コラムblog
目次
親が亡くなったと久々に実家に戻ったら、実家がごみ屋敷になっていたというケースが増えているようです。
年を取るとごみを捨てるのも一苦労になってしまう人が多く、ごみをごみ袋に入れて部屋に溜めてしまう高齢者が増えているのです。
子どもが成人し、別居しているケースでよく起きる問題で、久々に顔を出したらごみ屋敷だったということは少なくないのです。
高齢者の親が一人で住んでいた実家がごみ屋敷だった場合、親が亡くなるとその家の相続権が子どもに与えられるので、その家のごみを処分したり、家を売却するなどの手続きをしたり、手続き上の問題が生まれます。
また、ごみ屋敷のごみを処分するために業者を雇うと高額な請求がくる可能性もあり、遺産相続の問題になることが多いのです。
実家をそのまま売却しようと考える人も多いですが、ごみ屋敷の場合はごみを撤去した状態でないと不動産売却することができません。
ごみ撤去にかかる費用は、一軒家だと50~100万程度かかることが多いため、家族が亡くなった悲しみよりも、ごみ屋敷の問題に頭を抱える遺族も多いのです。
実家がごみ屋敷だった場合、2つの方法があります。
ひとつは、実家のごみを処理してから自宅を売却する方法。もうひとつは、相続放棄するという方法です。
どちらの場合でも、やるべきことは決まっているので、手順通り進めてみましょう。
相続放棄とは、親の遺産が負債だらけの場合、相続を放棄するという方法です。
ごみ屋敷も負債と同じ扱いなので、相続放棄するとごみ屋敷の処理などは役所が行ってくれるので、面倒な手続きは不要です。
ですが、もしプラスの遺産があった場合も放棄しなければいけなくなるので、まずは遺産がどのくらいあるのかを調べましょう。
ごみ屋敷の場合、中に価値のあるものがあるか確認する人はほとんどいないので、自宅や土地に資産価値があるかどうか、不動産業者に確認するようにしましょう。
立地によっては売却したほうが高くつくこともあるので、自宅と土地の資産価値を別々に求めておくとスムーズです。
その際に、売却方法なども聞いておくと手間が減ります。
最終的には、どの程度の資産があるのかを確認する必要があります。
ごみ屋敷になってしまう人は、もったいないからと部屋にごみを溜めこんでいることが多いので、もしかしたらあまり資産はないかもしれませんが、よく調べるようにしましょう。
生命保険や死亡保険は、こちらから請求しないとお金が戻ってこない場合が多いので、生命保険の契約書は見つけましょう。
ごみ屋敷のごみを撤去するのは、素人ではかなり難しいのでプロに依頼するのが良いでしょう。
見積りを取るときには、ごみ屋敷を見に来てくれて、正しい見積りを出してくれるケースが多いので、相談して正しい見積りをもらいましょう。
部屋の大きさやごみの量によって、ごみ処理を行う人数やごみを乗せるトラックの大きさが変わるので、見積り金額も変わります。
ごみ屋敷のごみを自力で片付けようとすると、運ぶだけでも一苦労ですし、分別がされていないことが多いので大きな手間になってしまいます。
ごみ処理を専門としている業者に依頼すると、ごみの分別や不要なものの処理、さらには最後に掃除をしてくれるので、自宅がキレイになって戻ってくることもあります。
ごみ屋敷の処理は、ごみ処理を専門としている業者にお任せするのもいいでしょう。
遺産として残る財産と、ごみ屋敷を処理する金額を差し引きして、プラスになるようであれば遺産を相続してからごみ屋敷の処理を行うのがよいでしょう。
しかし、もし残る財産が少額だったり、逆に負債になったりしてしまう場合は相続放棄手続きを行うようにしましょう。
ごみ屋敷の場合、近所の人から「早く片付けてくれ」と言われたり、市役所などから催促の電話がかかってきたりすることがあるので、早めに遺産とごみ処理の金額を回収し、遺産を相続してごみ屋敷を片付けるのか、それとも遺産放棄するのかを決めるようにしましょう。
遺産放棄をする場合、特にごみ屋敷の場合は周りからの視線などがあるので、スムーズに処理をすることが大切です。
少しお金がかかってしまいますが、司法書士や弁護士に依頼をして、遺産放棄の書類を作成してもらうようにしましょう。
司法書士や弁護士に依頼するメリットは、「早くごみ屋敷をなんとかしてくれ」と言われた時に、現在司法書士(弁護士)に依頼中です、と答えることができるので、精神的なダメージも少なくてすみます。
実際にごみ屋敷を相続した場合にかかる費用をまとめてご紹介します。
ごみ屋敷にも相続税がかかってしまうので、実家を残した場合と、そのまま遺産放棄した場合のメリット・デメリットはしっかり計算しておきましょう。
土地の価値が低くても、そこにアパートを建てたり、駐車場を立てたりすることでプラスの回収になる場合があります。
自分の資産に余裕がある場合は、ごみ屋敷ごと解体を依頼することも可能です。
土地の値段だけでなく、立地についても検討することで、金銭的にプラスになることがあります。
不動産屋に見積りを取る段階で、解体した場合の見積りを回収しておくともしもの時に役立つこともあります。
実家がごみ屋敷になっているショックもあるかもしれませんが、手順を守って手続きを行えば、極端な損を被るということはありません。
遺産を放棄すればごみ屋敷を片付ける義務もなくなるので、あまり高額な金額が残っていないとわかったら、相続放棄の手続きを行うのも一つでしょう。
手続きはスムーズに行う方が近所からのクレームもなく進められるので、四十九日以内には、遺産を相続するのか放棄するのか相談できるように見積りなどをしっかり回収しておくのがおすすめです。
この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家
氏名:新家 喜夫
年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。
\ SNSでシェアする /
※WEB限定割引はパッケージプランは対象外となります。
もっと見る▼
※WEB限定割引はパッケージプランは対象外となります。
※お見積り金額からのお値引きとなります。