家族が亡くなったあとに遺族が行う必要があるのが遺品整理です。気持ちの整理がつかない、時間がないなどの理由から遺品整理をせずに放っておくと、思いもしないトラブルが起こってしまうこともあります。
遺品整理で放っておいていけないものはどのようなものがあるのか、いつ頃までに片づけなければいけないのかなど、遺品整理を行う際に知っておきたいことを解説していきます。
目次
遺品整理とは?
遺品整理とは亡くなった人の持ち物を整理して、故人の部屋を清掃することを指します。
こう聞くと掃除のようにも聞こえますが、遺品整理は掃除だけではありません。
資産価値のあるものをどう分けるかの問題もありますし、思い出が詰まったものを整理するのは身体的にも精神的にも負担が大きいものとなります。
最近では扱いに困る「デジタル遺品」などというものもあり、どのように遺品整理を行っていくかがたびたび問題提起されています。
遺品整理はいつ行う?
家族が亡くなったら遺品整理はどのタイミングで行うのが適切なのでしょうか。
遺品整理は、遺しておくかどうかを独断では決めづらいところがあるので、四十九日や一周忌、三周忌などの親族が集まるタイミングで行う方が多いようです。
それでも、近年はコロナ禍ということもあり、遠方に住んでいる親族が集まりにくいということもあって、なかなか遺品整理が進まないという問題も起きています。
遺品整理を行う時期が遅くなると、金銭のトラブルに発展してしまうこともあるので、誰かが代表して遺品整理を行うか、遺品整理業者を介して早めの時期に行うのがおすすめです。
遺品整理で捨ててはいけないものは?
1人で遺品整理を行った場合、独断で処分してはいけないものにどのようなものが挙げられるかを見ていきましょう。
遺言書
故人の遺志が残されているのが遺言書です。
遺言書は法的拘束力を持つので、故人が「これは捨てないでほしい」と書かれているものがあったら、遺族が仮に処分をしたいと思うようなものでも捨てられないことになります。
誤って処分してしまった場合、遺族同士でトラブルになる場合もあるので、遺書に書かれている内容には従わなければいけません。
通帳、印鑑、証券
遺品の中で慎重に扱わなければならないのが金銭などです。
家の中で見つかった現金は遺産として扱われるので、1円単位で相続税の課税対象になります。そのため勝手に捨てたり持ち帰ったりしてはいけません。
銀行口座は、名義人が亡くなったタイミングで凍結されてしまいます。
凍結された後で、遺族が引き出すには実印や戸籍謄本など様々な書類を用意する必要が出てきます。細かい規定は銀行によって異なるので確認をしてみてください。
株や証券も基本的には口座と同じ流れで相続する流れとなっていきます。
仕事関係のもの
遺品整理をしていて仕事関係のものが見つかったら、会社に確認をしてみるといいかもしれません。パソコンなども借りているものがあるかもしれないので、問い合わせがあったらすぐに返送できるよう荷物をまとめておきましょう。
書類のようなものが見つかった場合は、数年ほど所有しておき、問い合わせなどがなければ場合に応じては処分してしまってもいいでしょう。
デジタル品
近年、取り扱いに困る人が続出しているのがデジタル遺品です。
パソコンやスマホ、カメラなどが該当します。
ネット口座はないか申し込んでいるサブスクリプションはないかなど1つ1つ確かめる必要がありますが、亡くなってから確認するのは大変なので、亡くなる前に生前整理として事前に聞いておくといいかもしれません。
基本的には、デジタル機器は初期化をして処分することとなりますが、大事なデータが残されていないかなどを確認する作業が不可欠となります。
返却する必要があるもの
パソコンなどもそうですが、故人がレンタル契約をしていたものがあるかもしれません。
よくあるケースはインターネットを引き込むためのモデム機器やテレビを視聴するためのチューナーなどです。
機器に「レンタル品」などと書かれていればいいですが、何も書かれておらず、故人の所有物と思って処分した後で、契約会社から電話がかかってきてレンタル品だったと知るなんていうケースも少なくないので、レンタル品の可能性があるものは契約会社に確認をするようにしていきましょう。
遺品整理しないとどうなる?
「遺品整理は時間がかかりそうだし、気持ちに余裕が出てからにしたい」とそのままにしておく方もいらっしゃいます。
しかし、すぐに遺品整理をしなかったことで、思わぬトラブルが起きてしまうこともあるので、困った事態に陥らないよう、考えられるトラブルのケースをご紹介していきます。
費用を払い続けることになる
故人が契約していたものを解約しておかないと、いつまでも費用を払い続けることになってしまいます。
代表的なものは、
- 家賃
- 水道光熱費
- 動画配信サービス
- 定期購読品
などが挙げられます。
中でも直接荷物が届くわけではないサブスクリプションメニューなどは、遺族が気付かないまま何年も費用が発生しているなんてこともあるので、故人が契約しているサービスがないかどうか必ず確認をしておきましょう。
相続税がかかるものがある
相続税とは、亡くなった人の財産を受け継ぐ時にかかる税金です。
財産というと、現金のイメージがあるかもしれませんが、財産に含まれるのは現金だけでなく、家や車、家電や骨董品、美術品など、故人が持っていた全ての物が対象となります。
また、故人が所有していた宝石などを売却したい場合も課税対象です。
相続税の関係でややこしくなってしまうので、売却したいものがある場合は、相続の手続きを終えてからにすると安心です。先走って相続前に売却してしまわないようにしてください。
他の遺族とトラブルになることも
勝手に遺品整理をしてしまうと、他の遺族とトラブルになってしまうなんていうケースも存在します。
実際にあった遺族とのトラブルを見ていきましょう。
〇ケース1:遺品整理の押し付け合いとなった
夫が亡くなり遺されたのは妻と遠方に住む子ども2人。
遺品の数が多く、妻だけで遺品整理ができるような量ではないけれど、忙しさなどを理由に子どもたちも遺品整理の参加を拒否。誰が片づけるのかで押し付け合い状態になり、遺族の関係が険悪になってしまった。
〇ケース2:勝手に形見分けしてしまった
妻が亡くなった時に、生前お世話になった妻の友人に、妻が大切にしていた時計を形見として分けてしまった。
このことを後から遺族が知り、勝手に形見分けをしたことに激怒。
厚意で行った夫の行為だが、遺族にとっては納得ができないと大きく揉めてしまうことになった。
〇ケース3:「金」を受け取った遺族の不満が噴出した
遺族たちで遺品を分けた際「金」を受け取った遺族がいた。
ところが数年後、「金」の価値が暴落し、その人だけ受け取った資産が大幅に少なくなってしまい揉め事へと発展した。
このように、ここでは書ききれないほど、遺産や遺品で揉めるケースは後を絶ちません。
遺族同士揉めてしまうのは悲しいことなので、しっかりと話し合って分配して、揉め事とならないようにしていきたいところです。
犯罪や災害に巻き込まれることも
遺品整理を行わず、空き家状態でそのまま放置しているということも珍しくありません。
しかし、空き家状態だと思わぬ犯罪や災害に巻き込まれてしまうことがあります。
「この家は空き家だ」ということは近隣の住人などには伝わるものなので、いつの間にか若者たちの溜まり場に利用されてしまったり、空き家を狙って火を付けられ火災が起きてしまったなどといったケースも実際に存在しています。
遺族の気持ちの整理がつかない
遺品整理を行うのは、遺族にとって心身に負担の大きいものです。
ですが、その一方で、遺品整理を行ったことで故人の死を受け止めることができ、次の一歩へ進んでいけるようになったという声も存在します。
遺族の気持ちの整理のためにも、可能な限り早めに遺品整理をするのがおすすめです。
遺品整理で失敗しないための解決策
遺品整理を行う際に、失敗したとならないよう、事前に行える対策について見ていきましょう。
生前に話し合っておく
近年は「エンディングノート」が活用されるなど、生前整理を行う人が増えてきています。
事前に行っておきたい点は、
- 財産の把握
- 遺言書の作成
- デジタル機器の整理
- サブスクリプションの解約
- 不要な物は捨てておく
などです。
なるべく身軽な状態で最期の時間を迎えられるよう、まだ体力がある50代のうちから少しずつ荷物を減らしていっているという方も増えてきています。
遺言書を確認する
遺品整理を行う前に、遺言書があるかどうかを確かめましょう。
当記事内でもお話ししたように、遺言書には法的拘束力があります。
それに気付かず、勝手に遺品整理を進めてしまうと揉め事の種となるので、必ず遺言書が遺されていないかどうか確認してから遺品整理を行うようにしてください。
遺品整理士に聞く
自分たちで遺品整理を行うのが難しいと思ったら、遺品整理士の力を借りるのもおすすめです。
遺品整理士は、遺品整理のプロなので、遺言書や通帳など貴重なものが遺されていそうな場所などを予測することが可能です。
遺品整理には様々な法律が絡んでくることも多いので、専門知識を所有している遺品整理士の力を借りてスピーディーに遺品整理を行うのも1つの方法と言えるでしょう。
遺品整理をする時のポイント
では、遺品整理を行う際に押さえておきたいポイントはどのようなものがあるのかも見ていきましょう。
遺品を残し過ぎない
故人との思い出が詰まったものを処分するのは胸が痛んでしまうこともあるでしょう。
それでもあれやこれやと荷物を取っておくと、場所も取ってしまうしなかなか片付かないので、どうしてもというもの以外は、基本的には処分をする方向で進めていくのがスッキリと遺品整理を行うためのポイントといえます。
手続きは全て済ませる
- 死亡届の提出
- 電気、水道、ガスのストップ
- 年金、保険金の手続き
などの手続きはすぐに済ませなければいけません。
他にも費用が発生してしまうような手続きは時期を待たず、スピーディーに行っていきましょう。
親族で話し合う
遺言書に遺産の分配などが記されていない場合、遺族で遺品や遺産をどう分配するかじっくりと話し合う必要があります。
「これは要らないだろう」と思うようなものでも、他の遺族にとっては大切なものであることもあるので、勝手に判断をせずに必ず話し合って、どう遺品整理を行っていくか決めることが大切です。
遺品整理業者を利用する
遺品整理に困ったら、専門の遺品整理業者に依頼をするのが1番です。
よく不用品回収業者と比べられますが、遺品整理業者だからこそ対応可能な項目もたくさんあります。
例えば、
- 貴重品の捜索
- 遺品の買取
- 遺品の供養
- お焚き上げ
などは、不用品回収業者は対応していない項目となるので、遺品整理に困ったら遺品整理士がいる業者に依頼をした方がスムーズに遺品整理を行えることが分かります。
遺品整理業者が行うサービス
遺品整理業者のサービスの具体的な内容を紹介していきましょう。
「遺品整理の七福神」は、遺品整理を専門に行っている会社です。
遺品整理・生前整理の他に、ゴミ屋敷の片付けや、ハウスクリーニングも行っています。
遺品整理サービスの内容
七福神の行う遺品整理サービスの内容をご紹介します。
〇遺品の仕分け
遺されたものを、どう「分類・買取・処分・清掃」していくのかを、ご遺族様のご要望を踏まえた上で、代わりに真心を込めてお仕分けさせて頂きます。
〇遺品の買取・リユースリサイクル
まだ使える品や価値あるものを探し出し、資格を保有するスタッフがきちんと目利き致します。
〇遺品の供養
故人の残した思い出の詰まった遺品は、「供養」を行う必要がございます。仏壇や神棚、故人様が大切にされていた品々などをお焚き上げし供養致します。
〇特殊清掃・消臭作業
お部屋が汚れているなど、普通の清掃では片づけが難しいような場合でも、我々七福神は迅速に対応可能です。特殊な機器を用いて、汚れや臭いなどを取り、もう一度住める状態へとお戻しします。
〇ハウスクリーニング
長年生活されていたお住まいには想像以上にホコリや汚れなどが潜んでいます。遺品整理だけでなく、お部屋・お庭・倉庫などのお掃除も一括してお受けしております。
上記のような内容を、遺品整理として行わさせて頂いております。
七福神の特徴
遺品整理を行う七福神の特徴を挙げていきます。
〇遺品整理の専門家・終活カウンセラーが在籍
七福神には遺品整理の第一人者として多数メディアに出演する専門家や、「終活カウンセラー」の資格を持つ専門スタッフが在籍しております。
豊富な知識を元に安心して遺品整理をお任せ頂けます。
〇買取査定を行っています
遺品整理で出てきた貴金属・家具・家電などは、品物・状態によって買取り査定を行っております。
遺品整理にかかる費用から相殺することができるので、お客様のコストを削減できます。
〇追加料金の請求
七福神では、他社にありがちな追加費用の請求が一切ありません。
- 見積もり費用
- 車両代
- 出張費
- 特急料金
- 深夜料金
など、他者なら請求されるようなものも追加料金なしの0円で承っております。
〇即日スピード対応
メール、LINEは24時間受付中です。
最速でご依頼当日の対応も可能なので、いつでもお気軽にご連絡ください。
先ほど申し上げました通り、特急料金、深夜料金は発生しませんのでご安心ください。
〇女性スタッフも多数在籍
「女性スタッフに担当してほしい」というお声もよく頂戴致します。
当社は、遺品整理や家財整理などの経験豊富な女性スタッフも多数在籍しておりますので、女性スタッフを希望されるお客様のご要望にもお応えすることが可能です。
〇万が一に備えた最高1億円補償
真心を込めてひとつひとつの作業を大切にさせて頂いておりますが、不測の事態に備えて大手引越し業者でも加入している、作業中の万が一に備えた損害保険に加入しています。
遺品整理に困ったら専門業者へ依頼
大切な故人との思い出を残すためにも、早期の遺品整理が大切になります。
近年増えた「デジタル遺品」など詳しい知識がないと遺品整理を行うのが難しいものも出てきているので、遺品整理に困ったら是非専門業者にご相談ください。