四季のある日本で暮らす以上、避けては通れないのが「梅雨」の時期。
春から夏へと季節が移り変わる過程で、降水量が多くなり湿度が上がるため、室内の至るところにカビが生えやすくなります。
梅雨の時期に発生したカビをそのまま放置してしまうと、アレルギーや肺炎の原因となる可能性があり、健康を害する恐れもあるため注意が必要です。
しかし、空気が湿った環境では、カビは一気に増殖してしまうものです。
気密性の高い住宅の場合は、特に注意が必要です。
そこで今回は、梅雨に発生しやすいカビの予防・対策方法についてご紹介いたします。
カビが発生しやすい箇所や、繁殖しにくくする対策までまとめていますので、今年の梅雨対策の参考にしてください。
目次
カビが発生しやすい箇所
梅雨は、湿度が上昇するため、カビが増殖する快適な環境が整っています。
しかし、住まいのなかでも場所によって湿度の高さは異なるものです。
湿度が高く、空気がこもっている場所は、よりカビが発生しやすいため注意が必要です。
とくに気を付けたい、カビが発生しやすい箇所を以下にまとめました。
浴室、トイレをはじめとする水回り 結露が発生しやすい、窓ガラスや壁 水気や汚れが溜まりやすいキッチン カビの胞子や汚れを持ち込みやすい玄関まわり 閉め切ったままで湿気が溜まりやすい収納棚、たんす |
水まわりなどの湿度が高くなりやすい箇所や、閉め切ったままで風通しの良くないところは、とくにカビが増殖しやすいです。
住まい全体のカビ対策も大切ですが、まずはカビの生えやすい箇所を重点的に行いましょう。
発生箇所別!梅雨のカビ発生を防ぐ有効な対策
梅雨のカビ発生を防ぐ対策①窓・壁
窓や壁は外部と隔てているため、結露が発生しやすい場所です。
この結露により、カビの温床となりやすく、よりカビ対策に力を入れておく必要があります。
結露は都度しっかり拭き取る
高温多湿な環境の日本では、結露の発生を完全に防ぐことは難しいです。
そのため、結露はできるだけこまめに拭き取り、水気を残さないことが有効な対策となります。
毎朝起きたら結露をさっと拭き取るだけでも、カビ対策として効果大です。
結露をそのままにしておくと、カーテンや床にもカビが発生しやすくなってしまうため注意しましょう。
天気が良い日は、換気をしっかりと行う
梅雨の時期は、雨の日はもちろん曇りの日も増えるため、晴れの日が少なくなる傾向があります。
天気の良い日は、湿った空気を追い出す絶好のチャンスです。
晴れたときは、窓を開けて換気をし、風通しを良くしてカビの発生を防ぎましょう。
家具は壁から数センチ離して風通しを良くする
家具と壁をくっつけていると、湿気と空気がこもり、カビが繁殖しやすくなります。
家具を置く際は、壁から数センチ離して風通しを良くするだけでもカビ防止対策として有効です。
壁にぴったりくっつけず、少し余裕をもたせて設置しているかどうか見直してみましょう。
梅雨のカビ発生を防ぐ対策②キッチン
キッチンは、洗い物で飛び散った水や、カビの栄養となる油汚れがたくさんあります。
家族が口にする食事を作る場でもありますから、定期的に掃除をしてカビの発生を防ぐことが大切です。
シンク周りはこまめに掃除を行って清潔を保つ
キッチンの水場でもあるシンクは、水気だけでなく食材や油などさまざまな種類の汚れが蓄積する場所です。
そのため、カビも発生しやすく、カビの発生源となりやすい傾向があります。
1日の家事が終わったら、シンクの汚れを取り除き、水気も拭き取ることでカビ防止に効果的です。
このとき、食器洗剤やクレンザーなども残らないように注意しましょう。
食器棚やシンク下の棚も、定期的に換気を
キッチンのなかでも、案外忘れやすいのがシンク下や食器棚です。
カビは湿気がこもった環境で繁殖しやすいため、何日も閉め切ったままの収納棚や食器棚は要注意。
何かを取り出す用がなくても、定期的に扉を開けて、空気をいれかえてカビの発生を防ぐことが重要です。
冷蔵庫内は、月に1度アルコールで掃除を
生鮮食品をはじめ、さまざまな食材を保存する冷蔵庫も、カビが発生しやすいスポットです。
冷蔵庫内は常に低温で保たれていますが、カビが増殖する環境としては問題ありません。
そのため、1つの食品にカビが繁殖してしまうと、冷蔵庫内にあるほかの食材にまで繁殖してしまう危険もあるので注意が必要です。
冷蔵庫内は、月に1回程度キッチン用アルコールで除菌をして、清潔を保つようにしましょう。
梅雨のカビ発生を防ぐ対策③浴室
浴室は、家のなかで一番水が溜まりやすい部分です。
また、シャンプーやリンス、ボディソープといった洗剤類のほか、シャワーホースや子ども用のおもちゃなど、カビにとって居心地の良い環境が整っています。
そのため、他の箇所以上に、こまめな掃除や防カビ対策が必要です。
入浴後に換気扇を回す
入浴後そのままにしておくと、蒸気がこもり、カビが増殖しやすい環境を作りだしてしまいます。
カビが大好物の湿気を取り除くため、入浴後は換気扇を稼働させましょう。
壁や床の水気を切る
入浴後は、水切りワイパーなどで壁や床に残った水気をしっかり取ることも大切です。
少々手間ではありますが、さっと水を切るだけなので、ものの数分で行えます。
水切りワイパーは100円ショップで売っているものでOK。
最後に入浴した人に水切りをお願いするよう、家族で習慣づけるだけでも、浴室のカビが生えにくくなります。
市販の「くん煙剤」で防カビ対策を行う
浴室用のくん煙剤を使用するのも、カビ防止として有効な手段です。
防カビ用のくん煙剤は、壁の上部や天井など、なかなか手が届かない部分までカビを防止できることが最大のメリット。
こまめに掃除をしながら、定期的にくん煙剤で対策を行えば、カビの発生をかなり抑制できます。
置くだけで対策できる、カビ予防に有効なアイテム
カビの発生を防ぐには、「風通しを良くする」「湿度を下げる」といった2つのポイントを押さえることが重要です。
こまめに掃除をして清潔を保つ、換気をするといった対策のほか、置くだけでカビを防止できる手軽な対策法もあります。
<カビ対策に有効な4つのアイテム>
重曹 木炭 新聞紙 珪藻土 |
上記4つのアイテムは、どれも湿気を吸い取ってくれるため、除湿剤の代わりとして活用できます。
重曹は小皿に入れて、部屋の隅に置いておくだけでカビ防止に有効です。
また、木炭は除湿だけでなく消臭効果もあるので、梅雨のいやなにおいも軽減できます。
新聞紙は広げたり丸めたりと、形状を自由に変えることができるので、靴箱やたんすまで、あらゆる箇所の除湿に使いやすいです。
さらに、除湿効果が高いとされている珪藻土は、布製のアイテムを使うよりも湿気が溜まりにくいメリットがあります。
珪藻土のアイテムを積極的に活用することで、住まい全体の湿度を下げ、カビを防止することが可能です。
まとめ
梅雨に向けたお部屋のカビ対策についてご紹介いたしました。
できるだけ早く準備しておくことで、梅雨の時期もカビに悩まされることなく快適に過ごすことができます。
自宅にあるもので今すぐできる対策もたくさんありますので、できることから実践してみてはいかがでしょうか。