コラムblog
近年は、さまざまな事情から1人で働いて、子供を育てている女性は少なくありません。
離婚の場合、女性側が子供を引き取るケースが圧倒的に多いようです。
そして、女性はシングルマザーとして子供を育てていくことになります。
厚生労働省の調査(平成28年)によると、「ひとり親世帯」は母子世帯が123.2万世帯、父子世帯が18.7万世帯となっています。
母子世帯が父子世帯の6倍近い数となっています。
こういったシングルマザーの家は、汚部屋が多いといわれています。
なぜ、シングルマザーの部屋は汚部屋になってしまうことがあるのでしょうか?
その原因・背景と、片づけのポイントについて見ていきましょう。
目次
近年、汚部屋は増え続けています。
「汚部屋」とは、次のような状態の不潔な部屋のことです。
- 室内にモノが散乱している
- 足の踏み場がない
- 至るところにゴミが散らかっている
- カビが生えている
- 害虫が発生している
ひどいケースでは、以下のような状況ということも少なくないようです。
- 物が多すぎてドアを開けてもわずかな隙間しか開かない
- お風呂の湯桶にまでモノが詰め込まれていて使えない
- 物が多すぎてゴミや物の上で寝ている
汚部屋では、普通の日常生活が送れません。
以前は一戸建てに住む高齢者や一人暮らしの高齢者に多い現象でした。
ですが、最近は少し事情が違ってきています。
最近は若い層、特に女性に汚部屋の住人が増えているのです。
若い女性の割合は、汚部屋の住人の7割を占めているというから驚きです。
中でも、シングルマザーの家庭にこのような部屋が増えているといいます。
なぜなのでしょうか。
シングルマザーは、1人で仕事や家事をし、子供を育てなくてはなりません。
そのため、どうしても時間が足りなくなってしまいます。
1人で子育てをしていくには、どうしてもフルタイムで働くしかないシングルマザーがほとんどです。
つまり、仕事に一日の大半を割かなくてはならず、どうしても家事に費やす時間が少なくなってしまいます。
つい掃除がおろそかになったり、ゴミが溜まってしまったりするうちに、部屋が汚部屋になってしまうのです。
1人で子供を育てていくのは、想像以上に大変です。
子供に対して、父役、母役を1人でこなさなくてはなりません。
また、子供に弱いところは見せられないと、グッと我慢していることも多いものです。
さらに、仕事のストレスが重なり、シングルマザーにかかる重圧は大きいのです。
これらが重なり、ストレスが溜まることによって、心の余裕がなくなり、毎日の生活で精一杯になります。
そして、掃除する気力がなくなってしまうのです。
さらに、汚れた部屋というのは心の健康によくありません。
そのため、ますますストレスが溜まってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
ストレスが溜まり、心が疲れていくと、以下の心の病気に進んでしまうことがあります。
- うつ病
- セルフネグレクト
症状が進むと、掃除どころか、子育てもできなくなり、ネグレクト状態になってしまうこともあります。
貧困は、ゴミ屋敷と密接な関係があります。
貧困であるがゆえに、つい物を捨てられず溜め込んでしまいます。
その結果、汚部屋となってしまうのです。
通常、親が1人しかいない家庭は、夫婦共働きの家庭に比べ、平均的に収入が少なくなりがちです。
そのため、シングルマザーの家は汚部屋になりやすいと言われています。
シングルマザーにとって、雇用問題は深刻です。
シングルマザーとなる女性のなかには、妊娠や出産を機に退職して専業主婦になっていたり、パートタイムなど非正規雇用の仕事をしていた人も多いようです。
そのため、シングルマザーとなってから仕事を探そうとしても、正社員として就職するのは難しいケースが多いようです。
また、全ての会社ではありませんが、シングルマザーを雇用することを敬遠する傾向があります。
シングルマザーの場合、以下のように周りのサポートが必要となる場合が多いからです。
- 子どもの体調不良で帰らなくてはならなくなる
- 子どもがいるために遅くまで働けない
そのため、特別な資格を持っているならまだしも、正社員として安定した収入を得るのは高いハードルとなることが難しい場合が多いのです。
また、現代日本では共働きの家庭が増えています。
そのため、周りの家庭と比べて生活レベルに格差が出る「相対的貧困」に陥る家庭も出てきています。
汚れた部屋は、子供にとってどんな影響を及ぼすのでしょうか。
汚部屋は、ゴミや物が溜まっているため風通しが悪く、ホコリが溜まったり、カビが発生していることがあります。
ホコリやカビを吸い込んでしまうと、呼吸器系の病気を引き起こすことがあります。
また、ダニなどの害虫が発生しやすくなり、虫に刺されたりすることもあります。
抵抗力の弱い子供には、特に健康を害する環境です。
汚部屋にはゴキブリなどの害虫が大量に発生します。
ゴキブリは、さまざまな病原菌を運んできます。
ゴキブリのフンや死骸を放置していると、粉々になって空気中に舞い上がります。
それを子供が吸い込んでしまうと、喘息やアレルギーを引き起こす原因になり得ます。
ゴミが溜まった部屋には、どうしても臭いがこもります。
そのため、子供が着る衣服や持ち物に、生臭いゴミの臭いが染み付いてしまい、周りから不潔だと思われることになります。
また、体に虫刺されの痕がたくさんあったり、体が痒くてしょっちゅうどこか掻いていると、周りから敬遠されやすくなります。
これらは、いじめの原因になってしまう可能性が高くなります。
また、汚部屋やゴミ屋敷には、友達を呼ぶことができません。
このようなことから、子供がクラスで孤立してしまうことにつながるのです。
清潔で片付いた部屋で生活することは、子供のためになるだけでなく、お母さん自身のためにもなります。
時間はなくても、思い切って片付けを始めましょう!
汚部屋になってしまった大きな原因は、片付ける時間がないからでしょう。
ですから、頑張って毎日の生活の中に「片付けをする時間」を設けましょう。
たとえ5 分でも10分でもいいのです。
まず、次のように簡単なことから始めてみましょう。
- ゴミを袋にまとめて出す
- 水回りなど片付けやすいところをきれいにしてみる
子供にも協力してもらい、一緒に片付けの習慣をつけましょう。
もし、床が見えないほどの汚部屋レベルなら、まずは床に散らかっている物をなくすことから始めましょう。
ゴミを捨てに行くにしても、通り道がなければ捨てに行けません。
まずは通路を確保して、スムーズに動けるようにしましょう。
ものが散らかってしまうのは、置く場所が決まっていないからです。
ものを置く位置を決めて、必ずそこに置くようにしましょう。
たとえば、買い物から帰ってきて、買ってきたものを放置していると、どんどん場所が塞がってしまいます。
すぐに買い物袋から出して、決まった位置にしまうようにしましょう。
最初は面倒でも、やっているうちに習慣になります。
さらに、取り出したいものを決まった位置からパッと取り出せるので、ものを探したり、見つからずにまた同じものを買うことがなくなります。
ものが多すぎる汚部屋は、窓を開けることができないような状態になっていることも少なくありません。
朝起きたら、窓を開けて、部屋の空気を入れ替えましょう。
きれいな空気を吸うことは健康にもよく、気持ちもスッキリします。
また、朝日を浴びるのも良いことです。
朝一番の空気と光で、健康や福を呼び込みましょう。
次のような場合は、専門業者に依頼するのもお勧めです。
- どうしても時間がない
- 自分で片付けられるレベルではない
掃除や片付けの専門業者なら、スピーディーに部屋を片付けてくれます。
さらに、不用品やゴミも処分してくれます。
重いものを自分で運ぶ必要もありません。
作業日もこちらの都合に合わせてもらうことができます。
最短では即日見積もり、翌日作業にかかれることもあります。
掃除に関するプロフェッショナルの手にかかれば、素人では落とせない汚れもきれいにしてもらえます。
さまざまなプランがあるので、まずは見積もりをしてもらい、検討してみると良いでしょう。
シングルマザーの家庭は、汚部屋が意外に多いと言われています。
その理由には、以下の理由が挙げられます。
- 仕事や子育てに忙しい
- 時間の余裕がない
- 精神的な疲弊
- 雇用状況による貧困
汚部屋は精神的にも肉体の面でも健康に良くありません。
また、子供が学校で孤立してしまう原因になる可能性もあります。
汚部屋で悩んでいる人は、少しずつでもいいので、片付けを始め、親子で片付けの習慣をつけましょう。
どうしても自分で片付けられない場合は、プロの専門業者の手を借りることも検討してみましょう。
子供、そして自分自身の健康と幸せのために、家をきれいにしましょう!
この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家
氏名:新家 喜夫
年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。
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