梅雨の時期は湿度が高く、洗濯が乾きにくかったり、外出しにくかったり、気持ちが滅入りますよね。
しかし実は、梅雨こそ、掃除のベストシーズン、つまり1年の中で最も掃除に適している時期なのです。
この絶好の機会を逃す手はありません。
そこでこの記事では、なぜ梅雨が掃除のベストシーズンなのか、また梅雨に適した掃除方法を「コバエ」「カビ」「油汚れ」の3つのポイントに絞ってご紹介します。
目次
梅雨が掃除のベストシーズンな4つの理由
梅雨が掃除のベストシーズンである理由は4つあります。
- 大掃除から半年経過している
- 湿度が高くホコリが舞いにくい
- コバエやカビの大量発生を食い止められる
- 油汚れを取りやすい
ひとつずつ解説していきましょう。
大掃除から半年経過している
梅雨の時期といえば、年末の大掃除からちょうど半年経過した頃です。
家中を徹底的に掃除してから半年経った梅雨の頃には、室内に汚れがこびりつき始める時期に当たります。
このタイミングでプチ大掃除程度の掃除をしておけば、次の年末まで、快適に過ごすことが可能です。
湿度が高くホコリが舞いにくい
梅雨特有の湿気は、掃除する上で優秀なサポーターと言えます。
家中に溜まった湿気は、ホコリやカビの胞子を舞い上がりにくくします。
健康リスクにもなるホコリやカビの胞子を吸い込む危険が少なく、空気中に舞いにくいので、根こそぎ取り除く絶好のチャンスです。
コバエやカビの大量発生を食い止められる
コバエやカビは、湿度の高い梅雨の時期にじわじわ増えていき、梅雨が終わる頃に目に見えて大量に現れます。
そのため梅雨の早い段階で室内の清掃を済ませておけば、コバエやカビの大量発生に悩まされることなく、1年を快適に過ごすことが可能です。
油汚れを取りやすい
梅雨は湿気だけでなく室温も高いので、寒い時期に比べて油汚れが溶けやすくなっています。
強い力をかけなくても落とせるので、油汚れに他のゴミや汚れが付着して頑固な黒ずみになる前に、取り除いておきましょう。
梅雨の掃除!コバエ対策の掃除法
コバエ対策では、家の中に「入れない」と「増やさない」ことが大切です。
コバエを室内に入れないための対策
コバエは空いている玄関や窓の隙間、網戸の目から室内に入り込みます。
コバエが室内に入るのを防ぐために、掃除を始める前にコバエの進入経路がないか確認しましょう。
- 網戸の点検
- 住宅の隙間を塞ぐ
網戸の目地は使用に伴って徐々に広がっていきます。
目地がよれたり、穴になっている箇所があれば、網戸の補修用品を購入して修理したり、網戸自体を張り替えることを検討してください。
玄関や窓の開けっ放しも、コバエが室内に入り込む原因になるので、開けたらすぐ閉めることを心がけましょう。
また経年劣化で玄関や窓、壁の継ぎ目といった部分に隙間が生じることがあります。
隙間を埋めるためのグッズは、ホームセンターやインターネットで購入可能です。
小規模な隙間であればDIYで補修するのも、ひとつの方法でしょう。
コバエを増やさない対策
コバエは水回りを中心に繁殖します。
特にキッチンの排水口は水分と食べ物があるため、コバエにとって格好の繁殖場所です。
コバエの繁殖を防ぐために、排水口や生ごみを入れる三角コーナーの掃除は欠かせません。
排水口の掃除方法
- 熱湯を排水口に流す
- パイプ用の洗剤で掃除する
排水口の内部に卵が産み付けられている場合は、熱湯を排水口に流すことで卵の駆除ができます。
また粘り気があり、排水管の中にこびりついた汚れを落とせるパイプ用の洗剤を使って、排水管内部を掃除するのも有効です。
生ごみを毎日捨てる
生ごみから発生する臭いは、遠くのコバエも呼び寄せる原因の一つです。
生ごみは毎日捨て、三角コーナーの隙間に溜まったゴミもキッチン用の洗剤ですみずみまで掃除しましょう。
古くなった歯ブラシなどを活用して、梅雨の時期は特に、生ごみをキッチンに残さないように掃除してください。
梅雨の掃除!カビ対策の掃除法
梅雨の時期のカビ掃除は、3ステップで行いましょう。
- カビが発生していないか「確認」
- カビが繁殖しないように「換気」「拭き掃除」
- カビが発生していたら「徹底したカビ取り掃除」
1.カビが発生していないか「確認」
カビが発生しやすい箇所には、次のようなものがあります。
- 水回り
- エアコン
- 窓ガラスのゴムパッキン、カーテン、壁
- 電化製品や家具の裏側
- 靴箱や押し入れ、日頃使わない部屋
- 布団・衣類
水回りは、使用頻度にかかわらずカビが発生しやすい箇所のため、念入りに確認します。
また日頃使わない部屋や押し入れ、家電や家具で塞がれている壁、結露が溜まる窓ガラスのゴムパッキン、カーテン、季節外れでしまっていた衣類といった箇所も、見落としがちですがカビが発生しやすい箇所です。
一度カビが繁殖すると、どんな素材にも深く根を下ろします。
掃除の専門業者の協力なしにカビを完全に除去するのは簡単ではありません。
初期の段階であれば、カビを駆除できる可能性もあります。
見落としがないように注意しながら、家中のカビの状況をチェックしましょう。
2.カビが繁殖しないように「換気」「拭き掃除」
カビが繁殖していない場合は、しっかり換気して風を通し、乾拭きで拭き掃除しましょう。
拭き掃除するのは、目に見えないカビの胞子が付着していた場合の対策です。
水分を含ませると、カビが繁殖する原因を作ることになってしまうので、水拭きは避けましょう。
必ず乾いたタオルやドライタイプのお掃除用シートを使って、拭き掃除してください。
3.カビが発生していたら「徹底したカビ取り掃除」
すでにカビが発生しているのを見つけたら、急いでカビを取り除く掃除を行いましょう。
カビは短時間のうちにどんどん繁殖するため、発見したらすぐ掃除するのがポイントです。
カビが発生している場所別に、掃除方法をそれぞれ紹介します。
- 水回り
- カーテン
- 布団
- 靴箱やクローゼット、押入れ、室内
- 窓のゴムパッキン
- エアコン
水回り
水回りのカビには、塩素系のカビ取り洗剤やキッチンの塩素系漂白剤を使います。
カビが発生した部分に洗剤をふりかけ、5分程度放置したあとスポンジや古くなった歯ブラシでこすり落としてください。
カーテン・衣類
カビが生えたカーテンや衣類は、洗濯機の内部にカビが大量発生する原因になるため、そのまま洗濯機に入れてはいけません。
洗濯可能な製品で塩素系漂白剤の使用に耐えられる素材であるかどうかも確認し、カビを取り除いてから洗濯機にいれましょう。
カビが生えたカーテンや衣類は、次の手順で洗濯します。
カビの範囲が狭い場合
- 乾いたタオルをカビが生えている面に乗せる
- カビが生えている反対側から古い歯ブラシなどで軽く叩く
- 乾いたタオルにカビを移す
- カビがとれたら中性洗剤でカビの部分を洗う
- きれいなタオルで洗った部分の水分を拭き取る
カビの範囲が広い場合
- 大きめの洗面器に40〜50度のお湯を張る
- カビが発生した部分に塩素系漂白剤をかける
- お湯につけ置きする
- 古い歯ブラシなどでカビを取り除く
- 洗濯機で洗う
布団
布団にカビが生えた場合は、自分で取り除くのは容易ではありません。
布団の内部までカビが広がっている可能性があります。
カビだけでなくダニも一緒に駆除する意味でも、カビ取りを専門に行うクリーニング業者に依頼するか、新しいものを買い替えましょう。
靴箱やクローゼット、押入れ、室内の壁
靴箱やクローゼット、押し入れといった収納や、室内の壁にカビが生えたら、消毒用エタノールかクエン酸スプレーを吹きかけて、古い歯ブラシなどでカビを取り除きましょう。
それでも落ちない場合は、キッチン用の塩素系漂白剤をかけて再度掃除します。
ただし素材によっては洗剤で傷んだり、変色したりする可能性があります。
目立たない場所で試してからカビ掃除を始めるのがおすすめです。
窓のゴムパッキン
窓のゴムパッキンのカビは、根から駆除するのは困難です。
カビが発生するたびに掃除が必要ですが、次の方法で対処しましょう。
- ゴムパッキン用のカビ取り剤を塗布する
- キッチンペーパーを乗せてラップする
- 半日ほど放置
- カビを取り除く
エアコン
フィルターの部分であれば自分で掃除することができます。
- エアコンの電源を切る
- フィルターを取り外す
- 中性洗剤で洗う
- よく乾かしてからフィルターを取り付ける
この時、洗ったフィルターを完全に乾かしてから取り付けるのが大切です。
水分を含んだままでは、カビが大繁殖する原因になりますからご注意ください。
エアコンの内部のカビは、エアコン掃除の専門業者に依頼しなければなりません。
梅雨の掃除!油汚れの掃除方法
キッチンの床や換気扇は、油汚れが付着しやすい箇所です。
日々の家事の合間に拭き掃除していても、油汚れがこびりつきます。
油汚れには、キッチン用の洗剤(中性洗剤)や重曹スプレーが効果的です。
油汚れが付着している部分に吹きかけて、古い歯ブラシやスポンジでこすり落とし、水拭きでしっかり拭き取りましょう。
最後の仕上げで乾拭きすれば、汚れが再度付着するのを防ぐことができます。
まとめ
梅雨は湿気が強く、気温も高くなり始めるので不快指数が高まります。
しかし梅雨の気候を活用して掃除すれば、大掃除の負担を軽減する効果も期待でき、大掃除までの半年間を健康的かつ快適に過ごすことも可能です。
ただ、忙しい毎日の中で自分で全ての掃除を行うのは難しいこともあるでしょう。
手が届きにくい箇所や、見落としがちな場所も発生します。
そんな時は、ハウスクリーニングを活用して、一気に掃除するのもおすすめです。
家を清潔に保つことは、家族の健康を守るためにも重要です。
雨でおうち時間が増えるからこそ、室内で快適な暮らしを維持しましょう。