「認知症の親の家がゴミ屋敷になってしまった!」
「親のゴミ屋敷を片付けようとすると、本人が怒るから全然作業できない……」
というお悩みはありませんか。
認知症でゴミ屋敷化してしまった場合には、本人の病状や性格を踏まえて家族の対応範囲を考える必要があります。ただ片付ければ解決する問題ではなく、本人の気持ちを無視すると再びゴミ屋敷化したり家族間トラブルになったりするので注意が必要です。
そこでこの記事では、認知症で実家がゴミ屋敷になった場合の適切な対応方法や、本人を怒らせにくい片付けの進め方を解説します。専門業者の活用事例についてもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
<この記事で分かること>
- 認知症がゴミ屋敷化を引き起こす理由
- 認知症の高齢者宅がゴミ屋敷だとどんな危険が……?
- 本人との衝突を避けてゴミ屋敷を解消するポイント
- 片付け業者による実際の解決事例
目次
ゴミ屋敷を引き起こす認知症の症状・行動

認知症によるゴミ屋敷化の原因は、記憶力や判断力の低下だけではありません。本人なりの不安やこだわりが影響しているケースも多く、周囲にとっては理解しにくい行動に見えることが多いです。ここでは、認知症の人が家をゴミ屋敷化させてしまう原因や行動について解説します。
ゴミや物を隠す・溜め込む
認知症になるとゴミや不要品を捨てられなくなり、自宅に物を溜め込むことがあります。要・不要を判断する力が低下したり、失くし物への不安が強くなったりするためです。
たとえば、空き箱や古いチラシであっても「後で使うかもしれない」と考えて保管し続ける人は少なくありません。また、「誰かに盗まれるかもしれない」と不安になり、大切な物を人目につかない場所に隠そうとする人もいます。
尿失禁への不安から、トイレットペーパーや紙ナプキンを大量に溜め込んだり、家の外から拾ってきてしまったりするケースもしばしば見られます。結果として家中に物があふれ、ゴミ屋敷になってしまうのです。
家族の目には不要品にしか思えなくても、本人なりに理由があります。そのため、一方的に処分しようとすると強い抵抗を招き、かえって問題が長引くおそれがあります。
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ゴミの分別ができない
認知症が進行すると、ゴミの分別が難しくなることがあります。分別には記憶力や理解力に加え、複数のルールを整理して判断する力が求められるためです。
以前は問題なく分別できていた人でも、自治体ごとの細かなルールを忘れてしまったり、何を可燃ゴミや資源ゴミとして出すべきか判断できなくなったりします。その結果、処分方法が分からないゴミを自宅に置きっぱなしにするケースも少なくありません。
また、「間違えて出してはいけない」という不安から、ゴミ出し自体をためらう人もいます。家族が分別方法を説明しても内容を忘れてしまうことがあり、繰り返し同じ問題が起こることも多いです。本人を責めるのではなく、認知症の症状として理解することが大切です。
決められた場所にゴミを捨てられない
認知症が進行すると、ゴミ出しの日時や場所を正しく把握できなくなることがあります。記憶力の低下だけでなく、時間や場所の認識が曖昧になる見当識障害(けんとうしきしょうがい)が関係するためです。
たとえば、ゴミの収集日を忘れてしまったり、集積所までの道順に自信が持てなくなったりするケースも見られます。一度失敗すると不安が強まり、ゴミ出し自体を避けるようになる人もいます。
処分されずに残ったゴミは、少しずつ生活空間を圧迫していきます。ひとり暮らしの場合には周囲が異変に気付きにくいため、以前と比べてゴミ出しの状況が変化していないかとくに注意が必要です。
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勝手に片付けると激しく怒る
認知症の人は、家族が無断で片付けると激しく怒り出すことがあります。周囲の目にはゴミにしか見えなくても、本人が大切な所有物と感じているからです。そのため、家族も処分できなくなってゴミ屋敷化が進んでしまうケースが多いです。
また、認知症の症状として、物を盗まれたと思い込む「物盗られ妄想」が出現する場合があります。家族が良かれと思って片付けたとしても、「勝手に持ち出された」「盗まれた」とみなされて不信感につながることも少なくありません。
認知症によるゴミ屋敷の片付けは、本人の気持ちや認識に配慮しながら進めることが重要です。ゴミ屋敷を早く解消したくても、本人との信頼関係を損なうと支援そのものが難しくなるため慎重な対応が求められます。
ゴミ屋敷が高齢者に及ぼす被害

ゴミ屋敷は誰にとっても危険ですが、認知症の高齢者では被害がさらに深刻化しやすい傾向があります。身体機能や判断力の低下が重なると、事故や健康被害、生活上のトラブルが起こるリスクがさらに高まるためです。認知症の高齢者がとくに注意すべき、ゴミ屋敷の危険性を解説します。
病気の発症、転倒などケガのリスク
ゴミ屋敷での生活は、病気やケガの原因になることがあります。認知症の高齢者は判断力の低下に伴って身体機能も低下しやすく、生活環境の影響を受けやすいためです。
部屋の中にゴミ袋や不用品が積み重なっていると、通路が狭くなって転倒事故が起こりやすくなります。若い世代なら軽傷で済む場合でも、高齢者は骨折して寝たきりになるケースも少なくありません。
また、放置したゴミから害虫やカビが発生すると、呼吸器症状や体調不良につながる場合もあります。認知症が進むと危険を避ける判断が難しくなるため、堆積物の倒壊や転倒の危険性に気付けなかったり、不衛生な環境でも生活し続けたりする点にも注意が必要です。
高齢者は、加齢によって体力や免疫力が低下しています。そこに認知症とゴミ屋敷という要因が重なると、健康被害や事故のリスクはさらに大きくなります。
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孤独死の危険性
認知症の高齢者がゴミ屋敷で暮らしている場合、孤独死にも注意が必要です。周囲との交流が減って、異変に気付かれにくくなるためです。
ゴミ屋敷化した家に住んでいると、「他人に家の中を見られたくない」という気持ちから訪問を断る心理が働きがちです。そのため、親族や近隣住民との接触が少なくなり、体調悪化や事故が起きても気付いてもらえない可能性が高まります。
また、認知症では体調不良を自覚できなかったり、助けを求める判断が難しくなったりする傾向が見られます。転倒して動けなくなっても、電話のかけかたが分からず救急車が呼べない場合さえあるのです。孤立状態と認知症が重なると、孤独死の危険性はさらに高まるため注意が欠かせません。
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火災のリスク
ゴミ屋敷では火災の危険性が高くなりますが、認知症の高齢者ではそのリスクがさらに深刻になります。火の管理に必要な判断力が低下しやすいためです。
認知症が進行すると、「火を使っていること自体を忘れる」「煙や異臭に気付いても適切に対応できない」などの問題が起こる場合があります。たとえば、コンロの火を消し忘れたり、ストーブの近くに紙や布を置いたままにしたりすると、思わぬ出火につながることがあります。
また、部屋にゴミや不用品が大量に積み上がっていると、燃え広がりやすいので注意が必要です。高齢者は避難に時間がかかることが多く、認知症で状況判断が難しいと逃げ遅れる危険も高まります。本人の命に関わるだけでなく、家族や近隣住民にも被害が及ぶ可能性があるため、十分な対策が求められます。
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近隣トラブルに発展する恐れ
ゴミ屋敷は、近隣住民とのトラブルを招く原因にもなります。悪臭や害虫・害獣の発生だけでなく、地域全体の生活環境に悪影響を及ぼすためです。
認知症が進行すると自宅の状態を把握するのが難しくなり、近隣住民に指摘されても十分に理解できない場合があります。ご近所から注意を受けても何を指摘されたか覚えていられないケースもあり、問題が長期化しやすいので注意が必要です。本人や家族だけの問題として放置せず、地域福祉や自治体との連携を含めた対応を検討する必要があります。
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認知症によるゴミ屋敷を解決する方法

ゴミ屋敷化の原因が認知症だった場合、ただ片付けるだけでは根本的な解決には至らないことがあります。本人の気持ちや症状に配慮しつつ、状況に応じて家族・行政・専門業者の力を活用しましょう。できるだけ本人との衝突を避けながら、ゴミ屋敷状態を解消する方法について解説します。
家族で片付けるときの注意点
家族が認知症の人の屋敷を片付けるときには、本人を否定しないことが重要です。物を残すには本人なりの理由があり、家族が強引に処分すると怒りだすおそれがあるためです。
たとえば、「こんなゴミは捨てるべきだ」と衝突したり、本人が留守の間に大量の物を処分したりするのはやめましょう。「勝手に捨てられた」「盗まれた」と受け取られ、信頼関係が損なわれて支援が難しくなるケースも少なくありません。
また、戦中戦後の物不足を経験して、もったいない精神を強く持っている高齢者も多いです。家族の価値観だけで判断せず、まずは本人の同意を得ながら転倒や火災につながる危険な場所を整理しましょう。家族だけでは解決しきれないケースもあるため、難しいと感じた時点で自治体の福祉サービスや専門業者に相談することが大切です。
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自治体・福祉サービスを頼る
認知症によってゴミ屋敷化している場合には、自治体の福祉課や福祉サービスへの相談を検討しましょう。地域包括支援センターでは、高齢者本人や家族から生活の困りごとに関する相談を受け付けています。介護保険サービスの利用方法や見守り体制について助言を受けられるため、何から始めればよいか分からない場合にも相談しやすい窓口です。
また、自治体によってはゴミ屋敷条例を制定して、住民からの相談受付や改善支援を行っている場合があります。状況によっては福祉部門や関係機関と連携しながら対応してもらえるので、家族だけで抱え込む必要はありません。
ケアマネジャーや福祉職員などの第三者が関わると、家族からの提案には反発していた本人が話を聞いてくれるケースもあります。片付けを急いで本人と衝突するよりも、継続的に支援できる体制を整えるほうが改善につながりやすくなります。
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ゴミ屋敷片付け専門業者に依頼する
「ゴミが多くて家族だけでは片付け切れない」、「今すぐ片付けを終わらせなければいけない」といった場合には、ゴミ屋敷片付け専門業者に依頼するのが有効です。短期間で安全な生活環境を取り戻すことができ、施設入所や引っ越しなどの期限が迫っているケースでも対応可能です。
認知症によるゴミ屋敷では、長年にわたって物が蓄積しているケースも珍しくありません。家族だけで片付けるのは負担が大きく、本人に拒絶されていつまでも処分できないこともあります。一方、専門業者ならば大量の不用品搬出や清掃を効率的に進められるため、短期間で住環境を改善しやすくなります。家族が中心となって片付けるよりも、感情的な衝突を避けやすい点も業者のメリットです。
とくに転倒や火災などの危険が高い場合は、安全確保を優先して速やかに環境を整えなければなりません。無理に家族だけで解決しようとせず、専門業者への依頼を検討しましょう。
【当社の解決事例】認知症による困難なゴミ屋敷の片付け・清掃実例

認知症によるゴミ屋敷では、ご家族だけでは対応しきれないことも少なくありません。当社にも、介護施設への入所や安全確保をきっかけにご相談いただくケースが多く寄せられています。
片付けは本人の気持ちに配慮しつつ進めることが大切ですが、現実的には認知症の進行によって話し合いが難しくなるケースも見られます。安全面や生活環境を考慮しながら、ご家族が対応方針を検討する事例も多いです。ここでは、当社が実際に対応した事例をもとに、解決までの流れをご紹介します。
事例1:「これは宝物」と容器を溜め込んでしまった2DKの片付け
ご依頼いただいたのは、認知症のお母様がひとりで暮らしていた2DKのお家でした。キッチンやダイニングには空き容器や食品トレー、ペットボトルなどが大量に残されており、ご家族が処分をすすめても「これは宝物だから捨てない」とよく口論になっていたそうです。
本人の施設への入所が決まり、ご自宅へ戻る予定がなかったためご相談をいただきました。物であふれて生活動線がふさがれていた状態でしたが、ご家族と必要品の確認を行ったうえで不用品の分別・搬出作業を実施しました。
認知症による溜め込みでは、無理に説得しようとすると関係が悪化することがあります。この事例では本人との対立を繰り返すのではなく、ご家族が安全を優先して専門業者へ依頼したことでスムーズな環境改善につながりました。
事例2:害虫や害獣が発生!ご家族では手が付けられない状態からの徹底清掃
こちらは、認知症になったお父様が長年ひとりで住んでいた戸建住宅の事例です。室内には大量の生活ゴミが蓄積し、害虫だけでなくネズミの発生も確認されていました。ご家族も何度か片付けを試みたそうですが、物量が多すぎるうえに本人が強く拒否したため対応できずにいたそうです。
その後、本人が介護施設へ入所したことをきっかけに、空き家管理の目的で当社へご相談いただきました。作業では不用品の撤去だけでなく、害虫対策や清掃も実施してご家族が安全に管理できる状態まで住環境を整えました。
認知症によるゴミ屋敷では、問題が深刻化するほど家族の負担も大きくなります。とくに害虫や害獣が発生している場合は健康被害や近隣トラブルに発展しやすくなるため、早めに専門家へ相談することが重要です。
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認知症がきっかけでゴミ屋敷化した場合、ご家族だけで解決するのは簡単ではありません。本人が強く反発したり、遠方に住んでいて対応しきれなかったりするケースも少なくないためです。
また、認知症の方はしまった場所を忘れてしまい、通帳や印鑑、権利書などの大切な品が見つからなくなることがあります。ゴミ屋敷片付け七福神では作業前に必要な物を丁寧にヒアリングしたうえで、不用品を仕分けしながら貴重品を捜索するサービスも行っています。
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まとめ
認知症によるゴミ屋敷化は記憶力・判断力の低下や不安感、物への強い執着などが複雑に関係して起こります。家族の価値観だけで一方的に片付けを進めると、本人との関係が悪化したり支援そのものが難しくなったりする場合があるので注意しましょう。
一方で、ゴミ屋敷を放置すると転倒や火災、健康被害、近隣トラブルなどの危険が大きくなるため、早めの対応が欠かせないのも事実です。大切なのは本人の気持ちに配慮しながらも安全確保を優先し、家族だけで抱え込まないことです。
対応が難しい場合は地域包括支援センターや福祉サービス、片付け専門業者の力を借りることも検討しましょう。状況に応じて適切なサポートを活用し、本人と家族の双方が安心して暮らせる環境づくりを目指すことが大切です。