「自宅や実家のゴミ屋敷を何とかしたいけれど、相談先が分からない」
「家を手放したいけれど、ゴミ屋敷を片付けないと相談できない……?」
など、ゴミ屋敷に関する悩みはありませんか?
ゴミ屋敷にまつわる困りごとは多岐に渡り、「片付けたい」「家ごと処分したい」「近隣トラブルをなんとかしたい」などの内容に応じた相談先を選ぶことが重要です。
そこでこの記事では自宅・実家のゴミ屋敷問題をメインに、状況別の相談窓口や相談時の注意点などを解説します。一刻も早い片付けや売却を考える場合の選択肢や、近所のゴミ屋敷に関する相談先も紹介するので判断材料としてお役立てください。
<この記事で分かること>
- 自分や実家のゴミ屋敷の相談先
- 状況に適した相談窓口の探し方
- ゴミ屋敷の片付けや売却を進めるときの注意点
- 近隣のゴミ屋敷問題の相談先と注意点
目次
自分や実家がゴミ屋敷になったときの相談窓口

自分や実家がゴミ屋敷状態になっている場合、状況に応じて相談先を切り分けることが重要です。片付けを急ぐのか、背景事情の整理が必要なのかなどにより適した窓口は異なりますので、目的別に代表的な相談先を紹介します。
すぐに片付けたいなら、ゴミ屋敷専門の片付け業者
片付けを最優先で進めたいなら、ゴミ屋敷専門の片付け業者に相談するのが現実的です。一般的な清掃業者では対応しきれない状態の家でも、ゴミ屋敷の取り扱いに慣れた業者であればスピーディに片付けることが可能です。
専門の片付け業者は、ゴミ屋敷ならではの作業体制とノウハウを備えています。このため、不用品や生活ゴミで天井まで埋め尽くされていたり、悪臭や害虫が発生したりしていても問題ありません。不用品の仕分けから処分、追加オプションでのハウスクリーニングや害虫処理なども一括して引き受け可能で、スケジュールに空きがあれば迅速に作業開始できるのも特徴です。
なお、費用や作業範囲は業者ごとに差があるため、事前に見積内容を確認することが欠かせません。ゴミ屋敷状態を一刻も早く解消したい場合には、実績のある専門業者にまずは相談してみましょう。
家族や親族
業者を利用せずにゴミ屋敷を片付けたいなら、家族や親族への相談が適しています。出費を抑えたいときや、自力で対応可能な物量で片付けの期日までゆとりがある場合には、家族などへの相談を検討すると良いでしょう。
業者に依頼すると、家の広さやゴミの量によって十万円台から数十万円くらいかかるのが一般的です。一方で、家族の手を借りて自力で進めれば、費用を大幅に削減できます。粗大ゴミなどの処分費だけで済み、合計数万円程度で片付く場合もあります。
ただし、相談しても相手の了承が得られなければ協力を得ることはできません。ゴミ屋敷の片付けには大変な手間と時間がかかるため、断られたり感情的な対立が起きたりしやすい点にも注意が必要です。相手に負担をかけ過ぎないように配慮し、感謝の気持ちを伝えながら力を貸してもらいましょう。
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自治体の福祉課・生活相談窓口
ただゴミが多いというだけではなく、生活面での支援が必要な場合は自治体の福祉課や生活相談窓口が相談先になります。ゴミ屋敷の背景として経済的な困難や心身の健康問題が関係しているケースでは、行政の関与が求められるためです。
自治体では本人の生活状況を調査・確認したうえで、福祉サービスや各種支援制度の案内を行います。これらの窓口が直接片付けを行うわけではありませんが、支援員の関与によってゴミ屋敷の改善につながる場合があります。
なお、申請から実際に生活保護などの支援を受けられるまでには時間がかかります。片付けだけでなく継続的な支援が必要なケースでは、できるだけ早めに公的窓口へ相談しましょう。
ゴミ屋敷へ4つの福祉的支援!自治体が実施する具体的な取り組み
心療内科・精神科
ゴミ屋敷化の原因が心理的な問題にある場合、心療内科や精神科への相談が選択肢になります。片付けられない背景として精神疾患や認知機能の低下が疑われるときは、医療的な介入が必要です。
<ゴミ屋敷化と関連しうる精神疾患>
| 精神疾患 | ゴミ屋敷化の理由(例) |
| うつ病 | 抑うつ状態、片付ける意欲が低下する |
| 買い物依存症 | 買い過ぎて物だらけになる |
| 溜めこみ症(ホーディング障害) | 物を捨てられず溜めこんでしまう |
| 潔癖症(強迫性障害) | ゴミに触れられず、室内にゴミが溜まる |
| 発達障害(ADHD、ASD) | 片付けに集中できない(ADHD) こだわりが強くて手放せない(ASD) |
| 認知症 | 認知機能が低下し、要・不要の判断ができない |
| セルフネグレクト | 健康や生活への意欲全体が低下する |
医療機関では、診断や治療を通じて患者に医療的な支援を行います。直接的な片付けは行いませんが、治療が進めば本人の行動が変化する可能性があります。家族が同行して受診を検討するケースも多く、長期的な視点で問題に向き合う際の相談先として重要です。
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近隣から苦情が来ていたら弁護士
近隣から深刻なクレームが寄せられたり、すでに法的な問題が生じたりしている場合には弁護士への相談が適しています。当事者同士での話し合いが難しくなっている状況では、法律的な専門家の介入が解決への糸口になるためです。
弁護士は訴訟や損害賠償に発展する可能性を整理したうえで、法的な対応方針を助言してくれます。状況に応じて交渉や書面でのやり取りを行い、トラブルの拡大を防ぐ役割を果たすこともあります。初回相談無料で法律相談を受け付けている弁護士事務所もあり、問題がこじれる前に助言を求めれば不要な対立を回避できる可能性があります。法的な不安を感じたら、早めに弁護士に相談しましょう。
ゴミ屋敷を売却したい場合の相談先

ゴミ屋敷の相談先でお悩みの方には、「家を手放すことも含めて相談したい」というケースが少なくありません。売却が前提であれば、家を片付けずに現状のままで手放せる場合があります。ここでは、売却を前提とした相談先と流れについて解説します。
ゴミ屋敷買取に強い不動産の買取業者
家ごと早めに手放したいのなら、ゴミ屋敷の買取実績が豊富な不動産買取業者に相談するのがおすすめです。一般的な不動産仲介とは異なり、物件を不動産業者に直接売却するため買主を探す工程が省け、売買の成立が早いからです。
ゴミ屋敷専門の買取業者は残置物の多い物件や老朽化した家も査定対象とし、再販や活用を前提として価格を算出します。通常の不動産取引では家を空っぽにしないと引き受けてもらえないことが多いですが、買取業者は片付け不要で残置物ありでも可能とするケースが多いです。
売買成立後に業者側が清掃や修繕をするため、通常の不動産売買よりも売値が低めと言えますが、片付けずに売却できるのがメリットです。遠方に住んでいる人や管理の難しい実家を抱えている人は、ゴミ屋敷買取に強い不動産業者に相談すれば負担を大幅に減らすことができます。
ゴミ屋敷を買取してもらう4つのステップ
ゴミ屋敷を片付けずに売却するには、「業者の査定」「査定内容の確認」「売買契約」「決済と引き渡し」の4つの手順を踏む必要があります。不動産売買はハードルが高いと感じるかもしれませんが、順を追って進めれば難しくはありません。それぞれの内容を具体的に見ていきましょう。
ゴミ屋敷の買取に強い不動産屋に査定してもらう
まずは、ゴミ屋敷の買取が可能な不動産業者を見つけて、査定を頼みましょう。一般的な不動産会社はゴミがあると査定してくれないケースが多いため、ゴミ屋敷状態のままでも対応してもらえるか事前に確認する必要があります。
専門性の高い業者なら、残置物の量や建物の状態を踏まえた上で買取価格を算出してくれます。インターネットで「ゴミ屋敷買取 (地名)」などと検索すると、その地域を対象エリアとする不動産買取業者を探せます。条件や価格の違いを比較するために、1社で即決せず複数業者に査定を頼むのがおすすめです。
査定結果と根拠を確認する
査定額が提示されたら、金額だけでなく算出理由を確認します。査定額の内訳を尋ね、それぞれの内訳が妥当な金額かどうかチェックしましょう。根拠もなく高額な査定金額を提示してくる業者には、いざ契約の段階で買取金額を値切ってくる悪質なケースもまれに見られるため注意が必要です。
金額の妥当性を確認し、不明点があったらその場で説明を求めましょう。適正な査定額を出すにはそのエリアの相場価格などを参照する必要があるため、業者に「どんな情報を参照してその金額を出したか」を質問するのがおすすめです。最低でも3社程度で査定結果と根拠を確認すると、自分の物件の相場が分かってきます。
売買契約を結ぶ
条件に合意できたら、売買契約を締結します。不動産売買契約書には、売買金額や支払い方法、決済日、物件の引き渡し時期など取引に関する重要事項が細かく記載されています。
ゴミ屋敷状態のまま引き渡すのか、残置物の処分を誰が行うのかといった点も特約条項や補足として記載されているのでしっかりと確認しましょう。契約締結後は条件の変更が難しくなるため、内容を十分に確認したうえで署名・捺印することが欠かせません。気になることは契約前に必ず確認し、納得した状態で手続きを進めましょう。
決済・引き渡し
契約で定めた日程に、代金の支払いと物件の引き渡しを行います。この日は司法書士が関わって、所有権移転登記など必要な手続きを進めるのが一般的です。売主は書類への署名や本人確認を行い、取引条件に沿って手続きを済ませれば引き渡しは完了します。
取引の完了時には売買完了確認書が発行され、この時点で物件の管理責任は買主へ移ります。売主には売却代金が支払われ、以後はゴミ屋敷に関する対応を行う必要がなくなります。短期間でゴミ屋敷の整理を終わらせたい場合には、上記の4ステップで売却するのが現実的です。
迷ったらゴミ屋敷片付け七福神にご相談ください

ゴミ屋敷の相談先で迷ったら、ゴミ屋敷片付け七福神にご相談ください。ゴミ屋敷の片付けはもちろん、遺品整理や不動産売却もお引き受けいたします。サービスの範囲が広く、ゴミ屋敷にまつわる困りごとを一括で解決できるのが弊社の強みです。ゴミ屋敷片付け七福神の3つのおすすめポイントを紹介します。
ゴミ屋敷片付け専門業者だから最短1日で片付け可能
ゴミ屋敷片付け七福神なら、豊富な現場経験を活かして最短1日での片付けが可能です。事前の現地見積もりやお客様へのヒアリングを通してスケジュールを整理し、人員を確保したうえで作業に入ります。仕分けから搬出まで一括で進める体制を整えており、短期間での片付けが可能です。
ゴミ屋敷の片付けは、一般的な不用品回収とは大きく異なります。大量の荷物やゴミに生活動線がふさがれていたり、害虫・害獣などが発生していたりするため、現場経験とノウハウがなければ効率的な作業はできません。
迅速な片付けをご希望の方は、ゴミ屋敷の片付け実績が豊富な弊社にぜひご相談ください。急な来客や退去日直前での片付け、遠方の実家管理などでもご好評いただいています。
相続手続きやゴミ屋敷の売却もお任せ
ゴミ屋敷片付け七福神では、売却や登記の手続きを代行するサービスや、不動産の売却・賃貸手続きまで幅広くサポートしています。ゴミ屋敷を片付けた後の手続きまで視野に入れている方は、ぜひお気軽にお任せください。
家の片付けと不動産の手続きを別々に進めると、調整の手間がかかって負担が大きくなります。効率的に進めるには、売却や相続にも一括して対応できる窓口を選ぶことが欠かせません。
お家の現状を踏まえて進め方を確認しながら、必要な手続きを提案できるのが弊社の強みです。お客様が全体像を把握しやすくなり、物件の取り扱いを検討しやすくなります。実家をまるごと手放すべきか悩んでいる場合でも、段階を追って相談できるのでご安心ください。
電話も24時間受付&相談無料
ゴミ屋敷片付け七福神は、年中無休の24時間受付体制を整えています。お客様の都合に合わせてご相談いただけるので、日中に時間を取りにくい方や今すぐゴミ屋敷の相談をしたい方にもおすすめです。
お見積もり・ご相談を無料で承っており、費用を気にせずゴミ屋敷に関する悩みをご相談いただけます。無理に依頼を進める必要はなく、まずは情報を整理するために問い合わせることも可能です。
自分一人でゴミ屋敷問題について悩むと、行き詰まりを感じてしまうものです。お客様の現状をゴミ屋敷のプロとして真摯にヒアリングさせていただきますので、安心してご相談ください。
近隣のゴミ屋敷に困っている方の相談窓口

ここからは、近所のゴミ屋敷問題でお悩みの方に向けた相談先を解説します。おもな相談先は自治体、警察、消防署、マンション管理組合、大家さんの5種類で、困りごとの内容や緊急性によって適切な相談先は異なります。
<近隣のゴミ屋敷についての相談先>
| 相談先 | 困りごと | 対応内容 |
| 市役所・区役所 | 悪臭、害虫、火災リスク、倒壊リスク | 条例に沿った調査や支援、措置 |
| 警察 | 近隣トラブルの過激化、不審者の出入り | 犯罪、法律違反時の対応 |
| 消防署 | 火災リスク | 消防法や条例に沿った調査や指導 |
| マンション管理組合 | 分譲マンション内のゴミ屋敷 | 注意喚起、管理会社と連携した対応 |
| 大家・管理会社 | 賃貸物件内のゴミ屋敷 | 注意喚起などの対応 |
それぞれの窓口の役割や特色を見ていきましょう。
市役所・区役所
近隣のゴミ屋敷による悪臭や害虫に悩まされていたり、大量のゴミが火災や倒壊のリスクがあったりする場合には、市役所や区役所が基本的な相談先になります。自治体は生活環境の悪化や地域トラブルを行政として把握し、状況に応じた対応を検討する立場にあります。
東京都世田谷区や神奈川県横浜市など、多くの自治体ではゴミ屋敷条例を設けています。役所の担当窓口に相談すると状況の聞き取りが行われ、内容に応じて担当部署へつなぐ形で対応が進みます。
ただし、相談したからといって、すぐにゴミが撤去されるわけではありません。必要に応じて現地確認や所有者への指導や支援が行われ、それでも改善が見られなければ最終的に代執行として片付け措置が取られるケースもあります。ゴミの撤去に至るまでには時間がかかりますが、慢性的なゴミ屋敷問題で困っている場合は相談すると良いでしょう。
警察
悪臭や害虫だけでなく、トラブルがエスカレートしている場合は警察への相談が適しています。ゴミ屋敷の住人との言い争いが過激化したり、不審者が出入りしたりといった安全面に関わる問題が含まれる場合にはすぐ警察に相談しましょう。また、ゴミ屋敷の敷地を越えてゴミがあふれて通行をさまたげているようであれば、警察の指導対象になります。
ただし、警察は民事不介入が原則なので、ただゴミだらけだというだけでは動いてくれません。ゴミ屋敷だというだけでは法律違反にはなりませんが、日常的なゴミ問題が脅威に変わりつつある場合には早めに状況を伝えることをおすすめします。
消防署
火災の危険性が高いと感じたら、消防署に相談しましょう。ゴミ屋敷には段ボールや布製品などの可燃物が多く積まれており、ゴミ屋敷を狙った放火事例もあるためです。一度火が付くと延焼しやすい環境であり、火災が増える冬場はとくに注意が必要です。
なお、ゴミ屋敷であること自体が直ちに消防法違反となるわけではないため、消防署の介入は限定的です。しかし、自治体の条例によって地域と消防署が連携し、対応を強化する取り組みが行われている例もあります。
消防署は通報や相談を受けて現地の危険性を確認し、必要に応じて指導を行う場合があります。実際に火災が発生していなくても、明らかな危険性が認められる場合には早めに消防署へ相談しましょう。
マンション管理組合
ゴミ屋敷になっているのが分譲住宅内の部屋であれば、まずはマンション管理組合に相談しましょう。共用部分や建物全体の安全管理は、管理組合が担っているためです。
管理組合は規約に基づいて、居住者への注意喚起を行ったり管理会社と連携して対応を検討したりします。住人同士で直接やり取りをするとトラブルに発展しやすいですが、管理組合を通すことで手続きを進めやすくなります。
ただし、管理組合にはゴミを強制的に撤去させる権限はありません。そのため、住人が片付けを拒むと解決が難しくなる場合もあります。それでも行政へ相談するより早い対応が期待できるため、同じ建物内で影響が出ている場合は管理組合へ相談してください。
大家さんや管理会社
賃貸マンションやアパートで近隣の部屋がゴミ屋敷になっている場合は、大家さんや管理会社への相談が適しています。大家さんや管理会社は、建物の維持管理に責任を持つ立場であるためです。
管理会社はゴミ屋敷の住人に連絡を取り、状況を確認してから必要に応じて改善を求めます。契約内容に基づいた対応が取られるため、個人で直接伝えるよりも解決に向かいやすいです。
ゴミ屋敷は物件の価値低下につながるため、大家にとっても看過できない問題です。賃貸物件で影響が出ている場合は、まずは管理側に状況を共有しましょう。
近所のゴミ屋敷の相談をする際の2つの注意点

近隣のゴミ屋敷について相談するとき、対応を誤ると状況が悪化してしまうことがあります。トラブルを広げないためにも、避けるべき行動をあらかじめ把握しておきましょう。ここでは、代表的な2つの注意点について解説します。
本人に直接クレームを入れない
近所のゴミ屋敷に困っていても、本人に直接苦情を伝えるのは避けましょう。相手が問題を自覚していなかったり、精神的な負担を抱えていたりすると感情的な対立に発展しやすいからです。
直接のクレームは口論や逆恨みを招く可能性があり、結果的に近隣関係がさらに悪化するおそれがあります。第三者である行政や管理組合を通すことで、個人同士の衝突は回避可能です。
相談窓口を利用すると客観的な立場で状況を確認してもらえるため、自分の安全を守りながら問題解決に当たることができます。
勝手にゴミを片付けない
たとえ善意であっても、他人の物や敷地内を無断で片付けてはいけません。所有権の侵害やトラブルの原因になるため、勝手に触れないようにしましょう。
他人にはゴミにしか見えなくても、ゴミ屋敷に住む本人にとっては重要な物だったというケースは少なくありません。かってに処分したり立ち入ったりすると、器物損壊や住居侵入などの罪に問われる場合もあるので十分な注意が必要です。
ゴミや悪臭などの困りごとの際には自分自身では手を下さず、役所や管理組合などに対応を依頼するのが安全で確実な方法と言えます。
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相談する前に準備しておくべきことと伝え方のコツ

相談をスムーズに進めるには、事前の準備と伝え方が重要です。情報が整理されていないと、対応に時間がかかることがあります。ここでは、近隣のゴミ屋敷トラブルを早期解決するための準備・伝え方のコツを解説します。
状況を整理し伝えることをかき出す
相談前に、困っている内容を整理しておくことが大切です。状況が具体的であるほど、相談された相手も適切な判断をしやすくなります。
状況整理のポイントは、「いつ」「どこで」「だれが」「なにを」「なぜ」「どうしているのか」の5W1Hを分かりやすく書き出すことです。たとえば、「半年前から●●(住所)の住人が住む戸建てで、大量の段ボール箱や古い家電などのゴミがあふれだしており、通行の妨げになっている」といった情報をまとめておきましょう。
具体的に自分がどう困っていて、最終的にどんな対応を期待しているのかも明確にしておくことも重要です。相談内容が整理されていれば、対応の優先度や適した窓口を判断してもらいやすくなります。
証拠を用意する
相談内容を裏付ける証拠を用意しておくと、対応が進みやすくなります。客観的な情報があれば、相談された相手も状況を正確に共有できるからです。
たとえば、ゴミ屋敷の現場写真やメモなど、日常生活に支障が出ていることが分かる記録が役に立ちます。敷地を越えてあふれているゴミや、害虫などの写真や動画があると効果的です。ただし、撮影のために無断で敷地内に入ると、不法侵入になってしまうので注意しましょう。可能な範囲で状況を示す資料を準備しておくと、相談先の理解が深まります。
感情的にならず事実を伝える
相談の際は、感情よりも事実を中心に伝えることが重要です。「汚くて耐えられない!」「一刻も早く撤去して!」のように怒りや嫌悪感を訴えてしまうと、かえって問題の本質が伝わりにくくなってしまいます。
具体的な出来事や影響を淡々と説明することで、相談先は冷静に対応方針を検討できます。主観的な感情ではなく、起きている事実を5W1Hで整理して伝えるよう意識しましょう。冷静に情報を共有することが、解決への近道になります。
【注意】公的に相談はできても「片付け」はしてくれない

残念ながら、「相談すればすぐに解決」とは行かないのがゴミ屋敷問題の現状です。公的機関に相談すると聞き取り調査や関係部署への連携、所有者への助言や指導などにつながりますが、原則的に実際の片付けまではしてくれません。
私有財産への介入には法的な制約があるため、本人の同意もなく行政が片付けや撤去をすることは基本的にはできないのです。自治体によってはゴミ屋敷条例に基づいた片付け支援などが期待できますが、その前に周辺調査を行うので時間がかかります。
また、強制的な措置として代執行に至る可能性はゼロではありませんが、対象の判断や改善命令、期限の設定などの段階を踏むため、短期間で解決するとは限りません。早期の片付けを望む場合は公的な窓口に相談しつつ、実作業は片付け業者や家族の力を借りるのが現実的です。
ゴミ屋敷を取り締まる法律はある?

現状では、ゴミ屋敷を直接取り締まる全国共通の法律はありません。しかし、状況次第では、既存の法律や自治体の条例による対応が可能です。
具体的には悪臭や害虫による衛生状態の悪化、ゴミの崩落など生活環境が脅かされるケースでは、地域のゴミ屋敷条例に基づいた指導や勧告などが期待できます。可燃物による火災のリスクが高い場合には、ゴミ屋敷条例に加えて火災予防条例により消防署の立ち入り検査が入る可能性もあります。
ただし、条例が整備されていてもすぐに強制撤去できるわけではありません。私有財産への介入には段階的な手続きが必要で、本人への働きかけや期限設定を経るため解決まで時間がかかるのが一般的です。
ゴミ屋敷対策の法律や条例とは?全国・自治体の対策を事例付きで紹介
ゴミ屋敷を放置する4つのリスク

ゴミ屋敷を自分や家族の所有物件として放置すると、生活面だけでなく周囲との関係や金銭面にも悪影響が及びます。ここでは、当事者が直面しやすい代表的な4つのリスクを解説します。
健康被害を受ける
ゴミ屋敷を放置すると、住んでいる本人や管理する家族の健康に悪影響が出やすくなります。カビやホコリ、ゴキブリやネズミなどの発生によって室内環境が悪化し、衛生状態が損なわれるためです。
カビ、ホコリなどは代表的なアレルギー物質であり、ぜんそくや肺炎、アトピー性皮膚炎などの原因になります。とくに高齢者や持病のある人が暮らしていると、日常生活への影響は小さくありません。
何年も部屋の換気や清掃をしないでいると、病状を自覚したころには深刻化している可能性もあります。健康面の負担は目に見えにくいため後回しにされがちですが、被害が大きくなる前に早めに向き合わなければなりません。
近隣トラブルに発展する
ゴミ屋敷を放置すると、近隣との関係が悪化する可能性が高くなります。悪臭や害虫、景観の問題などが近隣住民の生活に悪影響を及ぼすからです。
苦情が寄せられるようになると精神的なストレスは避けられず、行政や管理組合による指導や注意を受けることがあります。その結果、地域で孤立してしまうケースは少なくありません。近隣トラブルは一度表面化すると解消に時間がかかるため、当事者にとって大きな負担になります。放置期間が長いほど関係性がこじれ、対応が難しくなるので注意が必要です。
火災や犯罪のリスクになる
ゴミ屋敷は、火災や犯罪のリスクが高まる環境でもあります。可燃物が多くて避難経路が確保できず、もし火災が発生すると延焼しやすいので大変危険です。火災の被害が生じると、物件所有者としての責任を問われる可能性があります。
また、外部から見て管理が行き届いていないと判断されると、不審者の侵入や不法投棄の対象になることもあります。安全面の問題は物件の所有者だけでなく近隣住民の被害にもつながるため、迅速な対応が必要です。
ゴミ屋敷は放火のターゲットになりやすい!5つの出火原因と火事対策
片付け費用がどんどん増額する
ゴミ屋敷を放置すると、片付けにかかる費用が膨らみやすくなります。ゴミの量が増えるだけでなく、建物の劣化や害虫対策などへの対策費用まで必要になるからです。
初期の段階で対応していればゴミの片付けだけで済んだ場合でも、時間が経つとゴミの重量で柱や基礎が傷んだり、害虫が大量発生したりする可能性が高まります。大がかりなリフォームや家全体の害虫駆除となると、専門業者への依頼が避けられません。
片付け費用が積み重なると、数十万円から百万円以上にも及ぶケースも見られます。金銭的な負担を抑えるためにも、早めに状況を把握して相談先を検討することが重要です。
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まとめ
ゴミ屋敷の悩みは「片付けたいのか」「手放したいのか」「周囲との摩擦を減らしたいのか」で取るべき手段が変わります。急いで状況を変えたい場合には、片付け専門業者やゴミ屋敷の買取に強い不動産業者など、実務を担える窓口を利用しましょう。
一方で、公的機関への相談は指導や支援につながっても、行政が片付けを代行するわけではありません。制度の範囲内で段階的に進む点を理解しておく必要があります。
近隣のゴミ屋敷に困っているときは、住人に直接苦情を入れたり無断で片付けたりしてはいけません。無用なトラブルを避けるため、状況を整理して適した相談先に連絡しましょう。ゴミ屋敷の放置は健康面や費用面などさまざまな負担につながるので、早めの相談と対処が肝心です。