あなたは「汚部屋」という言葉をご存知でしょうか?
汚部屋とは、足の踏み場もないくらいゴミが溜まった、汚い部屋のことを指します。
最近では10軒に1軒が汚部屋になっているとも言われており、特に実家が汚部屋になる割合は高いようですから、実家から離れて暮らしている人は気をつけたほうがいいかもしれません。
今回は実家が汚部屋になっていないか不安だという方のために、汚部屋になりやすい実家の条件について紹介していきます。
また、汚部屋に住む親が部屋を片付けられない心理や理由についても解説していきましょう。
目次
汚部屋になってしまう実家の3つの条件とは?
実家が汚部屋になるのには、3つの条件があります。
これらの条件のうち一つでも当てはまれば、実家が汚部屋になる可能性があると言えます。
すべて当てはまっていた場合は、実家が汚部屋になっている可能性はかなり高いと言えるでしょう。
ここでは、実家が汚部屋になる条件について説明していきます。
実家に住む親が高齢
実家が汚部屋になる条件の一つ目は、そこに住む親が高齢だということです。
親がまだ若く、子どもと一緒に暮らしている場合は、親が片付けをしなくても、かわりに子どもが片付けできます。
しかし子どもが実家を離れ、親だけで暮らすようになれば、そこに住む親以外に片付けをする人がいません。
また後ほど理由を説明しますが、人は高齢になると、なかなか片付けができなくなるものなのです。
そのため高齢の親だけが住んでいる家は、子どもが一緒に住んでいる場合に比べて、汚部屋になる確率は高いと言えます。
実家に住む親が物を捨てられない
若い人も含めたら、家が汚部屋になってしまう一番の原因は、物を捨てられないことにあります。
生活するためには買い物をする必要がありますから、物はどんどん増えていきます。
にも関わらず物を捨てなければ、家の中は物が溜まっていく一方です。
一口に捨てられないと言っても、その理由は様々です。
物を大切にしすぎたり、捨てるのが面倒だったり、身体の不調が原因ということもあります。
いずれの理由にせよ、実家に住む親が物を捨てられない人だった場合、家が汚部屋になる確率は非常に高くなります。
子どもが実家にあまり帰らない
何らかの理由で親が物を捨てられない人だった場合、子どもがかわりに片付けをしなければ汚部屋は解消されません。
しかし高齢者宅が汚部屋になる原因の一つに、子どもが実家に帰らないというものがあります。
子どもが実家の近くに住んでいれば、いつでも実家に帰れますが、遠くに住んでいれば、実家に帰れるのは年にせいぜい1~2回となってしまうでしょう。
親が片付けをできない人だった場合、子どもがたまにしか実家に帰れなければ、実家は汚部屋になってしまいます。
実家を汚部屋にしてしまう親の心理とは?
ここまで説明してきたように、そこに住む親が高齢で、物を捨てられなくて、離れて暮らす子どもが帰ってこないと、実家が汚部屋になってしまうのは明らかです。
にも関わらず、汚部屋に住む親はなぜ片付けをしないのか疑問に感じる人もいるでしょう。
家を汚部屋にしてしまう人には、特有の心理があります。
ここでは、実家を汚部屋にしてしまう親の心理について説明していきます。
物がないと不安だという心理
汚部屋に住む人のなかには、家のなかに物が溢れていないと不安だという人もいます。
こうした人は、家の中に物を溜め込むことで心の安定を図っているのです。
不安から物を溜め込んでしまう人は、強い孤独感を抱えているようです。
配偶者に先立たれて実家に1人になってしまった途端に実家が汚部屋になった場合は、親が孤独感を抱えていることが原因という可能性があります。
この場合は、できるかぎり実家に帰ったり、頻繁に電話したりして、親の孤独感を埋めてあげるようにするといいでしょう。
物を捨てるのがもったいないという心理
物を捨てられない心理には、単純に物を捨てるのがもったいないというものもあります。
これは高齢者に多い心理です。
なぜなら高齢者は、若い世代の人に比べて、物を大切にする傾向があるからです。
物が溢れかえっている現代と違い、高齢の親世代は、子どもの頃に物が少ない時代を生きてきました。
そのため、物は豊かさの象徴であり、捨てるなんてとんでもないという考えを持っている人も多いのです。
親がこうした考えを持っている場合、汚部屋を片付けさせるのは大変です。
汚部屋を片付けられない2つの理由とは?
ここまで実家を汚部屋にしてしまう親の心理について説明してきましたが、結局のところ、実家が汚部屋になってしまう理由は2つしかありません。
ここでは、その2つの理由について、それぞれ説明していきましょう。
実家に住む親の体力や認知力の衰え
実家が汚部屋になってしまう一つ目の理由は、そこに住む親の体力や認知力の衰えによるものです。
片付けをする気があっても、体力が衰えれば重い物を運べなくなりますし、足腰が弱くなれば外にゴミを出しにいくのも一苦労です。
そうなれば当然、片付けやゴミ出しができなくなり、実家は汚部屋になってしまいます。
また認知力が衰えると、ゴミ出しはさらに困難になります。
認知力が衰えると、捨てる物と残しておく物の判別がつかなくなるのです。
さらに認知症になってしまった場合、ゴミを捨てることすらできなくなってしまいます。
親の体力や認知力の衰えが原因で実家が汚部屋になってしまった場合、親を介護施設に入れるか、ホームヘルパーに来てもらってゴミ出しを頼むなどしたほうがいいでしょう。
実家に住む親が物を捨てたがらない
実家が汚部屋になってしまう二つ目の理由は、親が物を捨てたがらないことです。
先ほど説明したように物を捨てられない高齢者には、孤独感から物がないと不安だったり、物を捨てるのがもったいないという心理があります。
親が孤独感から物を捨てられない場合は、それを埋めてあげることで汚部屋を片付けさせられるかもしれません。
一方で、親が物を捨てるのがもったいないと思うタイプだった場合は、物を捨てろと言っても効果は期待できません。
この場合は「汚いから」「邪魔だから」といった理由で片付けをさせるのではなく、「危険だから」と言って親を説得するのが有効です。
物が大量に溜まった汚部屋は、ゴミの倒壊でけがをしたり、可燃物が大量にあるぶん火事になりやすいという危険があります。
安全のためだと説得すれば、親も汚部屋を片付けようと思ってくれるケースが多いようです。
まとめ
実家が汚部屋になる条件は、以下3つあります。
- 実家に住む親が高齢である
- 実家に住む親が物を捨てられない人である
- 子どもが実家にあまり帰らない
これらの条件に当てはまっている場合は、実家が汚部屋になっている確率が高いので注意しましょう。
特に、親が物を捨てられない人だと、実家が汚部屋になる確率は一気に高くなります。
親が物を捨てられない理由は、以下2つしかありません。
- 体力や認知力の低下
- 物を捨てたがらない
親の体力や認知力の低下が原因で実家が汚部屋になっている場合は、介護施設に入れたほうが安心です。
親が物を捨てたがらない場合は、「危険だから」と言って、片付けをするように説得しましょう。
汚部屋に住むことは危険と隣り合わせですから、実家が汚部屋になっていないか、しっかり確認しておいたほうがいいでしょう。