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汚部屋掃除

部屋が汚いほうが落ち着くのはなぜ?部屋と心の関係|脱却方法とは?

部屋が汚いほうが落ち着くのはなぜ?部屋と心の関係|脱却方法とは?

「部屋が汚いほうが落ち着く……」

「片付けようとすると、なぜか気持ちがざわつく」

など、汚れた部屋に安心してしまう自分に戸惑っていませんか?

散らかった部屋に安らぎを感じる背景には、孤独感やストレス、無気力などの心理状態が関わっている可能性があります。しかし、「汚いと落ち着く」と思う人でも、思い切って部屋を片付けてみると快適さに気付くことが多いです。

この記事では、部屋が汚いほうが落ち着くという人の心理や散らかる原因を解説し、きれいな部屋を取り戻す方法や業者利用の利便性などもお伝えします。この記事を参考に、部屋と心を軽やかに保つ工夫を始めましょう。

<この記事で分かること>

  • 汚い部屋はなぜ落ち着くの?
  • 部屋が汚くなる直接的な原因
  • 汚部屋を放置するとこんなリスクが……
  • 実戦的な片付け法と片付け業者に頼むメリット

汚い部屋のほうが落ち着くと感じる心理状態

汚い部屋のほうが落ち着くと感じる心理状態

「片付いた部屋よりも汚い部屋にいるほうが落ち着く……」という話を聞いて、共感する人は意外と多いようです。なぜ汚い部屋だと落ち着くのか、根本的な心理状態はおもに次の4つだと言われています。

<汚部屋に安らぎを感じやすい心理状態>

  • 物への執着
  • 孤独感
  • 無気力状態
  • 自分を取り繕うことによる疲労感

汚い部屋で落ち着くという感覚は単なる怠けぐせではなく、心のSOSのことが多いです。ここでは、それぞれの心理をくわしく解説します。

物への執着から手放すのが怖い

物への執着が強い人は捨てると不安になるため、散らかった部屋のほうが落ち着くと感じがちです。とくに、「ホーディング」や「強迫性障害」のような病気のケースでは、この傾向が顕著になります。

<ホーディングと強迫性障害>

疾患名概要汚部屋化との関係
ホーディング(溜めこみ症)物を集めたがって、物だらけにしてしまう物を集めると安心感が湧く
強迫性障害特定の考えに固執してしまい、物を手放そうとすると強烈な不安が湧く物を捨てることに恐怖を感じてしまう

また、認知症や発達障害などが原因で物を手放せなくなっている人もいます。病気が原因の場合は意志の力で物を捨てるのは困難なので、心療内科や精神科の専門医に相談することが大切です。

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さびしさや孤独感を抱えている

さびしさや孤独感が強いと、物だらけの部屋のほうが落ち着く場合があります。物に囲まれていると空間的な空白が埋まり、心のすき間まで埋まるように感じるからです。

物が多い部屋は大量の視覚情報が飛び込んでくるので、騒がしい印象になります。一般的には「情報過多で落ち着かない」と感じる状況ですが、空っぽの部屋に比べて孤独を紛らわしやすいという人もいます。

ただし、物で埋め尽くすことは孤独への一時的な対処に過ぎず、根本的に気持ちが満たされるわけではありません。物でさびしさや孤独感を和らげたい場合には、手当たり次第に溜めこむのではなく、自分が好きなアイテムだけを厳選して大切にするようにしましょう。

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ストレスが溜まり、心が疲れて無気力

ストレスが溜まると疲れ切って無気力になり、物事の判断をするのが面倒になります。片付けは要・不要の判断を要する作業なので、無気力状態が続くと先延ばしにされがちです。

強いストレスは脳への負担になるため、エネルギー消費の激しい行動を避けようという気持ちにつながります。たとえば、仕事でヘトヘトの状態で帰宅した後、「さあ、今から片付けよう」という気持ちには、なりにくいですものです。

「汚い部屋にいると落ち着く」という感覚は、心を守るための無気力モードになっているサインとも言えます。積極的に散らかしたいわけではなく、片付ける気力さえ湧かないというのが実情なので注意が必要です。

取り繕った自分に限界を感じている

外で気を張り続けている人ほど、家では力が抜けて汚い部屋に安らぎを感じることがあります。職場などでちゃんとした自分を演じ過ぎてしまうため、緊張が積み重なって気力が尽きてしまうのです。

家の外では「自分を偽っている」「背伸びして取り繕っている」という意識が強い人ほど、帰宅するころには疲れ切ってしまいがちです。疲弊した状態では、片付けが後回しになるのも無理はありません。先延ばしするうちに汚部屋化し、散らかった空間が外の世界と距離を置くための防波堤のようになって落ち着くと感じてしまうのです。

汚い部屋になってしまった原因

汚い部屋になってしまった原因

前述したような心理状態に加えて現実的に散らかる要素が絡むと、部屋は一気に汚部屋化していきます。

<部屋が散らかる直接的な原因>

  • ストレスが溜まり続けて片付ける余裕がない
  • 物が多い
  • 物の定位置が決まっていない
  • 定期的なゴミ出しをしていない

思い当たるものはありませんか? 部屋が散らかるには事情があるため、まずは「なぜ今の状態になったのか」を知るのが改善の第一歩です。それぞれをくわしく解説します。

気づかないうちに溜まったストレスが解消されていない

ストレスが積み重なると、優先順位が「今日一日を乗り切ること」だけになってしまい、いつまでも片付けの順番が回ってきません。ストレスが一向に解消されなければ、部屋が汚くなっていくのも当然と言えます。

さらに、部屋が汚いと失くし物をしたり物につまずいたりすることが増えて、ますますストレスが溜まりやすくなります。ストレスのせいで部屋が乱れ、散らかった部屋でさらにストレスが溜まる悪循環に陥りがちなので、根本的なストレス対策をすることが欠かせません。

シンプルにものが多い

物が多すぎると、片付け能力にかかわらず部屋は自然と散らかりやすくなります。部屋の収納能力を超える物量では、どれほど片付けようとしても溢れてしまうのは当然です。

たとえば、衣服がクローゼットに入りきらなければ、ソファやベッドに置きっぱなしにすることが多くなります。また、食品のストックがキッチン棚に収まりきらまければ、一時的に床に置くこともあるでしょう。そのまま何週間も、食品ストックを置きっぱなしにしていた経験はありませんか?

収納スペースを考慮しながら適量を見直し、いらない物を捨てるのが汚部屋脱却には欠かせません。

物が多い汚部屋片付け!ゴミ屋敷片付けのプロが教える解決策

ものの定位置が決まっていない

物の置き場所が決まっていないと、何となく置きっぱなしにして部屋が散らかっていきます。整理・収納を行わずに雑然と積み重ねてしまうため、最終的には未分類の物の山ができ上がってしまうのです。

帰宅後のバッグや郵便物、衣服や日用品など、よく使う物の定位置はきちんと定まっていますか? 生活動線に根ざした「物の住所」が決まっていないと、取りあえず置きっぱなしにせざるを得なくなります。

無秩序に積み上げたせいでどこにあるか分からなくなり、似たような物を買い足してさらに物だらけにしてしまう……といった悪循環にもつながりかねません。定位置を決めるだけでも散らかりにくくなり、片付けの負担が激減します。

定期的に掃除・ゴミ出しができない

掃除やゴミ出しを習慣化できないと、部屋はあっという間に汚れていきます。生活リズムが不規則な人や多忙な人、実家暮らしが長くて掃除やゴミ出しの習慣が身についていない人などはこの傾向が強いです。

とくに、生ゴミを溜めこんでしまう人は汚部屋化・ゴミ屋敷化のリスクが高いので注意しましょう。食事のたびに発生する生ゴミは、ゴミ出しを怠るとすぐに腐敗臭が発生して害虫を呼び寄せてしまいます。

多くの自治体では生ゴミを含む可燃物は週2回ほどゴミ収集を行っています。定期的な掃除や片付けが難しいという場合でも、生ゴミだけは欠かさず出すようにしましょう。

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汚い部屋を放置するのは危険

汚い部屋を放置するのは危険

散らかった部屋に安らぎを感じる場合でも、部屋の汚さを放置するのはおすすめできません。部屋の状態が悪化すると、次のような実害につながるからです。

<汚部屋が招く深刻なリスク>

  • 害虫と悪臭による健康への悪影響
  • 集中力・やる気の低下
  • 自己肯定感の低下
  • 火災リスク
  • ゴミ屋敷になりやすい

部屋の散らかりはその場限りの問題ではなく、長期的に心身を蝕んでいくため早めの対処が欠かせません。それぞれのリスクについて、具体的に解説します。

害虫や臭いで健康にも悪影響

汚い部屋は害虫やカビ、悪臭などが発生しやすく、健康を損なう原因になります。

<汚部屋がもたらす健康被害>

要素発生の原因健康被害の例
害虫(ゴキブリ、ハエ、ウジなど)食べ残しや生ゴミ食中毒、アレルギーなど
悪臭食べ残し、生ゴミ、換気不良精神的ストレス、害虫被害
ハウスダスト、カビ、ダニホコリや湿気アレルギー性鼻炎、ぜんそく、皮膚トラブルなど

生ゴミや食べ残し、湿気の溜まった布類などがある部屋は、悪臭が発生したり、ゴキブリ・ハエ・ダニなどが繁殖しやすくなったりします。直接的な病気の原因になるだけでなく、睡眠の質の低下や自律神経の乱れにつながることもあり、早めの対処が必要です。

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汚い部屋での集中力は低下。やる気が起きない

汚い部屋では集中力が著しく低下し、やる気が湧きにくくなります。視界に物が多いほど脳の処理すべき情報が増え、精神的な負荷が高まるためです。

たとえば、デスク周りに書類や雑貨が積み上がっていると、仕事や勉強の最中にも「目について邪魔くさい」「後で片付けなければ」などの雑念がよぎって疲れてしまいます。注意力が散漫になると、物事の判断が遅れたり誤った判断をしたりといった弊害が出ます。そして、ミスをした自分を責めてさらなる悪循環に陥る人も少なくありません。

汚い部屋を見て、自己肯定感が下がる

汚い部屋に長くいると「こんな自分はだめだ」と感じやすくなり、自己肯定感が下がってしまいます。散らかった環境が「できない自分」の証拠であるかのように思えて、無意識に自尊心が損なわれてしまうのです。

床に脱ぎ捨てたままの服やゴミを見て、「この程度の片付けもできないなんて……」と気が滅入ったことはありませんか? 忙しさや疲労など、部屋が散らかるには相応の事情があったはずですが、雑然とした光景を見ていると自分を労うことも忘れて責めてしまいがちです。

自己肯定感が下がると行動意欲まで低下し、さらに片付けが滞ってストレスが溜まるという悪循環に嵌りがちです。まずは自分を責めるのをやめ、小さな片付けから始めて自己肯定感を回復させていきましょう。

汚部屋は火災リスクが高い

汚部屋は火災リスクが高い点にも注意が必要です。紙類や衣服、プラスチックなど燃えやすい物が床一面に広がっていると、電気コードの断線やコンセントのホコリに引火したとき一気に炎が広がるおそれがあります。

また、物が積み重なって足場が悪くなっていると、いざというとき逃げられないという二重のリスクが生じます。火が燃え広がると、自力で消火するのは非常に困難です。安全のためにも、汚い部屋を放置しないようにしましょう。

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汚部屋から本格的なゴミ屋敷へ悪化

汚部屋を放置しているとどんどん物やゴミが増え続け、自分では手に負えないゴミ屋敷へと悪化する可能性が高いです。散らかった状態が当たり前になり、「これくらいなら大丈夫」と感覚が鈍って溜めこむ一方になるからです。

たとえば、飲み終わったペットボトルや空の弁当容器がテーブルに置きっぱなしで、ゴミ出しを先延ばしにしているうちに置き切れなくなった分が床やソファまで侵出していく……。脱ぎ散らかした服や生活ゴミを放置していたため、気付けば足の踏み場がなくなっていた……。これらはゴミ屋敷になる前のサインと言えます。

本物のゴミ屋敷になるとますます害虫や臭いなどが悪化して、深刻な近隣トラブルも発生しかねません。ゴミ屋敷は自力で解消するのが困難なので、ひどくなる前の対処が不可欠です。

ゴミ屋敷のレベルを5段階でチェック!具体的な片付け方法と対処法

汚い部屋から脱却するための片付け方法

汚い部屋から脱却するための片付け方法

ここからは、汚部屋の具体的な片付け方法を見ていきましょう。散らかった状態から脱却するには「無理をしない仕組み」と「行動のハードルを減らす工夫」が欠かせません。片付けの重要ポイントを解説します。

不要なものや明らかなゴミを捨てる

汚部屋を片付ける第一歩は、捨てやすいゴミからどんどん捨てていくことです。明らかに不要なゴミや壊れた物なら迷わず処理でき、心に負担をかけずに作業を進めることができます。

<汚部屋で真っ先に捨てるべき物>

品目ゴミの出し方(※)
飲み残したペットボトル空っぽにしてペットボトルゴミ
空き缶資源ゴミ
チラシ、紙ゴミ可燃ゴミ、束ねて資源ゴミ
段ボール束ねて資源ゴミ
期限の切れた食品可燃ゴミ
穴の開いた靴下、ボロボロの服可燃ゴミ(きれいな衣類は束ねて資源ゴミ)

(※)ゴミ出しの区分は自治体ごとに異なるため、自治体ホームページなどでお住まいの地域のルールを確認してください。

考えずに手を動かせる物だけを集中的に捨てていくと、視界が一気に開けて生活しやすくなります。成功体験を積むことが継続力につながるので、「今日はゴミ袋1つ分だけ」などルールを作って無理なくゴミ出ししていきましょう。

モノの定位置を決める

モノの定位置を決めるだけで、散らかりにくい部屋にすることができます。片付かない原因のひとつは戻す場所が決まっていないことであり、置き場所さえ明確にすれば頭を使わずに散らかりを防ぐことができます。

<モノの定位置>

品目定位置の例
カギ玄関脇のフック
バッグよく使う物は玄関脇の棚、低頻度の物はクローゼット
郵便物キッチン横の「未処理トレイ」、処理後はファイルに分別
リモコンテレビ前のトレイ
充電器、コード類デスク横のコードボックス
文房具数本のみテーブル上のペン立て、他は引き出し内のトレイ

置き場所は生活動線に根ざして、無理なく戻せる位置に決めましょう。よく使う物は出し入れしやすいように、あまり使わない物は引き出しや収納の中など邪魔にならないようにするのがポイントです。

疲れた心で無理をしすぎないことも重要

片付けがうまくいかない背景には、心の疲れやストレスが隠れていることも多いです。そのため、無理に気合いで片付けようとせずに自分を休ませることも立派な「片付けの下準備」と言えます。

心がすり減った状態では、判断力や集中力の低下は避けられません。頭がぼーっとしている、気が滅入ってつらいといった場合にはまずは休養を取りましょう

また、2週間以上自分を責める気持ちがやまない、なぜか涙が出る、生きているのがつらいなどのケースではうつ病が隠れている可能性もあるので、心療内科を受診することをおすすめします。

片付けは自分を追い詰める作業ではありません。まずは自分の心身の健康を優先しましょう。

片付け業者を利用するのも選択肢に入れる

自力での片付けに限界を感じたら、片付け業者の利用も視野に入れましょう。すき間時間に自分で片付けようとすると1か月以上かかることも多いですが、プロに頼めば最短で数時間のうちに部屋中きれいになります

「自分の部屋なんだから、自分で片付けないと……」「汚い部屋を業者に見られるのが恥ずかしい……」とためらう人も多いですが、同じ悩みを抱えているお客様からのご相談が弊社にも毎日のように届いています。実際に利用したお客様からの、「頼んで良かった」という感謝のお声も多いです。

プロに頼むと見違えるほど片付くので、生活の再スタートを切りやすくなります。今後は整った部屋を維持しやすくなるのもメリットのひとつなので、ひとりで悩まず早めに業者に相談するのがおすすめです。

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まとめ

部屋が汚いほうが落ち着くという心理には、ストレスや孤独感、無気力など状態が反映されているケースが少なくありません。しかし、汚い部屋を放置すると害虫や悪臭、自己肯定感の低下や火災リスク、ゴミ屋敷化など、心身の大きなデメリットに直結するので注意が必要です。

汚い部屋から脱却するために、不要なゴミから手放して物の定位置を決めるなど無理のない作業から始めてみましょう。疲れた心を追い詰めず、必要であれば片付け業者の力を借りることも立派な選択です。

部屋は心の状態を映し出す鏡とも言えます。自分をいたわりながら無理のない方法で環境を整え、「本当に落ち着ける部屋」を取り戻しましょう。

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この記事の監修者

ゴミ屋敷片付けの専門業者「ゴミ屋敷バスター七福神」代表

監修者 竹本 泰志

年間20,000件以上のゴミ屋敷片付け・遺品整理の実績「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国規模で展開する株式会社クオーレの代表取締役。
複数の職を経て、2011年、25歳の頃に仲間と共に株式会社クオーレを設立。 不用品回収業としてスタートし、遺品整理やゴミ屋敷片付けを中心に手掛けるように。
現在は愛知の他、岐阜・静岡・神奈川・埼玉・千葉・栃木・東京・静岡・大阪・和歌山にも支店や支社を構え、 精力的に事業を拡大している。

新家 喜夫(ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長)

監修者 新家 喜夫ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長)

遺品整理やゴミ屋敷片付けが必要な方のために活動し、数々のメディア取材を受けてきた。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長を務め、著書も出版している。
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