「不用品回収業者に依頼したいのだが、何を基準に選べばよいのだろう」
「どんな不用品でも無料で回収してくれるというチラシは、本当だろうか」
不用品回収業者にまつわるトラブルは少なくありません。
無許可や悪質な行為を行う不用品回収業者については、各自治体も警鐘を鳴らしています。
しかし、遺品整理や引っ越しで大量の不用品を速やかに処分しなければならない時、はたまたサイズの大きな不用品があるときなど、不用品回収業者は頼れるサポーターです。
そこでこの記事では、悪質な不用品回収業者を見極めるポイントや、安心して依頼できる不用品回収業者の選び方をご紹介します。
目次
優良な不用品回収業者の選び方
優良な不用品回収業者を選ぶ際にチェックすべきポイントが次の5つです。
- 一般廃棄物処理業許可を取得または許可業者と提携している
- 料金体系が明確
- ホームページの情報が充実している
- 損害賠償保険に加入している
- 口コミがいい
一般廃棄物処理業許可を取得または許可業者と提携している
不用品回収業者を開業するにあたって、取得すべき資格が「一般廃棄物処理業許可」です。
各自治体に申請し、細かく定められた資格を満たしていると認められた場合にのみ許可を得られます。
一般廃棄物処理業許可がないと、一般家庭から出る不用品を回収することはできません。
自社で一般廃棄物処理業許可を取得していない場合は、許可を取得している業者に委託する必要があります。
一般廃棄物処理業許可を取得していることを確認する際は、不用品回収業者のホームページに認可番号の記載があるかチェックしてください。
一般廃棄物処理業許可の認可番号は、自治体が不用品回収業者に割り振っている番号です。
自治体のホームページにも掲載されているため、自治体のホームページの記載と照らし合わせれば、虚偽ではないか調べることができます。
または、事前に不用品回収業者へ確認をすると良いでしょう。
不用品回収に関係する資格
不用品回収業に関係する資格には、一般廃棄物処理業許可の他に次の2つがあります。
- 古物商許可
- 産業廃棄物収集運搬許可
古物商許可は、不用品買取サービスを行う不用品回収業者には必要な資格です。
不用品買取している業者の場合は、一般廃棄物収集運搬業許可だけでなく古物商許可を取得していることも確認する必要があります。
免許の種類と特徴
免許 | 特徴 |
---|---|
一般廃棄物収集運搬業許可 | ・家庭の不用品を回収する業者に必須 |
古物商許可 | ・不用品を買取、販売するために必要な資格・不用品買取をしている業者であれば必須 |
産業廃棄物収集運搬許可 | ・企業の不用品を回収する業者に必須 |
料金体系が明確
料金体系が明確に、ホームページに掲載されている不用品回収業者を選びましょう。
環境省が行った不用品回収業者に関する調査の中では、不用品回収業者に依頼したうち何らかのトラブルが発生した割合が33%、そのほとんどが料金に関するトラブルであることが分かっています。
優良な不用品回収業者の場合、見積金額以上の料金を請求することはありません。
その分、見積の段階で回収する不用品の数やサイズ、回収に必要なスタッフの人数、所要時間等を慎重に考慮して見積金額を算定します。
料金にまつわるトラブルを回避するために、見積を丁寧に行う業者や、回収作業当日に追加料金が発生しないことを契約書面上に明示している業者に、依頼しましょう。
ホームページの情報が充実している
不用品回収業者を選ぶ際は、ホームページの充実度を確認してください。
インターネットの普及している現代で、ホームページを持っていない不用品回収業者は避けた方が良いでしょう。
またホームページが存在しても、情報がほとんど更新されていなかったり、情報量が少ない場合も避ける方が無難でしょう。
ホームページを訪問したら、次の情報が明記されていることを必ず確認してください。
- 事業所の所在地や連絡先
- 一般廃棄物収集運搬業許可及び提携
- 不用品回収の実績
- 対応するサービス内容
- 料金体系
損害賠償保険に加入している
損害賠償保険は、不用品回収する際に床や壁を傷つけたり、物品を破損した際に備えて不用品回収業者が加入するものです。
顧客に不利益が生じないように備えるものであり、優良で信頼できる業者の証といえます。
口コミがいい
不用品回収業者のホームページや、インターネットの口コミサイトなどに、実際に利用した顧客の口コミが掲載されているか、確認するのもおすすめです。
口コミは利用した顧客の主観に基づくものですから、公正な視点で書かれていないものも当然ありますが、不用品回収業者が悪質な業者ではないかどうかを判断する一つの材料になります。
選んではいけない不用品回収業者4つの特徴
次のような不用品回収業者は、悪質な業者の可能性があるのでご注意ください。
- 不用品回収無料のチラシだけで宣伝している
- トラックで巡回している
- 事業所の所在地が不明瞭
- 突然尋ねてくる
不用品回収「無料」の業者は避ける
粗大ゴミを含め、不用品回収には料金がかかります。
不用品を廃棄処分するためには費用がかかるためであり、やむを得ない必要経費です。
もし無料で不用品を回収できるとすれば、何らかの不正を働いている悪質な業者である可能性が考えられます。
例えば埼玉県のホームページでは、悪質な不用品回収業者による料金に関するトラブルの事例が紹介されています。
チラシやトラックで宣伝している不用品回収業者は避ける
不用品引き取り無料を謳ったチラシを投函したり、突然自宅を訪問してきたり、トラックでアナウンスしながら巡回している不用品回収業者は注意しましょう。
こういった業者は身元が明らかではなく、トラブルを起こす原因になりがちです。
不用品回収できる業者の種類
不用品回収を依頼できる業者には、次の5種類があります。
- 不用品回収業者
- ゴミ屋敷清掃・遺品整理業者
- リサイクルショップ
- 引っ越し業者
- 自治体の粗大ゴミ回収業者
それぞれに対応する不用品の種類や依頼できるタイミングが異なります。
ご自身のニーズに合わせて、依頼先を選定してください。
不用品回収できる業者の種類と特徴
業者の種類 | 回収できるもの | メリット | 注意点 |
---|---|---|---|
不用品回収業者 | ほとんどの物品 | ・ほとんどの物品を回収できる ・全て業者が行うので手間がない | ・不用品の量によっては料金が高くなる ・悪質な業者もいる |
ゴミ屋敷清掃・遺品整理業者 | 不要品や遺品を中心にしたほとんどの物品 | ・ほとんどの物品を回収できる ・全て業者が行うので手間がない | ・不用品の量によっては料金が高くなる ・悪質な業者もいる |
リサイクルショップ | 買取できるもの | ・不用品をお金に変えられる | ・値段のつかないものは回収できない |
引っ越し業者 | 引っ越しに伴う不用品 | ・引越しのタイミングで一緒に不用品を処分できる | ・引越し以外では依頼できない ・大量の不用品の回収には対応できない |
自治体の粗大ゴミ回収業者 | 自治体の規定で引き取れるもの | 安価に不用品回収を依頼できる | ・不用品を回収場所まで搬出する必要がある ・回収できるものが限られている |
不用品回収業者に依頼するまでの流れ
優良と思われる不用品回収業者を数社選んだら、見積もりをとって最終的にどの業者に依頼するか決定します。
その際に押さえておきたいポイントが次の4つです。
- 無料で見積を作成する業者を選ぶ
- 見積後のキャンセル可能か確認する
- 複数社から見積もりをとる
- 見積書の内容で不明点があれば質問する
無料で見積書を作成する業者を選ぶ
優良な業者は無料で見積書を作成します。
しかし悪質な不用品回収業者の中には、ホームページ上では無料見積もりを謳っていても、見積書で料金を請求するといった業者や作成には料金がかかるといった対応をする業者もいるようなので、注意が必要です。
見積もりを依頼する前に、見積もりに際して料金はかからないことを確認してください。
見積もり後のキャンセルが可能か確認する
悪質な業者によっては、見積もりをとったら契約、と強引に迫ってくることがあります。
見積もりを依頼する段階で、見積もり後のキャンセルが無料であることも確認しておきましょう。
複数社から見積もりをとる
見積もりが無料で、見積後のキャンセルも無料な業者を3社程度ピックアップして、見積もりを依頼しましょう。
優良な不用品回収業者でも、料金体系やサービス内容が異なるため、料金も異なります。
必ず複数社から見積もりをとって、比較検討してください。
見積書の内容で不明点があれば質問する
見積書は隅々まで目を通し、不明瞭な点があれば業者に確認することが大切です。
これは、適正価格で不用品回収を依頼するためだけでなく、不用品回収業者の対応品質をチェックする意味でも重要です。
顧客の質問に親切丁寧に対応できる不用品回収業者でない場合、いざ作業を依頼する時になってからトラブルに見舞われる可能性もあります。
疑問点は全て解消するつもりで、遠慮なく質問しましょう。
まとめ
「無料回収」や「すぐに不用品を回収できる」といった言葉に惑わされず、慎重かつ細部まで情報を確認することが、優良な不用品回収業者の選び方のポイントです。
一部の悪質な業者を除けば、多くの不用品回収業者は誠実に業務に当たっています。
そして優良な不用品回収サービスを依頼すれば、時間と労力を節約しながら不用品を処分することが可能です。
優良な不用品回収業者を選んで、不用品をスッキリ片付けましょう。