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ゴミ屋敷は放火のターゲットになりやすい!5つの出火原因と火事対策

家庭ゴミや廃棄物が散乱・堆積し、人が住んでいるのかもわからないようなゴミ屋敷は、放火のターゲットになりやすく大変危険です。たとえ放火されなかったとしても、ゴミ屋敷自体が火事を誘発する可能性が高く、最悪の場合近隣にまで延焼することもあります。

しかし、ゴミ屋敷に対して放火や火事の不安を感じていても、出火原因や放火のターゲットになりやすい理由がわからなければ、なかなか積極的に対処できません。ゴミ屋敷に潜む出火原因と放火の危険性を知り、事前の対処で放火・火災を防ぎましょう。ゴミ屋敷が放火されやすい理由や、具体的な出火原因・火事対策を詳しく解説します。

ゴミ屋敷は放火のターゲットになりやすい!

ゴミ屋敷は放火のターゲットになりやすい!

ゴミ屋敷の出火原因はさまざまですが、特に気をつけなければならないのが放火による火災です。総務省消防庁から発行された令和4年版の消防白書のデータでは、出火原因の4位に放火・5位に放火の疑いが挙げられ、二つを合わせると1位の出火原因を大きく上回っています

つまり、ゴミ屋敷ではない建物も放火される可能性が高い中、ゴミ屋敷はさらに放火犯に狙われやすいと考えられるため、より一層の注意を払わなければなりません。なぜゴミ屋敷は放火のターゲットになりやすいのか、その理由を以下で解説します。

ゴミ屋敷では出火に気が付くまで時間がかかる

ゴミ屋敷が放火のターゲットになりやすいのは、出火してから火事だと気が付かれるまで時間がかかるからです。ゴミ屋敷の多くは、敷地全体にゴミ袋や廃棄物が放置されており、居住者側からも近隣住人側からも死角があります。

死角のある場所は、放火の瞬間も燃えている火も目につきにくく、ある程度燃え広がるまでなかなか気付けません。放火犯は、復讐や個人的な欲求を満たすために放火する傾向が見られ、火災が燃え広がり騒動になる状況を望んでいるので、出火に気づきにくいゴミ屋敷は放火のターゲットになってしまいます。

すぐ燃えるものが部屋に多い

すぐに燃えるものが多く集まっているのも、ゴミ屋敷がターゲットになりやすい理由の一つです。例えば、敷地内に家庭ゴミの袋が積み上げられていたり、段ボールやソファといった燃えやすい廃棄物が散乱していると、火種を落とすだけで燃え広がります。

たとえゴミが散乱していなくても、荒れ放題の庭は見通しが悪いため、放火犯にとっては枯れた草木も燃やす対象です。放置されたゴミ屋敷の場合、荒れた庭にゴミを不法投棄するケースもあり、所有権のない近隣住人は片付けることもできず、不安を感じながら生活するケースも見られます。

放火以外にも!ゴミ屋敷に潜む火災の原因

放火以外にも!ゴミ屋敷に潜む火災の原因

ゴミ屋敷における火災の原因は、放火だけではありません。居住者がいるゴミ屋敷の場合、放置されたゴミ屋敷よりも火災発生のリスクが多く、現状を改善しなければ火災を引き起こす可能性が高いです。

日常生活をおくっているだけだったとしても、ゴミ屋敷では思わぬ出来事が大火事になりかねないので、どのような行動が火災に繋がるのか理解しておきましょう。

ゴミ屋敷に潜む火災の原因を、以下で詳しくご紹介しましょう。

タバコの火の不始末による火災

ゴミ屋敷の居住者に喫煙の習慣があった場合、気をつけなければならないのが、タバコの火の不始末による火災です。一般的な紙タバコは、タバコの葉を包む巻き紙に燃焼を補助する成分が含まれていて、わずかでも火種が残っていれば燃え続けます。

ゴミ屋敷の場合、可燃物が無造作に密集している状態なので、タバコの火の不始末があっという間に燃え広がり、最悪の場合居住者の命も奪いかねません。火を使わない加熱式タバコも、スティックと呼ばれるタバコの葉を200度〜300度以上高温加熱するため、本体から外して無造作に捨てるのは大変危険です。

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ストーブからの引火による火災

ゴミ屋敷では、ストーブからの引火を原因とした火災にも注意しなければなりません。ゴミ屋敷のほとんどは、室内のあらゆる場所に家庭ゴミや持ち物が山積みになり、わずかな振動でも崩れ落ちる状態です。

そんな環境下でストーブを使用した場合、周囲にある物に引火してあっという間に燃え広がり、短時間で近隣延焼する大火災になってしまいます。たとえ電気ストーブであっても、周囲の物が高温の熱気に晒されれば発火するので注意が必要です。

トラッキング火災

トラッキング火災とは、通電しているコンセントに溜まったホコリが原因で起こる発火現象のことで、ゴミ屋敷の火災問題では必ずと言っていいほど耳にします。長年掃除が行われていないゴミ屋敷は、差しっぱなしになった家電製品のコンセント周りにもホコリが溜まっており、湿気を吸ったホコリがいつ火花放電して火災になってもおかしくありません。

定期的にコンセントを引き抜いてホコリを払えば火災も防げますが、ゴミ屋敷はコンセント周りがゴミや持ち物で隠れているケースも多く、居住者がいても定期的な掃除は不可能です。たとえゴミ屋敷でなくても、通電していてコンセントを差しっぱなしにしている別荘や放置家屋がある場合、トラッキング火災の可能性を視野に入れておきましょう。

ガスコンロの消し忘れ

ゴミ屋敷だけではなく、一般家庭でも気をつけておきたいのが、ガスコンロの消し忘れによる火災です。ガスコンロを消し忘れると、加熱された油や焦げ付いた鍋から発火し、大火災にまで発展する可能性があります。

特にゴミ屋敷は、キッチンに可燃ゴミを積み上げているケースが多く、消し忘れがなくても火災発生の危険度は高いです。居住者がいるゴミ屋敷でガスコンロが使用されている場合は、火災を防ぐために早急な片付け対応が求められます。

ネズミの配線かじり

ネズミの配線かじりによる火災も、ゴミ屋敷問題では気をつけておくべき問題点です。ゴミ屋敷に溜め込まれた家庭ゴミや腐敗物はネズミを寄せ付けやすく、最悪の場合そのままゴミ屋敷に住み着いてしまいます。

ゴミ屋敷に電気が通っている場合、配線ケーブルは通電した状態なので、ネズミにかじられると漏電し火災を免れません。近所にゴミ屋敷があると、近隣住人の家屋にもネズミが住み着く可能性があるため、ゴミ屋敷の居住者や持ち主に対し、片付けの促しや注意を求めた方が賢明です。

ゴミ屋敷が火事になりやすい3つの原因!責任の所在や実際のケース、対処法まとめ

ゴミ屋敷が火事になった事例

ゴミ屋敷が火事になった事例

ゴミ屋敷は、火災発生や延焼にまで発展する危険性を孕んでいて、そのままにしておくのは持ち主・居住者にとっても、近隣住人にとっても得策ではありません。しかし、ゴミ屋敷火災による近隣住人への被害は思った以上に甚大で、危機感を持って対応しなければ手遅れになってしまいます

ゴミ屋敷が火事になった場合に起こりうる可能性を理解し、認識を改めて目の前のゴミ屋敷問題と向き合ってみましょう。実際にゴミ屋敷が火事になった事例を、以下で詳しくご紹介します。

愛知県豊田市|2階建て木造住宅全焼

2015年8月15日午後6時40分頃、愛知県豊田市保見ヶ丘のゴミ屋敷から火災が発生し、近隣2棟を巻き込む被害がありました。木造2階建のゴミ屋敷と近隣住宅の2棟は全焼、巻き込まれたもう一棟の住宅も半焼し、日付を超えても消し止めることができないほどの火災です。

死傷者こそ出なかったものの、出火元となったゴミ屋敷は2003年頃からボヤ騒ぎがあり、近隣住人も大きな被害を懸念していた中で今回の火事が起こってしまいました。ゴミ屋敷問題を放置していた家主に対する近隣住人の怒りも深く、ゴミ屋敷の居住者が問題を放置した場合の危険性を強く感じます。

青森県平川市|深夜にゴミ屋敷火災

次にご紹介するのは、深夜のボヤ騒ぎがゴミ屋敷火災に発展した事例です。2021年10月9日午前9時頃、青森県平川市岩舘にて近隣住人にゴミ屋敷と呼ばれている家屋から火災が発生し、地域の生活にも影響を及ぼしました。

火災が発生したゴミ屋敷に住んでいたのは高齢者の男性で、この火災の1ヵ月前にも深夜にボヤ騒ぎがあり、近隣住人も不安を感じていた中で起こった2度目の火災です。延焼こそなかったものの、火災の影響で停電が発生したため、近隣住宅の数戸が電力復旧まで不便な生活を強いられています

それぞれが独立した一軒家でも、電気・水道・ガスなどのライフラインは繋がっているので、ゴミ屋敷火災は近隣住人への悪影響が大きいと考えなければなりません。

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ゴミ屋敷での火事を防ぐためにできることは?4つの対策をご紹介

ゴミ屋敷での火事を防ぐためにできることは?4つの対策をご紹介

ゴミ屋敷の火事を防ぐためには、ゴミ屋敷の居住者も近隣住人も、それぞれの立場から適切な対策を行うことが大切です。誰かに任せるのではなく、できることを少しずつ行うことで状況が改善され、ゴミ屋敷火災への不安も軽減されます。

今の自分にできることを知り、ゴミ屋敷に潜む火事の原因を根本から改善していきましょう。ゴミ屋敷での火災を防ぐために必要な、4つの対策をご紹介します。

家回りにあるゴミを片付ける

現在ゴミ屋敷に居住中で、ゴミ屋敷の火事に対する危機感を持っている人は、まず家回りにあるゴミの片付けから始めてみましょう。ゴミ屋敷の多くは、室内に置けない・置いておきたくない物を外に出す傾向が見られ、家屋を囲むようにゴミが積み上げられています。

具体的な例としては、出しそびれた家庭ゴミやペットボトルのゴミ袋や、段ボール・発泡スチロールなどで、燃えやすい素材のゴミを優先的に片付けるだけでも放火防止効果が高いです。壊れた家電や家具も廃棄処分に出し、家周りをスッキリさせてください。

ゴミ屋敷を片付ける

家回りのゴミを片付けてスッキリさせたら、次にとりかかるのがゴミ屋敷の片付けです。理想としては家屋内全体を一気に片付けたいところですが、難しい場合は火災の原因になりやすい場所から、少しずつ片付けを進めてください。

例えば、今日はガスコンロの周りだけ、明日はコンセント周りだけというように、範囲を小さく区切って片付ければ苦になりません。少しでも綺麗になった場所ができれば達成感を感じ、片付けに対する意欲も継続できます。

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近所のゴミ屋敷は行政に相談する

ゴミ屋敷の近隣に住んでいて、居住者や持ち主に訴えても片付けてもらえず悩んでいる人は、住んでいる地域の行政に相談してみましょう。各自治体の生活課や生活課など、ゴミに関する苦情を受け付けてもらえる部署に相談すれば、何かしらのアドバイスや対策を受けられる可能性が高いです。

住んでいる地域の自治体が、ゴミ屋敷に対する何らかの条例を設けている場合は、強制代執行でゴミの撤去をもらえることもあります。ゴミ屋敷に関する相談窓口は各自治体で異なるので、総合窓口で担当の課を教えてもらい、受付時間を確認して連絡してみましょう。

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もらい火に備えて火災保険に加入

近隣にゴミ屋敷があり、もらい火に巻き込まれることで受ける被害に不安を感じている人は、万が一に備えて火災保険への加入を検討してください。火災保険に加入していれば、ゴミ屋敷が火事になってもらい火による被害を受けても、保障してもらえるので安心できます。

ただし、ネズミのケーブルかじりによる火事の保障は、各保険会社によって判断が異なるため、必ず保障してもらえるとは限りません。「ゴミ屋敷火災のあらゆる原因をカバーしたい」と考えている人は、現在入っている火災保険を見直したり、契約前に商品内容の細かくチェックすることが大切です。

ゴミ屋敷の火事の責任と処罰

ゴミ屋敷の火事の責任と処罰

ゴミ屋敷で火事が発生した場合、もらい火で被害を受けた近隣住人が、誰に責任と処罰を求めるべきか悩むケースがよく見られます。例えばゴミ屋敷が放火された場合、罪に問われるのは放火犯ですが、放火を起こしやすいような状況を作ったのはゴミ屋敷の住人や持ち主なので、誰にどのような追求をするべきか悩んでしまう、という感じです。

ゴミ屋敷の火事の責任追求は、原因を作った人に焦点を当てて考えるとわかりやすくなります。ゴミ屋敷で火事が発生した場合、誰にどのような責任と処罰が求められるのか、以下で詳しく解説します。

放火犯はもちろん刑事責任を問われる

放火犯による放火でゴミ屋敷が火事になった場合、刑事的に責任追及されるのは放火犯です。放火による刑事責任のうち、居住者がいる建物への放火に関しては刑法108条、居住者がいない建物への放火に関しては民法109 条で刑罰が定められており、放火犯は法律にしたがって刑事的責任を問われます。

居住者がいるゴミ屋敷を放火した場合、犯人は死刑か無期または5年以上の懲役罰を受けなければなりません。居住者がいないゴミ屋敷を放火した場合、犯人に求められるのは2年以上の有期懲役です。また、放火犯が放火しなければ火事は起こらなかったと考えられるため、損害賠償の請求先も放火犯です。

ゴミ屋敷の住人は損害賠償を請求される可能性が

ゴミ屋敷の火事が放火以外の原因で起こった場合、住人(居住者)は刑事責任こそ求められないものの、民事責任として損害賠償を請求される可能性があります。その根拠となるのが民法第709条と失火責任法という法律で、簡単にいうと「わざと火事になるようなことをしたら責任を取らなければならない」という決まりです。

例えば、ゴミ屋敷の住人がタバコの不始末で火事を起こしたり、庭でゴミを燃やそうとして火事になったりした場合、重過失と判断されて責任を負わなければならない。ゴミ屋敷の住人に放火の意志はなかったとしても、明らかに火事になりやすい環境下での火の使用は放火と同等だと見なされやすく、ゴミ屋敷の住人は損賠賠償請求されます。

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まとめ

まとめ

ゴミ屋敷の放火や火事は、居住者だけではなく近隣住人にも甚大な被害を及ぼす問題です。ゴミ屋敷は大量のゴミに埋もれているケースがほとんどで、死角が多いことから放火犯に狙われやすい状況が整ってしまっています

たとえ放火がなかったとしても、居住者の過失やトラッキング火災・ネズミの配線かじりといった火災原因が潜んでいるため、早急な対応は必須です。「すぐに原因を排除したい」と悩んでいる人は、毎日少しずつでも片付けを始めたり、行政や片付け専門業者に相談したりなど、今すぐにできる対策でゴミ屋敷の火事を防ぎましょう

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この記事の監修者

ゴミ屋敷片付けの専門業者「ゴミ屋敷バスター七福神」代表

監修者 竹本 泰志

年間20,000件以上のゴミ屋敷片付け・遺品整理の実績「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国規模で展開する株式会社クオーレの代表取締役。
複数の職を経て、2011年、25歳の頃に仲間と共に株式会社クオーレを設立。 不用品回収業としてスタートし、遺品整理やゴミ屋敷片付けを中心に手掛けるように。
現在は愛知の他、岐阜・静岡・神奈川・埼玉・千葉・栃木・東京・静岡・大阪・和歌山にも支店や支社を構え、 精力的に事業を拡大している。

新家 喜夫(ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長)

監修者 新家 喜夫ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長)

遺品整理やゴミ屋敷片付けが必要な方のために活動し、数々のメディア取材を受けてきた。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長を務め、著書も出版している。
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