遺品整理で出てきた遺品は、業者に買い取ってもらえます。処分してしまうくらいなら、買取を依頼して、少しでも他の誰かの役に立ってほしいですよね。
そして買取を依頼すれば、金銭面でもプラスになります。しかし「どんな業者に買取依頼をすればいいのか分からない」「買取してもらえる遺品と買取できない遺品の区別がつかない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、遺品整理中に出てきた遺品をどの業者に買取してもらえばいいのか、買取できる遺品の種類について解説します。身内に不幸があって遺品整理をする必要がある方、遺品整理について前もって知識を深めておきたい方は、ぜひ記事を最後までチェックしてみてください。
目次
遺品整理中に買取できる遺品が出てきたときはどうすればいい?4つの選択肢を紹介
遺品整理中に出てきた遺品は、以下4つの業者に買取してもらえます。
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- 遺品整理業者
- リサイクルショップ
- 質屋
- 専門買取業者
業者によって買取できるものや、提供するサービス内容が異なります。上記4つを比較して、自分に合った買取業者の目星をつけましょう。 それぞれ詳しく解説します。
遺品整理業者に依頼する
遺品整理業者は、これから紹介する他3つの業者と異なり、買取価値がないものまで引き取ってもらえる点が特徴です。 近年、遺品整理業者も不用品の買取を行うところが増えてきました。 遺品整理業者に買い取りを依頼すれば、全てが一度に片付くという大きなメリットがあります。
また、買い取ってもらえるものがあれば、結果的にその分だけ遺品整理料金が安くなります。 遺品を大切に扱ってもらいながら仕分けや査定をしてほしい人や、遺品整理を急いでいる人にオススメです。
リサイクルショップに持ち込む
リサイクルショップは、今回紹介する4つの業者の中でも、最も幅広いものを買取してくれます。 買取できるものの幅が広い分、スタッフは特定のジャンルに対して深い知識をもっていません。よって高価なものであったとしても、査定金額が低く出てしまう可能性があります。
よってリサイクルショップへの買取依頼は、以下のいずれかに当てはまる場合におすすめです。
- 遺品の中に高価なものが含まれない場合
- 引き取ってほしい遺品の量が多い場合
リサイクルショップへの買取依頼方法は、以下の3つです。
- お店への直接持ち込み
- 出張買取依頼
- 宅配買取依頼
それぞれ詳しく解説します。
お店への直接持ち込み
リサイクルショップでは持ち込みが基本です。遺品整理によって見つかった、買取を希望する遺品の量がそれほど多くないのであれば、持ち込みを選択しましょう。
査定は遺品の数にもよりますが、15〜20分ほどで完了します。そして提示された金額に納得がいけば、買取成立です。
あとでトラブルが起きないよう、身分証のコピーを取り、所定の買取契約書に必要事項を記入します。 これは「出張買取依頼」や「宅配買取依頼」でも同様です。
出張買取依頼
リサイクルショップでは持ち込みが基本ですが、品物の種類や距離によって出張買い取りをしてくれるお店もあります。 運ぶのが大変な大型家電や家具や大量の衣類などを売りたい場合は、出張してくれるお店が便利です。
自宅に出張してもらった場合は、その場で査定を行います。 金額に納得できれば、お店側が品物を引き取っていくことになります。
宅配買取依頼
最近では、宅配で品物を送り、査定してもらう方法も広まりつつあります。 宅配での買い取りの場合は、所定のダンボールなどに品物を詰めて送るだけです。
品物の到着後、査定され、メールで結果を知らせてくれます。 提示された金額に納得できれば、その旨をメールで知らせ契約が成立します。
質屋に持ち込む
最近は質屋を利用したことのある人は少ないかもしれません。 質屋とは、品物を預ける代わりにお金を融資するお店のことです。「質屋を見かけたことはあるけど利用したことはない」という方も多いのではないでしょうか。借りたお金は返済期限が決まっており、その日までに元金と利息を返せば預けていた品物は返してもらえます。
もし期日までにお金が返済できなければ、預けた品物は「質流れ」といって、質屋で販売されることになります。質屋は、銀行や消費者金融でお金を借りる場合と違い、もし返済できなくなっても取り立てのリスクがありません。 ただ品物を失うだけで返済が完了するのがメリットといえるでしょう。
また預けた品物を手放したくない場合は、利息を支払えば預ける期間を延長できます。 ギャンブル等のイメージが強く、遺品整理とは縁遠く見える質屋ですが、実は遺品整理によって見つかった遺品を買取してもらうことも可能です。
質屋は商品知識や市場の動向などの専門知識が豊富で、目利きの能力が高いのが特徴です。 そのため、査定がしっかりしており、商品によってはリサイクルショップより高値で売れます。 また質屋は独自の販路や質草を預かるというビジネスモデルを持っているため、リサイクルショップほどの経費が発生しない傾向があります。
ですから、商品の査定でも買取金額をリサイクルショップより高く設定することが可能なのです。 特に貴金属や時計、ブランド品などは、しっかりした査定価格を出してくれます。品物の価値に見合った値段で売りたい場合は相談してみましょう 。
質屋で扱いが多いものは以下ですが、幅広い商品を扱っています。
- 時計・ジュエリーなどの貴金属
- バッグ・靴などのブランド品
- 着物・洋服などの衣料品
- カメラやパソコンなどの電化製品
- 楽器
- 絵画
ただし上記で挙げたような一般的に価値が高くなりやすいもの以外は、買取してもらえません。 よって遺品整理にて価値の高そうなものがたくさん見つかった方にはおすすめです。ただし「遺品整理で見つかった大切な遺品を質屋に入れるのはちょっと……」という方にはおすすめできません。
専門買取業者に依頼する
近年インターネット検索をすると、さまざまな専門買い取り業者が見つかります。 これらの専門業者は、リサイクルショップのように様々なジャンルのものを扱うのではなく、少ないジャンルに特化して買取を行っています。
たとえば、以下のようなジャンルに特化しており、最近はますます細分化し、その種類は数えきれないほどです。
- 着物
- ブランド品
- 貴金属
- フィギュア
- 書籍
- 美術品
ジャンルに特化して買い取りを行なっているため、知識や市場価値について非常に詳しいのが特徴です。 たとえば着物などは、衣料品としてリサイクルに出すと安い値段しかつきません。しかし、着物を専門に買い取っているお店なら高い価格で買い取ってもらえる可能性が高くなります。ほとんどの専門買い取り業者は宅配での査定を行っているので、査定に出すのも簡単です。
また、インターネット上やLINEなどでの査定も行っているので、実際に品物を出す前に、大体の価格が分かるのも良いところです。遺品整理をしていて、特定ジャンルの遺品が大量に見つかった方や、1つ1つの遺品の市場価値を正確に知りたい人は、それぞれのジャンルの買い取り専門店に査定してもらいましょう。
おすすめは遺品整理業者への依頼
ここまで4タイプの業者を紹介しましたが、おすすめは遺品整理業者です。理由は以下の2つです。
- 買取品以外の処分もできる
- ハウスクリーニング等、遺品整理以外の業務も依頼可能
それぞれ詳しく解説します。
買取品以外の処分もできる
リサイクルショップ、質屋、専門買取業者では、買取品しか引き取ってもらうことができません。なぜならこれら3つの業者は遺品整理を目的としておらず、ものの買取を専門としているからです。
一方で遺品整理を専門とする遺品整理業者であれば、買取品以外のものを引き取ってもらえます。よって遺品整理が楽になります。
ハウスクリーニング等、遺品整理以外の業務も依頼可能
遺品整理業者は、遺品整理以外のサービスも提供しています。例えばハウスクリーニングや、遺品の供養といったサービスです。
遺品整理を終えた後は、家の掃除も行わなければなりません。水回りの掃除などを、自分たちで行うのは大変ですよね。 遺品整理業者であれば、遺品整理に加えてこういったサービスもまとめて依頼できます。
遺品整理業者が買取できる遺品8選
遺品整理では、さまざまな不用品が出ます。その中で、どのようなものが売りやすく、値段がつくのでしょうか。
主に以下の8ジャンルの品物は高価買取される可能性があります。
- 貴金属・宝石類
- 骨董品・美術品
- 高級家具
- 家電、電気製品
- ブランド品
- 食器
- お酒
- 趣味用品
それぞれ詳しく見てみましょう。
貴金属・宝石類
遺品整理でよく見つかる宝飾品や貴金属は最も買い取ってもらいやすい品と言えるでしょう。 状態の良いものや、流行に関係ないオーソドックスなデザインのものが売れやすいようです。
金のほか、ルビーやエメラルドなどのジュエリーは近年価格が上昇しています。状態が良いものであれば高く買い取ってもらえる可能性があるでしょう。
また、以下の宝石やジュエリーは高値がつきやすいブランドです。
- カルティエ
- ヴァン クリーフ&アーペル
- ティファニー
高級時計も買い取ってもらいやすいアイテムです。以下の高級ブランド品で状態の良い時計は高く買い取ってもらえる可能性があります。
- ロレックス
- オメガ
- カルティエ
- シャネル
遺品整理で見つかった状態の良い貴金属・宝石類は、買取を試みてみましょう。
骨董品・美術品
遺品整理で見つかる遺品の中でも、骨董品や美術品は高値で買取してもらいやすいものです。 ただし査定は素人には難しく、豊富な知識と経験を持つ専門家でないと正当な価額をつけることはできないでしょう。
特に以下のアンティーク品や骨董品があれば、高価買取が期待できます。
- 掛け軸
- 絵画
- 刀
- 茶道具
もし、遺品整理中に上記のようなものを見つけたら、遺品整理業者や古物商、美術商に相談しましょう。
高級家具
人気の高い高級家具やアンティーク家具は、買い取ってもらえることが多い品です。 家具は運搬が困難で、捨てるとなると処分費もかさみます。ですから、もし高く買い取ってもらえない場合でも、業者に無料(または低料金)で引き取ってもらえるようであればお得です。
家電、電気製品
遺品整理中に必ずと言ってもいいほど処分に困るテレビや冷蔵庫、洗濯機などの電気製品は、発売から5年以内のものであれば買い取ってもらいやすいです。 しかし、発売から8〜10年以上たっていると、買い取りは難しいでしょう。
ブランド品
バッグや靴、洋服、服飾小物など、有名ブランドのものは売れやすい傾向にあります。
食器
有名ブランドの食器やビンテージ食器は値段がつきやすい品です。お皿などは、裏側の刻印やブランド名ロゴを見てみましょう。
お酒
ウイスキー、ワイン、ブランデー、シャンパンなどの洋酒や、日本酒、焼酎など、さまざまなお酒を買い取ってもらえます。年代もののほか、限定ボトルなどの数量限定品も人気が高いようです。
趣味用品
以下のような価値の高い趣味の品は買い取ってもらえる可能性が高いです。
- ゴルフ用品
- 釣り道具
- カメラ
- バイク
- 将棋・囲碁
ブランドや使っている素材にも左右されますが、たとえばゴルフ用品の場合、木製(ウッド)のクラブは高く売れる傾向があるようです。 バイクは古かったり動かなかったりしても部品を取ることができるので、売れる可能性があります。そのほか、将棋盤や囲碁盤も状態によっては高値がつくものもあるようです。
まとめ
遺品整理で出てきた遺品は、さまざまなお店で買い取ってもらえます。それぞれ特徴があるので、希望に合うお店を選びましょう。
故人が残した大切な思い出の品が、納得できる形で買い取ってもらえるといいですね。 遺品をまとめて引き取ってほしい場合や遺品整理以外のサービスも頼みたい場合は、ぜひ遺品整理業者への依頼を検討してみてください。