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セルフネグレクトとゴミ屋敷には因果関係があった!セルフネグレクトのリスクと予防策

「セルフネグレクトってどのような状態のことを指すの?」

「ゴミ屋敷とセルフネグレクトにはどのような関係がある?」

現代の社会状況などからセルフネグレクトに陥る人が増えており、発症すれば住居のゴミ屋敷化を招くとされています。

セルフネグレクトに陥る原因や放置するリスクを深めるために、ここでは、セルフネグレクトの特徴やゴミ屋敷の関係について詳しく解説します。

セルフネグレクトは予防策まで確認し、状況がひどくなる前に対処していくことが大切です。

これまでの生活を取り戻し健康的に過ごせるよう、セルフネグレクトとしっかり向き合っていきましょう。

セルフネグレクトとは?ゴミ屋敷との関係について

セルフネグレクトとゴミ屋敷の関係

セルフネグレクトとは自己放任という意味であり、自身の生活や健康状態などの管理をしないことから住環境まで悪化してしまう、というものです。

特に高齢者などに多く、日々の食事や着替えなど、本来なら生活の中で行なうべきことをしない、またはできないために、心身の健康や安全が脅かされる状態です。

その症状の中に、散らかった状態の家をそのまま放置し、その中で住み続けてしまうようなケースがあります。

その他にも、セルフネグレクトに陥ることで次のような症状がみられるようになります。

  • 汚れた衣服を着用している
  • 周りからの支援を断る
  • 不要な物を処分できない
  • 使わない物なのに購入してしまう
  • 食事の怠慢による栄養状態の悪化
  • 治療が必要な病気などがあっても受診を拒否している
  • 郵便物が溜まっても放置

セルフネグレクトに陥ると、日常生活を成立させることが難しくなる一方で、他者から干渉されることが煩わしく感じて周りからの支援を受け入れようとしません。

そのため、ますます住環境が悪化していき、衛生状態の悪いゴミ屋敷に住み続けるようになるのです。

セルフネグレクトに陥る原因

ゴミ屋敷の研究で解明したセルフネグレクトとの関係

セルフネグレクトとゴミ屋敷には密接な関係があることが分かりましたが、そもそもなぜセルフネグレクトに陥ってしまうのでしょうか?

ここでは、セルフネグレクトに陥ってしまう原因について詳しくみていきます。

認知症や精神疾患など

認知症やうつ病、統合失調症、アルコール依存症などを発症していると、セルフネグレクトに陥る場合があります。

大切な物が手から離れてしまうかもしれないという不安から物を溜め込む、人との接触を避けようとするが故に、命に関わるような病状であっても病院に受診しないなど、精神疾患によりセルフネグレクトに陥ることがあるのです。

不慮の出来事によるショック

配偶者の死、大病、リストラなどショックな出来事によって生きる意欲を失ったことでセルフネグレクトに陥るケースもあります。

中でも、人に大きなショックを与えるとされているのが配偶者の死です。

特に妻に先立たれた男性は、そうでない男性と比べたときに同年齢の平均余命が短くなる可能性が30%ある、とアメリカのロチェスター工科大学での研究結果でも言われています。

一人で生活していくための力が不足している一方で、人の世話にはなりたくないというプライドもあり、徐々にセルフネグレクトに陥ることがあるのです。

参照:PRESIDENT Online 「亭主元気で留守が良い」の科学的な根拠

経済的に余裕がない状態

経済的に余裕がなく、生活が苦しくなったときもセルフネグレクトに陥る場合があります。

病院に行きたいけれど医療費が払えない、食費もないような状態のなか過ごしていると、栄養状態や健康状態が悪くなっていくばかりでセルフネグレクトを引き起こすリスクが高まるのです。

経済的に余裕がないという点では、過度な節約に走ってしまうことから物を捨てられなくなることもあります。

ここから、部屋の中に多くの物があふれ、ゴミ屋敷となる場合があるのです。

判断力低下

セルフネグレクトは、判断力の低下も原因の一つとして考えられます。

認知症などを発症して正しい判断をすることが難しい状況にあると、セルフネグレクトを招くことがあるのです。

明らかにゴミなのに捨てられない、必要のない物なのに買ってしまうなど、要・不要の判断が難しくなります。

その結果、家の中がゴミ屋敷になる場合もあるのです。

体力の低下

私たちの身体は加齢により徐々に老化していきます。

高齢になり体力や身体機能が低下し、思うように身体を動かせなくなるとセルフネグレクトを引き起こす場合があります。

足腰が弱っており車椅子生活であったり、重たい物を運べなくなったなど、体力の衰えを感じるようになることで少しずつ自分の身の回りの用事がこなせなくなっていくのです。

身体が思うように動かないことにストレスを感じ、それがセルフネグレクトを引き起こす場合もあります。

社会的孤立

近所付き合いがない、コロナ禍で外出することが少なくなったなど、生活の中で他者とのコミュニケーションが不足すると、孤独を感じるようになります。

この社会的孤立が、セルフネグレクトを引き起こすこともあるのです。

人と接する機会が少ないのでいざ接する機会が来ても接し方が分からない、誰に頼れば良いのか分からない、といった思いを抱えているうちに、セルフネグレクトの症状が悪化していくことがあります。

また、それまで普通に生活を送ってきた人のなかでも、一人暮らしになったり離婚を経験したなどにより孤独を感じることがあるため、セルフネグレクトに陥る可能性があります。

セルフネグレクトを放置するリスク

セルフネグレクトを放置するリスク

セルフネグレクトを放置すると様々なリスクを引き起こします。

ここでは、主に3つのリスクについて見ていきましょう。

健康状態の悪化や孤独死につながる

セルフネグレクトを放置すると、健康状態が悪化して最悪の場合孤独死につながる恐れがあります。

きちんと食事をとらないことで栄養失調になったり、ゴミ屋敷の中に発生した害虫により感染症にかかるなど、多くのリスクが潜んでいます。

病気の治療が受けられず、病状が悪化しそのまま亡くなってしまう、崩れてきた物の下敷きになっても自力で抜け出せずに誰にも気づかれずに息を引き取るなどの理由から、孤独死に繋がることも考えられるのです。

家屋の倒壊や火災を招く恐れがある

セルフネグレクトによって既にゴミ屋敷状態になっていると、害虫の糞やゴミから漏れ出た水分などにより床や壁が傷みやすくなります。

セルフネグレクトでは自力で修理や修復することが難しいので、そのまま放置することになるでしょう。

その結果、床や柱が腐食し、さらにゴミの重さに耐えられず家屋が倒壊するリスクがあるのです。

さらに、そのようなゴミ屋敷状態では火災も発生しやすくなります。

コンセントに溜まった埃が原因で発火したり、タバコの不始末によりあっという間に火が燃え広がることがあります。

近隣住民との関係性が悪くなる

セルフネグレクトによりゴミ屋敷化すると、近隣住民にも迷惑をかけることになります。

害虫が周りの家に広がっていき近所で健康被害が出たり、ゴミ屋敷からの臭いがひどいと窓を開けることもできなくなり、近隣住民が快適に過ごせなくなります。

ここから、近隣住民による嫌がらせを受けたり、立ち退きを要求されるなどの事態に発展する場合があるのです。

近隣住民がノイローゼになった場合は訴訟を起こされることがあるので、慰謝料の支払いや引っ越しなど大きな問題に発展する恐れがあります。

セルフネグレクトを防ぐ方法

セルフネグレクトの解決方法

セルフネグレクトに陥ると、自身の生活がままならなくなるだけでなく、近隣住民との関係性も悪化し、ますます孤独を感じるようになります。

セルフネグレクトではないかと思われる症状が見られたら、早めに行動に移して予防していくようにしましょう。

具体的には、以下のような方法でセルフネグレクトの予防をしていくことができます。

行政の相談窓口に問い合わせてみる

セルフネグレクトを予防するためには、行政の相談窓口を利用する方法があります。

各自治体には日々の悩みを相談できる窓口があるので、そちらに問い合わせて周りの人に言いづらいことなどを相談してみましょう。

自分自身で「セルフネグレクトのような行動を起こしてしまっているかも」と感じた段階で相談すれば、それ以上症状が悪化するのを防ぐことができます。

また、セルフネグレクトで困っている人が近くにいれば、行政の相談窓口に相談してみたら良い、と伝えてみるのも良いでしょう。

周りが気にかけサポートをする

セルフネグレクトを防ぐためには、周りの人が気にかけてあげること、サポートすることが大切です。

一人で住む高齢の親を訪ねて、

  • 家の様子を見に行きがてら片付けや掃除を手伝う
  • ゴミ捨てを代わりに行なう
  • 親を外に誘い出してみる

など、周りが手助けできることはたくさんあります。

あまり元気がない様子であったり、出かけることが少なくなった、口数も少ないなどの異変を感じたら、早めに周りの人が行動しましょう。

セルフネグレクトになってしまうと周りからの支援を断る傾向にあるため、そうなる前に気づいて手助けすることがポイントとなります。

部屋を片付ける

セルフネグレクトでは、部屋の中がゴミ屋敷状態になりやすいことを前述しました。

そこで、セルフネグレクトを予防する場合には、部屋をきれいに片付けるようにしましょう。

ゴミ屋敷を改善して正常な状態に戻すことで、セルフネグレクトから抜け出すことが可能となるはずです。

掃除や片付け、ゴミ捨てなどが難しい場合は、家族に相談してみましょう。

頼れる家族がいない場合は、費用はかかりますが、専門業者を利用して片付けてもらう方法があります。

よりひどい状況にならないよう部屋を片付けて、セルフネグレクトの悪化を予防していきましょう。

病気を発症している場合は早めに受診・治療をする

認知症や精神疾患などを患っている場合は、病院を受診して病気の治療をすることが重要です。

その後、処方された薬を適切に飲むなどすることで症状が改善され、セルフネグレクトが解消することがあります。

このとき、医師が良いというまできちんと治療を受け続けるのがポイントです。

治療を受けるのが難しくなったときは、デイケアなどを利用して病気の治療に専念できるようにしましょう。

セルフネグレクトによりゴミ屋敷になってしまったときの対処法

ゴミ屋敷とセルフネグレクトとの関係

セルフネグレクトでは、病気や身体の衰えなどから部屋の掃除や片付けができずゴミ屋敷になってしまうことがあります。

そこで、ゴミ屋敷をどのように改善していけば良いのか、対処法を押さえておきましょう。

家族に片付けを手伝ってもらう

頼れる家族がいる場合は、ゴミ屋敷の片付けを手伝ってもらいましょう。

ゴミ捨てや掃除、家具の移動などを手伝ってもらうことで、少しずつ部屋の中が片付いていきます。

一緒に確認をしながら片付けを進めることで、どこに何が置いてあるかも把握しやすいです。

また、会話をしながら作業を進めることでコミュニケーションにつながり、セルフネグレクトの改善も期待できるでしょう。

ゴミ屋敷清掃業者に依頼する

ゴミ屋敷について相談できる家族がいないときは、ゴミ屋敷清掃業者に依頼して片付けてもらう方法があります。

様々なゴミ屋敷の片付けに関わってきたプロが対応してくれるので、短時間で確実にきれいになるのがメリットです。

ゴミ屋敷から出た不用品の回収・処分や掃除、家具の移動など幅広いサービスを提供しているので、困っていることを気軽に相談できます。

どんなゴミ屋敷であっても、嫌な顔一つせず向き合ってもらえます。

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ゴミ屋敷化とセルフネグレクトの関係性からリスク、具体的な対処法などを見てきました。

セルフネグレクトの状況から抜け出したい、でも周りに相談できる人がいないというときはゴミ屋敷清掃業者に頼んで一度すっきり片付けてもらいましょう。

スピーディーにゴミ屋敷を片付けてくれるので、少しでも早くセルフネグレクトを改善していきたいというときにも頼りになります。

部屋をきれいに片付けて以前の生活を思い出し、健やかに過ごせるようにしましょう。

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この記事の監修者

ゴミ屋敷片付けの専門業者「ゴミ屋敷バスター七福神」代表

監修者 竹本 泰志

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。

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