今、注目を集めている遺品整理業。しかし、遺品整理を業者に依頼する際、どれくらいの費用が掛かるかご存じですか?
誰かの遺品を整理する機会は、人生の中でそう何度もあることではありません。
ただでさえ大変な作業である上、遠方で生活している遺族は、遺品整理のために時間を取ること自体がなかなか難しい場合もあります。
そんなとき、遺品整理のエキスパートである業者に依頼しようと思い立つ方も多いことでしょう。
……でも、遺品を整理する機会が少ないということは、遺品整理業という業種もあまり知られていないということ。特に、費用がどのくらいかかるのかは気になるところです。今回は、遺品整理の費用について見ていきましょう。
目次
遺品整理費用を決める5つのポイント
費用のことをご紹介する前に、まずは主な遺品整理作業の内容を整理してみましょう。
- 遺品の中から残すものと不用品を仕分けする
- 不用品を処分する
- 室内を清掃する
- 使えるものを分類する
- 遺品の供養を依頼する
このなかで、どこまで自分たちでやるのか、全て業者に任せるかで費用は変わってきます。
遺品の中から残すものと不用品を仕分けする
遺品を仕分けし、ベッドやタンスなど大きな不用品を処分したいだけであれば、業者に頼まず遺族のみだけでもできるかもしれません。すると業者に費用を支払う必要はないでしょう。
ただ、やはり遺品整理にはデリケートな部分があります。
たとえば、何も入っていないと思っていたタンスに「タンス貯金」が隠されていたり、仏壇の中に重要書類や貴金属などがしまってあったりなんていうことも……。
経験豊富な遺品整理業者は、そういったものがありそうなところにピンとくるものです。
また、他人の目には不用品と映っても、「もしかしたら、これは大切なものでは……?」というようなものにも勘が働きます。素人目でなく、プロの目で遺品全体を見てもらうのもよいでしょう。
不用品を処分する
不用品は、自治体に粗大ゴミとして出したり、自身でリサイクルショップに持っていく、という方法もあります。
しかし、数が多いと何度にも分けて捨てたり、モノによっては、それぞれ違う場所に運んだりしなくてはならず、かなりの手間と時間、そして費用もかかります。
そこで遺品整理業者に依頼すれば、全て一度で済ませられます。費用の問題だけでなく、時間がない人、遠方に住む人には心強い味方となるのではないでしょうか。
室内を清掃する
ほとんどの業者では、遺品を整理して運び出したあと、簡単な室内の清掃が費用に含まれているところが多いようです。遺品整理作業の際に発生したホコリやゴミなどは、掃除機やほうきで清掃します。
しかし、故人の家や部屋が「ゴミ屋敷」だった場合はどうでしょう?
たとえば、ドアを開けたら足の踏み場もないような状態だったり、それどころかゴミがあふれてドアが開けられないような部屋もあります。そんな状態では、清掃にも手間がかかるので、清掃業者に依頼しなければいけない場合もあります。
また、故人が孤独死されて長期間、発見されなかったようなケースだと、家のクリーニングは、遺族だけで対応できるものではないでしょう。
以前は、こうした特殊なクリーニングは、特殊清掃業者に依頼するのが一般的でしたが、最近では、特殊クリーニングのための薬品を扱う資格を持つ遺品整理業者が増えています。
特に賃貸の場合は、一刻も早く原状回復して明け渡さなくてはなりません。
そんなとき、しっかりと清掃までできる遺品整理業者に依頼すれば、早くて安心です。
使えるものを分類する
不用品として仕分けられても、なかにはまだ使えるモノがあるかもしれません。趣味のモノや、スポーツサイクルなど、素人には価値がわかりにくいモノもあります。
そこで遺品の中で「まだ使える」と判断したものを、「遺族の手もとに残すもの」「形見分けするもの」「売却するもの」に分類します。
古物商の資格を持ち、経験豊富な遺品整理業者であれば、そういったモノを見分け、適正価格で買い取ってくれます。自分でリサイクルショップに運び、査定してもらう労力と手間を考えれば、かなりラクです。
ただし、時間や人件費、車両代など諸経費が必要になる上、必ずしも買い取ってもらえるものばかりではなく、依頼主が回収費用を支払い、引き取ってもらうこともある点は注意が必要です。
また、遠方にいる人への形見の品を送るところまで請け負ってくれる業者もあります。
遺品の供養を依頼する
人形など、故人が大切にしていたモノや思い入れのあるモノは、ただ捨てるにはしのびないですよね。
そういうモノがあれば、お寺などに依頼して供養、お焚き上げしてもらうのがよいでしょう。あまり大きなモノでない限り、基本料金内で供養してくれる業者もあります。
特に仏壇や神棚などはきちんと処分したいものですが、どこで処分してもらえるのか、探すだけでも大変です。
お寺や仏壇店で引き取り、供養してくれる場合もありますが、やはり料金はかかります。また、自身で運び出すのもひと苦労でしょう。
遺品整理業者の中には、こういったモノを運んでくれたり、また、供養先を紹介してくれるところがあります。
こちらはオプション料金となるケースが多いようです。問い合わせの際、供養についても確認してみてください。
遺品整理は自分だけでできる?
遺品整理を業者に依頼すれば料金が発生しますので、できればすべて自分でと考えている人もいるかもしれません。
もちろん決して不可能ではありませんが、現実的に遺品整理を自分だけで行うのは難しいです。
その理由をいくつかご紹介しましょう。
時間を捻出する必要がある
遺品整理を自分で行うためには、まずは時間を確保しなければなりません。
遺品整理の量によっては、1日で終わらない可能性もあります。
時間を確保できる人であれば、地道に遺品整理作業を行うことで、やがては綺麗にできますが、例えば退去を迫られているなど遺品整理の時間に限りがある場合、現実的に厳しいでしょう。
自力でできないこともある
遺品が全て軽いものであれば、わざわざ料金を支払って遺品整理業者に依頼する必要はないでしょう。
しかし、一人では持ち運べないもの、処分の方法が分からないものが出てくるかもしれません。
確実に遺品整理できるとは限らない
自分で遺品整理を行えば料金はかかりません。しかし、遺品整理を終えられる確証もありません。
途中で集中力がなくなったり、他の用事が入ったりで途中で放置してしまう可能性もあります。
遺品整理に依頼すれば料金がかかりますが、裏を返せば料金さえ支払えば「確実に」遺品整理を終えてくれます。
最新の費用相場を知っておこう
では、一般的に、遺品整理を依頼した場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
遺品整理は、「必ずこれ」と明確なサービス内容が決められているわけではなく、業者ごとにサービス内容や費用が異なります。
法外な料金を請求されたり、予想外の料金を追加されたりすることのないよう、おおよその費用相場を知っておきましょう。
遺品整理は基本的に、整理する部屋の大きさ・間取りに基づき、
a. 人件費(必要品と不用品の仕分け作業、荷物の梱包と搬出、特殊でない通常の清掃などの経費)
b. 車両費(荷物を運び出すための車両経費)
c. 処理費(処理業者の処理費用と分別に使うゴミ袋などの経費)
を合計したものが料金として計算されます。
とある遺品整理業者3社の基本料金を比較してみましょう
A社 | B社 | C社(人数記載無し) | |
---|---|---|---|
1R/1K | 2名・3万円~ | 1名・3万5千円~ | 3万5千円~ |
1DK | 3名・5万円~ | 2名・5万5千円~ | 5万円~ |
1LDK | 3名・8万円~ | 3名・7万円~ | 7万円~ |
2DK | 4名・11万円~ | 3名・11万円~ | 10万円~ |
2LDK | 4名・14万円~ | 4名・14万円~ | 12万円~ |
3DK | 5名・17万円~ | 5名・17万円~ | 15万円~ |
3LDK | 5名・19万円~ | 5名・19万円~ | 18万円~ |
4DK | 6名・22万円~ | 6名・22万円~ | 20万円~ |
4LDK | 6名・24万円~ | 6名・25万円~ | 23万円~ |
料金は、仕分けにかかる時間や運び出す荷物の量によって変わります。広い部屋や部屋数が多いほど荷物は多くなり、料金が上がると考えてよいでしょう。
また、間取りではなく、○○立方メートルにつき○○円というように、部屋の面積や体積によって費用を算出する業者もあります。どちらの場合も、部屋が広くなればなるほど、業者によって料金の幅は大きくなるわけです。
しかし、遺品の量が少ないお宅では、割高になることもあります。
こういった場合は、部屋の広さで算出するのではなく、家具などの遺品の数や重さあたりの料金が決まっている業者に依頼するとよいでしょう。
たとえば、布団が○円、タンスは○円、椅子なら○円、というようにプラスしていき、費用を算出します。
規定よりサイズが大きい、重いなどの理由により追加で費用が発生することもあります。また、分別作業の程度、部屋の階数とエレベーターの有無、トラック車両までの距離の長短(車が極端に入りにくい場所)などによっても費用は違ってきます。
それほど作業を急いでいない場合は、鍵を預け、1週間程度の時間をかけて作業をするコースを設けている業者もあり、費用はやや割安となっています。
いずれにしても、なぜその料金なのか、どういうところに費用がかかっているかをきちんと説明してくれる業者を選びたいものです。
遺品整理の料金は一軒家とマンションで変わる?
遺品整理の料金が決まるポイントはお伝えした通りです。
では一軒家とマンションで変わるのかといえば、料金が決まる要素に一軒家かマンションかはさほど関係ありません。
先にお伝えしたポイントとなりますので、一概に一軒家とマンションの遺品整理の料金を比較することはできません。
ただし、現実的には一軒家の方が料金が高くなる傾向にあります。
その理由をいくつかご紹介しましょう。
一軒家の方が広い
あくまでも一般論ですが、一軒家の方がマンションより広いので遺品整理の料金が高くなる傾向にあります。
広ければ広いほど、遺品が増えますので料金が高くなります。極論ですが、大豪邸ではあっても遺品が一切なければ遺品整理の料金は安くなりますが、現実的には家の広さと遺品の量はほび比例しますので、マンションよりも広い一軒家の方が料金が高くなる傾向にあります。
一軒家の方が遺品整理が難しい
日本の住宅事情を考えると、遺品整理はマンションよりも一軒家の方が難易度が高いので料金が高くなる傾向にあります。
マンションに住んでいる方は、一軒家に住んでいる方よりも居住年数が短いです。
一軒家の場合、何十年と住んでいた場合も珍しくありませんが、マンションの場合は長くともマンションの築年数です。
そのため、一軒家の方が「予期せぬ遺品」「見積もりで見えなかった遺品」が出てくる可能性が高いです。
マンションの場合、マンションに引っ越してくる際に一度「リセット」できていますが、一軒家に何十年と住んでいた方の遺族は、どこに何があるのか正しく把握できないでしょう。
結果、料金が高くなってしまうのです。
2階があるので遺品整理作業の負担が大きい
2階建て、あるいは3階建てなど階段のある一軒家の遺品整理はマンションよりも負担が大きくなるので料金が高くなる傾向にあります。
マンションにもメゾネットがありますが、全体的に見ればメゾネットのマンションは少数派です。
階段があれば、階段の上り下りの負担が生じます。特に運搬の困難な大きな遺品が2階、あるいは3階にあれば時間がかかりますので結果、寮おきんが高くなることもあります。
オプションの内容も必ず確認してください
遺品整理時の基本内容が各社違うように、オプションの内容も様々です。
荷物を運び出したあとの清掃が基本内容に入っておらず、オプションになっている会社もあります。
そのほか、
- 捨てない家具などの室内移動……大型家具などの室内移運搬(配置変え)
- 特殊清掃……孤独死、自死などのあとの特別な清掃
- 消臭・消毒……室内にしみついた臭いを消臭
- 仏壇などの処分、遺品の供養……住職による閉魂法要をおこない、故人愛用の品を供養
- 形見分けの全国発送……遠方に住む人へ、故人の形見を発送
- エアコン・キッチンなどの特殊な取り外し作業……大工経験者、建築士による作業
- リサイクル品の買い取り、引き取り……買い取りの場合は、古物商の資格
- 家財撤去後のリフォーム、空き家の解体……建築士に相談できる
- 不動産活用相談……売却、賃貸に出す、駐車とする、倉庫として使う、建て替えする、など
- 自動車の中古車査定・買い取り……故人が残した自動車を査定、現金にて買い取る
- 自動車、バイクの廃車手続き代行
など、業者によって様々なサーピスがあります。
あとから納得いかない追加料金を請求されないためにも、まずは、自分たちのやってほしいことを事前に確認しておきましょう。メモにしておき、それを見ながら話し合うとよいですね。
さらに、複数の業者にどんなサービスを行っているか問い合わせ、比較・検討することが大切です。質問に対し、わかりやすく懇切丁寧に答えてくれる業者を選んでください。
現金? 振り込み? 支払い方法は・・・
料金の支払い方法は、業者によって異なります。主に次のようなケースがあります。
- 現金で一括支払い
- 銀行振り込みで一括支払い
- クレジットカード決済
- 支払い方法を選択できる
- 分割払いも可能
遺品整理業務の内容が多種多様になるにつれ、料金の支払い方法も多様になりました。
多くは作業終了後、立ち会い確認の後に支払うこととなりますが、なかには前払い制の業者もあります。仕事を依頼する際は、必ず費用・料金の支払い方法もチェックしてください。
遺品整理業者に依頼した際に起きる料金面でのトラブルについて
遺品整理業者に依頼したら料金に関してトラブルが起きてしまったとの声もあります。
一体どのような料金でのトラブルが起きてしまっているのか、総務省の報告からいくつか抜粋し、理由と共にご紹介しましょう。
参考:総務省「遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査結果報告書」
当初と異なる料金が請求された
遺品整理業者に見積もり料金を出してもらい、納得したうえで依頼したものの、いざ料金の請求となったら、見積もりよりも高い料金を請求されるケースです。
この場合、初めから後で高額料金を請求しようと目論んでいた悪徳遺品整理業者のパターンと、見積もりが甘く、予期せぬ展開となってしまったことで当初よりも高い料金を請求する遺品整理業者の二種類が存在します。
いずれのパターンであっても料金が高くなるので依頼者としては納得できないでしょう。
悪徳業者に関しては論外ですが、見積もりが甘い遺品整理業者の場合、ケアレスミスです。
口約束の場合もある
遺品整理業者に見積もりを取らず、口約束で交わした料金よりも高額料金を請求されるケースもあります。
見積もりを取らない、あるいは証拠を残さなかったことによるものですが、初めから高額料金請求を見越して、敢えて見積もりを記録に残さず、口約束で料金を伝えてくる遺品整理業者もいます。
見積もりや口約束は、必ず記録に残しておきましょう。
相場よりも明らかに高い料金を請求された
遺品整理業者の相場よりも高額料金を請求されるパターンです。
遺品整理業者に依頼する際、相場を調べておくことで相場を理解できますので、請求される料金に対して違和感を抱くことができるのですが、作業後に告げられるので断りづらかったり、半ば強引に支払うことになってしまうパターンがあります。
また、後から調べて遺品整理の相場よりも高い料金を請求されていたことに気付かされるケースもあります。
遺品整理作業をしてもらえなかった
遺品整理業者に依頼し、前金で料金を支払ったものの、作業当日に遺品整理業者が現れず、作業をしてもらえなかった事例も報告されています。
返金すると言われたものの、なかなか返金をしてもらえず、その後遺品整理業者と連絡が取れなくなってしまったケースが報告されています。
キャンセル料金を請求された
急な遺品整理となったことから、業者に見積もりを依頼しそのまま契約。しかしその後、契約した遺品整理業者よりも料金の安い遺品整理業者を見つけたのでキャンセルしたいと申し出たところ、高額のキャンセル料金を請求された事例が報告されています。
料金だけ支払って遺品整理作業が終了しなかった
遺品整理業者に作業を進めてもらっていたところ、「追加料金を支払ってもらわないと作業できない」と告げられ、仕方なく料金を支払ったとのことですが、1日の遺品整理作業の中で数回もそのような状況となり、その都度料金を支払わされたとのこと。
さらに、結局は時間内に遺品整理作業が終わらず、荷物が残ったままの状態で帰ってしまったとのこと。
手付金を返金してもらえなかった
見積もり料金無料の遺品整理業者に依頼し、内金の支払いを求められたので支払ったものの、キャンセルを申し出たら際に内金の返金に応じてもらえなかったとの事例も報告されています。
料金送金先が個人名義だった
遺品整理業者を契約を結び、料金を銀行振込するよう指示されたものの、振り込み先が個人名だったことから、金融機関側から「確認するように」と注意を受けたとのこと。
そこで連絡をして個人名なので大丈夫か尋ねたところ、動揺しはじめたので料金の前払いに不安を覚えたとの事例もあります。
こちらは実際に被害に遭われた訳でないものの、トラブルの可能性を秘めた事案として報告されています。
遺品整理で起こった料金以外のトラブル
遺品整理は料金に関してのトラブルが多々ありますが、料金以外に関してのトラブルもいくつか報告されていますのでこちらも総務省が発表している事例からいくつかもご紹介しましょう。
参考:総務省「遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査結果報告書」
遺品整理後の更なる勧誘
遺品整理を依頼し、料金も支払って作業を終えてもらい、一件落着と思いきや、「まだ整理した方が良い」と、さらなる作業の勧誘を受けたとの報告もあります。
初めは電話だったものの、断り続けていると自宅まで来たとのこと。この業者は依頼者だけではなく、その近隣にも遺品整理の執拗な勧誘を行っていたとのことです。
遺品を勝手に処分された
遺品整理は、処分するものと残すものを業者に指示して分別してもらう作業ですが、指示を出していないにもかかわらず、勝手に処分されてしまったとの事例は多いです。
残しておくよう指示していたものや、まだ指示を出していない遺品を勝手に処分されるなどのケースが報告されています。
遺品整理作業が粗雑・乱雑だった
遺品整理を依頼したものの、作業が粗雑・乱雑だったので残しておく遺品、さらには家屋を損傷させてしまうケースなどもあります。
また、損傷させてしまったものの、その後連絡が取れなくなってしまったケースも報告されています。作業中の破損なので明らかに遺品整理業者に責任があるものの、その後一切連絡が取れなくなってしまったり、実際の価値と補償として提案された料金が乖離しており、トラブルに発展してしまうケースもあるようです。
破損はよくあるトラブル
遺品整理では遺品の破損はよくあるトラブルです。
料金、作業など破損以外に関しては文句がないものの、破損を出してしまって残念だとの報告もあります。
破損そのものは致し方ないものですが、トラブルに発展するのは「破損した後」の話がまとまらないからです。
遺品整理作業が完了しなかった
依頼した遺品整理作業が完了しなかったケースも見受けられます。
遺品整理業者の予想以上に遺品が多かったことから、トラックに入らなかったり時間がかかったりで作業が終了しないケースです。
後日再び作業を行ってくれるのであれば良いのでしょう。
しかしそのまま放置してしまう業者も多いです。
中には中途で終わり、その後連絡がなかったのでキャンセル扱いで良いのか確認したところ、料金を支払わなければ撤去した遺品を送り付けると脅迫されたケースもあります。
トラブル防止のため見積もりは必須
遺品整理を依頼するときは、必ず見積もりを取りましょう。
見積もりは、よほど遠方であれば仕方のないかもしれませんが、電話での確認ではなく、実際に現場に来て見てもらいたいところです。
各社、部屋の広さによって費用の目安はありますが、極端にゴミやモノが多い場合や、遺族側の希望が基本サービスに入っているかオプションサービスになるかで、料金は大幅に変わってくるからです。
インターネットなどで「目安」として出している料金は、あくまで「目安」として考えた方がよいでしょう。作業後に料金が高額となったり、オプション料金が予想より高くなったりというトラブルを起こさないためにも、必ず「事前に」「現場で」見積もりすることをお勧めします。
また、その際、見積もりをしたスタッフが作業も担当してくれるかどうかを併せて確認しておきましょう。
見積もりのときは、いろいろ相談・確認しながら料金を決めていきますので、最後まで納得のいく遺品整理をするためにも、見積もりをした人が作業をしてくれるかどうかは大きなポイントとなってきます。
もし、見積もりをした人が作業に当たらない場合でも、とにかく何でも質問をし、希望を話しておくことが大切です。そこで、遺族の希望を親身になって聞き、きちんと作業に反映してくれる業者かどうか判断することができます。
また、その業者が保険に入っているかどうかも確認しておきましょう。
作業の際に、もしも建物の損壊や器物の破損など発生してしまった場合、損害補償をしてくれるかどうかも、チェックしておきたい項目のひとつです。
遺品整理は、新しい業種です。そのため、内容や費用・料金なども会社によって、まだまだバラツキがあります。
依頼するときは、料金を含めてとにかく何でも質問し、確認することが大切です。故人の供養のためにも、遠慮せず、納得いくまで質問してください。
遺品整理の優良業者の見極め方
遺品整理でトラブルを起こさないためには、優良業者を選ぶに限ります。
そこで遺品整理の優良業者の見極め方について、いくつかご紹介しましょう。
料金体系が明朗
先にもお伝えしましたが、遺品整理は料金面でのトラブルが多いです。
これは、料金体系が不明瞭だからこそです。
基本的な料金表示はもちろんですが、「この場合は料金がこうなります」等、状況に応じた料金体系を明示している業者であればトラブルリスクは軽減します。
実績
遺品整理の実績も大切な判断材料です。
なぜなら、実績が豊富であればあるほど、それだけ遺品整理を完遂させていることになります。
トラブルの多い遺品整理業者は、提示できる実績が少ないでしょう。
口コミと併せて確認することで、信頼できる遺品整理業者なのかが見えてきます。
会社の実態
遺品整理業者に関する情報を集められるのかも考えてみましょう。
例えばホームページに運営会社、住所、電話番号や加盟団体、許認可が掲載されている遺品整理業者と、何も掲載されていない業者とでは信頼性が大きく異なります。
名刺やチラシだけしかなかったり、料金や住所が記載されていない業者は、情報だけで「安全な業者」だとは判断しにくいでしょう。
遺品整理費用の最新相場、料金の決まり方まとめ<?h2>
遺品整理費用は人件費、車両費、処理費をベースに、家屋の広さによってある程度の料金が決まります。
部屋が広ければそれだけ遺品の量も増えるので料金も高くなる傾向にあります。
料金は遺品整理業者によって異なるので、遺品整理業者のホームページ当で調べておきましょう。
その際、どれだけ明朗な料金体系の業者なのかでトラブルリスクが変わりますので、依頼する際には明朗な料金体系を含めて安心して依頼できる業者を選びましょう。