「大量のゴミを家に放置してしまっている」「このままだとマズいことは分かっているけれど、どうすればいいんだろう」とお悩みではありませんか。大量のゴミを長期間放置していると、自身の安全や健康面に問題が出るのみならず、近隣住民とのトラブルに発展してしまうこともあります。
そこで今回は、大量のゴミを放置するとどうなるのかについて、過去の事例をもとにまとめました。また大量のゴミを放置してしまっている場合の解決策についても紹介します。大量のゴミを放置してしまっている方がいたら、ぜひ参考にしてください。
目次
大量のゴミ・粗大ごみを放置するとどうなる?
大量のゴミを放置することによって起こり得る主なことは、以下の6つです。
- 異臭の発生
- 害虫の発生
- 健康被害
- 火災
- 近隣トラブル
- 行政代執行
それぞれ詳しく解説します。
ゴミ放置による「異臭の発生」
大量のゴミを放置したまま過ごしていると、異臭が発生します。特に夏場は臭いが強くなり、場合によってはゴミ捨て場のような臭いのなかで生活をおくらなければなりません。また生ゴミが多かったり、水回りが汚かったりすると、より臭いはキツくなります。
部屋の臭いがキツいだけならまだしも、臭いは衣類や鞄などにも付着します。よって職場での人間関係等にも悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。大量のゴミを放置することによる異臭の発生については、以下の記事でより詳しくまとめています。
関連記事:ゴミ屋敷が臭い・・・臭いの原因と消臭方法
ゴミ放置による「害虫の発生」
大量のゴミを放置したまま過ごしていると、害虫が発生します。具体的に発生する可能性の高い害虫は以下のとおりです。
- ゴキブリ
- コバエ
- ネズミ
特に弁当の空き箱や飲み物の空き缶など飲食物関連のゴミを大量に放置している場合は、害虫が発生しやすいです。特に夏は、より多くの害虫が発生します。害虫が発生したら駆除をすれば良いのですが、自宅に大量のゴミが放置されていると、害虫がゴミの中に隠れてしまい、うまく駆除ができません。
また山や林の近くに住んでいる場合は、ムカデのような害虫も発生します。大量のゴミを放置することによる害虫の発生については、以下の記事でより詳しくまとめています。
関連記事:ゴミ屋敷に害虫が大量発生することのリスクと駆除方法
ゴミ放置による「健康被害」
大量のゴミを部屋に放置していると、健康被害が出ることもあります。具体的には、ハウスダストによって喘息になったり、害虫によって虫に刺されたり、夏場に不衛生な環境で食事をすることによって食中毒になったりといった健康被害が考えられます。またゴミを踏みつけて何か尖ったものが刺さってしまったり、つまずいて転倒してしまう可能性もゼロではありません。
またメンタルヘルスの観点からも、大量にゴミが放置されている部屋で過ごすのは良いことではありません。うつ病などの精神疾患を患ってしまう可能性があります。大量のゴミを放置することによる健康被害については、以下の記事でより詳しくまとめています。
関連記事:ゴミ屋敷のせいで病気になる!?ゴミ屋敷が及ぼす健康被害とは
※喘息について 厚生労働省e-ヘルスネット
※食中毒について 厚生労働省Webページ
※うつ病について 厚生労働省Webページ
ゴミ放置による「火災」
大量のゴミを部屋に放置していると、以下2つの理由から火災になるリスクが高まります。
- コンセントにほこりが溜まりやすくなる
- 火の手が広がりやすくなる
一般的な部屋ではすぐにおさまるようなような火でも、大量にゴミが放置された部屋の場合は、瞬く間に燃え広がってしまいます。また一軒家で、道にはみ出すくらいゴミを溜め込んでしまっているゴミ屋敷の場合は、放火の危険性があります。
放火をする犯人も、できるだけ火が燃え広がりやすそうなところを選ぶはずですからね。大量のゴミを放置することによる火災については、以下の記事でより詳しくまとめています。
関連記事:ゴミ屋敷が火事になりやすい3つの原因!責任の所在や実際のケース、対処法まとめ
ゴミ放置による「近隣トラブル」
大量のゴミを放置していると、近隣トラブルに発展するリスクがあります。ここまで、異臭、害虫、健康被害、火災について紹介をいたしました。実はこれらは、自分自身だけの問題ではなく、近隣住民の問題でもあります。例えば害虫は敷地を超えて他の家にも現れるようになりますし、出火すれば周りの家にも燃え広がってしまいますからね。
特にマンション・アパートのような集合住宅では、隣との距離が近いため、近隣トラブルに発展しやすいです。大量のゴミを放置することによる近隣トラブルについては、以下の記事でより詳しくまとめています。
関連記事:マンションがゴミ屋敷になったらどうする?隣人トラブルのリスクや対策方法を解説
ゴミ放置による「行政代執行」
大量のゴミを敷地内に放置して、近隣トラブルを抱えたまま何の対処もせずにいると、行政代執行が行われる可能性があります。行政代執行とは、所有者に代わって行政が適正管理に向けた取り組みを行うことです。
ゴミ放置の場合は、行政によって強制的にゴミを撤去されてしまいます。大量のゴミを放置することによる行政代執行については、以下の記事でより詳しくまとめています。
関連記事:ゴミ屋敷に執行する「行政代執行」とは?費用なども紹介
ゴミ・粗大ごみの放置はバレる?
ゴミや粗大ゴミを放置していても、必ずしも近隣住民にバレるとは限りません。ゴミや粗大ゴミを放置していることがバレるのは、先ほど解説した異臭や害虫などが近隣住民に影響を与えた時です。もしくは、窓から部屋の中が見えてしまった時です。
また地域によっては回覧板を渡されるときなど、近隣住民が自宅を訪ねてきた時に自宅にゴミや粗大ゴミが放置されていることがバレてしまうかもしれません。ゴミや粗大ゴミを放置していることは、必ずしもバレるとは限りません。しかしもちろんバレてしまう可能性もあります。
また「バレるかな」と日々怯えながら生活をおくるのは、精神的な負担にもなるのでよろしくありません。よって「バレないなら片付けなくてもいいや」ではなく、バレてない今のうちに片付けておくことが大切です。
大量のゴミ・粗大ごみの放置によって起きた近隣トラブル事例
日本で初めて行政代執行によってゴミが撤去されたのは、京都府京都市右京区の事例です。2009年から何度も指導を行ってきたにもかかわらず、50代男性が「ゴミではなく資料だ」と言い張ったため、2014年の11月に行政代執行が行われました。この事例では、自宅前の私道にまで高さ2mのゴミが積み上がっており、安全面で問題があったため、行政代執行に踏み切ったそうです。
大量のゴミを放置していると、このように近隣トラブルに発展し、最終的には行政代執行が行われてしまいます。行政代執行にまで至るケースは多くありませんが、日本全国で数年に1回は行政代執行が行われています。大量のゴミや粗大ゴミの放置によって起きた近隣トラブルについては、以下の記事でも詳しくまとめています。
関連記事:有名なゴミ屋敷の実例。ニュースになったあのゴミ屋敷のまとめ
放置された大量のゴミの対策&片付ける方法
放置された大量のゴミを片付ける方法を、以下2つの場合に分けて解説します。
- 自宅にゴミが放置されている場合
- 隣人の家にゴミが放置されている場合
それぞれ詳しく解説します。
自宅にゴミが放置されている場合
まず自宅にゴミが放置されている場合に部屋を片付ける方法は、以下の2つです。
- 自力or周りの力を借りて片付ける
- ゴミ屋敷片付け業者に依頼する
それぞれ詳しく解説します。
自力or周りの力を借りて片付ける
ゴミは、自力でも片付けられます。ただしゴミの量によっては、時間と気力が必要になることを覚悟しておきましょう。
もし自宅に大量のゴミが放置されていることを家族や友人に知られても良いのであれば、周りに協力をしてもらうのも1つの手です。ゴミの片付けは、人手があればあるほど早く終わりますからね。大量のゴミを自力で片付ける方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:ゴミ屋敷片付けは、自力でできる?失敗しない片付けの手順を解説
ゴミ屋敷片付け業者に依頼する
自力で片付けられないくらい大量のゴミを放置してしまっており、周りにも自宅にゴミが放置されていることを知られたくない場合は、ゴミ屋敷片付け業者に依頼しましょう。ゴミ屋敷片付け業者に依頼をすれば、ゴミの量がどれだけ多くても、最短即日で綺麗さっぱり片付けてもらえます。
もちろん自力でゴミを片付ける場合と比べると費用はかかります。しかしその分、自分では一切手を動かす必要がありません。ゴミ屋敷片付け業者の選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:ゴミ屋敷片付け業者の選び方|ポイントや注意点を徹底解説します
隣人の家にゴミが放置されている場合
続いて隣人の家にゴミが放置されている場合に部屋を片付けてもらう方法は、以下の2つです。
- アパート・マンションの場合は管理会社に連絡をする
- 一軒家の場合は役所に連絡をする
それぞれ詳しく解説します。
アパート・マンションの場合は管理会社に連絡をする
隣人の家に大量のゴミが放置されている場合は、管理会社に連絡をしましょう。管理会社に連絡をすれば、管理会社が掲示板に張り紙をしたり、ポストに手紙を入れたりしてくれます。それでも変化がない場合は、直接住民に伝えてくれます。
間違えても、直接住民に言いに行ってはいけません。口論に発展する可能性がありますし、最悪の場合には何らかの事件に発展するかもしれません。早く何とかしたい気持ちは分かりますが、管理会社に連絡をするようにしましょう。
一軒家の場合は役所に連絡をする
持ち家の一軒家に大量のゴミが放置されている場合は、役所に連絡をしましょう。こちらもアパートやマンションの時と同様に、直接やりとりをするべきではありません。
役所に相談をすれば、役所が管理会社のような形で、住民にアプローチをしてくれます。もし何の改善も見られず、ゴミが道路にはみ出して通行の妨げになるなど実害が出る場合は、行政代執行が行われます。
大量のゴミが溜まる前に片付けることが大切
大量のゴミが溜まってしまってからでは、自力で片付けをすることが難しくなります。よってさらにゴミが溜まっていき、周りにも迷惑をかけてしまうようなゴミ屋敷になります。
本来であれば、そうなる前に少しずつゴミを片付けておくことが大切です。ゴミを溜め込みやすい正確であったとしても、大事になる前に定期的に片付けを行っていれば、何とかなります。もしあなたの家に大量のゴミが溜まっていて、心配になってこのページを訪れたのであれば、手遅れになる前に今すぐ片付けを始めましょう。
またどうしても片付けをする気にならないというのであれば、定期的にゴミ屋敷片付け業者に依頼をするのもおすすめです。ゴミの量が少なければ少ないほど、ゴミ屋敷片付け業者への依頼にかかる料金は安くなります。また時間も短く済みます。
まとめ
大量のゴミを放置するとどうなるのかや、大量のゴミを放置してしまっている場合の解決策について解説しました。大量のゴミを放置すると以下のような影響があります。
- 異臭の発生
- 害虫の発生
- 健康被害
- 火災
- 近隣トラブル
- 行政代執行
また異臭、害虫、火災の被害は、自分のみならず近隣住民にも及びます。放置された大量のゴミを片付ける方法は、自力で片付けるか、周りの協力を仰ぐか、ゴミ屋敷片付け業者に依頼をするかの3つです。
これら3つのうちどれが自分に合っているのかを考えて、できるだけ早く実践しましょう。ゴミは1日1日溜まっていきます。ゴミが溜まるにつれて、片付けも難しくなります。「大量に放置されたゴミを何とかしなきゃ」と思い立った今こそ、行動すべきタイミングです。