやっていたという人も多いのではないでしょうか?
そんな若かりし頃の思い出が詰まったギター。
愛着はあるけれど、大人になって生活スタイルが変わり、場所を取るギターを保管しておけないという人もいらっしゃるでしょう。
ギターを処分したい場合、どのようにすればよいのでしょうか。
- ギターの種類は?
- 自治体で処分するには?
- 民間の業者に依頼する
- 売る・譲る
- 遺品整理業者に依頼する
ギターの種類は?
アコースティックギター
アコースティックギターとは、電気を使わずに直接楽器から音を出すギターです。
標準で6本の弦が張られ、これを指やピックで弾くことで音を出します。
電気を使わないことから「アンプラグド」、「生ギター」などと呼ばれることもあります。
種類はたくさんあり、
- クラシック音楽を演奏するためのクラシックギター
- ポピュラー音楽を演奏するためのフォークギター
などのほか、12本の弦が貼られたもの、またバリトン、テナーなど特殊な音域を持つものまで様々です。
エレキギター
エレクトリック・ギターは、ギター本体とギターアンプをシールドで接続し、弦の振動をマイクで電気信号に変え、任意の音量で演奏できるギターです。
略して「エレキ」とも呼ばれます。
自治体で処分するには?
ギターは、多くの自治体では、燃やせないごみか、一辺が30センチ以上あるので粗大ごみに分類されます。
事前に居住自治体のルールを確認しておきましょう。
また、自分で細かく分解して、燃やすごみと燃やさないごみとに分別すれば、通常のごみとして出せる自治体もあります。
アコースティックギターは基本的には木で作られていますが、金属やプラスチックなどが使われている部分もあるので、部品はきちんと分けることが必要です。
エレキギターは電気的に音を増幅させる楽器なので、自然素材以外の部品や付属品が多いため、燃やせないごみ、もしくは粗大ごみ扱いになる自治体がほとんどのようです。
粗大ごみとして出す場合は、まず自治体に申し込みをしてから「有料ごみ処理券」を購入し、回収してもらいます。
まず、インターネットか電話で、自治体の粗大ごみセンターに申し込みます。申込先は、自治体のホームページに掲載されています。
申し込みの際に、ソファーを回収してもらう日を決めます。
回収日が決まったら、ギターの処分費用として「有料ごみ処理券」を購入しましょう。
有料ごみ処理券は、コンビニや酒店などで販売されています。
有料ごみ処理券はシールになっており、必要事項を記入して目立つ場所に貼り、指定の収集日・時間に指定収集場所にギターを出しておきます。
また、粗大ごみセンターに自分で持ち込むこともできます。
処理センターの営業日や持ち込み時間などを確認し、申し込みをしましょう。
民間の業者に依頼する
ギターをごみとして捨てたい場合は、民間のごみ処理業者や不用品回収業者に依頼するのもよいでしょう。
簡単に検索でき、また申し込みも電話やインターネットで簡単です。
自分の都合のよい日時に合わせて出したり持ち込んだりすることができるのが大きなメリットです。
ただし、自治体よりも高い廃棄手数料や運搬料金になることもあるので、事前によく確認しておきましょう。
また、業者が「一般廃棄処理業」の許可を持っているかも必ず確認してください。
不法投棄や不適性処理を行っている悪質な業者に引っかからないよう、気をつけましょう。
売る・譲る
ギターは、中古市場における取引が活発な楽器です。
もし、遺品整理で出たギターが、貴重なビンテージものや人気アーティストモデル、上級者用の高級品だったりしたら、高く売れる可能性もありますよ。
知人に譲る
もし、故人がバンド活動をしていたら、バンドメンバーに形見として譲ってはいかがでしょうか?
一緒に音楽活動をしてきた仲間であれば、思い出のギターを大切に扱ってくれるでしょう。
リサイクルショップに売る
ギターが壊れていなければ、リサイクルショップに売ることができます。
ただし、ギターについての知識を持ったスタッフがいない場合、適正な価格で買い取ってもらえない場合があります。
オークションに出す
買い手がつくまでに時間がかかる場合もありますが、リサイクル料金や処分の手数料をかけずに処分できます。
また、リサイクルショップよりも高値がついたり、壊れているものでも部品として買い手がつく場合もあります。
専門店で売る
ギターを適正価格で買い取ってもらうには、専門店で査定してもらうのが最も安心でしょう。
ギブソンやフェンダー、PRSといった定価が高いギターなどは、仮に壊れていても査定価格がつく可能性が高くなります。
もちろん、楽器としての機能が十分にあり、目立つ大きなキズや破損などがないギターなら、ぜひ査定してもらいましょう。
近年は、電話やインターネットで気軽に申し込むことができる買取サービスがお勧めです。
無料で簡単に査定してくれるところもあり、便利ですよ。
遺品整理業者に依頼する
もし遺品整理を業者に依頼するのなら、ギターも引き取ってもらえるかどうか聞いてみましょう。
近年、遺品整理業者はただ単に遺品を整理するだけでなく、査定、買い取りから形見分けのサポート、遺品の供養まで、遺族のための様々なサポートを行うようになってきています。
ほとんどの遺品整理業者は、故人が愛用していた遺品を捨てるのは忍びないという気持ちを理解し、丁寧に扱ってくれます。
供養したい、買い取ってもらいたい、また、引き取って処分してもらいたいなど、依頼の際に希望を伝え、相談してみましょう。
ヴァイオリン
音楽系の習い事といえばピアノが王道ですが、近年はヴァイオリンを習わせる親御さんも多いようです。
ヴァイオリンは、子どもの成長に合わせて楽器のサイズを変えるため、使わなくなった子ども用ヴァイオリンの処分に困っている人も多いかもしれません。
- 自治体のごみに出す
- 譲る
- 専門店で売る
自治体のごみに出す
ヴァイオリンは全ての部品が木材でできているため、もし自治体で処分するのであれば、大きさによって可燃ごみか粗大ごみで出すことになります。
楽器を弾く弓は、弓部分が木材、弦は馬の毛でできているので、可燃ごみとなりますが、大きさには注意が必要です。
弓には弦の張りを調節するスクリューというネジがついていますので、この部分は外し、燃えないごみとして出します。
しかし、ヴァイオリンはある意味、特殊な楽器です。安易に捨ててしまうことはお勧めできません。
譲る
ヴァイオリンは、子どもの体格が成長するに従って楽器のサイズを変えなくてはなりません。
そのため、子ども用のヴァイオリンの処分に困る人もいます。
ヴァイオリンは、子ども用のもので5~6千円のものから、高いものでは10万円前後のものまであります。
始めるのであれば、少しでもいい楽器が欲しいですよね。
また、レッスン料を支払っていかなくてはならないので、楽器にお金をかからないのであれば、かなりありがたいことです。
そこで、壊れておらず、使わないのであれば、欲しい人に譲るとよいでしょう。
専門店で売る
演奏者とコレクターという2つのニーズを併せ持つ中古のヴァイオリンは、たとえ壊れていても売れる可能性が高い楽器です。
なぜなら、ヴァイオリンという楽器は、古いものの方がよく鳴るといわれています。
また、ヴァイオリンは、修理をすることが珍しくない楽器なのです。
そのため、ヴァイオリンを弾く人は「古いこと」や「修理痕があること」に嫌悪感を抱く人が少ない傾向があります。
新品のヴァイオリンは、安くても7万円以上するものもたくさんあります。
ですが、修理されたリサイクルのヴァイオリンなら、5万円~20万円程度で購入できるのです。
職人の腕によって生まれ変わったされたヴァイオリンの中には、5万円~20万円程度で買ったとは思えないほどの美しい音色を出すものもあるそうです。
そのため、中古のヴァイオリンは、上級者向けの本格的な楽器に手が届かない子供や初心者に需要が高くなっているのです。
逆に言えば、買い取ってもらう場合には、その楽器の価値を理解してくれるお店に持ち込みことが大切です。
それには、ジャンク楽器を取り扱っている専門店、ヴァイオリンンポリサイクルをしている工房を選ぶのがよいでしょう。
ヴァイオリンにおいても、高額で買い取ってもらえるのは有名メーカーのもので、海外なら
- ストラディヴァリウス
- ガルネリウス
- アマティ
- カールヘフナー
- サンアントニオ
など。日本のメーカーなら、ヤマハや鈴木バイオリンが高額査定を期待できますよ。
遺品整理では様々な品物が出てきますが、なかでも楽器は少し特別な存在なのではないでしょうか?
愛用の品の中でも、きっと故人にとっては特に大切な存在だったに違いありません。
そんな故人の思いの詰まった楽器、いい形で処分できたらいいですね。