6月27日に、フジテレビの情報番組「直撃LIVEグッディ!」で、都内にあるゴミ屋敷化した豪邸が取り上げられました。
その後、7月1日には、同じくフジテレビの「とくダネ!」や、テレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー!」でも同様の内容が報じられています。
今回は、番組を見逃してしまったという方のために、この豪邸ゴミ屋敷がどんな状況なのかについて説明していきます。
また、より詳しく知りたいという方のために、このゴミ屋敷のゴミを撤去できないのかなどの問題についても考察していきましょう。
目次
都内のゴミ屋敷化した豪邸の状況
直撃LIVEグッディ!などの情報番組で報じられたのは、都内の閑静な住宅街にある豪邸です。
この豪邸の敷地内には、建物の外に大量のゴミが散乱している状態でした。
新聞やダンボールの空き箱など、ひと目見てゴミだと分かるもののほか、未開封の宅配物や袋に入った新品のようなイスなどもありました。
そんな豪邸の敷地内で一際目を引いたのが、駐車場に置かれた巨大な水槽です。
このなかでは、20匹以上のニシキゴイが飼われているようでした。
ニシキゴイが入った水槽は、生臭い臭いを発しているようです。
都内の豪邸ゴミ屋敷に近隣住民たちは何を思う?
この豪邸ゴミ屋敷の近隣住民たちは、ニシキゴイの水槽の臭いにかなり迷惑している様子でした。
特に風のある日は、強烈な臭いが自宅まで運ばれてきて、余計に臭ってくるようです。
さらに近隣住民を悩ませているのが、家主が死んだニシキゴイを他人の住宅の敷地内に勝手に捨てているという問題です。
悪臭だけでも迷惑なのに、こんなことまでされてしまっては、たまったものではないでしょう。
ゴミ屋敷と化した豪邸の家主はどんな人?
直撃LIVEグッディ!では、スタッフがこのゴミ屋敷の家主にインタビューする様子が放送されました。
このゴミ屋敷の家主は、62歳の独身男性です。
不動産業をしていてビルも2つ所有しており、年収は5,000万円を超え、高級外車を含め、車も10台所有しています。
もともとこの豪邸は2006年に母の療養のために購入した家で、家主はゴミ屋敷から歩いて10分ほどのところに住んでいるそうです。
家主は自分の所有するゴミ屋敷に対して何を思う?
直撃LIVEグッディ!のインタビューで、家主は自分の所有している豪邸をゴミ屋敷だと認めていました。
死んだニシキゴイを他人の敷地に捨てていることについては、「コイはビニールに入れてゴミに出している。野良猫が多いから、運んでいったんだろう」と弁解しています。
死んだコイが悪臭を放つことは認めながらも、近隣住民に迷惑はかけていないと主張し、文句があれば郵便ポストに手紙を入れてくれれば対応すると語っています。
都内の豪邸がゴミ屋敷化してしまった原因は?
そもそも、この都内の豪邸がゴミ屋敷化してしまった原因はどこにあるのでしょうか?
この豪邸がゴミ屋敷化したのは、2018年6月のことだったようです。
それまで雇っていた家政婦が辞めてしまったのが、丁度そのときのことでした。
以来、豪邸を片付ける人はいなくなり、ゴミ屋敷と化してしまったのです。
都内の豪邸ゴミ屋敷の家主は溜め込み症?
自宅をゴミ屋敷にしてしまう人の原因の一つに、「溜め込み症」というものがあります。
これは、物をなんでも拾い集めては、自宅に持ち帰って溜め込んでしまうという精神障害の一種です。
溜め込み症の人は、自分の集めた物を捨てられることに強い苦痛を感じます。
そのため、家主が溜め込み症の場合、ゴミ屋敷を片付けさせるのは困難です。
このゴミ屋敷の家主の場合、物を拾い集めるのではなく、購入しています。
このことから、番組では買い物依存症ではないかと論じられていました。
家主が買い物依存症なのであれば、物を捨てることに苦痛を感じないはずなので、溜め込み症に比べれば、ゴミ屋敷解消のハードルは低いと言えるでしょう。
都内の豪邸ゴミ屋敷のゴミは撤去できないのか?
近年では、ゴミ屋敷解消のための条例を定めている自治体が増えています。
この条例は、近隣住民からの通報を受けたゴミ屋敷を行政が調査し、住人に指導や勧告・命令を出して、片付けを促すというものです。
命令に従わなかった場合、そのゴミ屋敷には「代執行」処分が下され、行政によって強制的に片付けが実行されます。
しかし直撃LIVEグッディ!では、この豪邸ゴミ屋敷は条例の対象にならないため、行政による代執行は難しいと報じられていました。
条例の対象になるのは多くの場合、近隣住民に危害を及ぼす可能性の高いゴミ屋敷です。
ゴミ屋敷のなかには、住宅内にあるゴミの重みで建物が歪んだり、亀裂が入ったものもあります。
また、自宅の敷地外にゴミがうず高く積まれているゴミ屋敷もあります。
こうしたゴミ屋敷の場合、建物や敷地外のゴミが倒壊し、通行人が下敷きになる危険があるので条例の対象になります。
しかし今回報じられた豪邸ゴミ屋敷の場合、建物に歪みや亀裂がなく、ゴミは全て敷地内に収まっているうえ、高く積まれているわけでもありません。
近隣住民にとって迷惑ではあるものの、危険とまでは言えないため、条例の対象にはなりません。
つまり、条例によって片付けを命じることは現状難しいと言えるのです。
都内の豪邸ゴミ屋敷は今後どうなる?
都内の豪邸ゴミ屋敷の家主は、来月片付けてもらうように、清掃業者に依頼をしたと話しているようです。
この話が本当なら、7月中にはゴミ屋敷の問題は解消するでしょう。
しかしもう一つ問題なのが、片付けが済んだその後です。
一度住宅をゴミ屋敷にしてしまった人は、業者に依頼して片付けてもらっても、またゴミ屋敷にしてしまうケースも少なくありません。
そうなれば、近隣住民はまた、ゴミ屋敷が発する異臭に苦しむことになってしまうでしょう。
まとめ
直撃LIVEグッディ!をはじめ、3つの情報番組で報じられた都内の豪邸ゴミ屋敷は、大きな話題になりました。
話題になった背景には、その住宅が豪邸であったことも関係しているでしょう。
今回報じられたゴミ屋敷のケースは話題性こそあるものの、それほど重大なものではないと言えるかもしれません。
なぜなら日本には、今にも倒壊しそうなゴミ屋敷もあるからです。
本当に危険で、重大な事故を起こしかねないのは、こうしたゴミ屋敷です。
こうしたゴミ屋敷は条例の対象になるので、近隣住民に危害が及ぶ前に、なるべく早く行政に相談するようにしましょう。