エアコンを動かそうとした瞬間に飛び出してくるゴキブリは、嫌いな人はもちろんのこと、さほど苦手ではない人もかなり驚かされる恐怖の対象です。このような経験を一度でもすれば、エアコンを動かそうとするたびに緊張し、フィルター掃除すら戸惑ってしまいます。
エアコンは、ゴキブリが好む条件が整っているので、事前の対策や万が一の対処法が欠かせません。「エアコンにゴキブリがいるかも」と感じた時、すぐにできる確認方法と追い出し方をご紹介しましょう。
目次
エアコンへのゴキブリ侵入対策8選
エアコン内にゴキブリを住み着かせないために、必ず行うべき最初の行動はゴキブリの侵入防止対策です。ゴキブリを侵入させない、または侵入できないような状況を作れば、ゴキブリがエアコンに住み着くことはありません。
これからご紹介する対策を確認し、できそうなことから試してエアコンへのゴキブリ侵入を阻止しましょう。ゴキブリがエアコンへ入りにくくなる、具体的な対策8選を解説します。
1.エアコンのドレンホースに防虫キャップを取り付ける
エアコンの侵入経路としてドレンホースが怪しい場合は、ドレンホースに防虫キャップを取り付けてください。ドレンホースとは、エアコンの稼働中に発生する結露を逃がすためのホースで、その排出口は外にあります。
ゴキブリは湿気のある場所に好んで集まりますが、結露を排出するドレンホースも例外ではなく、ゴキブリがドレンホースを通ってエアコン内に入る可能性は高いです。ドレンホースの先に防虫キャップを取り付けておけば、ゴキブリはドレンホース内に入り込まないため、室内のエアコンまで到達する心配はありません。
2.エアコンの送風モードで内部を乾燥させる
定期的にエアコンを送風モードにし、意識してエアコン内部を乾燥させる方法も効果があります。ゴキブリがエアコンやドレンホースに集まりやすいのは、適度な湿度があり飲み水を確保できるからです。
定期的に送風モードにすれば、結露は発生せずエアコン内部が乾燥するので、ゴキブリが寄り付きにくくなります。日中暑いと付けっ放しにすることも多いですが、できるだけ送風モードに切り替える機会を作り、意識してエアコン内部を乾燥させてください。
3.スリーブ穴の隙間をパテで埋める
エアコン本体から室外機へ繋がる、スリーブ穴の隙間をパテで埋め直すのも、ゴキブリの侵入阻止に役立ちます。エアコンを取り付ける時、業者はスリーブ穴をパテで埋めてくれますが、取り付けてから年数が経つとパテが劣化して、壁から剥がれ落ちることも少なくありません。
パテが落ちれば室内と室外が直接繋がってしまうため、ゴキブリは簡単に室内へ侵入してしまいます。特に、ゴキブリはわずかな隙間でもすり抜けてしまうので、劣化して硬くなったパテは一旦剥がし、新しいパテでしっかり埋め直しましょう。
4.定期的にエアコンを掃除する
定期的なエアコンの掃除も、ゴキブリの侵入阻止や住み着き防止に繋がります。結露が溜まりフィルターにホコリやカビが付着したままのエアコンは、ゴキブリの飲み水と餌の宝庫です。
食べ物と飲み物が揃っていれば、当然ゴキブリを寄せ付けやすく、そのまま住み着く可能性も0ではありません。エアコンの定期的な送風モードに加えて掃除も行えば、水と食料が減るためゴキブリを寄せ付けにくくなり、侵入・住処になるリスクを回避できます。
5.ゴキブリが嫌うアロマの香りで追い出す
エアコンのお手入れや物理的な侵入防止策が難しい場合は、ゴキブリが嫌うアロマを使って追い出す方法もおすすめです。ゴキブリは、スッとする香りやスパイシーな匂いが苦手で、そのような香りがする場所に寄り付きません。
つまり、刺激的なアロマの香りをエアコン周辺に漂わせれば、ゴキブリが寄り付かなくなるだけではなく、内部にいたゴキブリも追い出せます。ゴキブリが嫌うアロマの具体的な例は、以下の通りです。
- クローブ
- ペパーミント
- ローズマリー
- レモングラス
- レモンバーム
- ユーカリ
- ヒノキ
- ラベンダー
これらのアロマは、100円ショップのアロマコーナーでもよく見かけるので、スプレーボトルに水とアロマオイルを入れて噴霧したり、お香タイプをエアコン周辺で焚いたりしてみてください。
6.くん煙剤を使って追い出す
くん煙剤を使用すると、エアコン内に潜むゴキブリだけではなく、室内全体のゴキブリ駆除や忌避もできます。くん煙剤には霧タイプと煙タイプに2種類がありますが、エアコン内部のゴキブリまで追い出したい場合は、隅々まで届きやすい煙タイプを選びましょう。
エアコンの電源を落とした上、カバーをかけずにくん煙剤を使用すれば、煙になった薬剤がエアコン内部にも回りゴキブリは居続けられません。ただし、くん煙剤には各種それぞれに使用上の注意があるので、事前に確認した上で使用することが大切です。
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7.室外機の周りを片付ける
エアコンのゴキブリ対策では、室外機の周りの片付けも効果があります。室外機の下や壁との境目は、適度な湿気と温度が保たれており、ゴキブリが隠れるのにちょうど良い場所です。
さらに、室外機の周囲にいらないダンボールや使ってない植木鉢などが置かれていると、隠れる場所の多さに比例してゴキブリを寄せ付け、エアコン内部に入る危険性が高くなってしまいます。室外機の周りを片付ければ、自然に集まるゴキブリの数も減り、エアコン内部に入り込まれる心配もありません。
8.ゴミ屋敷を片付けて、ゴキブリを寄せ付けない
自宅がゴミ屋敷や汚部屋化している人は、家屋全体の片付けから始めることが、エアコンにゴキブリを寄せ付けなくする第一歩です。エアコンの周囲だけ対策しても、室内・室外にゴミや不用品が積み上がっていれば、ゴキブリは集まってしまうため効果はありません。
まずはしっかりゴミ屋敷を片付けて、それからエアコンのゴキブリ対策をすれば、二重の効果でエアコンからゴキブリを追い出せます。現在自宅がゴミ屋敷状態で、エアコン内のゴキブリに悩んでいる場合は、まずゴミ屋敷を片付けてからエアコンのゴキブリ対策を始めましょう。
ゴキブリがエアコン内に潜んでいるときの対処法
すでにゴキブリがエアコン内に潜んでいる場合は、周囲からゴキブリ対策をしても思ったような効果を得られません。全く無い訳ではありませんが、効果が薄いため根絶的な駆除にはならず、再び入り込まれる可能性が高くなってしまいます。
エアコン内に潜んでいるゴキブリには、もう少し直接的・専門的な対処法が必要です。すでにゴキブリがエアコンに潜んでいるという確信がある時、やっておくべき対処法を以下で解説します。
エアコン内からゴキブリを追い出して殺虫スプレーを使う
エアコン内からゴキブリの動く気配や音を感じたら、ゴキブリを追い出し殺虫スプレーを使って駆除してださい。エアコンは精密機械なので、殺虫スプレーをエアコン内部に直接吹きかけると故障の原因になってしまいます。
ラップの芯や筒状にした新聞・チラシなどでボディを叩き、飛び出してきたゴキブリに殺虫スプレーをかければ、ゴキブリも駆除できてエアコンも故障しません。できれば叩く人とスプレーを使う人を分けておくと、エアコンから追い出されたゴキブリを逃しにくくなります。エアコンを叩く時は、衝撃で内部機器を壊さないよう、あくまで軽く叩く程度で試してみてください。
プロのエアコンクリーニングで分解洗浄!
もっと確実で効果が高いのは、プロによるエアコンクリーニングサービスの利用です。プロのエアコンクリーニングは、エアコンを分解して隅々まで洗浄するため、内部に溜まったカビやホコリまで綺麗に取り除けます。
多機能なエアコンの場合も、専門技術と知識を活かして綺麗にしてくれるので、エアコンを壊す心配もありません。クリーニング費用は必要ですが、ゴキブリ駆除が可能なだけではなく、快適な使い心地を維持できるのも見逃せないメリットです。
エアコンにゴキブリがいる理由
数ある家電製品の中でも、冷蔵庫のように食べ物を保管する訳でもなく、洗濯機のように水を使わないエアコンは、とてもゴキブリが入り込むようには感じられません。しかし、エアコンにはゴキブリが好む条件が揃っており、それこそがエアコン内にゴキブリがいる理由です。
では、エアコンが持つゴキブリが好む条件とは、どのようなものなのでしょうか。エアコンにゴキブリがいる理由を、以下で詳しくご紹介します。
ドレンホースからゴキブリが侵入
ゴキブリならではの理由として挙げられるのは、ドレンホースは水分が豊富で、室内のエアコンと繋がっており入りやすいから、というものです。外にいるゴキブリは、ドレンホースから流れ落ちる水を求めて周囲に集まります。
一般的なドレンホースの直径は、140mm〜160mmとかなり細めですが、日本全国でよく見られるチャバネゴキブリは、成虫でも体長150mmしかありません。つまり、ドレンホースの中を通れる大きさのゴキブリなら、ホースを辿ってエアコン本体に到達は可能です。防虫キャップなどの対策をしない限り、水を求めてドレンホースからエアコンへと侵入するゴキブリを阻止できません。
スリーブ穴からゴキブリが侵入
スリーブ穴からゴキブリが室内に入りエアコンに住み着くのも、割とよくあるケースです。スリーブ穴が設置される場所は、そのほとんどがエアコン本体にほど近い場所で、室内に入り込んだゴキブリはすぐエアコンに到達します。
穴自体はパテ埋めされていますが、ゴキブリは1ミリ程度の隙間でもくぐり抜けられるため、パテの劣化に気づかなければゴキブリの侵入は防げません。室内に入ったすぐ近くにエアコンがあれば、ゴキブリはすぐに隠れられる場所と認識し、やがて本格的にエアコンに潜み始めます。
エアコン内は水分があり、ゴキブリに好都合
エアコン内の水分量はゴキブリにとってちょうどよく、生息するのに好都合な場所です。ゴキブリは湿気の多い場所を好むと言われますが、実は大量の水が必要という訳ではなく、1滴の水で3日は生存可能と言われています。
つまり、エアコン内で発生する結露はまさにゴキブリには適量で、ホコリやカビといった餌もあることから、生きるのに不足がありません。室内にはキッチンやお風呂場といった水場もありますが、ドレンホースやスリーブ穴から入り込んだゴキブリにとって、さほど移動せず水分補給できるエアコンは格好の穴場です。
暗くて狭いエアコン内はゴキブリにとって居心地よい
エアコン内の狭さと暗さも、ゴキブリを居心地よくさせる理由に挙げられます。ゴキブリは夜行性で光に弱いため、日差しの強い場所や広々とした明るい場所、身を隠せる影や隙間がない場所を好みません。さらに、暑すぎても寒すぎても動けなくなってしまうため、温度が一定した狭い場所を選んで生息します。
エアコン内は、カバーを開けない限り光に照らされることがなく、中にはみっしり機械が詰まっていて、庫内の温度の大幅な変動はほぼ皆無です。このような環境がゴキブリの居心地よく感じさせ、好んでエアコンに生息する理由と考えられています。
エアコンの中にゴキブリがいるか確認する方法
エアコンの中のゴキブリは、外から見ただけではいるかどうかわかりません。かといって、カバーを開けてフィルターを外したとしても、隙間に入り込んだゴキブリは視認しにくく、見逃す可能性もあります。
エアコンの中にゴキブリがいるか確認したい時は、姿を直接探す以外の方法が簡単でわかりやすいです。エアコンの中にゴキブリがいるか調べたい時、確認しやすい方法をわかりやすく解説します。
音でエアコンに潜むゴキブリを確かめる
エアコン内にゴキブリがいるか確信が持てない時は、潜んでいるゴキブリが発生させる音を頼りに確かめてみましょう。エアコン内にゴキブリが潜んでいる場合、ゴキブリが動くたびにカサカサという音が微かに聞こえるので、テレビやラジオ・オーディオ類の音源を全てオフにし、気配を消して耳をすませます。
音の確認は、ゴキブリが活発に動き始める、夜間から深夜帯が最適です。できれば室内の照明も落とし、ゴキブリに気づかれないよう気配も消して、エアコンから聞こえる音だけに集中してください。
エアコン内にゴキブリの卵がないか探す
エアコン内にゴキブリの卵がないか探す方法も、ゴキブリの生息確認には有効です。ここでいう卵とは、卵鞘(ランショウ)と呼ばれる小さな粒のことを指します。卵鞘は黒みがかった小豆色をしていて、大きさも形もあずきとそっくりです。
卵鞘には、ゴキブリの卵が30個以上詰まっていて、エアコン内で孵化した場合卵と同じ匹数のゴキブリが増殖する恐れがあります。卵鞘は、エアコン内でも次のような所に産み付けられるケースがよく見られます。
- フィルター
- 吹き出し口
- ファンの隙間や溝
- 結露を溜めるドレンパン
- ドレンホース
ただし、ドレンパンやドレンホース、その他の複雑な部位は、専門業者に解体してもらわなければ確認はできません。無理に取り外すと故障の原因にもなりかねないため、自力での確認は可能な範囲内だけにとどめましょう。
エアコンのまわりにゴキブリのフンがないか探す
エアコン内の音や卵の確認が難しい場合は、エアコンの周りや下にゴキブリのフンがないか探します。エアコン内にゴキブリが生息していた場合、排泄された糞が周囲に落ちている可能性が高く、見つかった場合はほぼ間違いなく潜んでいると考えてください。
ゴキブリの糞は1〜2mm程度とかなり小さいですが、吹き出し口の下やその周囲にパラパラと散らばり落ちるため比較的わかりやすいです。もしフンが見つかった場合は、潜んでいるゴキブリの駆除と同時にフンも綺麗に掃除し、他のゴキブリが寄ってくるのを防がなければなりません。
部屋にゴキブリがいるか確かめる方法!侵入経路と効果的な対策グッズ
エアコンにゴキブリがいる悪影響
エアコンにゴキブリが潜んでいた場合、ただ気持ち悪いというだけではなく、思った以上に悪影響が出てしまいます。特に、ゴキブリ嫌いの人が一人暮らしをしていた場合、エアコンに潜む悪影響で受けるショックは計り知れません。
たとえゴキブリが平気だったとしても、エアコンにいるゴキブリがもたらす悪影響は被害も大きいことから、できるだけ早い対処が望ましいです。エアコンにゴキブリがいた場合、起こりうる悪影響をご紹介しましょう。
ゴキブリについた菌がエアコンで舞う
ゴキブリがエアコン内に潜んでいた場合、ゴキブリに付着した菌がエアコンの送風口から舞い散り、カビが繁殖したり病気になったりします。例えば、空気感染する菌やカビの胞子を付着させたゴキブリが自室のエアコン内に潜んでいた場合、送風口から吹き出す風には菌や胞子が含まれた状態です。
エアコンの風は室内全体に舞い散るため、大掃除レベルで掃除したりふき取ったりしない限り菌の感染は防ぎきれません。さらに、ゴキブリの糞や死骸もアレルギーを発症させやすく、それらの飛沫がエアコンから室内に撒き散らされれば、気管支系の病気を患う可能性があります。
エアコン内にゴキブリの繁殖場所に
エアコン内のゴキブリを放置すると、やがて仲間もやってきてゴキブリの生息地になり、繁殖場所へと発展するため大変危険です。ゴキブリは繁殖力が大変強く、一匹の産卵で30〜40匹はゴキブリが増えます。
もしエアコン内が繁殖場所になった場合、複数のメスからそれぞれ30〜40匹ずつゴキブリが増えていくため、自宅だけではなく近隣にもゴキブリ被害を与えかねません。そこまで悪影響が広がれば、根絶的な駆除や対処の規模も大きくならざるを得なくなり、金銭的にも大打撃です。
ゴミ屋敷はゴキブリが大量発生する可能性大!その理由と駆除方法について解説
突然、エアコンからゴキブリが落ちてくる!?
エアコン内にゴキブリが入り込むと、ある日突然ゴキブリが落ちてくる恐怖を味わうことになります。例えば、暑い中帰宅してエアコンのスイッチを入れた瞬間ゴキブリが飛び出したり、くつろいでいたら送風口からゴキブリが落ちてきたりなど、被害のケースはさまざまです。
エアコン内で繁殖していた場合、飛び出すゴキブリは一匹とは限らないため、想像するだけでもゾッとします。快適な部屋で安心して過ごすためにも、エアコンのゴキブリ対策は徹底して行い、あらゆる悪影響の芽を摘み取りましょう。
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まとめ
室内のエアコンに潜むゴキブリは、室外に繋がるドレンホースやスリーブ穴から入り込んだ可能性が高く、駆除しても侵入対策をしなければ被害が繰り返されます。しかも、エアコンの内部は適度な湿気・暗さ・狭さとゴキブリが好む環境が揃っており、放置すると大繁殖してさらなる悪影響を招きかねません。
最初から侵入防止策を施せば被害を食い止めやすいですが、すでにエアコンに入り込まれてしまった場合、速やかな駆除と再発防止策が必要です。「自分だけではできなさそう」と感じたら、害虫駆除業者や片付け業者へ相談し、ゴキブリが潜みにくい・寄り付きにくい環境を作って、ゴキブリのエアコン侵入をシャットしましょう。