お役立ちコラム

ゴミ屋敷片付け

ゴミ屋敷とはどんな状態? レベルや事例など徹底解説!

ゴミ屋敷とはどんな状態? ゴミ屋敷について徹底解説!

「ゴミ屋敷」とはどんな状態なのか、なぜゴミ屋敷が生まれるのか、ゴミ屋敷になってしまった場合の問題は何か、いくらで片付けられるのかなど、実際の事例も交え、ゴミ屋敷バスター七福神が徹底的に解説します。

ゴミ屋敷について徹底解説

目次

ゴミ屋敷の定義とは

ゴミ屋敷には定義がありません。
テレビやネットのニュースメディアで取り上げられることもありますので、「ゴミ屋敷」という言葉そのものの知名度は高いことでしょう。
実際、「ゴミ屋敷」と聞けば、どのような家屋なのか、何となくイメージできる人も多いのではないでしょうか。

しかし、では実際にゴミ屋敷とは何か、その定義はといえば、何も定められていません。
「ゴミに覆われている」「人が住めるような状態ではない汚い家」「中がゴミで埋め尽くされている家」といったものをゴミ屋敷と呼びますが、法律的な面からは、ゴミ屋敷は何ら定義されていません。

法律で定義されていないから何もできない

ゴミ屋敷はあくまでも通称です。
法律で定められているのではなく、自然とできた言葉です。
実際、ゴミ屋敷対策と思われる条例を定める自治体は増えていますが「ゴミ屋敷」という文言はそこまで使用されおらず、「いわゆるゴミ屋敷」のような表現に留められています。
これはゴミ屋敷が法律で定義されていないことから、あくまでも「世間でこう呼ばれている」といった表現に留めざるを得ないのです。

ゴミ屋敷は違法ではない

ゴミ屋敷が問題となっている背景にあるのは、ゴミ屋敷が法律で定義されていないこと以上に、法律違反ではないからです。
家からゴミが溢れ公道や隣家にまで浸食していれば道路交通法違反、あるいは不法投棄等の違反に問えます。
しかし、自宅の中だけにゴミを大量に蓄積させているゴミ屋敷は、法律違反ではありません。

第三者がみて明らかに「ゴミ」だと思っても、住居者自身が「財産だ」「大切なものだ」と主張すれば、ゴミではないのです。
つまり、「財産」「大切なもの」を家に貯めているだけなので、何ら違反ではないのです。
この点もまた、ゴミ屋敷問題の難しい点です。

ゴミ屋敷とは?進行レベル別にゴミ屋敷を4つに分類

ゴミ屋敷を進行レベル別に分類

「ゴミ屋敷ってどんな状態のこと?」
「ゴミが散らかってきたけど、自分の家はゴミ屋敷なのか?」

「ゴミ屋敷」と聞いてなんとなくイメージはできていても、
程度や対処法については分からないことも多いのではないでしょうか。
ここでは、そんな疑問を解決します!

ゴミ屋敷に明確な定義はありませんが、
一般的には「ゴミが山積みで放置された建物や土地」を指します。
しかしゴミ屋敷もレベルによって様々。
そこでこの章ではゴミ屋敷の専門業者の観点から、ゴミ屋敷を4つの進行レベルに分けて解説します。

この章を読むことで、ゴミ屋敷の進行レベルを知り、自分や親戚・知人のゴミ屋敷の現状を理解できます。現状を知ることは、対策を打つために行うべき大切な内容です。
ゴミ屋敷の解決に向け、まずはゴミ屋敷の4つの進行レベルを知りましょう!それでは1つずつ解説していきます!

進行レベル1のゴミ屋敷

ゴミ屋敷の度合い

床は見えるものの、床の30~60%に渡ってゴミが散乱しているレベルです。散らかった印象はありますが、足の踏み場は存在し、生活への支障はそれほど感じない人もいます。

対処法

  • 自力で解決する
  • 家事代行やゴミ清掃業者に依頼する

この進行レベルの場合、清潔にしようという気持ちさえあれば、自力で清潔な部屋へ戻せます。なぜならほとんどの場合、自治体のゴミ回収日で処分できるようなケースがほとんどだからです。一方で時間がなかったり面倒だという方は、家事代行やゴミ清掃業者に依頼してもよいでしょう。
もし自分の家が進行レベル1に該当すると感じた方は、次回のゴミ回収日に向け、今日から片付けをはじめましょう!

進行レベル2のゴミ屋敷

ゴミ屋敷の度合い

床全体に対して、ゴミが70~100%程度散らかっているレベルです。足の踏み場がなくなるほどにゴミが散乱し、部屋を移動するのに支障が出てきます。

また、ゴミ屋敷を理解するうえで、散らかり度合い以外にもう一つ重要な要素があります。それが「ゴミの内容」です。

<軽いゴミの場合>

例えば完食した弁当の容器や飲み切ったペットボトルや缶などの軽いゴミであれば、臭いや汚れは軽度で済みます。しかし食べかけの弁当や生ものが放置された場合は、異臭が発生し、生活しづらい環境になります。とは言え、これらの軽いゴミが大半の場合は、実際に片付けるのはそれほど難しくありません。とにかくゴミ回収日に向けてゴミをまとめれば、自力で解決することは可能です。

<重いゴミの場合>

一方で雑誌や衣類・趣味のモノであふれている場合、臭いはない一方で片付けるのも一苦労です。弁当の空き箱やペットボトルなどの純粋なゴミは気兼ねなく捨てられますが、雑誌や過去の商品のように一見価値があるようなものは、捨てる・捨てないかの判断が必要だからです。その結果、散らかっていることは感じつつ、面倒になってどんどんモノが蓄積されていってしまいます。

対処法

  • 大部分が軽いゴミ(弁当の空箱やペットボトルなど)が場合:
    → 自力で清掃する、ゴミ清掃業者に依頼する
  • ・重いゴミも含まれる場合:
    → ゴミ清掃業者に依頼する

これ以上ゴミが蓄積した場合、自分で片付けることも物理的には可能ですが、多くの場合はゴミ屋敷清掃業者や他の人の力を借りることになります。自力で片付けられる分岐点となりますので、この状態の方は今すぐ行動に移しましょう!自力で片付ける方法については5章で解説しています。

5章:【自力でゴミ屋敷を片付ける手順・方法】を今すぐ読む

進行レベル3のゴミ屋敷

ゴミ屋敷の度合い

床全体をゴミが覆いつくし、その高さが膝辺りまで届いたレベルです。
必要なモノやゴミが散乱して何がどこにあるか分からなくなるため、食品の管理も雑になります。その結果、食品が腐って臭いが発生したり、生ごみや飲料による液体が床や壁を汚し、住居や健康面への影響も発生します。床は見えず壁も見にくい状態であるため、掃除することが難しい状態です。ゴミが蓄積して空気の通りが悪くなっており、ゴキブリなどの害虫も発生します。完全にゴミ屋敷と呼べる状態です。

対処法

この進行レベルでは自力で片付け・清掃することは困難です。片付けようという気持ちが出ても、自力では対処しきれず、ゴミ屋敷がより深刻化するケースが多くあります。
自治体のゴミ回収だけで対処できる状態ではないため、ゴミ屋敷清掃業者や廃品業者を呼んで大型のゴミや資源ごみを処分する必要があるでしょう。
ゴミの量が増えるほど清掃業者の費用もかさむため、早急に業者を呼んで対処へ動き出しましょう!ゴミ屋敷清掃業者への依頼については6章で解説しています。

6章:【ゴミ屋敷清掃業者に依頼する手順・方法】を今すぐ読む

進行レベル4のゴミ屋敷

ゴミ屋敷の度合い

床全体にゴミが高く積みあがり、自分の腰~身長近くまでゴミが積もったレベルです。
早急に対処しないと、耐久性によっては重さで床が抜けるなど、多大な修繕費用が必要になります。また、壁や床の汚れをもとの状態に戻すには、ハウスクリーニングが必要になることもあるでしょう。自分への影響だけでなく、臭いや害虫などの被害が近隣住民にまで及んでいる可能性が高いです。この状態が続く限り、いずれ近隣住民の苦情を基に行政から指導が入る可能性があります。

対処法

自分のためにも周囲のためにも、ゴミ屋敷清掃業者を呼んで一刻も早い解決が求められます!清掃業者への依頼については、6章で解説しています。

6章:【ゴミ屋敷清掃業者に依頼する手順・方法】を今すぐ読む

なぜゴミ屋敷が生まれるのか?心理面から原因を解説

ゴミ屋敷が生まれる心理的な原因

ゴミ屋敷に頭を悩ませるのは、住人だけでなく、住人の知人や親族、近隣住民など様々です。
「なぜ自分の家はゴミが溜まってしまうのか?」
「なぜ○○の家はゴミが増えるのか?」
「ゴミ屋敷の住人はどういうことを考えているのか?」

本章ではこうした疑問に対し、心理的な側面からその原因についてお答えします。

この章を読むことで分かることは以下の通りです。

  • 自分がゴミを溜めてしまいやすい傾向かどうか
  • 親戚や知人がゴミ屋敷を生む傾向がみられる場合、心理的な根本原因は何か
  • ゴミ屋敷が生まれてしまうきっかけは何か

ここでご紹介した特徴に当てはまる方は、それを自覚して意識的に行動するだけでも、ゴミ屋敷の発生を未然に防ぐことができるでしょう!また、親族や知人にこうした兆候が見られる場合は、解決に向けてサポートしてあげてください。

ゴミ屋敷を生んでしまう5つの心理・特徴

ゴミ屋敷の住人や周囲の人たちは気づいていなくても、本人の心理的な特徴や病気が原因でゴミ屋敷が発生することは多くあります。ここでは5つの心理的な特徴をご説明します。

①孤独感を紛らわせたい

特徴の1つとして、孤独感を紛らわせたいという心理が存在します。これは若い2,30代よりも50代以降の比較的年配の方に多い傾向があります。両親から実家などの大きな家を譲り受けて一人で住んでいる場合、狭い家で暮らすよりも孤独感を感じやすくなります。無意識のうちに孤独感を紛らわせようとした結果、モノであふれたゴミ屋敷が生まれていくことがあります。

②モノを買う・集めることが好き

買い物依存症の方や極度のコレクション好きの方がこの特徴に当てはまります。買い物依存症になると、生活に影響が及ぶほどに買うことに執着し、どんどんモノが増えていきます。これはコレクション好きの人にも通じる点があり、価値があると感じているため、モノが減ることもほとんどありません。次第に置き場所が狭まって整理が難しくなり、同時に生活ゴミが溜まることでゴミ屋敷が生まれます。また、女性の方は男性より購買意欲が高い傾向にあるため、注意が必要です。

③もったいなくてモノを捨てられない

もったいない精神が強く、他人から見ると明らかなゴミも捨てられないタイプです。何年も着ていない服や昔の古い商品など、使うことはなくても捨てられないのが特徴です。「もったいない」と感じることは悪いことではありませんが、行き過ぎるとゴミ屋敷を生む原因になってしまいます。

④面倒で片付ける気が起きない

単純に面倒で気力が起きないタイプです。ゴミが増えるほどこの傾向は顕著になります。ゴミを捨てる気はあるものの、ゴミ捨てに関する自治体のルールが分からず、放置して蓄積していくケースも多くあります。そのうち汚れや溜まるゴミに慣れが生じ、行動を起こすモチベーションが沸かずに解決に至りません。
一方、ゴミであることは認識しているため、清掃業者や周囲の協力を得ることによって、脱ゴミ屋敷を図りやすいとも言えます。

⑤ゴミ屋敷を見せたくない、他人に知られたくない

ゴミを片付けたい一方で「他人にゴミ屋敷を知られたくない」という気持ちが強く、解決に至らないタイプです。軽度なゴミ屋敷であれば一人でも片付けられますが、深刻化すると一人で解決することは困難です。
私たちはゴミ屋敷清掃のプロですので、ゴミで溢れた家を見るのは日常茶飯事です。そのため気にされる必要は全くないのですが、もし気になる方は希望のスタッフがいる業者に相談すると良いでしょう。

ゴミ屋敷を生む原因となる病気

自分の性格や心理以外にも、病気などで精神的に不安定になった方や症状を患っている方は、ゴミを溜めてしまいやすい傾向があります。

関連する病気・症状には、以下のようなものがあります。
・認知症
・精神疾患(統合失調症・うつ病など)
・ADHD

この場合は特に周りのサポートが重要です。親族や知人などで身近に患っている方がいる場合は、ゴミが蓄積して業者を呼ぶ事態にならないよう、継続してサポートしましょう。

参考:菅原 誠「荒廃した住居の住人に対する精神保健福祉的介入のあり方」

ゴミ屋敷は病気が原因の場合もある

ゴミ屋敷は病気が原因の場合もある

自宅がゴミ屋敷化してしまうと「自分のせいだ」「私が悪いんだ」と自分を責めてしまうかもしれません。

しかし上記のように病気や発達障害が原因で自宅がゴミ屋敷化してしまうケースもあります。

病気や発達障害がゴミ屋敷化の原因である場合は、自力ではどうしようもありません。

その場合は、家族や友人に相談をするか、病院を受診しましょう。「全部自分が悪いんだ」と抱え込みすぎないことが大切です。

※発達障害について 厚生労働省Webページ

ゴミ屋敷にしてしまう理由は多々ある

ゴミ屋敷にしてしまう理由は、心理面以外にも挙げられます。
ゴミ屋敷が悪いこと・好ましいものではないとは分かっていてもゴミ屋敷にしてしまう理由として下記が挙げられます。

掃除ができなかった

先と似ている理由ではありますが、掃除ができなかったことで、ゴミ屋敷になってしまうケースもあります。
例えば住居者が病気にかかってしまったり、単身者が長期間入院たり、あるいは掃除できない中で、虫、野良動物たちが巣食ってしまってしまい、何もできずにそのまま汚くなってゴミ屋敷になってしまうケースもあります。
特に高齢者になると、体力的な面から掃除ができなくなってしまうことも多いので、問題意識を持っていても掃除ができず、ゴミ屋敷にしてしまうケースもあります。

災害等がきっかけでゴミ屋敷に

災害がきっかけでゴミ屋敷化してしまうケースもあります。
例えば洪水によって家に物が大量に流れてきたり、地震で家屋内が散乱してしまったりなど、不可抗力で家の中が汚くなってしまい、どうすることもできないことから、整理整頓ができず、ゴミ屋敷化させてしまうのです。
この問題は住居者に過失がないきっかけで家屋の中が滅茶苦茶な状態になってしまうことで、掃除はおろか生活意欲そのものが低下してしまう問題もあります。

ゴミ屋敷によって生まれる問題とは?自分や近所への問題6点

ゴミ屋敷が良くないことは周知の事実ですが、具体的にどんな問題が起きるのかはご存じでしょうか?

「自分の家にゴミが溜まって来たが、進行していくとどうなるのか?」
「親族や知人の家がゴミ屋敷になっているが、どんな問題が起きるのか?」
「近所にゴミ屋敷があるが、自分たちにはどんな影響があるのか?」

本章はこうした疑問を抱えている方にとって、非常に有益な内容となっています。
この章を読むことで、実際に発生する問題やリスクを具体的に理解できます。

ゴミ屋敷では、一般に景観や悪臭などがフォーカスされますが、
実際はそれだけではありません。
ゴミ屋敷は、健康・人間関係・金銭など多岐にわたる問題を引き起こします。

それではその内容について、1つずつ見ていきましょう!

1.悪臭や害虫・害獣が発生する

ゴミ屋敷の住人にとって大きな問題の1つが、悪臭や害虫・害獣の発生です。

悪臭の発生

一般的な家の場合、食べ物などが原因で発生した一時的な臭いは、市販の消臭剤で解消することができます。しかしゴミ屋敷の場合、臭いが定常的に発生しているため、一般の消臭剤で消すことは困難です。その際は、専門業者に消臭作業を依頼する必要が出てきます。

害虫・害獣の発生

害虫・害獣は、主にはゴキブリ・ノミ・ハエ・ネズミなどです。ゴミ屋敷では、風通しや温度、湿度などが住人にとっては不快である一方、害虫にとって住みやすい環境となります。害虫や害獣の被害は少なからずあるはずですが、ゴミが溜まっているため、駆除も進められません。また、不快であることだけが害虫・害獣の問題ではありません。これらの害虫・害獣が病原菌を媒体する危険性もあるのです。

2.住居の機能を利用できなくなる

ゴミ屋敷の程度が酷くなってくると、風呂やトイレ、洗面台といった住居の機能が制限されます。特にお風呂やトイレなどの水廻りは汚れやすいスペースであるため、水廻り設備の汚れは特に深刻です。機能を制限されて利用できる状態が更に悪化すると、こうしたスペースがゴミ置き場の一部になったり、全く利用できなくなることすらあります。それは更なる生活環境の悪化を招き、悪循環に陥ります。

3.健康へ悪影響がある

悪臭や害虫・害獣の発生、住居の機能の制限は、健康被害も引き起こします。

害虫・害獣による健康への影響

ノミやダニによる痒みや湿疹はもちろん、不衛生な空気やネズミ等の害獣に付着した細菌は、病気のリスクを高める原因となります。

住居機能の制限による健康への影響

お風呂や洗面台、トイレの機能が使えなくなった場合は、健康を維持するのに必要な衛生環境を保つことが難しくなります。体や服にも染みついた不快な臭いを洗い流すことができなくなったり、住居内で適切に排泄処理ができなくなるためです。その他にも安眠できない状態での就寝による身体への影響、ストレスによる免疫低下など、健康被害へのリスクを高めます。

4.近隣住民とのトラブルが発生する

ゴミ屋敷は住人だけでなく、近隣住民にとっても深刻です。悪臭や害虫・害獣の発生原因となるため、特に夏などは近隣住民にとって堪えがたい問題です。ゴミ屋敷の住人としては、窓を開けて換気をすることで悪臭や害虫対策の意味はあるのですが、近隣住民にとっては堪ったものではありません。結果的にゴミ屋敷や近隣住民は、気温が高い夏や風通しの良い日であっても、網戸を利用する機会が少なくなります。

5.火事が起こりやすい

ゴミ屋敷が火災のリスクも高めます。なぜゴミ屋敷で特に火事が起こりやすいのか、その理由は大きく3つあります。

①コンセントから発火しやすい

ゴミ屋敷は、コンセントや電源プラグの間にほこりが溜まりやすい環境です。衛生的な家庭の場合はほこりから火災が生じる可能性は低いですが、ゴミ屋敷では溜まったほこりが湿気を吸収して漏電し、発火することがあります。これをトラッキング現象と呼び、ゴミ屋敷を片付けない限りこのリスクが常に付きまといます。

②火が広がりやすい

火事のきっかけとなる一番の原因は火の不始末ですが、発生した火は次にどうなるでしょうか。片付けられた家の場合は、燃え広がるまでに多少の時間がありますが、ゴミ屋敷の場合はそうはいきません。雑誌や服、段ボール・紙パックなどが近くにあることも多く、一般的な住居より燃え広がりやすい環境です。足場が悪いことや水廻りの設備が使いづらい状況になっていることも多く、火事への対処が遅れる原因になります。

③放火が起こりやすい

総務省の消防庁が公表したデータを見ると、タバコや焚火・コンロに次いで多いのが放火です。

参考:総務省消防庁「令和元年版 消防白書」

そしてゴミ屋敷は、火が発生して燃え広がりやすいだけでなく、放火のターゲットにもされやすいのです。家や土地からゴミがはみ出ていて火をつけやすい、ゴミに埋もれて火の気に気づかれにくい、人目に付きにくいなど、放火犯に狙われる要素が揃っているからです。また放火犯ではなくでも、通行人が捨てた吸い殻が原因でゴミに火が付き、火災に発展することもありえます。

火災への対処法

以上のようにゴミ屋敷では非常に火事が起こりやすい条件が揃っています。すぐに片付けられない場合は、できるだけ火を使わないようにしたり、コンセント近くに可燃物を置かないことを心がけてください。また、道路や敷地外にゴミが飛び出している場合は、放火やタバコのポイ捨てによる火災を防ぐため、優先的に片付けましょう!ただしこれらは一時的な対策です。最終的にはゴミ屋敷そのものを片付ける必要があることは、十分に理解しておきましょう。
ゴミ屋敷による火事の実例やリスクについてもっと知りたい方は、こちらの記事も参照してください。

参考:ゴミ屋敷が火事になりやすい3つの原因!実際のケースや対処法も

6.条例違反となり、行政指導・強制執行が行われる

条例への違反

近隣住民とのトラブルとも関係しますが、自治体が定める条例違反にも該当します。環境省が平成30年に公表した報告書でも、ゴミ屋敷への対応を目的とした条例が全国で82件挙げられています。

参考:環境省環境再生・資源循環局 『平成 29 年度「ごみ屋敷」に関する調査』 

行政指導・強制執行

ゴミ屋敷が近隣住民に悪影響を及ぼしている場合、条例に基づいて行政機関から指導が入ります。多くは近隣住民からの申し出を受け、自治体が現場を訪問してゴミ屋敷の状態を確認し、住民への指導・勧告を行います。自治体によっては、ゴミ屋敷撤去のためのサポートを行ってくれる自治体もあります。しかしこうした行政からの命令を受けても対処が行われない場合、行政機関によって強制的に執行することがあります。これを行政代執行と呼び、生じた費用はゴミ屋敷の住民が負担します。

ゴミ屋敷の住人の方

現在ゴミ屋敷に住んでいる方は、近隣住民のためにも行政からの指導を受けないよう自主的に対策を進めましょう。万一行政指導が入った場合は、必ず速やかに対処してください!

ゴミ屋敷の近隣住民の方

近隣のゴミ屋敷にお悩みの方は、自分が住んでいる自治体の条例をチェックし、役所へ相談してみましょう。直接苦情を言うことも可能ですが、あまり言い過ぎると更なるトラブルの原因にもなりかねません。大変ではありますが、役所などに相談して冷静に対処することが求められます。

ゴミ屋敷条例を制定する自治体は増えている

法律で対処できないゴミ屋敷の問題に取り組むために、条例化する自治体が増えています。
条例の内容そのものは違いがありますが、ゴミ屋敷対策と思われる条例を多くの自治体が制定するようになった理由は多々あります。

ゴミ屋敷を看過できない

ゴミ屋敷の問題は、もはや住居者だけの問題ではなく、社会問題です。
特に高齢者が住居者の場合、自力でゴミ屋敷を解決することは不可能でしょう。
さらには先にゴミ屋敷に関しては法律がないとお伝えしました。
これにより、住居者に対しての罰則も与えられないのですが、一方で、行政もうかつに動けないのです。

問題だとは思っても、法律的には「違法ではない」のです。
住居者自身が「私の財産だ」「私はこれでいい」と言えば、行政とて何もできないのです。
しかし、条例化することで行政も動けるようになります。
社会問題化しつつあるゴミ屋敷を看過できなくなってきたからこそと考えてよいでしょう。

今後さらに増加が見込まれる

詳しくは後述しますが、ゴミ屋敷の原因の一つに高齢者問題が挙げられます。
高齢者が痴ほう症となり、ゴミ屋敷にしてしまうのですが、我が国は今後もさらに高齢化が加速します。
つまり、今後ゴミ屋敷リスクがさらに高まることを意味しています。

もしもですが、ゴミ屋敷条例がなければ、増加するゴミ屋敷に対して何もできません。
先を見据えた時、ゴミ屋敷条例が必要なものであることは明白なのです。

ゴミ屋敷はバレると大変?

ゴミ屋敷はバレると大変?

自宅がゴミ屋敷であることを、家族や友人、職場の同僚、パートナーに隠している方も多いのではないでしょうか。

自宅がゴミ屋敷であることが周りにバレてしまうと、大変な目にあいます。具体的にどういった目に会うのか、例を見てみましょう。

結婚が破談になるかも

自宅がゴミ屋敷であることを、彼氏彼女に隠しているかたもいるでしょう。「彼氏彼女と一緒に住むことになったから」とゴミ屋敷の片付けを依頼される方も一定数います。

家に彼氏や彼女を呼べない状況が何年も続くと、怪しまれてしまいます。また事前に自宅がゴミ屋敷であることを伝えられていればいいかもしれませんが、そうでない場合、自宅がゴミ屋敷だとバレることが別れることに繋がるかもしれません。

結婚の話が破談になるといった例もあります。

職場に居辛くなる

職場に自宅がゴミ屋敷であることがバレてしまうと、職場に居辛くなってしまいます。同僚の間で噂をされたり、周りから避けられるようになったりします。

職場に居辛くなり、退職をすれば、仕事はなくなります。そうなると、ゴミ屋敷の片付けにかける費用もなくなり、ゴミ屋敷の片付けが遠のくでしょう。

自宅に職場の同僚が来ることはなくてもちょっとした会話などがバレてしまうきっかけになります。

実家がゴミ屋敷の場合はどうすればいい?

実家がゴミ屋敷の場合はどうすればいい?

実家で暮らしている方で、実家がゴミ屋敷化していて悩んでいる方もいるでしょう。

実家のゴミ屋敷をなんとかしたい方が取れる解決策は以下の3つです。

  • 親戚を頼る
  • 業者に依頼できることを伝える
  • 自分のスペースだけは片付ける

それぞれ詳しく見てみましょう。

親戚を頼る

実家が長い間ゴミ屋敷になっている場合、家族にゴミを片付けるようにお願いすることは難しいでしょう。

その場合、家族ではなく親戚を頼りましょう。息子や娘の立場から親にゴミをなんとかするように伝えても全く動かないかもしれません。しかし親戚が声をかけることで事態が進展する可能性は十分あります。

業者に依頼できることを伝える

長年ゴミ屋敷で悩んでいる方の中には、「ゴミ屋敷は自分で何とかするしかない」と思い込んでいる方もいるでしょう。あなたの親もそのように思っているかもしれません。

そういった方には、ゴミ屋敷片付け業者という選択肢があることを教えてあげましょう。「自分で作業をする必要はなくゴミ屋敷を片付けられる」とわかるだけでも、行動してみようという気になるかもしれません。

また不本意かもしれませんが、どうしても実家のゴミ屋敷を片付けたいのであれば、業者への依頼費用を一部自分でも負担するといった約束をしてもいいかもしれません。

自分のスペースだけは片付ける

実家のゴミ屋敷がどうしても片付けられそうにない場合は、実家全体の片付けは諦めて、自分のスペースだけは片付けましょう。

自分のスペースだけでしたら、ゴミの量もそれほど多くないはずですので、自分で何とかできるはずです。

片付いたスペースを見て、家族もゴミ屋敷を片付けたいという気持ちになるかもしれません。またそうならなくても、最低限自分の生活環境だけは確保できます。

ゴミ屋敷の片付け方とは?自力vs業者

ここまでお読みいただいた方の中には、「ゴミ屋敷を片付けたいけど、どうやって片付けたら良いのか分からない」という方も多いのではないでしょうか?

本章では、そのお悩みを解決します。
特に、次のような疑問をお持ちの方は必見です!
●「ゴミ屋敷を片付けたいけど、どうすればいいか分からない」
●「自力で片付けるか、業者に依頼するか迷っている」

先にお話しした通り、ゴミ屋敷の片付け方法は、大きく次の2つに分けられます。
●自分や親族などの協力を得て、自力で解決する
●専門のゴミ屋敷清掃業者に依頼する

本章を読むことで、それぞれのメリット・デメリットを理解し、最適な選択が行えるようになります!また、既にどうやって片付けるかを決めている方にとっては、改めてメリット・デメリットを見直し、その選択に間違いがないかを確認することができるでしょう。

自分の家や親族・知人の家がゴミ屋敷になっていると自覚のある方は、この機会にぜひ解決に向けた行動を起こしましょう。

自力で片付けるメリット・デメリット

メリット

自力で片付けることの一番のメリットは、何よりも費用が抑えられることです。ゴミ袋や手袋などの準備は入念に行う必要がありますが、それでも業者に頼むより安く抑えられます。また、普段モノを片付けられないという方にとっては、自分で少しずつ片付けることによって、ゴミの処分方法を知ったり、習慣を付けるチャンスでもあります。

デメリット

自力で片付けることのデメリットは時間や労力がかかる点です。また、ゴミ屋敷の程度が酷い場合には完全に片付けられない可能性もあります。そして意外と見落としがちなのが撤去したゴミの処理です。この辺りは自力で片付ける上でのハードルとなりますので、事前にじっくり調べておく必要があります。どんなことを調べておく必要があるのかは、5章で解説いたします。

5章:【自力でゴミ屋敷を片付ける手順・方法】を今すぐ読む

業者に依頼するメリット・デメリット

メリット

業者に依頼することの一番のメリットは、労力と時間が抑えられることです。ゴミ屋敷清掃に立ち会う必要はありますが、自力で行うよりは圧倒的に楽に片付けられます。また、専門の業者ですので清掃・掃除のレベルも徹底されており、しっかりとした業者を選べばクリーニングから殺菌まで十分な品質が担保できます。

デメリット

業者に依頼する場合のデメリットは、お金がかかるという点です。また、女性の方などは他人にゴミ屋敷をみられることに負担を感じる方もいます。程度が軽い場合は自力で行ってもよいですが、酷い場合には更なる悪化を招く前に専門業者へ依頼することをお勧めします。

自力で片付けるVS業者に依頼する メリット・デメリット比較表

ここまで述べてきた内容を基に、それぞれのメリット・デメリットを一覧にまとめました。協力してくれる人の存在や費用などを基に、自分に合った方法を選択しましょう!

自力で片付ける業者に依頼する
メリット・費用が安い
・片付けの習慣が身に付けられることもある
・短時間で行える
・労力がかからない
・十分に清掃・殺菌しれくれる
・ゴミ処理まで依頼できる
デメリット・労力がかかる
・時間がかかる
・十分に清掃・殺菌することが難しい
・自分でゴミ処理までしないといけない
・費用が掛かる
・自分のモノやゴミを他人に処分される心的的な負担がある
想定するゴミ屋敷ゴミ屋敷化が軽度な家
(1章のレベル1~2くらいまでのゴミ屋敷)
全て対応
(特に1章のレベル2~4くらいのゴミ屋敷)

女性のゴミ屋敷問題はどう解決する?

女性のゴミ屋敷問題はどう解決する?

自宅のゴミ屋敷化は、男性ばかりの問題ではありません。

女性の自宅がゴミ屋敷化した場合、どう解決すればいいのでしょうか。詳しく見てみましょう。

自力での片付けは難しい

女性の自宅がゴミ屋敷化した場合、自力での片付けは難しいです。理由は以下の2つです。

  • 粗大ゴミの搬出には力が必要だから
  • ゴミ屋敷には害虫が発生しやすいから

粗大ゴミは、ゴミの大きさにもよりますが、男性ですら一人で搬出することは難しいです。それを女性が一人でゴミ捨て場まで搬出するのは、より難しいでしょう。

またゴミ屋敷では、ゴキブリやハエといった害虫が発生しやすいです。そういった害虫の駆除が苦手な方も、自分一人でのゴミ屋敷片付けは難しいです。

女性スタッフがいるゴミ屋敷片付け業者を選ぶ

女性でゴミ屋敷問題に悩んでいる方の中には「ゴミ屋敷片付け業者に依頼をしたいけれど、男性に自宅を見られるのは嫌だ」と感じている方も多いのではないでしょうか。

そういった方は、女性スタッフが在籍しているゴミ屋敷片付け業者への依頼をおすすめします。

女性スタッフが在籍しているゴミ屋敷片付け業者は、ホームページに「女性スタッフ在籍」のような記載があるので、簡単に見つけられますよ。

ゴミ屋敷から引っ越すには?

ゴミ屋敷から引っ越すには?

ゴミ屋敷で暮らす人の中には「心機一転引越しをして、生活をリセットしたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

引越しは確かに良い選択肢ですが、ゴミが散らかったままでは引越しはできません。

まずはゴミ屋敷を片付ける

引越しをするには、ゴミを片付けなければなりません。ここで大切なのが、ゴミを片付ける順番です。

引越し先の物件を決めてからゴミを片付けるのではなく、ゴミを片付けてから引越し先の物件を決めるようにしましょう。なぜならゴミ屋敷のゴミ片付けにかかる期間は予測が難しく、引越し日になってもゴミの片付けが終わらない可能性があるからです。

しかしゴミ屋敷片付け業者に依頼をすれば、即日でゴミを全て片付けてもらうこともできます。

自力でゴミ屋敷を片付ける手順・方法

自力でゴミ屋敷を片付ける手順・方法

本章では比較的軽度なゴミ屋敷の対処法である、自力で片付ける方法についてご紹介します。

事前準備

スケジュールを立てる
軽度なゴミ屋敷であれば1日で終わる可能性はありますが、基本的には複数日に渡っての作業を覚悟しておきましょう。単なる家の清掃と言っても、必要なものと不要なごみの分類や清掃・廃棄処理など、やるべきことは多くあります。以下でご説明する内容を事前に調べ、計画立てて進めていきましょう。

人手を確保する

ゴミ屋敷の程度が軽ければ一人で行うこともできますが、多くの場合は困難です。積み重なった雑誌などは重くて一人では大変ですので、途中で疲れて挫折してしまわないためにも、できるだけ親族や知人に協力してもらって進めましょう。

必要な道具を準備する

自力で片付けるといっても、最低限準備しておくモノがいくつかあります。汚れてもモノをホームセンターなどで事前に調達しておきましょう。
用途 準備物
衛生用 マスク、厚手の手袋、作業服(使用後に捨ててよい服)
ゴミの分別用 ゴミ袋、段ボール、ガムテープ
清掃用 ほうき、雑巾、モップ、バケツ、洗剤、新聞紙、殺虫剤
運搬用 台車、車(軽トラックなど)

ゴミ処理の方法を確認する

自力で回収する場合のハードルとなるのがゴミの処理方法です。ゴミ収集日やゴミ処理施設の利用を見据え、事前に確認しておくべきことをご紹介します。

<ゴミ収集日・ゴミの取り扱い>

粗大ゴミや資源回収などの取り扱いは自治体によって異なります。また、一度に出すゴミ袋の量や重さに制限がありますので、大量のゴミが出ることが予想される場合は事前に自治体に確認しておきましょう。

<ゴミ処理施設の受付時間・費用>

ごみ処理施設を利用する場合は、受付日と時間帯を確認しておきましょう。費用は施設によって変わりますので、気になる場合はこちらもご確認ください。

<自分でゴミ処理ができない場合>

清掃用具などはホームセンターで揃えられますが、車の準備や運転ができない方がいるかもしれません。そんな方は不用品の回収業者に引き取ってもらうことも検討しましょう。

前日準備作業

ゴミ屋敷清掃は当日だけでなく、前日の準備作業が必要です。それは害虫の駆除作業です。ゴミ清掃中にゴキブリやハエなどの害虫が頻繁に出てくると、清掃作業が停滞してしまいます。置き型タイプの殺虫剤などを前日に利用し、できる限り害虫を駆除しておきましょう。部屋や玄関など、複数個使用して徹底的に対策してください。

ゴミの処分

前日までの準備を終えたら、いよいよ当日のゴミ処分です。ゴミ処分の進め方やポイントについてご紹介します。

作業スペースを確保する

ゴミ屋敷の程度が深刻な場合、安定して立てる場所がないことがあります。これではゴミ屋敷の撤去作業がはかどりません。まずは特定箇所を集中的に片付け、作業を円滑に進めるためのスペースを作ります。

明らかなゴミから捨てる

迷わずに捨てられるものから取り掛かるとよいでしょう。最初にテンポよく進むと、モチベーションも高まります。特にコンビニ弁当の空き箱やペットボトル、缶などはゴミであることが明らかで、量もかさばります。最初はこういった明らかなゴミを中心にテンポよく捨てていきます。

大きなモノから片付ける

大きなモノはスペースを取るため、先に片付けることをお勧めします。大きなものが1つ片付くだけでも印象が変わってくるため、こちらもモチベーションアップにつながるでしょう。

殺虫剤を常に利用できるようにしておく

前日の殺虫剤で処理しきれなかった害虫が潜んでいることがあります。手が届く位置に殺虫剤を置いておき、いつでも利用できるようにしておきましょう。

必要・不要・保留に分類する

必要なもの・不要なもの・保留の3つのボックスに仕分けていってください。生活必需品や貴重品、普段から使っているもの以外はできる限り処分します。ここで「もったいない」という気持ちを持ってしまうと、また捨てられなくなってしまいます。数年前に購入したものや昔の商品など、「今後もしかしたら使うかもしれない」くらいのものは捨ててください。本当に判断できないもの以外は保留のボックスを使わないようにしましょう。

不要なものの処分方法によって分類する

3つのボックスに分類した後は、不要なものを分類していきます。大きく可燃ゴミ(紙や布など)・不燃ゴミ(ガラスや陶器など)・資源(段ボールや缶など)などに分類できますが、何を資源とするかなどは自治体によっても異なります。こちらは事前に確認しておくべきポイントです。

ゴミの搬出

ゴミ回収日に向けてゴミをまとめたり、事前に用意しておいた車で施設までゴミを運びます。事前確認の項目でもご説明した通り、ゴミ収集日・ゴミの取り扱い・ゴミ処理施設の受付・ゴミ処理ができない場合の対応等は、事前に調べて計画しておきましょう。当日は、前日までにまとめた内容を基に進めます。

ゴミ屋敷の掃除

ゴミを搬出した後は、片付けた家の掃除です。
部屋が散らかっているとまた余計に散らかっていくので、中途半端な状態で満足するのではなく、今後のためにも綺麗で清潔な部屋へ蘇らせましょう。

①部屋全体の埃を取る

ほうき・ちりとり・掃除機を使って、部屋全体の埃を取ります。片付いたように見えても、埃や塵が待っていますので、必ずマスクを着けて行ってください。

②床や壁の汚れを落とす

雑巾・モップに洗剤を付け、床全体を掃除します。ただし、生ごみから染み出た液体が床について取れなくなっていることがあります。そんな時は新聞紙を用意して液体をふき取ってください。ひどい汚れに対しては、洗剤を付けた雑巾でしっかりと吹き、仕上げに消毒液で除菌します。どうしても汚れや臭い、カビなどが取れない場合は、別途ハウスクリーニングを依頼しましょう。

ゴミ屋敷清掃業者に依頼する手順・方法

ゴミ屋敷清掃業者に依頼する手順・方法

ゴミ屋敷の程度が進行している場合は、ゴミ屋敷清掃業者への依頼も検討してみてください。その時に重要なのが清掃業者の選び方です。悪質な業者に依頼してしまい、見積以上に多くの費用を請求されてしまったという事例も報告されています。
この章では、そんな悪質業者に捕まらず、優良な業者を選ぶ方法をお伝えします。ゴミ屋敷清掃業者への依頼を検討されている方は必ず確認してください!

ゴミ屋敷清掃業者の選び方。優良業者を選ぶ7つのポイント

実際に訪問してもらって見積もりを取る

優良なゴミ屋敷清掃業者は、事前に現場の状況を確認し、見積の概算を出します。一見面倒に感じるかもしれませんが、この工程を踏まないときちんとした見積を出すことはできないでしょう。もちろんヒアリングでもある程度の概算を出すことは可能ですが、実際に現場見ていない場合、食い違いどうしても発生してしまうこともあります。電話一本で完了するのは便利なように感じますが、優良な業者に依頼したければ、きちんと現場での見積もりを取ることが大切です。

許認可を得ているか・提携しているかを確認する

優良なゴミ屋敷清掃業者は、「一般廃棄物収集運搬処理業」や「古物商許可」に関する許認可を得ているまたは提携しています。こうした許認可情報は、会社のホームページの会社概要などに掲載されていることが多いです。ゴミ屋敷清掃業者に依頼を検討している方は、必ず確認しておきましょう。

料金体系が明確であるかを確認する

優良なゴミ屋敷清掃業者は、必ず料金体系をサイト上に掲載しています。逆にこのような料金体系が明示されていない場合、業者の言い分次第で請求額が自由に設定されてしまう可能性があります。事前にホームページを確認しておきましょう。

実際に利用した人の意見を参考にする

ネット上に投稿された口コミを確認することで、おおよそのサービスレベルが分かります。調べる際は「○○(業者名) 口コミ」「○○(業者名) 評判」などで調べてください。この時、口コミの大半が悪い評価の場合に避けるのは当然ですが、口コミが全くない場合も注意しましょう。

悪徳業者の特徴を理解しておく

悪徳業者の特徴を理解しておくことで、最悪の結果は防ぐことができるでしょう。
悪徳業者の特徴として、とにかく「無料」を過剰にアピールしたり、住所や連絡先などの会社情報が不明といった点が挙げられます。
以下の記事では、悪徳業者によくある6つのポイントを基に、悪徳業者を見抜く方法を解説しています。併せてチェックしておきましょう。

参考:ゴミ屋敷片付けサービスの悪徳業者を見抜く方法!

大手のゴミ屋敷清掃業者に依頼する

ここまでご説明してきましたが、最終的には大手のゴミ屋敷清掃業者に頼んでおくと失敗はないでしょう。大手の場合はノウハウが共有されており、品質の高いサービスを得られる確率が高いです。「色んな業者があって、どこに頼んでいいか分からない…」という方は、とりあえず大手のゴミ屋敷清掃業者に依頼しておくとよいでしょう。

ゴミ屋敷清掃業者の費用

ゴミ屋敷の清掃費用は、ゴミの量や内容によって大きく変わります。
だからこそ見積もりをもらうことが重要なわけですが、事前にどれくらいの費用となるかは知っておいた方が良いでしょう。そこでまだ清掃業者に依頼していないという方のために、間取り別の清掃費用をご紹介します。見積もりを取る際の参考としてご利用ください!

間取り別のゴミ屋敷清掃の費用相場

間取り費用
1R/1K4万円~
1DK6万円~
1LDK10万円~
2DK12万円~
2LDK15万円~
3DK18万円~
3LDK21万円~

ゴミ屋敷の片付け・清掃の料金相場(東京、大阪、愛知)

ゴミ屋敷の片付け・清掃の料金相場(東京、大阪、愛知)

ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼する際の料金相場を東京、大阪、愛知の順で紹介します。

東京

間取り費用
1K34,936円〜
1DK57,150円〜
1LDK78,381円〜
2DK107,889円〜
2LDK133,991円〜
3DK161,201円〜
3LDK184,557円〜
4LDK226,683円〜

大阪

間取り費用
1K32,291円〜
1DK60,405円〜
1LDK74,254円〜
2DK101,380円〜
2LDK123,222円〜
3DK151,198円〜
3LDK171,551円〜
4LDK211,601円〜

愛知

間取り費用
1K36,563円〜
1DK56,251円〜
1LDK82,989円〜
2DK106,439円〜
2LDK134,915円〜
3DK157,974円〜
3LDK187,080円〜
4LDK220,762円〜

ゴミ屋敷の処理費用を抑えるコツ

ゴミ屋敷の処理費用を抑えるコツは以下の3つです。

  • できる限り自力で片付ける
  • 相見積もりをする
  • 割引キャンペーンを利用する

それぞれ詳しく見てみましょう。

できる限り自力で片付ける

ゴミ屋敷のゴミの片付けにかかる費用を決める要員の1つが、ゴミの量です。よってできる限り自力でゴミを片付けておくことで、ゴミ屋敷の片付けにかかる費用を減らせます。

袋に詰めて燃えるゴミとして捨てられるものは、比較的処理が簡単です。また段ボールやペットボトルも簡単に捨てられます。

まずはそういったものから捨ててみましょう。

自宅のゴミの量がそれほど多くなければ、その勢いのまま、自宅のゴミをほとんど捨ててしまうこともできるかもしれません。

相見積もりをする

ゴミ屋敷片付け業者に依頼をする際は、必ず相見積もりをしましょう。相見積もりをすることで、相対的に費用が安い業者を見つけ出せます。

ただし全ての業者に見積もりを依頼することは大変なので、3〜5社程度に候補を絞り、相見積もりを依頼しましょう。

Webから見積もりを依頼できる業者ですと、手間がかからないのでおすすめです。また見積もりが無料ではないゴミ屋敷片付け業者は避けてください。

割引キャンペーンを利用する

ゴミ屋敷片付け業者によっては、割引キャンペーンを実施しています。割引キャンペーンの内容としては、以下のようなものがあります。

  • 費用総額から〇〇円割引
  • 費用総額から〇〇%割引

気になるゴミ屋敷片付け業者のホームページにアクセスをしてみて、上記のような割引キャンペーンが実施されていないか確かめてみてください。

ゴミ屋敷の片付け事例

東京・大阪・名古屋などを中心に年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付ける弊社の実績をもとに、実際の片付け事例をご紹介いたします。

東京都足立区のゴミ屋敷の片付け事例

東京は非常に人口が多いため、それと比例してゴミ屋敷の数も多くあります。ご紹介するケースは東京都足立区のゴミ屋敷事例です。

東京都足立区のゴミ屋敷片付け事例

片付けの内容としては、作業人数が4名、作業時間は3時間程度でした。ゴミの量は、およそ2トントラック一台分。ご依頼者様も「部屋が汚れて困っており、片付けられて良かった」と喜んでいただけました。1Kであっても専門業者4人×3時間の計12時間の作業となり、なかなか自力では対処するのは難しい状況でした。

依頼者東京都足立区
作業時間3時間程度
作業人数4人
建物マンション・1階
間取り1K

その他の東京のゴミ屋敷の片付け事例については、以下の記事をご参照ください。

大阪府大阪市のゴミ屋敷の片付け事例

東京に次いで多くご依頼いただくのが大阪府です。ご紹介するのは大阪府西成区のゴミ屋敷事例です。

大阪府大阪市のゴミ屋敷の片付け事例

片付けの内容としては、作業人数が2名、作業時間は3時間程度でした。ゴミの量は、およそハイエース一台分。「整理整頓できて良かった」と喜んでいただけました。スピーディに片付けられるのも、専門業者に依頼するメリットの1つですね。

依頼者大阪府大阪市西成区
作業時間3時間程度
作業人数2人
建物マンション・2階
間取り1K

その他の大阪府のゴミ屋敷の片付け事例については、以下の記事をご参照ください。

愛知県名古屋市のゴミ屋敷の片付け事例

大阪に次いで多くのご依頼をいただくのが名古屋市。ご紹介するのは名古屋市天白区のゴミ屋敷の片付け事例です。

愛知県名古屋市のゴミ屋敷の片付け事例

1Kですがゴミの量が多く、最終的には2トントラック2台分の量を片付けさせていただきました。「引越しの時みたいに綺麗になってよかった」と喜んでいただき、私たちもうれしい限りです。

依頼者愛知県名古屋市天白区
作業時間4時間程度
作業人数5人
建物マンション・1階
間取り1K

その他の名古屋のゴミ屋敷の片付け事例については、以下の記事をご参照ください。

東京都世田谷区のゴミ屋敷の片付け事例

東京都世田谷区といえばゴミ屋敷と無縁のエリアと思われるかもしれませんが、ゴミ屋敷の事例があります。
最終的には2トントラック2台分のゴミを処理。「自分では片付けられなかったので良かった」と喜んでくださいました。

依頼者東京と世田谷区
作業時間6時間程度
作業人数5人
建物マンション・2階
間取り1K

世田谷区(東京都)I様 ゴミ屋敷片付けのご依頼

東京都港区のゴミ屋敷の片付け事例

東京都港区のゴミ屋敷の事例です。ゴミが部屋の天井付近まで積もってしまっていたとのことでご依頼下さいました。
2トントラック1台分のゴミ屋敷の片付けを終えると「部屋がきれいになってよかった」と喜んでいただけました。

依頼者東京と港区
作業時間5時間程度
作業人数6人
建物マンション・3階
間取り1K

港区(東京都)U様 ゴミ屋敷片付けのご依頼

東京都練馬区のゴミ屋敷の片付け事例

ゴミ屋敷とまではいかない「プチゴミ屋敷」となってしまっていたとのことでご依頼を受けました。
1tトラック1台分の不用品を回収したことで、要らない物を処分できただけではなく、部屋の中を歩けるスペースができたと喜んでいただけました。

依頼者愛知県名古屋市天白区
作業時間3.5時間程度
作業人数4人
建物マンション・4階
間取り1K

練馬区 S様 ゴミ屋敷清掃のご依頼

東京都江東区のゴミ屋敷の片付け事例

ゴミが溜まり、ゴミ屋敷となってしまっていたとのことでご依頼をいただきました。
可燃ゴミと缶、ペットボトルを分別。
2トントラック1台分のゴミを片付けると共に、トイレの水回りのハウスクリーニングも行いました。

依頼者東京都江東区
作業時間4時間程度
作業人数5人
建物マンション・F階
間取り1LDK

江東区(東京都)M様 ゴミ屋敷片付けのご依頼

愛知県名古屋市のゴミ屋敷の片付け事例

ゴミ屋敷になってしまったので片付けをとのご依頼を受けました。
トラック1台分のゴミを回収すると、自分では片付けることができなかったので助かったと喜んでくださいました。

依頼者愛知県名古屋市港区
作業時間3時間程度
作業人数5人
建物マンション・1階
間取り1K

港区(名古屋市)Y様 ゴミ屋敷清掃のご依頼

愛知県名古屋市のゴミ屋敷の片付け事例

来客があるのでゴミ屋敷を片付けてもらいたいとのご依頼を受け、可燃ゴミや段ボール、ペットボトルを分別し、2トントラック2台分のゴミを片付けました。
急な依頼に早急に対応してもらって助かったとのことです。

依頼者愛知県名古屋市守山区
作業時間3時間程度
作業人数8人
建物マンション・2階
間取りワンルーム

守山区(名古屋市)U様 ゴミ屋敷片付けのご依頼

大阪府大阪市のゴミ屋敷の片付け事例

汚部屋になってしまった部屋を片付けてもらいたいとのことで、可燃ゴミや雑貨を分別すると、2トントラック1台分のゴミとなりました。
分別してもらって助かったとの喜びの声をいただきました。

依頼者大阪種大阪市北区
作業時間2時間程度
作業人数3人
建物マンション・2階
間取り1K

北区(大阪市)A様 ゴミ屋敷片付けのご依頼

大阪府大阪市のゴミ屋敷の片付け事例

ゴミ屋敷を片付けてもらいたいとの依頼を受けました。
一軒家の中を可燃ゴミ、家具等分類しながら2トントラック2台分のゴミを片付けました。
作業後は家の中がすっきりしたと喜んでくださいました。

依頼者大阪府大阪市住之江区
作業時間6時間程度
作業人数7人
建物一軒家
間取り1K

住之江区(大阪市)A様 ゴミ屋敷片付けのご依頼

ゴミ屋敷を予防するために

これまでゴミ屋敷の片付け方や問題点を説明してきましたが、何よりも大事なのはゴミ屋敷の発生を未然に防止することです!この章を読むことで、自分の習慣を変え、将来的に大変な労力や費用が発生することを防ぐことができるでしょう。

特に以下の特徴に当てはまる方は、これから説明する予防法をしっかり確認してください。

  • ゴミ屋敷を発生させやすい特徴に当てはまった方・家にゴミが溜まってきている方
  • 家にゴミが溜まってきている方・ゴミ屋敷を片付けようとしているor片付けたばかりの方
  • ゴミ屋敷を片付けようとしているor片付けたばかりの方

捨てる習慣をつける

ゴミ屋敷が出来てしまうのは、そもそもゴミを捨てる習慣がないことが原因です。毎週ゴミの日には必ずゴミを出すということを徹底し、ゴミが溜まらないような生活を心がけましょう。また、新しいものを買ったときに古いものを取っておかず、引き取ってもらうなど適切に処分しましょう。

不要なものを買わない

捨てることが面倒だという方は、それ以前に不要なものを買うことをやめましょう。「今使っているものが使えるなら買わない」、使っていたものが壊れてゴミになったら新しいものを買う」などのルールを課し、できる限り不要なものを買わないことが重要です。

定期的にハウスクリーニングを利用する

どうしても掃除をする気が起きないという方は、定期的にハウスクリーニングを利用してみてはいかがでしょうか。ハウスクリーニングを利用すれば、費用は掛かりますが衛生的で良好な住宅環境を継続できます。もしまたゴミ屋敷化して撤収費用が掛かるくらいなら、お金を払ってでもハウスクリーニングを利用することも検討してみましょう。

以上が、ゴミ屋敷を予防する方法です。
習慣的なものなので大変ですが、将来のために、今日から行動を変えていきましょう。

ゴミ屋敷に関する記事のまとめ

今回の記事では、ゴミ屋敷の専門家の観点から、ゴミ屋敷に対する理解や対策・予防方法等をご紹介させていただきました。

まとめとしては、以下の通りです。

  • ゴミ屋敷を4つの進行レベルに分類した時、進行レベル1~2では個人でも対処できる可能性はあるが、進行レベル3~4では専門業者に依頼した方が良い
  • ゴミ屋敷が発生する原因は心理的な部分であることが多い。病気などの精神面が不安定で生じることもあるので、その際は周囲のサポートも重要である。
  • ゴミ屋敷によって引き起こされる問題には、健康被害・人間関係のトラブル・火事などがあり、早急に対処すべきである
  • 自力で片付ける場合は事前準備を徹底し、周囲の協力や確認などを計画的に行う
  • ゴミ清掃業者に依頼する場合は、選定のポイントを踏まえて優良業者に依頼する
  • ゴミ屋敷の発生を予防するために、捨てる・買わない習慣をつけ、それでも無理ならハウスクリーニングの利用を検討する。

親族や近隣の住民にとって、ゴミ屋敷は住人以上に頭を悩ませる深刻な問題です。
現在の家がゴミ屋敷になりそうな方や既になっている方は、自分や周囲のために早急に行動を起こしましょう!!

この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家

氏名:新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。

ゴミ屋敷の片付け,
不用品の処分
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散らかった部屋からの脱出
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お応えします!

この記事を読んで少しでもゴミ屋敷や汚部屋を掃除したい、
要らない不用品を整理したいなど片付け・清掃を検討された場合は
是非、まずはお気軽にゴミ屋敷バスター七福神へご相談ください!

この記事の監修者

ゴミ屋敷片付けの専門業者「ゴミ屋敷バスター七福神」代表

監修者 竹本 泰志

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。

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