遺品整理のトラブルを防ぐために~相見積もり・ドタキャン注意

遺品整理のトラブルを防ぐために~相見積もり・ドタキャン注意

近年、認知度が高まっている遺品整理業。
映画化や小説、テレビドラマなどのテーマにも取り上げられ、ますます広く知られるようになってきています。

故人の部屋の片付け、不用品の処分、清掃などに代表さる「遺品整理」は、以前は遺族が行うのが普通でした。
しかし、現代においては、時間の面でも人手の面でも、遺族の力だけでは行いきれなくなっています。

高齢化が急速に進み、核家族化に代表される社会構造が変化している日本。
このような社会状況に伴い、遺品整理業の需要が高まっています。

そんな中、遺品整理業者も急増しています。そこで、遺品整理業者との上手な付き合いかたについて考えてみましょう。

遺品整理業者とは?

遺品整理とは、故人の残した荷物を片付けたり、処分したりするのをお手伝いする仕事です。
荷物を必要なものと不要なものに仕分けし、故人の住居をきれいに片付けます。

  • 遺品整理業者の仕事内容は?
  • 遺品整理を依頼する際の流れは?
  • 遺品整理当日の流れは?

遺品整理業者の仕事内容は?

遺品の仕分け

故人の遺す品は、想像以上に多いものです。
これらの整理には多くの時間と手間が必要です。
遺族に代わり、この作業を行います。

遺品整理 作業

ハウスクリーニング

長年、生活していた家の中には、あちこちに汚れやホコリが溜まっています。
これらを綺麗に掃除します。室内だけでなく、物置や庭などの掃除も行います。

特殊清掃・消臭・消毒

孤独死が長く発見されなかった室内は、通常の掃除では原状回復できません。
これらの汚れを、特殊な機器を使ってクリーニングします。
消臭・消毒も行い、また住める状態へ戻します。

遺品の供養

どんなものでも、故人が遺したものは大切な遺品です。
故人が大切にしていた品、愛用品、仏壇、神棚などをお焚き上げし、供養します。

遺品の買い取り

不用品の中から、まだ使えるもの、価値があるものを買い取ります。

形見分け

遺品の形見分けのお手伝いをします。
遠方に住む親族などへの形見の配送を代行します。

遺品整理を依頼する際の流れは?

問い合わせ

メールやインターネットでの問い合わせフォーム、電話などで問い合わせます。

遺品整理 問い合わせ

現地調査と見積もり

依頼者立ち会いのもと、整理する部屋や家を実際に訪問し調査します。

部屋の状態や家財の量などを考慮し、見積もりを出します。
希望があれば伝え、わからないことは質問・相談しましょう。

また、1社だけでなく、複数の業者に見積もりを依頼し、比較・検討するとよいでしょう。

契約

見積もりに納得がいけば、その業者と契約を交わし、作業の日時を決めます。

遺品整理当日の流れは?

作業内容の確認

依頼者と仕分け内容(保存するもの、不要なもの、探しているものなど)を最終確認し、作業を開始します。

仕分け・梱包

遺品を仕分けし、梱包や袋詰めを行います。

搬出

梱包した荷物や家具類を搬出します。

清掃

玄関、廊下、ベランダなどの掃き掃除、室内の掃除機かけと掃き掃除、水回りの清掃を行います。
必要に応じ、消臭・殺菌など特殊な清掃も行います。

作業後の確認

依頼者に室内を確認してもらい、作業完了です。

遺品整理を依頼する際のポイントは?

現時点では、遺品整理業に関して、法整備がほとんど整っていません。
そのため、不要品の不法投棄、不当な高額請求などの悪徳業者も残念ながら存在します。

そういった業者にひっかからないよう、疑問に思ったことは何でも質問し、相手の答えのみならず、態度からも良し悪しを見極めることが大切です。

では、業者に遺品整理を依頼する際に、注意するべきポイントを押さえておきましょう。

  • 見積もりは複数の会社に依頼する
  • 支払いについて
  • 立ち会いについて

見積もりは複数の会社に依頼する

見積もりは、室内の状態や家財の量などを把握するため、実際にお宅を訪問して行います。
そのため、依頼者本人が立ち会う必要があります。

基本的に、電話のみでは正確な見積もりはできません。
電話のみでOKという業者には気をつけましょう。
あとから高額な請求をされるケースがあります。

遺品整理 見積り

遺品整理費用の内訳は、「整理代金」と「不用品回収費」です。
ほとんどの業者がホームページに料金の目安を掲載していますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

わからないことや希望があれば、見積もりの際に相談しましょう。
あとで後悔しないよう、何でも聞いておくことが大切です。

見積もりに納得できない場合は、断ってOKです。
複数の会社に見積もりを依頼して、信頼できる業者を選びましょう。

支払いについて

ほとんどの業者で、原則として作業終了後に代金を現金一括で支払う方式をとっています。
作業当日、見積もりの料金を用意しておきましょう。

最近は、現金払いのほか、クレジットカードが使える業者もあります。
支払方法は業者によって違いますので、契約時に確認しておきましょう。

遺品整理 支払い

金額については、原則として、契約時の料金を変更することはありません。
ただし、不測の事態が起きた場合は変更となることがあります。

たとえば、契約時にはエレベーターを利用できるはずが当日使用できなくなったり、作業中に急きょ品物が増えたりした場合などです。
逆に、見積もりよりも品物が少なかった場合は、減額されることもあります。

立ち会いについて

作業当日は、依頼者に立ち会いをお願いする業者がほとんどです。
片付けているうちに、思いも寄らないようなものや、依頼者が知らなかったものが出て来ることがよくあります。
そういった品物の仕分けについて確認してもらわなくてはならないからです。

また、スタッフに要・不要が判断できないもの(写真や手紙、書類など)が見つかった場合、依頼者に判断をお願いすることになります。
このようなケースは遺品整理ではよくあるので、依頼者の立ち会いは大切です。
自身の目で見て納得できるよう、できる限り立ち会いましょう。

こんなところに気をつけよう! ~納得のいく遺品整理のために~

  • 見積もりについて
  • 業者同士が鉢合わせしないよう配慮
  • 見積もりのドタキャンは厳禁
  • 業者の決定は、依頼者自身が行う
  • 契約書をしっかり読み、解約内容を把握しておく
  • 作業前に疑問を残さない

見積もりについて

遺品整理業が広く知られるようになっても、実際に整理を依頼する機会はそう多くありません。
依頼者は、初めて作業を任せる人が大半です。そのため、複数の業者で相見積もりをとるのが安心でしょう。

とはいえ、あまりにも多くの業者に見積もりをさせるのは考えものです。

インターネットなどで業者を検索して問い合わせをする場合が多いと思いますが、ホームページの内容をよく読み、厳選した業者にだけ見積もりを依頼しましょう。
3~4社ほどを比べれば十分ではないでしょうか。

業者同士が鉢合わせしないよう配慮

相見積もりをとる際は、事前に、見積もりにかかる時間を確認しておきましょう。
30~45分ほどという業者が多いようです。

それにより、少し余裕を持たせた時間を取り、業者同士が鉢合わせしないようなスケジュールを立てましょう。
同じ時間に複数の業者を呼ぶのはマナー違反です。

見積もりのドタキャンは厳禁

相見積もりをとる場合、1社の印象がよかったために、予約していた他の業者の見積もりをドタキャンするという事例が目立つようです。

予約をした以上、依頼した業者全てに見積もりをしてもらいましょう。
業者は無料の見積もりにために、依頼者宅まで出向いてくるわけです。
最低限のマナーとして、ドタキャンは厳禁です。

やむを得ない事情のため、見積もりをキャンセルする場合は、最低でも前日までに連絡しましょう。

業者の決定は、依頼者自身が行う

相見積もりの結果、どこと契約するかが決まったら、それ以外の業者には、必ず依頼者自身が連絡をしましょう。

成約したA社が「ウチからB社、C社に連絡しておきます」と言っておきながら連絡していなかったため、B社、C社に迷惑をかけることになってしまったという例があります。
業者が決まったら、人任せにせず、必ず依頼主から連絡しましょう。

契約書をしっかり読み、解約内容を把握しておく

見積書や契約書の内容をしっかり読み、理解しておきましょう。
業者と契約を交わす際は、「どのような作業をどの程度の費用で請け負うか」を、業者とよく話し合って取り決めることが必要です。

まずは、契約の書面をしっかり読み、具体的な作業内容や費用単価などを十分に理解しましょう。
契約内容を正しく確認できていないと、あとで作業内容や料金を巡るトラブルが発生する原因となります。

後から請求される追加料金に関しても同様です。
追加料金が発生するケースが起こりうることについて、依頼者と業者が同じように認識していないとトラブルにつながってしまいます。

作業前に疑問を残さない

必ず書面で契約内容を確認し、少しでも疑問があれば、納得いくまで質問しましょう。
遠慮する必要はありません。
あとで後悔しないためにも、どんな小さなことでも疑問は解決しておくべきです。

事前に、サービス内容や料金について確認しておくべき点をメモしておくと漏れがありません。
また、質問に答えることを面倒がったり、ごまかしたりする業者は要注意です。

支払いに関して不安があるような場合も、最初に相談しましょう。
作業が終了してからでは、契約に違反することになってしまいます。
そのようなことにならないよう、契約を交わす前に不安や疑問は全て解決しておきましょう。

まとめ

気持ちよく仕事を依頼するためには、業者側はもちろん、依頼者側にも常識的振る舞いやマナーが必要です。

また、依頼者と業者が共通の認識を持って遺品整理にあたることが重要です。
事前に十分に話し合い、納得のいく遺品整理をしたいものです。

この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家

氏名:新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。