近年、「断捨離」「価値があるものを残す」「価値がないものは捨てる」など、片付けに関する様々な言葉や片付け方法について注目度が高くなっています。
片付けに関する考え方は、それぞれの指導者や提唱者によって異なりますが、わかりやすい指標は「資格」です。
掃除や、ハウスクリーニング、遺品の整理などに関する資格があるように、片付けに関しても資格があります。
片付けに関する資格の中で、有名な資格の一つが「整理収納アドバイザー」です。
整理収納アドバイザーは、部屋の整理整頓を行うプロフェッショナルとしての資格と言われています。
今回は、整理収納アドバイザーの資格について解説します。
目次
「整理収納アドバイザー」とは
整理収納アドバイザーとは、特定非営利法人ハウスキーピング協会が主催する資格です。
資格には易しい順に3級、2級、1級があります。
資格の内容は名前の通り、整理整頓や、収納に関する知識やスキルを問う資格です。
整理収納アドバイザーの特徴
整理収納アドバイザーの特徴は、ハウスキーピング協会(以下「協会」と記します)によると、整理収納のノウハウを学ぶことで、時間的メリット・経済的メリット・精神的メリットの3つのメリットを得ることができます。
3つのメリットの詳細は以下の通りです。
- 時間的メリット・・・モノを探すための “タイムロス” をなくすことができる
- 経済的メリット・・・ものが整理されていれば、無駄買い・二度買いが抑制できる
- 精神的メリット・・・片付いた空間は心にゆとりを与え、気持ちを前向きにしてくれる
また、ホームページには英語版と中国語版も存在しており、世界各地の方から「整理収納アドバイザー」という資格が注目されていると思われます。
なぜ整理収納に資格があるの?
「片付いている」と、「整理収納されている」は少々異なります。
整理収納アドバイザーは、「整理収納されている」状態を目指しています。
そこで、「片付いている」と「整理収納されている」の違いを解説していきます。
片付けと整理収納の違い
「片付いている」とは、例えばクローゼットの中には厳選された10着の洋服が入っており、クローゼットの扉が閉められて、ベッドやソファの上に脱ぎ捨てられた洋服がない。
これは「片付いた部屋」だと言えます。
「整理収納されている」とは、先ほどの「片付いた部屋」からさらに、クローゼットの中にはジャケットがジャケットハンガーにかけられており、スカートがスカートハンガーにかけられており、引き出し式のプラスチックの収納ケースには畳まれた下着、靴下、トップス、ボトムスなどがしまわれている。
これは「整理収納されたクローゼット」だと言えます。
ものがあるべき場所や、あると便利な場所にしまわれて、生活しやすい状態に整理されていれば、どこに何があるかを判断できて、快適な生活を送ることができるでしょう。
整理収納アドバイザーは、部屋の整理整頓ができ、人にアドバイスを送ったりする資格です。
部屋のものをよくなくしてしまう、ものの片付け方がわからないなどといった人たちは、整理収納アドバイザーに相談してみましょう。
ミニマリストについて
ものを究極まで減らして、最低限のものだけに囲まれて暮らすことを「ミニマリズム」と呼ばれており、ミニマリズムを好む人を「ミニマリスト」と呼びます。
彼らの部屋には、ものがないため自然と片付いているように見えます。
しかし、ものが少なくスッキリしているだけであり、整理整頓されているわけではありません。
「整理収納アドバイザー」の取得方法
ここでは、整理収納アドバイザー2級と1級の資格の所得方法について解説します。
整理収納アドバイザー2級の取得方法は、受講料を支払い、指定の講座を受講することで取得することができます。
受講後、認定証が指定した住所が届きます。
整理収納アドバイザー1級の取得方法は、受験料を支払い、予備講座を2日間受講します。
受講後、1次試験を受験し、合格したら2次試験を受験します。
2次試験も合格すると1級の取得が完了です。
取得した資格をもとに、整理収納に関するビジネスをしたい、有資格者として活動したい場合は、さらに協会の推奨する資格を取得するなど、協会のバックアップを受けて活動することもできます。
「整理収納アドバイザー」の取得にかかる金額
整理収納アドバイザー2級の取得にかかる受験料は、税込23,100円※です。
整理収納アドバイザー1級の取得にかかる受験料は、合計で51,840〜56,160円※です。
価格の違いは、試験の受験時期によって異なる受験料が発生します。
また、2019年は6月5日を境として試験の受験料が変わります。
最新の金額や情報は協会のホームページで確認しましょう。
※2019年4月時点
まとめ
ものを片付けられない、ものを捨てられない、ものを捨てることで自分を離れてしまう喪失感に辛さを感じ、心理的なブロックがかかってしまう人もいます。
これは病気の一種かもしれません。
そのため、ものを捨てることができず溜め込んでしまう状態は、だらしないとか、ただ怠けているだけの問題ではない場合も多々あります。
また、家や部屋にものが少なくても、整理整頓されていないと「どこに何があるかわからない、なくなってしまった」と思ってしまい、買った後に「実は持っていた、必要ではない、同じものが家にある」というサイクルを引き起こす場合があります。
整理収納アドバイザーに片付けを依頼することで、部屋や家を片付けられていない状態から、必要なものと捨てるものに仕分けて処分し、必要なものを使いやすく生活しやすい状態にするために整理整頓してもらえます。
整理整頓はモノだけでなく、あなたの生活や行動もシンプルにわかりやすくしてくれる効果があります。
整理収納アドバイザーに興味がある人は、部屋の整理整頓を依頼してみてはいかがでしょうか。
また、自分で収納を勉強したいが時間がない、手っ取り早く誰かに助けてもらいたい、新しい家に引っ越すのでプロの力を借りて整理整頓や不用品処分をしたいと思った場合は、片付け業者に任せることも一つの手段です。
部屋の整理整頓を「整理収納アドバイザー」に任せる、資格の取得を目指して勉強するなどをしてみて、あなたのお部屋を整理収納されたお部屋にしてみませんか?