い草の匂いや和のテイストで落ち着く畳の和室。
そんな和室の大敵になるのが、ジメッとした梅雨の季節です。
気がつくと畳に、カビが生えてしまった経験があるという方はいらっしゃいませんか。
そんな梅雨の時期に対策しておきたい、畳の掃除方法についてご紹介します。
梅雨の時期に困る畳にカビができる条件
畳の原点は古代から存在する、日本の伝統的なものです。
畳は、畳床と呼ばれる畳の芯にい草を編んで作った畳表を貼り付けて作ります。
一般的な大きさは180㎝×90㎝で、保温性に富み、適度な弾力があり、裸足で生活するためには良い材質であるが、吸湿しやすく不潔になりがちなのが欠点です。
梅雨の時期に畳にカビができる条件1、湿度と室温
カビが好むのは、梅雨の時期の湿気です。
梅雨の時期は連日、雨が降る確率が高いです。
カビは湿度70%以上、室温が20〜30度の状態が継続的に続いた場合に、畳にカビが見える形で発生します。
梅雨の時期に畳にカビができる条件2、皮脂や垢の汚れ
畳にゴロゴロと横になったり、素足で過ごされる方が多いと思います。
知らず知らずのうちに、畳に皮脂や垢などが蓄積され、それを餌にしてダニやカビが繁殖することがあります。
梅雨の時期に畳にカビができる条件3、1階の和室
新しい畳は湿気やニオイを吸い取る機能を充分備えておりますが、湿気を吸いすぎるとカビの繁殖に繋がることがあります。
逆に古い畳の方が、カビの繁殖を抑えられることもあります。
また、2階の和室より、1階の和室にカビが発生するケースがあります。
なぜなら2階は、熱がこもりやすく高温(32度以上)でカビが繁殖しにくいです。
併せて、1階は建物床下の湿気を含みやすい条件があるからです。
特に梅雨の時期は、新しい1階の畳に注意が必要です。
梅雨の時期に畳にカビができる条件4、日当たりが悪く、風が通りにくい
家の近くが高層マンションなどの場合も、日差しや風も入りづらいでしょう。
このような状況は、畳にカビが生えやすいシュチュエーションになります。
さらに梅雨の時期は、より日が当たらないので余計にカビが発生しやすい状況になります。
梅雨の時期に畳にカビができる条件5、畳の上に物を置く
畳の上には、タンスなどの大きい家具は置かないようにしましょう。
畳の上に重い家具を置いてしまうと、畳の掃除がしにくく、ホコリが溜まりやすくなりますし、畳の変色にもつながります。
また、絨毯などを敷くのも気をつけましょう。
なぜなら、畳と畳の間に湿気が溜まってカビやダニが発生することが多いからです。
梅雨の時期に知っておきたい畳の掃除の注意点
畳掃除をする際の注意点についてご紹介します。
畳は、い草などの天然素材を使用しているのでとても繊細です。
一歩間違うと変色や傷が付いてしまうので、充分注意して掃除をしましょう。
畳の掃除の注意点1、濡れた雑巾で掃除をする
水分が畳に染み込むことにより、ダニが好む環境作りにつながってしまいます。
畳の掃除の注意点2、掃除機を利用
畳の目に沿って、ゆっくり掃除機をかけないと畳が傷ついてしまいます。
また、梅雨の時期に発生しやすいカビを除去するのに向きません。
排気口から細かいカビの菌が排出され、部屋中に撒き散す可能性もあります。
畳の掃除の注意点3、粘着式のカーペットクリーナー
粘着力が強いカーペットクリーナーを使用すると、い草がほつれて元に戻れなくなることがあります。
畳の掃除の注意点4、重曹を使用する
重曹はアルカリ性のため、畳の素材であるい草を変色させてしまう恐れがあるので、重曹の利用には気をつけましょう。
代わりに酢やエタノールなどを利用して掃除をすると良いでしょう。
梅雨の時期に実践したい畳を掃除する方法
畳を掃除する方法や、掃除用具について何点か紹介します。
梅雨時の畳の掃除方法1、ほうきと雑巾を使う方法
一般的なの畳のお手入れ方法が、ほうきと乾拭きの雑巾を使用することです。
まず、畳の目に沿って、ほうきで大きいほこりを取ります。
その後は乾いた雑巾で乾拭きします。
どうしても汚れが気になる場合は、硬く絞った雑巾で畳の目に沿って汚れを拭き取り、乾拭きしてしっかり水分を取り、乾燥させます。
梅雨時の畳の掃除方法2、酢を使った掃除
お酢には漂白効果や除菌効果がありますし、ご家庭のキッチンにあることが多いので、すぐに掃除に取りかかれるのが魅力です。
お酢を水で10倍に薄めたものに雑巾を付け、こすりつけるように畳に沿って拭きます。
仕上げに乾拭きをしましょう。
梅雨時の畳の掃除方法3、エタノールを使った掃除
梅雨の大敵カビ掃除に効果的なの方法の一つに、消毒用エタノールを使用した掃除があります。
もし無水エタノールを利用する場合は、エタノール:水=3:7で薄めたものを使いましょう。
エタノールスプレーを畳にスプレーをし、スプレーした場所を歯ブラシなどでこすります。
掃除機は推奨していないですが、傷付けないように掃除機を浮かして掛けましょう。
その後、軽くエタノールスプレーを吹きかけ、乾拭きします。
梅雨時の畳の掃除方法4、畳掃除の道具を利用する
市販されているクイックルワイパーに付けて使用できる「レック激落ちシート畳用15枚」、スプレータイプの「技・職人魂 畳汚れ職人 畳専用洗剤 500ml」など、畳専用の掃除道具を利用することも一つの方法です。
畳の性質に合わせた成分を配合しているので、変色なども防げて安心です。
梅雨時の畳の掃除方法5、畳あげ・天日干しをする
梅雨の晴れ間や真夏に試して欲しいのが、畳あげと天日干しです。
畳の下には普段目に見えないホコリなどが溜まっています。
それらも掃除機で吸い込み、畳部分は日光による殺菌を行いましょう。
50度以上の環境に40分以上天日干しをするとダニも死滅するようです。
また、湿気も取れるのでカビ対策にも有効と言えます。
プロの畳クリーニングに依頼する
畳の掃除は自身でも可能ですが、知識がなく畳を痛み付けてしまう可能性もあります。
畳は重いので、天日干しをするのも力仕事で大変です。
そのような心配がある場合は、プロのクリーニング業者に依頼してみてはいかがでしょうか。
畳1畳1,500円〜2,000円など割とリーズナブルに清掃してくれます。
また、畳の状態を確認し、畳の張替え時期などの提案もしてくれるので、プロの業者に依頼することも視野に入れてみてはどうでしょうか。
まとめ
和室でゴロゴロする時間は至福のときですよね。
梅雨の時期の畳掃除で大敵なのが、湿気とダニやカビです。
そんな梅雨の時期だからこそ、畳の掃除をしてみませんか。
綺麗な状態で安心して過ごすために、日頃の掃除や時にはハウスクリーニングの業者を利用してはいかがでしょうか。
ぜひ今年の梅雨のお掃除の参考にしていただけたらと思います。