コラムblog
ゴミ屋敷になってしまう原因として、自分の性格だと考える方も少なくありません。
しかし、中には精神疾患などの病が原因によりゴミ屋敷を生み出している可能性もあります。
そこで、本ページではゴミ屋敷はどのような精神疾患が原因なのか詳しく解説していきます。
目次
ゴミ屋敷との関連性が高いとされている精神疾患は、7つ挙げられます。
一つずつ詳しく解説していきますので、当てはまる精神疾患があるかぜひ参考にしてください。
通称「強迫症」とも呼ばれる、精神疾患の一種です。
脅迫概念を何度も消そうと繰り返し行動を起こすものとなります。
普段の生活の例では以下のようなものが挙げられます。
強いこだわりや不安などによって、日常生活に支障が出てしまいます。
自分の意思とは異なる行動をしてしまうことから、精神疾患によってゴミ屋敷の状態になっても物を捨てることができません。
ADHDは、「注意欠如」「多動症」「注意欠如」「多動性障害」「注意欠陥」「多動性障害」とも呼ばれる先天的な脳の機能不全です。
年齢や発達段階に比べて、落ち着きがなく注意力に欠けている状態です。
注意する力を持続させることが困難であり、細かいところまでの注意力がないことから仕事などでもケアレスミスが多い傾向にあります。
通常7歳前に診断されることがありますが、大人になっても継続する場合もあります。
気が散りやすいので、掃除をしようとしても集中力が続かないこともあります。
また、ゴミ捨てのルールも難しく感じてしまい結果的にゴミ屋敷と化してしまうことも少なくありません。
※ ADHDとは 厚生労働省WEBサイト「e – ヘルスネット」の解説
身体的ストレスや精神的ストレスなどによって、脳が正常に働かなくなっている精神疾患がうつ病です。
精神疾患の特徴としては、以下のようなものがあります。
やる気が出ないため、「ゴミを捨てることができない」「整理整頓する意欲がわかない」などといったことがあり、ゴミ屋敷につながります。
無気力状態が続いている場合は、精神疾患を疑ったほうが良いでしょう。
※うつ病とは 厚生労働省WEBサイトの解説
記憶力が低下してしまう認知症ですが、物事の判断力も低下してしまいます。
様々な要因のもと、脳が働かなくなってしまう精神疾患です。
高齢者に多いとされていますが、65歳未満で発症するものは「若年性認知症」と言います。
一つに認知症といっても様々な種類がありますが、以下のような症状があるものです。
認知症が進行してしまうと、判断能力が低下してしまうので精神疾患も引き起こしてしまいます。
ゴミを捨てる行為や整理整頓ができなくなることから、高齢者がゴミ屋敷で孤独死してしまうケースも少なくありません。
昔は掃除が大好きだった方も、ゴミ屋敷になってしまう精神疾患として「認知症」が挙げられます。
※認知症とは 厚生労働省WEBサイトの解説
感情・行動・思考などが全て統一しない精神疾患を、統合失調症と言います。
100人に1一人はなる精神疾患だとも言われており、脳の機能が原因だとも考えられているものです。
幻覚や妄想などが見られるケースもあり、会話と行動が一致しないこともあります。
そのため、精神疾患によって掃除や整理整頓ができなくなってしまいゴミ屋敷となってしまうことも少なくありません。
※統合失調症とは 厚生労働省WEBサイトの解説
名前の通り、「ためこみ症」は多くの人が不要だと感じても大量に溜め込んでしまうものです。
「強迫的ホーディング」とも呼ばれ、集めたものを捨てることに対して、強い苦痛を感じてしまう精神疾患です。
「物を集める」「整理整頓ができない」「捨てることができない」の3つが特徴です。
以前までは、強迫性障害の一種とされてきましたが、2013年に別の病気だと判断され注目された精神疾患です。
物を溜め込み捨てることができない方は、ためこみ症によるゴミ屋敷化を疑ったほうが良いでしょう。
※ためこみ症とは MSDマニュアル WEBサイトの解説
自己放任とも呼ばれる「セルフネグレクト」は、自分の身の回りの世話をしなくなってしまう精神疾患です。
高齢者や子どもに対しての虐待の一種でもある「ネグレクト」ですが、自分自身に対して疎かになります。
認知症、うつ病、親しい方が亡くなるなどの衝撃的な出来事が原因で引き起こすことも少なくありません。
自分の食事やお風呂が疎かになることに加え、掃除や整理整頓もできなくなることからゴミ屋敷状態になってしまいます。
※セルフネグレクトとは 介護のほんね WEBサイトの解説
「散らかしたまま片付けられない」「こだわりが一段と強く捨てられない」の2点が精神疾患のADHDにありがちなゴミ屋敷パターンです。
詳しく知ることで、抜け出す手助けにもなりますのでぜひ参考にしてください。
ADHDには、多動で注意力がないという特徴があります。
身の回りを整理整頓するには、広範囲への注意力も必要不可欠です。
また、注意力の持続も苦手としているため集中力も続きません。
片付けをする順番なども分からなくなってしまうことから、途中で手が止まってしまいゴミ屋敷化につながります。
ルールを作っても忘れてしまう傾向があるので、人にお願いをして片付けに集中できるよう促してもらうと良いでしょう。
支援者はできないことに注意するのではなく、良いところを探して褒めることが大切です。
結果的に掃除が終わらなくても、やろうとしたことに対して評価をして、諦めずにサポートする必要があります。
ADHDには、「コミュニケーションが苦手」「気持ちや状況を読み取ることができない」「こだわりが強く臨機応変な行動ができない」などの特徴があります。
今後の役に立つかもしれないなどといった考えから、物を捨てることができず、ゴミ屋敷化する傾向もあります。
その場に適した行動を難しいとしているため、こだわりも強く不要なものを捨てることができません。
そのため、以下のようなことが大切です。
基本的に自分が気に入らないルールは守れず、ゴミ屋敷化する傾向があるので、支援者もその場や状態に適した対応が必要になります。
そのため、難しい場合は専門家の助言も大切です。
統合失調症の方が作り出すゴミ屋敷の要因として、以下の2点にあります。
上記2点とも、入院を含む精神科医療の導入が必要になります。ゴミ屋敷化も病状の一環です。
強引に病院に連れ出そうとすると、病院が恐怖になってしまうため、会話のできる関係性を築くことが大切です。
徐々に健康への話題を作るようにすることで、病院へ促すことができます。
精神科に対して拒否をしても、身体的な受診に結びつけられるケースも少なくありません。
都では、自治体や病院などによって精神科医を含めるアウトリーチチームを運営していることもあるため、活用してみると良いでしょう。
自分を守ろうとする自己防衛本能が働くと片付けられなくなってしまい、精神疾患とゴミ屋敷化になってしまいます。
4つの心理的要因が原因で、片付けができなくなっている可能性が挙げられますので一つずつ詳しく解説していきます。
動物の本能は、自分のテリトリーを守るために巣を作る傾向があります。
精神疾患や外敵から身を守るために、周囲をゴミで埋め尽くし安心感で満たすために捨てることができません。
広い部屋で何もない状態で真ん中にいるよりも、周囲に何かあるだけで気持ちが落ち着く方も多いのではないでしょうか。
そのため、ストレスが溜まりすぎると安心感を求め、精神疾患とゴミに囲まれた生活になってしまいます。
ストレス発散の一つとして、衝動買いをしてしまう方も多いのではないでしょうか。
精神疾患や多くのストレスを抱え込んでしまうと、処分する行動さえも抑制されてしまいます。
そのため、結果的に家中が物で溢れかえってしまいゴミ屋敷と化してしまう状態です。
精神的や身体的に疲れてしまい、精神疾患によって何をするにも気力がなくなってしまう状態です。
身の回りの世話もできなくなってしまうので、整理整頓やゴミを捨てるなどといった行為もできなくなります。
生命を維持するための最低限のことしかできなくなるので、頭の中に物を捨てるなどといったことは考えなくなってしまうケースも少なくありません。
片付けることに意識はあっても、精神疾患によって行動に移せないこともあります。
また、物を捨てるなどといった行為に対してパニック状態を引き起こしてしまうこともあります。
掃除や整理整頓をしたくないのではなく、拒絶反応によって行動に移すことができません。
その場で強制的に片付けをしても、要因を取り除かなければゴミ屋敷を繰り返してしまいます。
状態によっては、精神疾患が悪化してしまうことも少なくありません。
精神疾患の原因を見つけて解消することで、少しずつ抜け出すことができます。
精神疾患が原因でゴミ屋敷になってしまうので、メンタルをケアする必要があります。
基本的には、精神科などの専門職の方の力を借りることが大切です。
要因を知ってからではないと、正しい対応ができないため、まずは精神疾患の診察していかなければなりません。
素人判断では、難しいことも多いので助言のもとゴミ屋敷のケアしていくことで正しい管理ができるようになります。
精神疾患や話し相手がいない方は孤立化してしまいゴミ屋敷になってしまうケースも少なくありません。
寂しさを埋めるために、家中をゴミで防衛し安心感を求めます。
そのため、精神疾患の人の話し相手になり聞き役になることで更なる原因を見つけることもできるでしょう。
1回のコミュニケーションだけでは意味がないので、話ができる場所を確保する必要があります。
話しやすい環境を作り、会話を引き出すことが大切です。
片付けをする意識ややる気などが見られた際には、できる範囲を決めることが大切です。
全体を目標にしてしまうと、終わりが見えなくやる気も損なうこともあります。
小さな目標を立てることで、達成感に繋がり継続する力にも繋がるでしょう。
最初は入り口から始め、徐々にゴミ屋敷の通路を確保すると良いです。
ゴミ屋敷になる原因として、「捨てることができない」があります。
そのため、捨てるという癖をつけることが最も大切です。
最初に捨てるものを決めておくことで、「不要なもの」という認識を持った後に不用品として捨てることができます。
最初から不用品を全て捨てる認識にしてしまうと、パニック状態になることも少なくありません。
精神疾患の状態や歩調に合わせて、ゴミ屋敷を少しずつ捨てるものを増やしていくと良いでしょう。
ゴミ屋敷にも様々な種類があるので、素人では片付けができないことも少なくありません。
また、家が広ければ広いほど困難ではないでしょうか。
ゴミ屋敷から大切な方を救い出すには、精神疾患の相手の悩みを取り除いて治療していくことが最も大切です。
更には、相手に片付けに関して納得してもらわなければなりません。
しかし、全ての手順を踏まえると数ヶ月、長くて1年などに渡って行う必要もあります。
期間が長ければ長いほど、やる気もなくなってしまい元の状態に戻ってしまうことも少なくありません。
専門的な業者であると、依頼主の状況に合わせた適切な片付けをしてもらうことができます。
また、アドバイスや対応によってやる気に繋げることもできるでしょう。
ゴミ屋敷の状態をゼロにしたい場合は、相手の気持ちを汲み取りながらその道のプロにお願いすることも一つの手です。
ゴミ屋敷になってしまうのは、強迫性障害・ADHD・うつ病・認知症・統合失調症・ためこみ症・セルフネグレクトなどの精神疾患が関係している可能性もあります。
一度片付けだけをしても、繰り返してしまう可能性もあるので、まずは精神疾患の要因を明らかにしなければなりません。
要因を明らかにして、治療を進めていくうえで専門職の方や片付けの業者にお願いすることも互いの負担を減らす上では大切です。
精神疾患の相手を責めずに、ゴミ屋敷防止のためにぜひ参考にしてください。
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