今まで見たことがないからと言って、これからも室内にゴキブリが入らないとは限りません。ゴキブリは繁殖力が高く、思わぬ場所から侵入するため、住人が気が付かないうちに入り込むケースもよくあります。
突然のゴキブリ被害で悩んでいる人はもちろんのこと、まだ被害にあってない人も油断せず、万全な対策を施しておくことが大切です。室内で突然ゴキブリを発見したとき、考えられる侵入経路ややっておくべき対策、被害を未然に防ぐための予防策を詳しく解説します。
目次
急にゴキブリが出るようになった原因
今までいなかったゴキブリを、ある日突然室内で見かけるようになった時、最初に考えなければならないのがゴキブリ出現の原因です。ゴキブリは、湿気があり暖かい場所を好み、エサになる物が多い場所に集まります。
今まで室内にゴキブリが出ていなかった場合、何かしらの原因でゴキブリが集まったり、他の場所からゴキブリが逃げてきた可能性が高いです。急に室内でゴキブリを見るようになった時、考えられる原因を以下で詳しくご紹介します。
階下や近隣の飲食店などから移動してくる
集合住宅の階下や近隣に飲食店・コンビニなどが新規開店した場合、今まで出なかった場所にゴキブリが移動してくる可能性があります。飲食店やコンビニは、ゴキブリにとって餌が豊富で繁殖しやすい場所です。
店舗側が衛生に気をつけていてもゴキブリが集まりやすく、そこから近隣のアパート・マンションへ移動してくることもあります。高層マンションの場合、エレベーターや配管を伝って移動することもあるため、比較的上層階の部屋に住んでいても注意が必要です。
ゴキブリの卵がどこかで孵化した
ゴキブリの卵が室内のどこかで孵化した場合も、ゴキブリが急に出る原因に挙げられます。ゴキブリは、放置されたダンボール類や紙類の束・観葉植物の土中に産卵するケースが多く、卵自体も小さいため住人はなかなか気づけません。
納戸にしまっていたダンボールや、室内の観葉植物の土に産卵・繁殖し、あっという間に増えるケースも見られます。自室にダンボールや観葉植物がなくても、隣人のベランダにあれば孵化後に移動してくるため、原因の一つとして把握しておきましょう。
ゴキブリが侵入する隙間ができた
気密性が高い集合住宅にゴキブリが出るようになった場合は、何かしらの原因で隙間ができて、ゴキブリが侵入したと考えてください。種類によってサイズは様々ですが、飲食店や一般住宅に出るゴキブリのほとんどは体に厚みがなく、体長も約1cm〜3cm程の大きさです。
人間の指が入らないような隙間でも、体が薄く小さなゴキブリだと問題なく通り抜けられてしまいます。特に、地震や台風などの災害があったあとは、住人が気づかないような場所に隙間ができていることもあるため、家屋全体の隙間チェックをした方が賢明です。
隣人の方が燻煙剤を炊いた
隣人の方がゴキブリ燻煙剤を炊いた場合、薬剤から逃げてきたゴキブリが周囲の部屋へ逃げ込むこともあります。燻煙剤は、殺虫効果のある薬剤を高熱で気化させるため、炊いた部屋の隅々まで薬剤が回るとゴキブリは逃げるしかありません。
アパートやマンションは、部屋こそ独立しているものの、床・天井裏・壁など隣接している面で空間が繋がっているケースも多く、ちょっとした隙間から逃げたゴキブリは、燻煙剤を炊いてない部屋へ逃げてしまいます。
燻煙剤が原因だった場合、生きたゴキブリだけではなく屍骸が見つかるケースも多々あるので、心当たりがある人は燻煙剤の可能性を考慮してください。
アパートの方が引っ越すといきなり
同じアパートやマンションに住んでいる人が引っ越してきたり、逆に引っ越しで出て行った直後に、急にゴキブリを室内で見るようになった人もいます。引っ越してきた人がいたケースで考えられるのは、入居前の害虫駆除や引っ越し荷物の搬入です。
入居前に燻煙剤などを使用していた場合、空室から逃げたゴキブリが自室に逃げ込んだ可能性が考えられます。燻煙剤を使用していなくても、ゴキブリやその卵が引っ越し荷物にくっついて搬入され、孵化したあと近隣の部屋に入り込むケースも多いです。
アパートの方が引っ越しで出て行った後にゴキブリが増えた場合は、空室を住処にし始めたり、餌を求めて入り込んだりしたと考えられます。
荷物にくっついて侵入してきた
ゴキブリの急な繁殖の原因としてよく耳にするのが、引っ越しの荷物にくっついてきたケースです。ゴキブリの卵は小さなあずきのような形をしており、ダンボールの隙間や大型家電にくっついていることが多々あります。
例えば、引っ越し業者から倉庫で保管していたダンボール渡された場合、ダンボールに卵が産み付けられていることも珍しくありません。荷物にくっついて新居に侵入し、引っ越し後しばらくしてから孵化するため、住人はいなかったはずのゴキブリが急に繁殖したと感じやすいです。
初夏から秋にかけてゴキブリが出やすい
初夏から秋頃に「急にゴキブリが増えた」と感じる場合は、繁殖時期に入ったのが原因と考えられます。日本全国でよく見られるのはクロゴキブリとチャバネゴキブリですが、クロゴキブリの繁殖時期は初夏〜秋口で、チャバネゴキブリは特定の繁殖時期がありません。
つまり、チャバネゴキブリの繁殖とクロゴキブリの繁殖が重なる初夏から秋口は、産卵〜孵化が増えるためゴキブリが出やすくなるのです。引っ越しや近隣住人の燻煙剤使用など、他の原因が当てはまらず急なゴキブリの増加に悩んだときは、繁殖時期に合わせたゴキブリ対策を立てましょう。
ゴキブリはアパート・マンションのどこから侵入する?
アパートやマンションなどの集合住宅は、一見すると隙間がないように感じるため、「どこからゴキブリが?」と悩むケースが少なくありません。特に高層マンションの場合、自室が地上からも離れているので、侵入経路を把握しようにも見当がつかない、という人もいます。
アパートやマンションに出るゴキブリは、思わぬ場所や集合住宅ならではの経路で侵入するため、ポイントを押さえた対策が必要です。アパート・マンションで良く見られるゴキブリの侵入経路を、以下で詳しく解説します。
玄関
玄関は、普段から人間が出入りしているだけに、侵入経路と認識されにくく対処が後回しにされがちな場所です。しかし、集合住宅のドアには郵便受けが付いていることも多く、新聞や配達物が刺さったままだと受け口が開きっぱなしになるため、開いた受け口からゴキブリが入り混むことがあります。
ドアに受け口がなくても、経年劣化で立て付けが悪くなったり、ドア枠のパッキンが剥がれてきたりするとわずかな隙間ができ、そこからゴキブリが入るため油断できません。特に、玄関脇に新聞の束やダンボールを保管している人は、ゴキブリが産卵している可能性もあるので注意してください。
排水溝
排水溝は、台所やお風呂などの生活排水が流れ込む場所で、排水口から排水溝にかけてゴキブリが集まりやすいです。例えば、台所の排水口には食品ごみが溜まりやすく、水分もあるためゴキブリの餌場になってしまいます。
お風呂の排水口は、人間の皮脂よごれや髪の毛が溜まり湿度が高いため、ゴキブリにとって好ましい環境が整っていて、排水溝伝いにゴキブリが出てくるケースも珍しくありません。排水トラップがある排水管であっても、ゴキブリが入り込む可能性は0ではないので、侵入経路と考えておきましょう。
換気扇・通風口
キッチン・お風呂場の換気扇や、建物に設えられている通風口なども、ゴキブリの侵入経路の一つです。特に、昔ながらの扇風機のような換気扇の場合、羽が止まっていると隙間から入りやすくなるため、築年数が古いアパートでは注意しなければなりません。
通風口は、建物の下部や天井に設えられている設備の一つで、築年数が古いと通風口周りの壁にヒビが入り、ゴキブリが侵入しやすくなります。通風口自体を閉じることはできませんが、壁のヒビをパテ埋めしたり、害虫の侵入防止ネットを貼り付けるなどの対処は可能です。
窓・網戸
室内の窓や網戸は、ゴキブリの侵入経路として特に気をつけなければならない場所の一つに挙げられます。窓や網戸は、日常的に開け閉めする機会も多く、うっかり閉め忘れたりカーテンを挟み込んで隙間ができたりするケースも少なくありません。
さらに、窓枠や網戸が劣化して周囲に隙間ができると、窓や網戸がしまっていてもゴキブリが入り込んでしまいます。ほんのちょっとの隙間でも通り抜けてしまうので、指一本より細い隙間でもゴキブリにとっては侵入経路です。
キッチン
キッチンは、設備のどこかというよりも、キッチン全体がゴキブリを寄せ付けやすい場所と考えてください。キッチンのほとんどは、シンクやガス台の下に収納場所があり、外から入り込んだゴキブリが逃げ込んだり、住処にするのに適しています。
築年数が古いと、床面とシンクに隙間ができてしまうケースも多く、排水溝に気をつけていても、外からゴキブリが侵入する可能性は高いです。キッチンは、ゴキブリにとって餌・水・温度が保たれている場所と考え、普段から対策を整えましょう。
ベランダ・バルコニー
ベランダやバルコニーは、ゴキブリの侵入経路としても、繁殖場所としても注意しなければならない場所です。例えば、集合住宅のベランダでたくさんの観葉植物を育てている場合、ゴキブリが植木鉢に卵を産み付け、繁殖したゴキブリがベランダやバルコニー伝いに近隣へ移動することもあります。
ベランダやバルコニーを一時的なゴミ置き場・ダンボール置き場にしていると、ゴキブリを寄せ付け繁殖を促しかねません。ベランダ・バルコニーは窓に面しているので、窓対策と同時にベランダ・バルコニーの状態もチェックすることが大切です。
エアコンの室外機
エアコンの室外機は、機械の下にも中にもゴキブリが入り込んでしまうため、ゴキブリ駆除をする時は必ず確認してください。特に、集合住宅に一階に住んでいて庭があり、土の上に室外機をおいている場合、室外機の下を繁殖場所にして室内に侵入するケースもよく見られます。
また、エアコンに繋がるダクトに隙間ができていた場合、室外機で繁殖したゴキブリがホース伝いで室内に侵入するので、室外機からエアコンまでをセットにした確認がおすすめです。機械内部にゴキブリがいた場合、殺虫剤を掛けると故障することもあるので、事前に家電の専門業者や害虫駆除業者に相談しましょう。
急にゴキブリが出るようになった時の対処法
今まで姿すら見たことがなかったゴキブリが急に出てくると、慌ててしまい対処が遅れる人も珍しくありません。しかし、ゴキブリは繁殖力が高くどのような場所にも入り込むため、放置してしまうとあっという間に増えてしまいます。
ある日突然ゴキブリが出るようになったら、たとえ一匹でも放置せずすぐに対策を取りましょう。急にゴキブリが出るようになった時、すぐにできる効果的な対処法をご紹介します。
毒餌剤を設置
ゴキブリを室内で見かけたら、すぐに見た場所や隠れそうな場所に毒餌剤を設置してください。毒餌剤とは、ゴキブリが好む糖分や食品に殺虫成分を混ぜ込んだもので、ゴキブリを誘い寄せて毒餌を食べさせ駆除します。
毒餌を食べたゴキブリの死骸やフンにも効果が持続し、フンや死骸を食べた他のゴキブリも駆除される仕組みです。毒餌剤には、直接ジェルを絞り出すベイトタイプや、幼児・ペットの誤飲を防ぐケース入りなど種類があるので、状況に合わせて適切なタイプの毒餌を選んでください。
殺虫剤を撒く
手元に殺虫剤があるなら、見つけた瞬間にすぐ殺虫剤を撒いて退治するのが一番早いです。しかし、普段から目にしていないと殺虫剤を用意していないことも多く、仕留め損なって逃げられると、安心して部屋でくつろげません。
そんな時は、待ち伏せ効果のある殺虫剤で対応しましょう。撒いた場所に効果が残せるタイプの殺虫剤なら、速攻でゴキブリ退治できるのは勿論のこと、ゴキブリが出た場所、出そうな場所に撒いておくだけでも対処できます。
捕獲器を設置
ゴキブリを直接退治することなく、できるだけ触れずに処理したい場合は、捕獲器の使用がおすすめです。ゴキブリ捕獲器は、粘着シートの中央に誘引剤をおいておびき寄せるタイプや、入ることはできても出ていくことができない容器に閉じ込めるタイプなどがあり、直接退治せずゴキブリを処理できます。
誤飲の危険性もほとんどないので、小さいお子さんがいる人やペットを飼っている人も安心です。毒餌や殺虫剤の使用が難しい時は、捕獲器を設置して早めにゴキブリ対策しましょう。
ゴキブリを発生させない予防策
ゴキブリ対策は、早ければ早いほど効果があります。見つけてすぐの対処も大切ですが、ゴキブリを発生させないよう、最初から予防策を施しておくとさらに安心です。
毎日の生活の中で、できることをやるだけでもゴキブリ予防に繋がるので、これからご紹介する予防策を確認し、今すぐできそうなことから始めてみましょう。ゴキブリを発生させない予防策を詳しく解説します。
水廻りを定期的に清掃する
キッチンのシンクやお風呂・洗面台などの水廻りは、ゴキブリが寄り付かないよう定期的に清掃してください。キッチン・お風呂・洗面台は、ゴキブリが好むカビやぬめりが発生しやすく、水気の多い場所です。
餌と湿気が揃っているとゴキブリが寄り付きやすくなり、シンク下の収納場所に隠れて繁殖する可能性もあります。水廻りを定期的に清掃しておけば、ゴキブリが寄り付きにくくなるだけではなく、清潔な状態を保てるので衛生的です。
巣ごと駆除する
一匹でもゴキブリを見つけたら、巣ごと駆除できるよう対策を立てましょう。見つけたゴキブリが一匹でも、隠れているゴキブリが一匹だけとは限りません。ゴキブリは、一回の産卵で20個以上の卵を産むと言われており、巣ごと駆除しないといつまでもゴキブリに悩まされてしまいます。
殺虫剤や捕獲器を使用しつつ毒餌も併用し、出てきたゴキブリと巣に残っているゴキブリの両方を駆除すれば、根絶的に退治できるので長く悩まされる心配がありません。
不衛生なものはすぐに処分する
生活ゴミや生ゴミ・使用済みペットシートなど、不衛生なものはすぐゴミ袋にまとめ、溜め込まずこまめに処分します。生ゴミや使用済みのペットシーツ・生理用品などの不衛生なゴミは、細菌やカビ・コバエが発生しやすく、それらを餌にするためゴキブリが寄ってくるケースも少なくありません。
ゴキブリ自体にも細菌が付いているため、不衛生な物を溜め込んでいると病気に原因にもなります。不衛生なものは小袋に入れて口を縛ってからゴミ袋に入れておき、ゴミの日に忘れずに出せばゴキブリ対策にも衛生面から見ても有効です。
高温多湿な環境を避ける
高温多湿な場所は、ゴキブリが好む環境なので、できるだけ避けられるよう室内を整えましょう。ゴキブリのほとんどは寒さに弱く、気温が20度以上ある場所では活発に活動します。
さらに、湿度がある場所に好んで生殖するため、高温多湿な環境はゴキブリを寄せ付けやすいです。例えば、一年中カーテンを締め切って換気をしていない部屋や、窓がなくカビが生えやすい浴室などは、ゴキブリにとって最高の環境になってしまいます。
日常的な換気をこまめに行いつつ、温度も湿度も低い環境を作りを心掛ければ、繁殖にも住処にも適さないのでゴキブリも寄り付きません。
侵入経路を徹底的に塞ぐ
ゴキブリの侵入経路を徹底的に塞ぐのも、予防策として高い効果が得られます。ゴキブリの侵入経路は、窓・通気口・ベランダや玄関などさまざまで、どこから入ってくるのかわかりません。
考えられる侵入経路を、可能な限り徹底的に塞いだ上で他の予防策を施しておけば、対処もしやすくなりゴキブリの発生頻度を抑えられます。賃貸物件の場合、勝手に施工すると大家さんとトラブルになるので、必ず事前に報告と確認をし、可能な範囲でゴキブリの侵入経路を塞ぎましょう。
ゴキブリが侵入しにくい部屋選び
最初からゴキブリが侵入しにくい部屋を選んで入居すると、ゴキブリの発生頻度も低く予防策も立てやすいです。例えば、次のような物件はゴキブリが侵入しにくく、予防策も楽になります。
- 築浅の物件
- 周囲や階下に飲食店やコンビニがない
- 山や森・公園などの自然豊かな場所が近所にない
- 日当たりが良い
- 郵便受けがドアに付いていない
- 建物の共有部分が綺麗でゴミ捨て場も清潔
- 高層マンションの6階以上の部屋
ゴキブリも生き物なので、住み着きにくい場所・入りづらい場所は存在します。どうしてもゴキブリが苦手という人は、最初からゴキブリが侵入しにくい物件を選んでみてください。
まとめ
今までいなかったゴキブリを急に見るようになった場合、近隣で飲食店が開店したり隣人が引っ越したりなど、さまざまな環境の変化が原因と考えられます。ゴキブリは体が小さく薄いので、室内や建物のわずかな隙間も侵入経路と考え、徹底的に塞いで侵入を防ぐのがおすすめです。
ゴキブリを一匹でも見つけたら、すぐに対処しないとさらに増殖する可能性も考えられます。ゴキブリを駆除する場合は、見かけたゴキブリだけではなく巣ごと駆除できるよう、殺虫剤・捕獲器と共に毒餌も併用すると効果的です。
予防策が難しい場合は、ゴキブリが侵入しにくい部屋への引っ越しも検討し、ゴキブリがいない・侵入しにくい部屋づくりをしましょう。
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