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遺言検索システムとは?利用方法や注意点について解説

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家族が亡くなると、遺産の相続が発生します。
この際、一番先にするべきは遺言書の有無を確認すること、と当ブログでもお伝えして来ました。
なぜなら、遺言書があるかないかによって相続の形は大きく変わるからです。
とは言っても、故人から保管場所を聞いていない場合、遺言書を探すのは大変ですね。
そんな時に役立つのが「遺言検索システム」です。
今回は、この遺言検索システムについて見ていきましょう。

遺言検索システムを使う夫婦

遺産相続と遺言書の有無

遺言検索システムを探す

まず最初に、遺言書とは何か、またその効力についておさらいしておきましょう。

遺言書とは?

遺言書とは、自分の死後、財産をどのように分割・処分するか、また遺言書の指示を誰に実行してほしいかなどについて希望を記した法的な効力を持つ書類です。

ただし、思っていることをただ書けばいいわけではありません。
遺言書には決められた書式があり、法的な効力を持たせるためにはこの規定通りに文章を作成しなくてはなりません。
決められた書式通りに作成されていないものは法的に無効となり、内容を実行することができません。

遺言書には、被相続人が自筆で作成する遺言書を「自筆証書遺言」、遺言者が伝えた内容を公証人が書面に落とし込んで作成する「公正証書遺言」、遺言の内容を誰にも知られたくない場合に利用されるのが「秘密証書遺言」の3種類があります。
公正証書遺言は、書式の間違いなどもなく、遺言書が無効になることも防げるので安心です。

遺言書の効力とは?

では、遺言書にはどのような効力があるのかを大まかに見ていきましょう。

相続分の指定

遺言書の最も大きな目的は、遺産の分割や処分についての意向を、実際の遺産分割に反映させることです。
遺言書がない場合は、遺産の分割は、民放によって決められた相続人(法定相続人)が、決められた割合によって相続されます。
しかし、遺言書がある場合、相続は原則として遺言書通りに行われます。
そのため、遺言書によって分割の割合や誰に何を相続させたいかなどを、あらかじめ決めておくことができます。

相続財産の処分

遺言書によって指定すれば、法定相続人以外にも遺産を相続させることができます。
たとえば、介護に尽くしてくれた息子の嫁に財産を譲りたい、信奉している団体に遺産を役立ててほしいなど、本来、相続権のない人や団体に対して財産を引き継がせることができます。

相続人の廃除

法定相続人であっても、被相続人に対して虐待行為や重大な侮辱行為をはたらいたなど、財産を譲りたくない人がいる場合、遺言によって相続人から除外することができます。

遺留分減殺方法の指定

「遺留分」とは、一部の法定相続人に認められた最低限の相続権のことです。
たとえ遺言による指定であっても、遺留分までは奪えません。
ただし、遺留分を侵害する内容の遺言をのこした場合は、さらに遺留分を侵害した部分についてどのような財産で補填・解消するのかの指定も可能です。

遺言書の執行に関する効力

未成年の子どもを残して自分が死亡すると、親権者がいなくなってしまいます。
このような場合、遺言の執行・未成年の子どもの財産管理などを委ねる「後見人」を指定することができます。

相続人の身分(認知)

被相続人と婚姻関係にない異性との間に生まれた子どもを、遺言書によって認知することができます。
つまり、その子どもは相続人となることができます。

遺言執行者の指定または委託

遺産相続に関する事務手続きが必要になった場合、その手続きを行う「遺言執行者」の指定ができます。

遺言はどうやって探せばいいの?

遺言検索システムに入力する

遺産分割に大きな影響を及ぼす遺言書。
遺言書は、誰にも知らせることなく、一人で作ることができます。
そのため、遺言者が遺言書の存在を知らせずに亡くなってしまうなど、遺言書があるかないかわからない場合、まず遺言書を探さなくてはなりません。
遺言書は、どこを探せば出てくる可能性が高いのでしょうか。

故人の周囲

自宅・自室や本人の事務所など、金庫など重要書類を保管してある場所に入っていないか見てみましょう。

専門家や知人が保管していないか

故人は、生前に弁護士・司法書士・税理士・行政書士・信託銀行など、専門家に相談していませんでしたか?
もし相談していれば、その人の事務所に問い合わせましょう。
また、親戚や信頼している知人が預かっているケースもあるので、確認しましょう。
故人が保管していた領収書や名刺などを見てみましょう。

公的機関

公証役場や法務局などに預けてあるケースも多々あります。
また、銀行の貸金庫などを利用していれば、その中にある可能性もあるので確認しましょう。
なお、銀行の貸金庫は、口座同様、借り主の死亡がわかると凍結されます。
遺言書を探している場合であっても、開けてもらうためには原則として相続人全員の立ち合いなどの手続きが必要になります。

遺言書が公正証書遺言である場合、自宅・事務所などか、作成に協力した専門家の事務所にその謄本や正本が保管されています。
どちらにも見つからない場合、公証役場に保管されています。
遺言者が亡くなった後であれば、相続人などが公証役場で有無を確認できます。

「遺言検索システム」とは?

遺言検索システムで調べている

遺言書があるかどうか、調べるシステムがあったら便利ですよね。
実は、公正証書遺言には、そのシステムが構築されているのです。

公正証書遺言は、昭和64(1989)年1月1日以後に作成されたものがデータベース化されており、遺言書に関する情報が登録されています。
日本公証人連合会は、公正証書遺言に関して「遺言書検索システム」を公開しており、ここで情報を検索すれば、遺言書の有無を調べることができます。
このシステムは、全国のどの公証役場でも利用可能です。

何がわかるの?

公正証書遺言を作成した公証役場名、公証人名、遺言者名、作成年月日などが登録されています。
これを使うことにより、各公証役場で、公正証書遺言に関する情報を検索することができます。
ただし、遺言の有無は検索できますが、その内容まで確認することはできません。
遺言の内容を確認するためには、公正証書遺言を作成した公証役場に遺言原本の閲覧や正謄本の交付を請求しなくてはなりません。

誰でも利用できるの?

遺言者の生前においては、システムを利用できるのは遺言者のみです。
遺言の有無や内容は遺言者の個人情報です。
そのため、妻や子どもなど推定相続人であっても、遺言者が存命中は利用することができません。
ただし、遺言者からの委任を受けた代理人であれば利用できます。

遺言者の死後は、相続人、受遺者、遺言執行者など相続に関係する人が利用できます。
また、この関係人からの委任を受けた代理人も利用することができます。

システム利用時に必要なことは?

遺言検索システムを利用する場合は、以下の書類が必要になります。

相続人など、検索をする権利を持つ人本人が使用する場合

  • 遺言者の死亡を証明する書類
    死亡診断書など遺言者の死亡がわかる書類です。
  • 利害関係を証明する書類
    被相続人の戸籍謄本など、利用者がシステムを利用できる状況であることを証明するために必要です。
  • 利用者の身分を証明する書類と印鑑
    3ヶ月以内に作成した印鑑証明書の場合は実印とセットで、運転免許証・パスポートなど顔写真付き身分証明書の場合は認印と一緒に提出します。

代理人が行く場合

上記の書類に加え、以下が必要になります。

  • 相続人から代理人への委任状
    委任され、代理したことを証明する書類です。
    この場合実印は、この委任状に押せばOKで、実印を持参する必要はありません。
  • 代理人の本人確認資料
    運転免許証など、代理人本人であることを証明できる書類です。

利用の流れは?

遺言検索システムの利用の流れを見ていきましょう。

最寄りの公証役場に、必要書類を持って出向き、検索・照会の手続きを依頼します。

公証人が、日本公証人連合会事務局に、公正証書遺言の有無や保管場所を照会します。

日本公証人連合会事務局から、公証人に公正証書遺言の有無・保管場所の回答が来ると、公証人が依頼者に対して公正証書遺言の有無・保管場所を伝えます。

公正証書遺言があった場合、相続人は公正証書遺言が保管されている公証役場に対して、遺言書の謄本の交付を請求することができます。

まとめ

遺言検索システムの登録を探す

遺言検索システムはとても便利ですが、当然ながら、このシステムで検索できるのは公正証書遺言のみです。
自筆証書遺言や秘密証書遺言など、登録されていないものは検索できません。
相続トラブルを防ぐためにも、遺言を残す人は増えると考えられますが、どの形の遺言書を残すにせよ、遺言書があること、また、どのように作成し、どこに遺言が保管しているかを家族に伝えてあれば、遺言書を探す手間がなくなり、家族の混乱を防ぐことができます。
事情があって家族にも遺言書の有無を明かせないのであれば、公正証書遺言を選択すれば、検索することができるのでお勧めです。

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