ゴミ部屋のような酷い状態であっても、必ずキレイに片付きます。
しかし、解決に向けて動かなければ、いつまで経っても汚部屋から脱出することはできません。
まずは行動することが大切です。
ゴミを捨てて、物を整頓し、汚部屋脱出に向けて自ら動く必要があります。
この記事では、汚部屋脱出のための手順や片付け方法を徹底解説します。
正しくステップを踏めば、ゴミ部屋での暮らしから抜け出せますので、ぜひ一歩を踏み出してみてください。
目次
「片付ける気が起きない」その理由
自分の部屋が大量のゴミに溢れていても、なぜだかやる気が湧いてこない。
「このままではマズい」という危機感は持っているのに、やる気と焦る気持ちが比例しないことに悩んでいる方は少なくないでしょう。
では、なぜやる気が起きないのでしょうか。
それは、「ゴミを片付けること=ハードルが高い」と感じていることが理由の一つとして考えられます。
- どこから手を付ければよいのかわからない
- ゴミの分別がわからない
- ごみを出す日がわからない
- 大きなゴミの処分方法がわからない
このように、“ゴミを捨てる”というシンプルなことでも、様々な壁が立ちはだかります。
いろいろ考えていくうちに、部屋を片付けけるモチベーションが下がって、「今日は片付けを見送ろう」と先延ばしにする結果になりがちではないでしょうか。
これでは、いつまで経っても汚部屋脱出は不可能です。
モチベーションを上げるには?
モチベーションが低いと、そもそも片付けのやる気が起きなかったり、せっかく掃除を始めても大量のゴミなどを前にモチベーションが続かず、途中で中断しかねません。
片付けに時間がかかる汚部屋の掃除は、モチベーションを高めてから始めることが大切です。
汚部屋脱出のメリットを知ろう
モチベーションを上げるために、部屋がキレイになった場合のメリットを考えてみるのはどうでしょう。
片付けは大変そうでも、それ以上に良いことがあればやる気も湧いてきます。
汚部屋を片付けるメリットには、次のようなことがあります。
- ゴキブリなどの害虫に悩まされることがなくなる
- 悪臭がなくなる
- アレルギー症状が改善される
- 探し物がなくなる
- 余計な買い物がなくなり、節約・貯金ができる
- 退去時の清掃費用が浮く
- 部屋が広くなる
- 人間らしい暮らしができる
- 自分の部屋で快適に過ごせる
- 友人や恋人を部屋に呼べる
人それぞれですが、ざっと挙げただけでも、部屋を片付けて汚部屋から脱出することは、様々なメリットがあります。
「ここにはこんなインテリアを置いてみよう」「浮いたお金でこれを買おう」など、汚部屋から抜け出した後の暮らしを想像すれば、おのずとモチベーションは上がります。
SNSで憧れの部屋やインテリアを見て、理想の部屋をイメージするのもおすすめです。
好きな音楽とご褒美を用意する
片付けた後の生活を想像し目標にしても、そこに到達するまでの道のりは決して楽ではありません。
積み上げられた大量のゴミや、足の踏み場もない部屋を目の当たりにすると、現実と理想の距離を感じてやる気がなくなる場合もあります。
このようなモチベーションの低下を防ぐためにも、自分の好きな物を用意するのはどうでしょう。
例えば、好きなアーティストの曲を聴きながら片付け作業を進めれば、気分が上がって自然と体が動くでしょう。
他にも、「ここまで片付けたらスイーツを食べよう」など、片付けた後のご褒美を準備するのも良いでしょう。
ちょっとしたことで片付けが楽しくなってきたり、ちょっとしたご褒美があるだけで、片付けが終わった後の楽しみができます。
無事に片付けられれば、達成感を得られ「また頑張ろう」という気持ちになれるはずです。
汚部屋脱出のための手順
それでは本題の、「汚部屋脱出の片付け」について解説します。
これまで汚部屋から抜け出せなかった方は、それぞれゴミを捨てられなかった理由がきっとあるはずです。
単純にゴミを捨てるのが面倒くさいという人もいれば、時間がない、もったいない精神が強い人もいるでしょう。
しかし、どんな理由であっても、汚部屋から脱出をするという目標は同じです。
目標を達成するには、ただやみくもに片付けるよりも、手順に沿って効率的に進めることが大切です。
汚部屋脱出のための近道は、どんな方法で片付けるのでしょうか。
その手順は、次の7ステップです。
手順①:道具を用意する
片付けに入る前に、まずは汚部屋の片付け作業に必要な物を揃えましょう。
道具を買いすぎると片付ける物が増えてしまうため、以下のアイテムがあれば十分です。
- ゴミ袋
- 手袋
- 紙紐
- マスク
- ガムテープ
- 殺虫剤
- スリッパ(足元が危険な場合)
ゴミを安全に集めるためにも、軍手やゴム手袋などは必須です。
ゴミ袋は余ってもまた使えるので、片付け途中で足らなくならないように、多めに用意しておきましょう。
紙紐は、新聞紙や段ボール・雑誌などをまとめる時に使います。
ビニール紐や結束バンドはリサイクルできないため、必ず紙製の紐を購入してください。
害虫が心配な方は、作業しながら駆除もできるように殺虫剤も用意しておきましょう。
手順②:ゴミの分別方法や収集日を把握する
大量のゴミが出る汚部屋の片付けは、いつ作業するのかも重要なポイントです。
例えばペットボトルの空き容器が大量にある場合は、ペットボトルの日の前日に片付けをすれば、翌朝にまとめて処分することができます。
ゴミの回収日や分別ルールを把握しておくことは、汚部屋の片付けを成功させるために大切なことです。
ゴミ出しのルールや回収日は、お住まいの自治体によって異なりますので、必ず市区町村の公式HPで確認しましょう。
家具や家電などの大きな不用品の処分もある場合は、「粗大ごみ」についても併せて見ておくとスケジュールに余裕を持てるでしょう。
手順③:エリア・品目を決めて、どんどん片付ける
必要な物を揃えたら、さっそく片付け作業に入ります。
汚部屋脱出のための一歩目は、深く考えずに「物を減らすこと」を優先しましょう。
収納されずに部屋にそのまま散乱している物を、どんどんゴミ袋へ入れていきましょう。
この時、「品目」「エリア」のどちらかに限定して進めていくと効率的です。
「品目」ごとに片付ける方法は、「ペットボトル」など、種類を限定して集める方法です。
分別とゴミ集めが一回で済むので手間が省けます。
「エリア」ごとの片付けは、「トイレ」など、あらかじめ場所やスペースを限定して片付ける方法です。
出来れば狭い場所から順番に片付けていくと作業がスムーズに進みますし、キレイにできた達成感も得られます。
モチベーションが低下しやすい方は、エリアを限定する片付け方法がおすすめです。
ただし、エリアを決めて進める場合、ゴミを品目ごとに分ける作業も並行して行う必要があるため、初心者にはややハードルが高いかもしれません。
先に量が多いゴミを品目別で集めて、ある程度ゴミが減ってからエリアごとに進めるのも効率的です。
エリアと品目を分けながら、自分が進めやすい方法を選びましょう。
手順④:残す物と捨てる物に分ける
明かなゴミがある程度片付いたら、残す物と捨てる物に分別していきます。
いわゆる「断捨離」の段階です。
この時、捨てる物と残す物の線引きを決めて分別すると、サクサク進みます。
そのため、分別作業は思い切りや諦めも必要です。
捨てる基準の例として、以下3つの基準で行うとスムーズです。
- 1年使っていない物や服
- 今なくても困らない物
- 収納スペースに入りきらない物
いつか使うと残しておいた物でも、直近1年で使っていない物や、収納スペースに入りきらない物については、これを機に捨ててしまいましょう。
手順⑤:ルールを決めて収納する
物の仕分け作業を終えたら、かなり物が減って部屋がスッキリするはずです。
汚部屋となる理由は多々ありますが、基本的に「収納場所がない」「収納場所に戻すのが面倒」で部屋が散らかってしまうケースがほとんどです。
汚部屋の人と綺麗な部屋の人の差は、収納にあると言っても過言ではありません。
物を減らして満足するのではなく、その後にしっかり整頓しながら収納することが重要になってきます。
一度は部屋がスッキリしたとしても、所定の位置に物が戻せなければ、あっという間に汚部屋へ逆戻りです。
リバウンドを防ぐためにも、何をどこにしまうのか、ルールを決めて収納していかなければいけません。
物の収納場所や置き場所は、「出し入れのしやすさ」を考えながら進めましょう。
よく使う物は手前に、使用頻度が少ない物は奥にしまうことを意識するだけで、片付けのしやすさは雲泥の差です。
ワンアクションで出し入れできる収納を意識することで、「出したらしまう」という習慣を無理なく続けられます。
ただし、収納ケースを安易に増やすのはやめましょう。
収納スペースを増やすことは、物量が増えることと同じです。
まずは家にある収納を使い、どうしても必要であれば最低限の収納を買い足しましょう。
手順⑥:掃除をする
ゴミを捨て、残す物を収納できれば、部屋は見違えるほどスッキリするはずです。
収納を終えた後は、よりキレイな部屋を取り戻すために掃除しましょう。
掃除に必要な物は以下の通りです。
- ほうきとちりとり
- もしくは掃除機
- ばけつ
- ぞうきん
- 中性洗剤
まずはちりとりやほうき、掃除機を使って、小さなゴミやほこりを取り除きます。
ざっとゴミが取り除けたら、雑巾で水拭きをしてください。
拭き掃除をする時は、床からではなく「上から下へ」進めましょう。
壁や家具を拭くと床に汚れやほこりが落ちるため、床は最後に拭く方が効率的です。
汚れが気になる部分があれば、中性洗剤を使って落とします。
軽度な汚れはリビング用の中性洗剤で落ちますが、キレイにならない場合は汚れの種類に合わせて酸性やアルカリ性の洗剤を使い分けましょう。
手順⑦:ゴミを捨てて、ごみ箱を設置する
汚部屋になってしまう理由のひとつに、「ゴミを捨てない」ことが挙げられます。
面倒という人もいれば、ゴミ出しルールが複雑で捨て方が分からないなど、ゴミを捨てない理由は多々あります。
まずは部屋のよくいる場所にゴミ箱を設置してみましょう。
地域のゴミ出しルールに合わせて、品目ごとにゴミ箱を用意すれば、ゴミの分別をする必要なく捨てることができて便利です。
汚部屋脱出のための心得
汚部屋脱出のための手順はお伝えした通りです。
しかし、実際に実践するとなれば面倒、あるいは大変だと感じる人も多いです。
そこで汚部屋脱出の手順を進めるために必要な心得をいくつかお伝えしましょう。
心得①:長期戦を覚悟する
汚部屋脱出は長期戦を覚悟しましょう。
時を経てゴミが積みあがった汚部屋は、解決するにも時間を要します。
しかし、どんな汚部屋でも、必ずキレイな部屋を取り戻すことが可能です。
快適で明るい暮らしのために、コツコツと取り組むことが大切です。
1日ですべてをキレイにしようと考えるのではなく、キレイを積み重ねていきましょう。
心得②:ためらわずに捨てる
思い入れがあって捨てられない方や勿体ない気持ちが強く物が溜まってしまう方は、ためらいを捨てましょう。
物に感情移入してしまうのは仕方がないことですが、愛着を理由に処分できない状態だと、いつまで経っても物は減りません。
ためらう気持ちはあっても、今使わない物は感情を抑えて手放すことも、汚部屋脱出には必要なことです。
心得③:成功体験を感じる
長期戦のモチベーションが下がらないように、いわゆる「成功体験」を感じられるよう、達成しやすいゴールを設定しましょう。
例えば「今日は床が見えるまで頑張る」「今日はゴミ袋10袋分ゴミを集める」など、達成できる目的を設定して、実現することです。
これを繰り返すことで、作業のモチベーション維持につながります。
心得④:ライフスタイルを見直す
汚部屋脱出はゴールではなく、むしろスタートです。
汚部屋脱出の後、二度と汚部屋にしないための対策を考えましょう。
汚部屋になってしまうのは、ライフスタイルにも原因があると考えられます。
ゴミを捨てるタイミング、買い過ぎはないかなど、ライフスタイルそのものを見直してみましょう。
「ゴミは必ず収集日に出す」など、ゴミや物が溜まらないルーティンを習慣化して、整理整頓が行き届いた部屋を維持しましょう。
困った時はプロの片付け業者に相談を
ここまで汚部屋の片付け方法を詳しく解説しましたが、場合によっては一人では汚部屋脱出が難しい場合もあるでしょう。
- ゴミや不要品が大量にある
- 引っ越しが迫っていて急いでいる
- 病気や怪我をしている
このように、一人で解決することが難しい方は、プロの片付け業者の力を借りましょう。
業者を頼ることは、決して“逃げ”ではありません。
依頼を申し込む時点で、汚部屋脱出に一歩を踏み出していることと同じです。
参考までに、汚部屋の片付け・清掃等を行っている業者をいくつかご紹介しましょう。
ハウスクリーニング業者
いわゆる清掃業者です。
ハウスクリーニング業者といえばクーラーや台所等、汚れを落とすことを得意としている業者ですが、家の片付けにも対応しているところが多くあります。
ただし、あくまでも室内の掃除のみを担当する業者が多いので、まとめたゴミは自らで捨てなければならないケースもあります。
便利屋
便利屋は、特定のサービスを提供しているのではなく、依頼を受けたことをなんでもこなす存在です。
ただし清掃・片付けの専門家ではありません。
そのため、汚部屋の状態次第では対応できないケースも考えられます。
不用品回収業者
不用品回収業者は、家具家電やゴミなどの不用品を回収する業者です。
不用品の回収とともに、掃除・片付けにも対応していることがあります。
車両を保有している業者ですので、片付け後に排出された不用品の回収までしてくれて、家主の手間がかかりません。
ゴミ屋敷清掃業者
ゴミ屋敷の片付け・清掃を専門的に行っている、「汚部屋のプロ」です。
どんなに酷い状態の汚部屋でも、経験と知識を生かし、キレイな状態へ戻してくれます。
ゴミ屋敷清掃業者では、片付けから清掃はもちろん、害虫駆除まで対応しているところもあるため、複数の業者に依頼する必要がありません。
どの業者へ依頼する場合でも、見積もりは必ず複数の業者から出してもらいましょう。
料金やサービス内容は業者によって異なりますので、比較して一番希望に合うところを選びましょう。
まとめ
汚部屋脱出のためには収納されていいない散乱している物を片付け、収納を再設定しつつ、ごみを捨てやすい環境、さらには再発防止策を策定することが鍵です。
そのためにも長期戦を覚悟したう上で、成功体験を積み重ね、ライフスタイルの見直しも重要となります。
自分自身での汚部屋脱出は困難だと感じる場合は、業者に依頼するのもひとつの方法です。
汚部屋脱出は決して自力にこだわる必要はありませんので、費用は掛かりますが、業者への依頼も検討してみると良いでしょう。