「物を減らさなきゃと思っても捨てられない」「捨てろと言われると抵抗を感じてしまう」、このような人が無理やり持ち物を処分してしまうと、スッキリするどころか逆に片付けを後悔しかねません。「ただのものぐさ」「めんどくさがり」と思われがちですが、実は物を捨てられない人には思わぬ心理が隠れていて、本人ですら気がついていない可能性があります。
せっかく片付けるのなら、処分した品物に心残りしないよう、根本原因を突き止めて改善することから始めましょう。物が捨てられない人の心理や特徴と、後悔なく物を処分するコツを詳しく解説します。
目次
物が捨てられない人の心理と特徴!後悔なく片付けるコツ
物が捨てられない人は、持ち物に対して何かしらの価値観や思いを抱えているケースが多く、その心理状態が片付けにストップをかけてしまっています。一口に心理状態といっても、心が向いている方向は様々なので、まずは何が一番気になっているのかを探り、根本的な解決方法を探らなければなりません。
心にわだかまった心理状態が解決できれば、持ち物を処分しても後悔がほとんどなく片付けもスムーズに進められます。物が捨てられない人の心理や特徴、後悔なく片付けるコツを以下でご紹介しましょう。
もったいない精神が強すぎる
「壊れていないのにもったいない」「まだ綺麗なのにもったいない」など、強いもったいない精神を持っている人は、物を捨てられず溜め込んでしまい、片付けがうまくいきません。もったいない精神は、第三者の視点で見るなら物を大切にする心であり、使用するのであれば仕方がない心理とも言えます。
しかし、捨てられない人が口にする「もったいない」とは、捨てる行為に対する拒否を表しているだけで、持ち続けていても使用する予定はほぼ皆無です。溜め込んだ品物で部屋が圧迫されている状態こそ、「せっかくの空間が無駄に使用されていてもったいない」のですが、持ち物に対するもったいない精神が強すぎると手放せず、なかなか片付けられません。
売れると思うと捨てられない
比較的綺麗な物を溜め込んでいる場合、「いつか売る」「これは売れる」と言う心理状態から手放せず、結局片付けられなくなっているケースが考えられます。フリマアプリで個人取引をしたり、リサイクルショップに買い取ってもらったりなどして稼いだという話を聞けば、「綺麗な物なら高く売れるかも」と溜め込むのも無理はありません。
しかし、一向に行動を起こさないまま溜め込む一方では、品物も処分できずお金も手に入らないままです。すぐに行動を起こせば多少は持ち物を減らせますが、売却も引き取りも手間がかかるため後回しにされやすく、結局売れそうな品物を溜め込んだ状態が続いてしまいます。
いつか使うだろうと思っている
「いつか使うだろうから」と思い、ほとんど使用しない物を持ち続けてしまうのも、捨てられない人のよく見られるシーンです。例えば、お客様用の綺麗な食器やお泊まり用の寝具・冠婚葬祭向けの洋服などは、日常生活で使用するケースがほとんどなく、「いつか使うだろう」と思われる品々の代表とも言えます。
しかし、お客様が頻繁に来ないなら、専用の品物を使用する機会はほとんどなく、数年に一度袖を通すかどうかの特別な服も、複数枚所持する必要はありません。「いつか使うだろう」の精神は、文房具や雑貨類でも発揮されやすく、所持していても部屋が散らかっていて見つけられず、新たに購入して持ち物を増やすという負のループに陥る人もいます。
捨てることが悪だと思っている
持ち物を捨てることが悪いことだと考えがちな人も、処分に戸惑いなかなか片付けられません。この心理は、もったいない精神にも少し通じるところがあり、「まだ使えるのに捨てるのは物がかわいそう」「貰ったものなのに捨てるのは申し訳ない」など、複雑な罪悪感が見え隠れしています。
物を捨てる=悪いことという考え方は、幼少時のしつけで厳しく指導されたケースも多く、刷り込みに近い状態なのでなかなか抜け出せません。捨てた方が良いという自分と、捨てることへの罪悪感の板挟みになり、気持ちの整理がつかず片付けられなくなってしまうのです。
物への思い入れが強い
持ち物に対する思い入れが強い場合、その品物が新しくても古くても、状態を問わず手放すことに強い抵抗を感じます。例えば、新卒の初給料で購入した洋服やバッグ、誕生日プレゼントで貰った靴やアクセサリーなど、暖かな思い出と連動している物ほどなかなか手放せません。
思い入れの強さが薄れないまま手放すと、後からひどい後悔に襲われたり、処分を促した人を逆恨みする可能性もあります。物への思い入れが最大の原因だった場合は、気持ちの整理から初めて心を和らげ、手放しても大丈夫と思えるようになってから処分した方が賢明です。
物を捨てられない人の特徴
物を捨てられない人をよく観察すると、性格や言動・行動などに共通の特徴が見られます。必ずというわけではありませんが、物を捨てられない人の特徴に少しでも当てはまるようなら、その特徴を理解しつつ片付け作業を進めましょう。
特徴に合わせた片付け方をすれば、後悔する可能性を低くできるだけではなく、部屋も心も整理できて落ち着きやすいです。物を捨てられない人によく見られる特徴を、以下で詳しくご紹介します。
繊細かつ感受性が高い
繊細で感受性が高い人は、持ち物それぞれに何かしらの思い入れを持ちやすく、なかなか手放すことができません。繊細な心を持つ人は他人の心も気にしやすく、捨てたらどう思われるかが気になってしまい、つい物を溜め込んでしまいがちです。
感受性が強い人は、他人の意見や気持ちに強く共感してしまうため、「もったいないね」と言われたらそちらを優先します。つまり、繊細で感受性が高い人は、捨てる・捨てないの基準を他人に委ねている状態なので、自分の意見をはっきりと持たない限り物を捨てられません。
不安になりやすく、ネガティブ思考
情緒不安定で不安になりやすく、ネガティブ思考に陥りがちな人も、物を溜め込み処分できない傾向が見られます。わかりやすく例えるなら、片付け後のスッキリした生活にワクワク感を感じるよりも、物を捨てた後に困る可能性や後悔した姿を想像し、そちらを優先しがちになる状態です。
つまり、片付けで得られるポジティブな未来図より、物を捨てたことで起こるかもしれないネガティブな可能性に心をとらわれるため、積極的に片付ける気になれません。雑多な部屋を見て、「片付けた方が良い」と考えるところまではできますが、すぐにネガティブな想像をして不安になり、結局持ち物の処分を先延ばしにしてしまいます。
買ったら満足してしまい、整理整頓が苦手
物を買った段階で満足感を得てしまい、増えた持ち物に興味がわかず整理整頓が苦手な人も、なかなか持ち物を捨てられません。このタイプに当てはまる人は、目的の品物を手に入れたり衝動買いすることでストレス発散する傾向が見られ、増える一方の持ち物は乱雑に置かれたままです。
購入した物に囲まれた生活に満足感を覚え、手放すこともしないので部屋には常に物が溢れています。購入する行為だけでストレス発散しているのではなく、購入と持っている事実がワンセットになっているため、本人が決断しない限りは片付けも持ち物の処分も進みません。
優柔不断で人の意見に流されやすい
優柔不断な性格で、他人の意見を聞くとつい流されてしまう人の部屋も、持ち物が処分されず散乱している状態です。優柔不断な性格の場合、たとえ自分の意見があったとしても、他人から強く意見を押し付けられると無視できないため、生活全般において判断を他人基準にしてしまいます。
例えば、優柔不断な人が「この洋服は捨てよう」と思っていたとき、「それ高いやつでしょ、捨てない方がいいよ」と強く言われると、そちらの意見を優先して捨てるのをやめる、という感じです。同様に、人の意見に流されやすい例として、「買った方がいいよ」と言われて品物を購入する、「後でやればいいよ」と言われて片付けを後回しにする、といったケースも見られます。
安定志向で、変化を好まない
安定志向で現在の状態に不満がなく、積極的な変化を好まない人も物を捨てられず片付けられません。この場合の安定とは、自分が落ち着ける環境でなんの過不足もない状態を意味します。つまり、現在物に囲まれてなんの不自由も感じないならば、それが安定した状態なので変化を受け入れにくく、片付けや持ち物の処分も不必要なのです。
どのような状態が安定するのかは人それぞれなので、周囲も相手に強く意見が言えません。たとえ「片付けた方がいい」と伝えても、「今の状態がいい」と言われればそれまでなので、本人が片付けようと思わない限り持ち物は捨てられず、部屋も散らかったままです。
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物をどんどん捨てるメリット
自分の持ち物を捨てるのは、ある程度の思い切りや勢いが必要ですが、捨てることで得られるメリットも多く、そのどれもが魅力に溢れています。持ち物を捨てると考えたとき、後ろめたさやもったいなさを感じても、メリットと比較して思い切って行動すれば、部屋も気持ちもスッキリして後悔しません。
持ち物を捨てるメリットを確認し、よく吟味して片付けない場合の未来と比較してみましょう。持ち物をどんどん捨てるメリットについて、以下で詳しく解説します。
物の価値を見直せる
持ち物を積極的に処分すると、改めて持ち物の価値を見直せて、今後の買い物で不要品を買わない見極めの基準を持つことが可能です。例えば、着ない洋服を思い切って処分しようと分別したとき、着心地や着た頻度・好みのデザインなどで仕分けるとします。
手元に残す洋服は、自分の好みやスタイルに合っているということなので、それを基準にすれば勢いでいらない服を購入したり、他人に押し付けられた服を無理やり買うなどの心配がありません。また、手元に残した品物は必要だと判断されたものばかりなので、不必要な物がはっきりして余計な物の購入を防げるのも嬉しいメリットです。
掃除が楽になる
いらない物をどんどん捨てて持ち物が少なくなると、掃除が短時間で済み楽になります。物が溢れている室内は、ゴミを集めたり掃除機をかけたりといった行動が取りにくく、日常的な掃除すら行うのが一苦労です。
細々した物に積もったホコリは、場合によっては手作業で拭きとらなければならず、時間がかかって途中で投げ出すケースも珍しくありません。持ち物を捨てて部屋がスッキリすれば、ゴミも集めやすく掃除機もかけやすいため、手間をかけることなく短時間で掃除が済ませられます。
時間を有効活用できる
時間を有効活用できるのも、物を積極的に捨てるメリットに挙げられます。部屋を散らかしたまま生活していると、洋服や勉強道具・化粧品・仕事の書類など、必要な物を探すのにも時間がかかり、時計とにらめっこしながら発掘作業しなければなりません。
物が少なく整理整頓された部屋なら、どこに何が置いてあるのか一目瞭然なので、身支度も探し物も短時間で済み、余った時間をゆっくり過ごすことができます。特に女性の場合、化粧品やアクセサリー・カバン・靴など、身支度で揃えなければならない品物も多いので、不要な物を思い切って処分し、過ごしやすい部屋づくりをするのがおすすめです。
自己肯定感が上がる
多すぎる持ち物を吟味し思い切って処分すると、心に達成感や自信が生まれ、自己肯定感が上がります。自己肯定感とは、自分自身に好感を持つ心のことで、自分の言動・行動を前向きに受け止めて信頼する気持ちの現れです。
物を捨てる作業は、自分自身の気持ちと向き合いつつ、いる・いらないを判断する行為の連続なので、片付けたという事実が達成感を生んで自己肯定感に繋がり、ちょっとやそっとでは自信も揺らぎません。自己肯定感が上がれば、自分の気持ちや決断にも自信が持てるため、他人の意見に左右されたり押し切られたりといった、優柔不断さも軽減されます。
部屋を広く使えるようになる
部屋が広く使えるようになるのは、持ち物を処分する上で見逃せないメリットの一つです。何も置いていない広めの空間があれば、買い物袋を一時的に置くのにも苦労せず、趣味の道具を広げて確認しても邪魔になりません。
空気の通りも見た目も良くなるので、突然お客様が来ることになっても、慌てずに準備して気持ちよく迎え入れられます。空間の広さが心の余裕にも繋がるので、積極的に持ち物を処分して居住空間を広くし、気持ちよく過ごせる部屋へ整えましょう。
物が捨てられない人のための片付けのコツ
持ち物が捨てられない人の中には、「アドバイス通りにやってみたのにできない」「思ったように断捨離が進まない」など、様々な理由で悩むケースも見られます。その背景には、心理的な抵抗感や手順の悪さといった要因が隠れていますが、具体的なコツがわからなければ上手に断捨離できません。
思い切った片付けをする時は、心理面と物理面の両方のコツを掴み、流れに乗って作業することが大切です。持ち物を捨てられない人が、押さえておくべき片付けのコツを以下でご紹介しますので、実際に片付ける時の参考にしてみてください。
捨てた後の後悔を恐れない
持ち物を捨てるときは、捨てた後に後悔する恐れを考えず、思い切った判断でいる・いらないの仕分けをしましょう。捨てた後に後悔するのは、持ち物をいる・いらないで仕分けするときに、ちょっと無理をして自分に言い聞かせながら捨ててしまうからです。
本当にいらない物は、さほど悩まずにいらない方へ仕分けできますし、逆に後悔しそうな物は、1分以上悩んでも判断が付きません。捨てた後の後悔を恐れないためにも、悩む時間を「10秒」「20秒」とあらかじめ設定しておき、制限時間内に判断がつかないものは残すようにすれば、後悔なく持ち物を処分できます。
無理に捨てず「保留」という選択肢を持つ
どうしても捨てる判断ができない場合は、「保留」という選択肢を加えて残すようにしましょう。捨てる・捨てないの2択だけだと、悩んでいる物も強制的に捨ててしまう可能性があり、後から「捨てなければよかった」と思っても取り返しがつきません。
保留の選択肢があれば、無理にどちらかを選択しなくて済むので、気持ちが軽くなり片付けが進みます。保留ばかり増えてしまうのは問題ですが、買い直しができない品物や思い出の品々などの処分で悩む場合は、保留箱を作って決断を先送りしてください。
トランクルームに一時保管する
どうしても捨てられない物や保留する物が多い場合は、トランクルームで一時保管するのも良い方法です。トランクルームとは、建物内や屋外に設置された物置小屋のようなもので、自宅に収まりきれない荷物や、普段使用しない品物を一時的に保管できます。
広さは様々ですが、最低でも1畳分ほどの広さがあるので、小型家電やアウトドア用品・趣味のスポーツグッズなどの保管も可能です。ただし、屋外のトランクルームは空調設備がなく、ホコリや湿気の被害を受ける可能性があるので、本や洋服・革製の品物などを保管する時には注意しましょう。
捨てられない人必見!一気に片付けるコツ
持ち物を捨てられない・仕分けできない人の場合、片付けの効果を速攻で実感できない点も、やる気が持続しない理由の1つに挙げられます。そんな人におすすめなのが、捨てる以外の選択肢を増やしたり、収納場所を工夫したりといったコツです。
対処法さえ分かっていれば、捨てることが苦手な人でも室内を一気に片付けられます。捨てられない人でも一気に部屋を片付けられる、具体的なコツを詳しく解説します。
必要のないゴミから処分をする
持ち物を捨てることに抵抗がある人は、明らかに必要のないゴミを処分することから片付けを始めてください。例えば、お菓子の空袋や空き箱、使い終わった化粧水のボトル・ダイレクトメールなどは、明らかにゴミで今後も不要な物です。
必要ないゴミを処分するだけでも、空間が広がって見た目が変わり、片付けの勢いをつけてくれます。捨てる・捨てないの選別の練習にもなるので、まずは確実に必要ないゴミの処分で練習し、慣れてから本格的なゴミの選別に移行してください。
フリマやオークションサイトに出品する
明らかに必要ないが捨てるのがもったいないと感じているケースでは、フリマやオークションサイトへの出品を検討する人もいます。フリマやオークションサイトで取引すれば、持ち物がゴミにならず誰かの手に渡るので、捨てる抵抗感がなくなり手放すのも苦になりません。
ただし、フリマやオークションサイトには規則があり、各サイトで禁止されている品物の出品は不可能です。取引も個人同士のやりとりになるので、注意事項やリスクをよく理解してから出品しましょう。
1年以上使っていなければ処分
捨てる・捨てないの基準に「1年以上使っていない」という項目を足し、当てはまる持ち物を捨てる方法も効果的です。1年以上使った記憶がない物は、今後も使わないケースがほとんどで、持ち続けていても意味がありません。
例を挙げると、1年以上着ていない普段服や保管したままの日用品・家電などが該当し、これらを処分するだけでも室内がスッキリします。特に、調味料類や洗剤・コスメ類は、消費(賞味)期限をすぎると中身が劣化している可能性があるので、1年以上使っていなければ処分が適切です。
見えない場所に収納する
持ち物のうち、捨てる判断はできないけど使用する機会はなさそう、という品物がある人は、見えない場所への収納を試してみましょう。普段使用しないのに捨てられないということは、何かしらのこだわりをその品物に持っているという証拠です。
納戸の奥や引き出しの隅など、普段目にしづらい場所へ収納すれば、こだわりも薄れて意識しなくなり、再び目にしたとき処分しやすくなります。しっかり隠れているほど意識が離れるので、どうしても捨てられないものを袋に小さくまとめ、滅多に使わない場所へ隠すように収納しましょう。
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まとめ
持ち物が捨てられず片付けが進まない人は、もったいないと感じたり持ち物へのこだわりがあったりなど、様々な要因で捨てられなくなっている可能性があります。
しかし、持ち物が減らなければ部屋の片付けもうまく進まないので、自分に合った方法で持ち物を手放すことが大切です。
例えば、どうしてもゴミとして捨てるのが嫌ならフリマやオークションに出品し、誰かに譲ってしまうのも立派な処分と言えます。片付けが進められれば自己肯定感も上がるので、前向きな気持ちを保ちやすいです。処分品が多くて一人では難しい場合は、片付け専門業者へ依頼するなどの選択肢も入れ、一気に片付けてスッキリした部屋を手に入れましょう。