高く、太く成長した庭の木は、様々な弊害をもたらします。
例えば、木が大量の葉を落とすことで、庭の掃除の手間が増えたり、近所の敷地内に落ちて、近隣トラブルに発展したりすることもあります。
また、台風などで木が折れて、自宅や近隣住宅を下敷きにしてしまうリスクもあるのです。
そうなる前に、不要な木は伐採してしまった方が賢明です。
今回は、庭の木を伐採したいという方のために、自力で伐採する方法や、業者に依頼する場合の費用、費用を安く抑える方法について説明していきます。
目次
庭の木を伐採する2つの方法
庭の木を伐採するには、以下2つの方法があります。
- 自分で伐採する方法
- 業者に依頼する方法
自分で伐採する場合、業者に支払う費用を節約できるというメリットがあります。
ただし、木の伐採には危険が伴います。
木が、以下のどちらかの状態にある場合は、特に危険度が高くなるため、業者に任せるようにしましょう。
- 高さが3m以上
- 太さが20cm以上
上記のどちらにも当てはまらず、伐採費用を節約したいという方は、次のパートで紹介する方法で、十分注意しながら伐採するようにしましょう。
自分で庭の木を伐採する方法
自分で庭の木を伐採する場合、以下の道具を揃えましょう。
- チェーンソー
- 防護メガネ
- 防護服
- ヘルメット
- ロープ
防護メガネは、チェーンソーの刃に弾かれた木くずから、目を守るために使います。
防護服は、チェーンソーの刃から自分の体を守るため、ヘルメットは、落ちてきた枝から頭を守るために着用します。
木を伐採する手順は、以下のとおりです。
- 木を倒したい方向にロープを張る
- 木に「受け口」を入れる
- 木に「追い口」を入れる
- 追い口の側から受け口の側に木を倒す
まずは、木にロープを巻きつけ、木を倒したい方向に張ります。
何も考えずに伐採してしまうと、思わぬ方向に木が倒れ、家が下敷きになったり、道路に出たりしてしまいます。
倒したい方向にロープを張っておけば、このリスクを少なくできるのです。
ロープを張ったら、チェーンソーを使って、地面から10cmほどの高さのところを2箇所切ります。
最初に、木を倒したい方向に「受け口」という切り込みを入れましょう。
受け口は、以下の状態になるように入れます。
- 下部が地面と水平
- 角度が30~45度くらいの「くの字型」
- 切る範囲は、幹の直径の1/3程度
※上記の図を参照
次に、受け口の反対側に、「追い口」という切り込みを入れます。
追い口は、以下の状態になるように入れます。
- 地面と水平
- 高さは、受け口の2/3程度
※上記の図を参照
以上で、木を切る作業は完了です。
あとは、追い口の側から、木を受け口の方向に押せば、木が根本から倒れ、伐採は完了します。
業者に庭の木の伐採を依頼する方法
続けて、木の伐採を業者に依頼する方法について説明していきましょう。
木の伐採をしている業者には、主に以下のものがあります。
- 伐採業者
- 造園業者
- 植木屋
伐採業者は、伐採を専門としているぶん、他の業者に比べて、優れた技術を持っている可能性が高いと言えます。
もちろん、木の伐採実績が豊富にあることが分かるなら、造園業者や植木屋に依頼しても問題ありません。
木の伐採費用はどれくらい?
伐採費用は、主に以下の要素によって決まります。
- 木の高さ
- 幹の太さ
- 伐採の難易度
伐採する木が高かったり、太かったりすれば、それだけ作業が大変になるため、費用は高くなります。
また、業者が伐採費用を決めるうえでは、伐採の難易度も重要です。
例えば、木の周辺に障害物がなく、作業場所が広く取れる場合、作業難易度が低いぶん、伐採費用は安くなります。
反対に、木が高い石垣の上に立っている、周囲に障害物が多いなどの場合は、作業難易度が高く、作業時間や人員が必要になるぶん、伐採費用も高くなるのです。
そのため、一概にいくらとは言えませんが、木の高さで分ければ、木1本あたりの伐採費用の相場は、概ね以下のとおりです。
- ~3メートル…3,000円~
- 3~5メートル…15,000円~
- 5メートル~…25,000円~
幹の太さや作業難易度、業者にもよりますが、高さ3メートル未満の木なら、最低3,000円で伐採してもらえます。
伐採以外にかかる費用と相場
業者に依頼する場合、伐採費用以外にも、主に以下の費用がかかります。
- 抜根費用
- 木の処分費用
ここでは、それぞれの内容と、費用の相場について説明していきましょう。
木の抜根費用と相場
伐採が、木を地面から10cm程度のところから切り倒す作業なのに対し、「抜根」は木を根っこから掘り起こして、引き抜く作業です。
抜根もしてもらう場合は別途、抜根費用がかかります。
抜根費用は、木の幹周りで決まります。
幹周りごとの抜根費用の相場は、以下のとおりです。
- ~30cm…6,000円~
- 31~50cm…15,000円~
- 51~80cm…25,000円~
- 81cm~…35,000円~
幹が太い木ほど、根を引き抜く作業に手間がかかるため、伐根費用も高くなります。
木の処分費用と相場
木の処分費用は、伐採した木を、業者に回収・処分してもらうのにかかる費用です。
処分費用は、伐採した場合の「幹」と、抜根した場合の「根」で、それぞれ異なります。
それぞれの処分費用の相場は、以下のとおりです。
【幹の処分費用(木の高さで算出)】
- ~3m…3,000円~
- 3~5m…8,000円~
- 5m~…12,000円~
【根の処分費用(幹周りで算出)】
- ~30cm…3,000円~
- 31~50cm…5,000円~
- 51~80cm…8,000円~
- 81cm~…10,000円~
伐採と抜根の両方をしてもらった場合、幹と根、両方の処分費用がかかります。
木の伐採費用を安く抑える方法
ここまで説明してきたとおり、木の伐採を業者に依頼した場合、様々な費用がかかります。
しかし、木の伐採費用を安く抑える方法もあります。
それは、複数の業者で相見積もりをとることです。
相見積もりをとれば、各業者の作業料金を、正式に依頼する前に教えてもらえます。
そのうえで、作業料金の安いところに依頼すれば、費用を抑えられます。
ただし、相見積もりをとるうえでは、必ず各業者の作業内容について、よく確認しておきましょう。
というのも、見積額が一番安いA社に依頼したら、実は作業内容に幹や根の処分が含まれておらず、処分費用も含めたら、B社の方が安かったというケースもあるからです。
まとめ
庭の木の伐採は、自力でする方法と、業者に依頼する方法があります。
自力でする場合、道具を揃える以外に費用はかかりませんが、危険を伴います。
そのため、一定の高さ(3m以上)と太さ(20cm以上)のある木を伐採する場合は、業者に依頼するようにしましょう。
業者を決める際は、相見積もりをとって、安いところを選ぶことで、費用をグッと抑えられます。
見積もり自体は無料でしてもらえるので、まずは業者を複数ピックアップするところから始めましょう。