「いつの間にか自宅が汚部屋になってしまった!」
「離れて暮らす家族の家がゴミ屋敷になっていた!」
そんな経験をした人がいるかもしれません。
ゴミ屋敷状態にまでなってしまうと自分で片付けることは難しく、業者に回収作業を依頼することも選択肢に入ります。
業者に回収作業を依頼する場合、どのように依頼するのか、どのくらい費用がかかるのかなど不安に思うポイントも多いのではないでしょうか。
申し込みの流れや費用の目安、費用を安く抑える方法、業者を利用するメリット・デメリットについてご紹介します。
申し込みまで・片付け当日の流れは?
まず最初に、ゴミ屋敷の片付けやゴミの回収を業者に依頼する際の流れについて見ていきましょう。
専門業者の選定
まずは専門業者の選定です。
公式ホームページ等を見て、業者にコンタクトを取るケースが多いでしょう。
電話やメールでの申し込みが一般的ですが、業者によって申し込み方法が異なります。
依頼したい業者の申し込み方法を確認しておきましょう。
関連記事:ゴミ回収業者の料金はどれくらい?サービス内容や依頼するメリットについても解説
電話かオンラインで申し込む
まずは、インターネットで業者を検索しましょう。
良さそうなところを見つけたら、電話やホームページから問い合わせます。
見積もり
実際に作業を行う担当者が自宅を訪問して見積もりをします。
現地見積もりは一般的に無料で、現場の部屋で状況を確認します。
料金は回収するゴミや不用品の量によって変わるため、この作業が必要となります。
このとき、作業について要望があれば話しておきましょう。
要望などを反映した上で見積書が作成されます。
現地見積もりをしない業者は要注意です。
あとから「思ったよりゴミが多かった」などと言い、法外な追加料金を請求されてしまうケースが多発しているからです。
見積もりを出してもらう際の注意点
見積もりに関しては専門業者によって様式が異なります。
例えば、見積もりで出した費用が決め打ちの業者もいれば、当日の状況次第で見積もりから費用を上乗せして請求してくる業者もいます。
また、電話等で話を聞くだけで見積もりを出す業者もいれば、現地の状況を見た上で見積もりを出す業者もいます。
そのため、見積もりで出された費用が最終費用なのかは必ず確認しておきましょう。
ゴミ屋敷を見ての見積もりが大切な理由
面倒に思うかもしれませんが、必ず一度業者に来てもらってゴミ屋敷を見てもらいましょう。
現地を見ない見積もりは、計画が狂いやすいからです。
実際に現地を見てもらうことで、必要なスタッフの人員、車両台数等を正確に把握できます。
見積もり費用からのぶれはお互いに避けたいものです。
現地を見ないで出された見積もりは、実際の請求費用と大きく変わりかねません。
契約
見積もり書を確認し、内容に納得がいけば契約することになります。
見積もりの際か、別の日に調整の上、正式にサービスの契約をしましょう。
納得できない場合は断ることになります。
依頼・契約の注意点
見積もりの内容に不満がなければ依頼・正式契約となります。
ここでポイントとなるのが、契約書や領収書を出してくれるのかです。
費用の概算を把握するという点はもちろんですが、領収書や契約書を出してくれる業者であれば安全だと考えてよいでしょう。
領収書や契約書を出せない業者にゴミ屋敷の片付けを依頼すると、後でトラブルに発展するリスクが高まります。
後から片付け費用を多く請求されたり、家が破損していたり、大切なものまで撤去されていたりといったトラブルが起きることもあります。
「そんなはずではなかった」と後で主張する際の根拠となるのが領収書や見積もりになります。
そのため、領収書や見積書、契約書を出してくれる業者にゴミ屋敷の片付けを依頼しましょう。
作業当日
当日の作業です。
見積り書の内容に従って片付け作業を行います。
専門業者であればノウハウもありますので、基本的にはスムーズに進むことでしょう。
作業当日は立ち会いが望ましいですが、難しい場合でも、作業の様子を撮影し、写真で作業結果を報告してもらえます。
また、立ち会う必要に関しては専門業者次第です。
一応経過を確認するために立ち会ってもらいたいとする専門業者もいれば、立ち会い不要の専門業者もいます。
立ち会うにせよ、片付けを手伝うのではなくあくまでも指示を出したり、あるいは捨ててよいものなのかを確認するのであって、実際に作業を強いられることはありません。
作業完了
片付け作業が完了したら、ゴミや不用品を回収して終了です。
立ち会いをした場合は、出来上がりを確認します。
立ち会えなかった場合は、郵送やメールなどによって作業完了報告書を送ってもらえます。
費用の支払い
ゴミ屋敷の片付け費用の支払いのタイミングは、専門業者によって異なります。
作業後に費用を支払うことになる専門業者もいれば、作業前に費用の支払いを済ませなければならない業者もいます。
いずれも作業内容に差は出ないはずですが、作業前に費用を支払っても、作業当日に本当に作業をしてくれるのかという不安が生じるかもしれません。
心配性な方は作業後に費用を支払うシステムの専門業者が良いでしょう。
もちろん普通の専門業者であればどちらでも関係ないのですが、実際に費用を支払ったものの、作業当日に姿を見せなかったり、所定の人数をそろえてこない悪徳業者も時にはいます。
費用の支払い法は必ず確認しておく
費用支払いのタイミングだけではなく、支払い方法も必ず確認しておきましょう。
作業当日に現金で費用を支払う仕組みの業者もいれば、後日銀行振り込みで支払える業者もいます。
また、クレジットカード等のキャッシュレス決済に対応している業者もいます。
そのため、費用の支払い方法は多々ありますので、必ず事前に確認しておきましょう。
関連記事:汚部屋掃除は便利屋と専門業者、どちらに依頼するのがおすすめ?
ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼するメリットとは?
ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼すると、費用がかかってしまいます。
そのため、業者に依頼することのメリットとデメリットを知っておきましょう。
メリット
ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼するメリットは以下の点が挙げられます。
短時間で片付けできる
ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼する最大のメリットは、なんといっても短い時間で片付けできる点でしょう。
業者は掃除のプロです。
豊富な経験から、大量のゴミを効率的に片付けることができます。
労力がかからない
依頼者が立ち会うことはあっても、本人が掃除作業自体を行うことはありません。
そのため、高齢者など体力がない人や、仕事が忙しく時間がない人でも家をきれいにすることができます。
片付けの技術・ノウハウがある
ゴミ屋敷の清掃には、素人では難しいハウスクリーニングや消臭対策が必要です。
水周りの清掃まで行ってくれる業者もあり、想像以上にきれいにしてもらえるでしょう。
ゴミや不用品を回収してもらえる
ゴミ屋敷からは大量のゴミや不用品が出ますが、これらを自分で処分するには大変な手間や労力が必要です。
しかし、専門業者ならゴミや不用品を回収してもらえるので、自分で仕分けや処分をする必要がありません。
さらに、回収したゴミや不用品を適切に処分してもらえるので安心です。
確実性がある
専門業者に依頼した場合、「確実に」ゴミ屋敷を片付けてくれます。
もしもですが、自らで行った場合、途中であきらめてしまったり、あるいは途方に暮れて掃除のモチベーションが低下してしまう可能性もあります。
その場合、当然ゴミ屋敷はそのまま残ってしまいます。
自らの手でゴミ屋敷を掃除する場合、最後までやり抜く確固とした意思をキープしなければなりません。
一方、専門業者であれば必ず最後まで綺麗にしてくれますので、途中で放置されることは有り得ません。
家屋を保全する
ゴミ屋敷の片付けは大変な作業です。
そのため、状況によっては家屋を傷つけてしまいかねません。
例えば無理に掃除をしたことで壁まで剥がしてしまったり、ゴミを拾おうと思ったら床に付着してしまっていて、床を傷つけたりといったことも考えられます。
しかし専門業者であれば慎重に片付けを行いますので、家屋が傷つくことはありません。
ただ綺麗に片付けてくれるだけではなく「その後に住むために」綺麗に片付けてくれます。
都合の良い時に作業を依頼できる
専門業者側にもスケジュールの都合がありますが、基本的には好きな時に作業を依頼できます。
土日だけではなく平日に片付け作業を行う業者もありますので、ゴミ屋敷の片付けを依頼するためにわざわざ仕事を休む必要はありません。
関連記事:汚部屋のハウスクリーニング、まるごと任せられる業者選びのポイント
デメリット
ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼するデメリットは、ゴミや不用品の量によっては料金が高額になってしまうことです。
部屋が少なくゴミの量が少なければ、作業時間も短くて済み、スタッフの人数も少なくて済むため、費用はあまりかからないでしょう。
しかし、一戸建てなど家が大きく部屋もたくさんある場合は、ゴミの量も膨大になります。
すると、清掃作業には時間も人も必要になるため、どうしても費用が高くなってしまいます。
ゴミ屋敷清掃の費用相場は?
ゴミ屋敷の清掃費用を決めるポイントは1つではありません。
どのような点から金額を設定しているのでしょうか。
清掃費用を決める5つのポイントを説明します。
部屋数
ゴミ屋敷の片付け費用を決めるポイントとして、部屋数が挙げられます。
部屋数が多く、間取りの広い家であればあるほどゴミの量が多くなる傾向があります。
ワンルームに比べ、複数の間取りのある家は作業時間がかかり、スタッフの人数も必要になることから、片付け費用が高くなるでしょう。
下の表は、1つの目安として見てください。
間取り | 費用 |
1K・1R | 9万円〜15万円 |
1DK | 17万円〜25万円 |
1LDK・2DK | 26万円〜38万円 |
2LDK・3DK | 36万円〜55万円 |
3LDK・4DK | 45万円〜70万円 |
4LDK・5DK | 55万円〜85万円 |
ゴミの量
家にあるゴミの量も、片付け費用を決める際の大きなポイントとなります。
ゴミ屋敷の片付け費用を決める目安に「物量」があります。
これは、ゴミの体積によって料金を算出する方法です。
たとえば、奥行きと幅がそれぞれ5mと3mの部屋があるとしましょう。
そこに1mの高さのゴミが積まれていた場合、ゴミの体積は
5m×3m×1m=15立方メートルになります。
ゴミ屋敷の清掃料金は1立方メートルにつき1〜2万円が相場です。
そのため、ゴミの体積が15立方メートルある部屋を清掃する料金は約15〜30万円という計算になります。
さらに、もし部屋が2mの高さのゴミで埋まっているとすると、5m×3m×2m=30立方メートルとなるので、清掃料金の相場は30〜60万円になります。
人件費・車両費
ゴミ屋敷の片付けの際、ゴミの量に応じてスタッフの人数や、ゴミを回収するトラックの台数を決めます。
スタッフの人数が多ければ、短時間で効率的に片付けを終えることができます。
しかし、人件費も多くかかるため、片付け費用は高くなります。
車両費は、使うトラックの台数に加え、軽トラや2トントラックといったトラックの種類、また自社のトラックかレンタカーかによっても費用が変わってきます。
オプション料金
業者の中には、通常の片付け以外にオプションサービスを用意しているところもあります。
たとえば、消臭やオゾン除菌、水回りの清掃や収納整理、害虫駆除など、内容はさまざまです。
これらのサービスは、通常の作業とは別料金なので、オプションを追加するごとに費用が高くなります。
その他の条件
片付けたい家がマンションである場合、一戸建てとは片付け費用が異なります。
また、清掃する部屋が何階かによっても費用が異なるので注意しましょう。
マンションを清掃する場合、業者は他の住民への配慮から、できるだけエレベーターを使わずゴミの運搬を行います。
その結果、上層階ほど作業量が多くなるため、清掃する階数に応じて金額が変わります。
また、マンションによってはトラックを近くに停められないケースがあり、このような場合も料金は高めになります。
なぜ業者によって片付け費用が異なるのか
ゴミ屋敷の片付けは業者によって費用が異なります。
自社ですべて行えるのか、あるいは他社を依頼するのかといった違いによります。
例えばスタッフ、トラックを全て自社で用意できる専門業者であれば、他社に依頼する必要はありません。
しかしスタッフが足りていなければ人材派遣会社等に要請して、当日のスタッフを確保しなければなりません。
車両が足りなければ車両を借りる、あるいは他社に依頼するので、やはり費用が高くつきます。
そのため、ゴミ屋敷の片付け費用を安く済ませたい場合、スタッフや保有する車両までチェックすることも大切です。
業者を賢く利用するには?
片付け業者に依頼する際、賢く利用する4つのポイントを見ていきましょう。
できるだけ自分で片付けておく
全てを業者に任せるのではなく、事前にできるだけ自分で片付けておきましょう。
たとえば、紙くずや雑誌のような片付けやすいものや、空き缶やペットボトルなど軽いゴミは、自分でまとめておきます。
業者に任せるのは比較的大きなゴミや重いもののみにすれば、費用を抑えられます。
また、可能であれば、自治体の粗大ごみ処分に出せるものを出しておくのもよいでしょう。
処分費用を大幅に抑えることが可能です。
複数の業者に相見積もりを取る
ゴミ屋敷の片付け費用は、業者によって違います。
また、オプションサービスの内容も異なるので、複数の業者から相見積もりを取り、サービス内容や料金を比較検討しましょう。
初めてゴミ屋敷の片付けを依頼する場合、費用の相場はよく分からないという方が多いのではないでしょうか。
日常的に利用するサービスではありませんし、費用を目にする機会もありません。
そのため、一社だけに見積もりを依頼した場合、提示された費用が安いのか高いのかや適正なのかが分かりません。
その点複数の業者に見積もりを依頼することで、ゴミ屋敷の片付け費用の相場も把握できます。
近隣の業者を選ぶ
遠方から出張してくれる業者もありますが、そのような場合、出張費やトラックのガソリン代が加算されることがあります。
ましてや「もう一台トラックが必要になった」ともなれば、より多額の費用を請求されることにもなりかねません。
そのため、できるだけ片付けたい家の近くにある業者に依頼するのがおすすめです。
片付け作業にかかる費用以外の出費を可能な限り抑えることが、片付け費用を安く抑えることにつながります。
女性スタッフは在籍しているのか
専門業者のスタッフに女性はいるのかも確認しておきましょう。
男性ばかりが自宅に入ってくることに抵抗感を抱く女性もいるのではないでしょうか。
その点女性スタッフもいる専門業者であれば、女性でも安心して依頼できるのではないでしょうか。
関連記事:汚部屋の片付け業者、女性スタッフに対応して欲しい・・・リクエストは可能?
買い取りが可能かどうか
片付け業者の中には、まだ使えるものを買い取ってくれるところがあります。
使っていないものがたくさん山積みになっているようであれば、査定してもらいましょう。
搬出するゴミの中には、新品なものや価値があるため買い取り可能なものが含まれる場合があります。
買い取り可能なものがたくさんあれば、結果的にそれだけ片付け費用を安く抑えられることになります。
まとめ
ゴミ屋敷の片付け費用は一般的には部屋数、ゴミの量、人件費や車両費、そしてオプションによって構成されています。
また、マンションと一戸建てでもそれぞれ事情が異なりますので、まずは見積もりを取ることが大切です。
また、一社だけではなく、複数の業者からの相見積もりを取ることで、ゴミ屋敷片付けの相場を知ることもできます。
業者も多々あります。
自宅に上げて作業してもらうからこそ、信頼できる業者に依頼しましょう。