ゴミ屋敷の問題点は多々ありますが、その一つに誰に相談すればよいのか分からないという点が挙げられます。
ゴミ屋敷になった後はもちろんですが、ゴミ屋敷化が進んでいる時も、恥ずかしい気持ちもあれば、そもそも知り合いがいない高齢者も多い点もあるなど、自分だけの問題だと考え、誰にも相談しないゴミ屋敷居住者も多いです。
そこでゴミ屋敷は誰に、どこに相談すればよいのかについてを見てみるとしましょう。
目次
ゴミ屋敷の問題を相談する場所・相手
ゴミ屋敷になってしまった、あるいはなりかけている時、誰に相談するのが良いのか、考えられる選択肢をいくつかご相談しましょう。
行政・自治体
行政や自治体の根幹にあるのは住民サービスです。
ゴミ屋敷は周辺住民の不快感を招くことから、行政・自治体としてもゴミ屋敷問題に取り組んでいます。
近年はゴミ屋敷のための条例を制定する自治体も増えています。
ただし、行政が行えるのはあくまでも条例に則ったもののみです。
つまり、ゴミ屋敷の条例が制定されていない自治体では話を聞いてくれたとしても、具体的な施策までは提案できません。
自治会
地域の自治会に相談することで、力になってくれるケースがあります。
ただしこちらも行政・自治体同様、お住まいの自治体にて条例が定められており、かつその条例で自治会にもある程度の権限が認められている場合のみです。
例えば条例にて「地域の自治会と連携する」と制定されている場合、自治会に相談することで、相談を受けた自治会が行政等と連携し、問題解決のために動くことができます。
裏を返せば、条例に自治会の権限が設定されていない場合、自治会に相談したところで問題は解決しません。
ゴミ屋敷片付けの専門業者
ゴミ屋敷の片付けをサービスとして提供している業者も相談可能です。
ゴミ屋敷の専門業者であれば、ゴミ屋敷の掃除のノウハウもあります。
もちろんサービスとして提供しているので費用はかかりますが、事情を詮索されることもなく、あくまでも「業務」としてゴミ屋敷の片付けを行ってくれます。
ゴミ屋敷の相談について行政と専門業者を徹底比較
ゴミ屋敷の相談相手としては、基本的には行政・自治体と専門業者という括りだと考えてよいでしょう。
そこで様々な面からどちらに相談すべきなのかを解説していきましょう。
費用に関して
ゴミ屋敷片付け専門業者の場合、ゴミ屋敷の片付けには費用がかかります。
しかし行政の場合、相談から指導等に関しては基本的には無料です。
この点だけを比較すると、お金をかけたくないのであれば行政に相談した方が良いと思うかもしれません。
しかし、結局は行政が提案してくれたことを実践するためには費用がかかるケースもあります。
あくまでも相談だけが無料
例えば行政に相談した際、「ゴミ屋敷片付け専門業者に依頼しては」と言われることもありますが、行政が紹介状を出してくれる訳ではありません。
社会保障として費用を負担してくれることもありませんので、手間を考えたら最初からゴミ屋敷片付け業者に相談した方が良いでしょう。
理由の詮索
ゴミ屋敷の相談を行政に行った場合、なぜゴミ屋敷になってしまったのかを聞かれます。
行政は身近な存在です。親身になって相談に乗ってくれることはとても素晴らしいのですが、なぜゴミ屋敷になってしまったのか根掘り葉掘り聞かれることでしょう。
それらの事情を踏まえて対策を講じてくれます。
一方、ゴミ屋敷片付け業者の場合、理由は特に問われません。あくまでも片付けをサービスとして提供するだけなので、細かい事情を根掘り葉掘り聞かれることはありません。
親身という点では行政
一方で、親身という点では行政です。
これは決してゴミ屋敷片付け業者が親身ではないという意味ではなく、行政は何度も何度も無料で相談に乗ります。
時間をかけてじっくりと、何度も何度も相談に乗ってくれることでしょう。
この点は依頼を受けて作業を行うスタンスの専門業者と、あくまでも地域住民に寄り添う自治体のスタンスの違いになりますので、話を聞いてもらいたいことがある、あるいは何度も話を聞いてもらいたい場合には自治体の方がニーズにマッチしています。
ゴミ屋敷問題片付けまでの期間
ゴミ屋敷を片付けるまでの期間としても、ゴミ屋敷専門業者の方が早いです。
行政の場合、どうしても時間がかかります。
実際に相談を受けた行政がゴミ屋敷を片付けるためには指導や命令、指導、勧告を経て行政代執行となります。
また、行政代執行の際には市長が勝手に行わないよう、会議にて承認を得なければならないと定めている自治体が多いです。
その点、ゴミ屋敷片付け専門業者の場合、相談を受けて現地確認を行った後に作業となります。
専門業者のスケジュール次第では、相談をしたその日にゴミ屋敷片付け作業を行えるケースもありますので、スピード感もゴミ屋敷専門業者の方が優れています。
自由度
行政にゴミ屋敷の相談を行った場合、自由度が高いとは言えません。
それこそ行政代執行の場合、居住者の意思を問わずに強制的に掃除します。
その点ゴミ屋敷片付け業者であれば、残してもらいたい物は残すなど、依頼者の要望に応えます。
この点は、あくまでも「地域の生活のため」を掲げている行政と、「お客(依頼者)のため」に事業を展開するゴミ屋敷片付け業者の違いとなります。
ゴミ屋敷片付け業者に相談するポイント
ゴミ屋敷の相談は行政かゴミ屋敷片付け業者になりますが、ゴミ屋敷片付け業者に相談する場合のポイントについても解説しましょう。
目的を明確にする
ゴミ屋敷片付け業者に相談する場合、目的を明確にしましょう。
綺麗にしたいのか、あるいは探しているものがあるのかなど、ゴミ屋敷の片付けの目的も様々です。
また、引越しが迫っているのであれば引っ越し期日までにゴミ屋敷を掃除する必要があります。
相談する際、業者側に目的を伝えることで業者側も目的意識を持ったゴミ屋敷片付け作業を行えます。
いろんな業者に相談する
ゴミ屋敷片付け業者は多々あります。
そのため、依頼する際には様々な業者に相談してみましょう。
一つの業者だけでは費用だけではなく、姿勢、対応力等比較対象がありませんので良い業者なのか客観的な判断ができません。
その点、多くの業者に相談することで比較が可能になりますので、自分の理想にマッチした業者の選定が可能になります。
信頼できる業者なのか
ゴミ屋敷ではあっても依頼者にとっては自宅です。
そのため、自宅を丁重に扱ってくれる業者なのか、信頼できる業者なのかを見極める必要があります。
これまでの実績はあるのか
相談した際、過去にゴミ屋敷片付けの実績があるのかを確認しておきましょう。
相談時でも良いですし、業者選定の段階で公式ホームページ等で確認するのも良いでしょう。
実績の豊富な業者であればノウハウも蓄積されていますので、スムーズな作業が期待できます。
ゴミ屋敷の相談についてのまとめ
ゴミ屋敷の相談をするのであれば行政、専門業者、自治会となります。
しかし行政や自治会はゴミ屋敷条例が制定されていることが条件です。
また、条例が制定されているとしても行政はあくまでも条例を根拠にしますので、条例で制定されていないことはできません。
その点ゴミ屋敷の片付け専門業者は依頼者は「お客」なので、依頼者に寄り添った姿勢で、サービスを提供します。
このような特徴を踏まえ、どこに相談するのが自分にとってベストアンサーなのかを考えましょう。