目の前にある洋服の山、シンクに溜まったキッチンのお皿…乱雑に散らかった部屋は見るだけでもストレスが溜まってイライラしてしまいます。
実は散らかった部屋でストレスがたまるのは明確な理由があります。単純に目の前を掃除すればいいというわけではないのです。
一つずつストレスの理由を取り除いてあげれば、落ち着いて部屋で過ごせるようになります。いきなり片付け始めるのではなく、原因を理解してからすすめていきましょう。
この記事では散らかった部屋がストレスになる理由や背景、散らかった部屋から脱出する具体策までご紹介しています。
目次
散らかった部屋でストレスがたまる5つの理由
散らかった部屋に居るとストレスがたまる理由は主に5つあります。
- 探し物が見つからないから
- 片付けというタスクがなくならないから
- やりたいことがすぐにできないから
- 目から入る情報量が多すぎるから
- イライラを引き起こすホルモンが出るから
ここでは、散らかった部屋でストレスがたまる理由を詳しく解説します。
探し物が見つからないから
部屋が散らかっていると、探し物が見つけにくくなります。そもそも何がどこにあるのか分からない状態なので、ほしいものを見つけるまでに時間がかかるのは仕方がないことです。
人はほしい物がほしい時に見つけられないと不安や焦り、怒りの感情などがわいてきます。時間に制限があればなおさら。たとえば、出かける直前に鍵が見つからなければストレスは倍増します。
貴重品が埋もれてしまうほど散らかった部屋は心と時間を奪いストレスになります。
片付けというタスクがなくならないから
部屋が散らかっているとストレスを感じる理由のひとつに「片付け」というタスクがなくならないことがあります。苦手な片付けがずっとタスクとして頭の片隅についてくる状態はストレスに違いありません。
部屋でテレビを見ていても、食事をしていても散らかった部屋を見れば、片付けタスクを思い出すことになりリラックス状態を維持できません。
そのため、散らかった部屋を放置することはストレスをあたえてしまうのです。
やりたいことがすぐにできないから
散らかった部屋ではすぐにやりたいことを始められません。作業の前には必ず「片付け」や「探し物」という下準備がついてくるからです。
例えば、料理を作るとき。前回使ったフライパンやお皿が洗っていなければ洗うところからスタートになります。また調理中に使いたい調味料を探すことにもなるでしょう。時間にすれば10分以内で終わることであってもすぐに自分の要望に応えられない部屋は小さなストレスが積み重なっていきます。
準備に時間と労力がかかれば、やりたいこともあきらめるという決断になることもあります。やりたいことにすぐ取り掛かれない部屋はストレスの元です。
目から入る情報量が多すぎるから
散らかった部屋は、目から入る情報が多すぎて、脳が疲れるため、ストレスを感じやすくなります。
人間は8割の情報を視覚から得ています。そのため、部屋が散らかっていると情報量が多くなり、必要なことに脳を集中させられません。勉強や仕事をしていても雑誌や洋服が目に入れば、たとえ一瞬でも集中がそがれてしまいます。
散らかった部屋での生活は情報量が多すぎるため、知らないうちにストレスが溜まってしまいます。
イライラを引き起こすホルモンが出るから
部屋が散らかっていると、過剰な情報量によって集中力が乱れ、作業効率が低下するものです。その結果、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増加します。
コルチゾールが増えると、イライラを招き、血圧上昇や動悸など、身体的・精神的に緊張状態に陥ります。コルチゾールが高まった状態が長時間続けば、うつ病を引き起こす恐れがあるともいわれています。
部屋が散らかってしまった3つの原因
急に部屋が汚くなるわけではありませんし、一度リセットしたからと言ってその状態がずっとキープできる保証もありません。部屋が散らかった原因は一時的ではなくもっと深いところにあるのです。
部屋が散らかる原因は主に以下の3つあります。
- 部屋に収納スペースや家具が少ない
- いらないものが大量にある
- 片付けや掃除が苦手
ここでは、部屋が散らかってしまった原因を詳しく解説します。まず、原因を理解し根本的な解決策を探していきましょう。
部屋に収納スペースや家具が少ない
部屋が散らかってしまう原因に、十分な収納スペースがないことが挙げられます。
物の量と収納のバランスがとれてないと、部屋にものがあふれてしまうのは仕方がないことです。
その状態で新しく物を購入すると、定位置が決まらないため「とりあえず」床や机の上に積まれていくことになります。
その結果、定位置が決まっていない洋服や化粧品、本は出しっぱなし状態です。収納スペースがないのに新しいものを取り入れれば自然と部屋は散らかってしまいます。
いらないものが大量にある
いらないものが大量にあると部屋にものが溢れ散らかるものです。とくに、ものを購入することや、集めることが好きな方は、どんどん新しいものが増えるので置き場所がなくなります。
また、ものを収集することに喜びを感じる方は、捨てることに苦手意識や罪悪感などを持っているケースもあります。
その結果、ものがあふれても処分が追い付かず、部屋が散らかってしまうのです。
片付けや掃除が苦手
散らかっている部屋の住人は片付け・掃除・整理整頓が苦手な方が8割です。常に片付いている部屋を維持するためには毎日こまめに片付けや掃除をしなければなりません。毎日が難しくても、1週間に1回程度はまとめて掃除する作業が必須です。
しかし、苦手意識を持っていれば片付けや掃除を後回しにしたくなって当然です。部屋は徐々に散らかっていくため、自分ではわかりにくいものです。
「これくらいならいいか」と後回しの連続が散らかった部屋を作ってしまう原因です。
散らかった部屋の方が落ち着くのはなぜ?
散らかった部屋は集中力が落ち、ストレスを感じるものですが、人によっては散らかっているほうが落ち着くと感じる方もいます。散らかった部屋が落ち着くと感じる方の特徴と心理状態は以下のとおりです。
- 分離不安で精神的に不安定な状態
- 買いだめで安心感を得ようとしている
- 落ち着くと思い込めば、片付けから逃げられるから
ここでは、散らかった部屋のほうが落ち着くと感じる方の特徴や精神状態をまとめました。
分離不安で精神的に不安定な状態
精神的に不安定な状態の方は、散らかった部屋の方が落ち着くと感じることがあります。愛着のあるものを失うことに対し、不安や恐怖を感じる分離不安と呼ばれる症状です。
- ・あったものがなくなると寂しくなる
- ・ソワソワして落ち着かなくなる
- ・突然不安に襲われる
など、掃除することでものがなくなることを受け入れられず、執着する傾向があります。分離不安は子どもだけでなく、大人にも現れる症状です。
初めての一人暮らしや転職で環境に大きな変化があったときは、自分を落ち着かせるために少しでも前の環境を守ろうとしていることも考えられます。
買い溜めで安心感を得ようとしている
大量のストック品に囲まれることで落ち着きを覚える方も散らかった部屋の方が落ち着くと言います。備蓄品があれば、自然災害など避けられない自体陥ったときにも、数日過ごせるという安心感があるからです。
しかし、備蓄品を持っておくことと、部屋が散らかっていることは別問題です。過剰な買い溜めは必要な生活スペースを圧迫して散らかってしまう原因になってしまいます。
適量を適切な場所に保管することが本当の安心感につながるので、大量のストック品を抱えているなら「量」「収納場所」の見直しが必要でしょう。
落ち着くと思い込めば、片付けから逃げられるから
そもそも片付けから逃げたい方は、散らかった部屋のほうが落ち着くと思い込もうとする傾向があります。
散らかっているほうが落ち着くのなら、掃除する必要性がなくなるからです。
とくに問題から逃げる癖がある人は、面倒だと感じることを先延ばしにしたいので、こういった意識に陥りやすくなります。
散らかった部屋を放置するのは危険
「精神面」「健康面」からみても散らかった部屋での生活は危険です。
具体的には下記のリスクが潜んでいます。
- ・睡眠の質が下がり、健康にも悪影響
- ・集中力が低下する
- ・気分が落ち込み、自己肯定感が下がる
散らかった部屋が与える実生活への影響も併せて解説していきます。
睡眠の質が下がり、健康にも悪影響
部屋が散らかっていると睡眠の質が下がり、健康にも悪影響を及ぼすリスクがあります。常に片付けなければという意識がストレスになり、汚部屋のままではリラックスすることができないからです。
ストレスは睡眠の質を低下させるので、深い睡眠ができなくなってしまいます。睡眠で重要なのは「質」と「時間」なので、どれだけ長時間寝ても疲れが取れないのです。
また、部屋が汚れていると、ハウスダストによるアレルギー症状や害虫による感染症が起こるリスクが高まる点にも注意が必要です。
健康面にも影響を与える可能性があることから、散らかった部屋を放置するのは危険といえます。
集中力が低下する
散らかった部屋は、集中力を低下させるものです。プリンストン大学の研究によれば、脳は本来整った状態を好み、無秩序を嫌う傾向があります。
たとえば、勉強中に漫画やスマホが視界に入ると、一瞬でも意識がそがれてしまいます。
散らかった部屋は視覚が必要以上に刺激されるため、脳に負担がかかり、集中力が続かないという状況を作り出します。
気分が落ち込み、自己肯定感が下がる
散らかった部屋にいると気分が落ち込み、自己肯定感が低下する傾向があります。「掃除をしないといけないのにできない」「誰にでもできることが自分にはできない」という思いが、不安やストレスをうみます。
その結果、散らかった部屋がネガティブな感情を引き出し、自己肯定感を下げてしまうため、気力を失うという悪循環に繋がるのです。
真面目な人ほど、ネガティブな志向に入ると抜け出しにくくなるため、散らかった部屋は早めに対処する必要があります。
ストレスがたまる散らかった部屋から脱出
ストレスがたまる散らかった部屋から脱出したいのなら、次のことを検討してみてください。
- ・ストレスが溜まった心を休ませる
- ・不要なものやゴミを捨てる
- ・収納スペースや分別スペースを確保する
- ・部屋をきれいにした自分へご褒美をあげる
これまで散らかった部屋からうまく抜け出せなかった方も順番にステップを踏めば、整った部屋での生活を送れるようになるでしょう。散らかった部屋から脱出する方法を詳しく解説します。
ストレスが溜まった心を休ませる
部屋が散らかっている方のなかには、掃除や片付けをする心の余裕がない方もいます。
そのため、ストレスが溜まっていると感じるのなら、片づけを始める前に、心を休ませる時間をとることも大切です。
心を休ませる時間とは、趣味に没頭したり、友達と外出したりして、好きなことを心のままにしてみる時間を取ることです。
「片付け」というタスクからいったん離れてみて心と時間にゆとりを作り出してあげましょう。
不要なものやゴミを捨てる
収納スペースや整理整頓の前に必ずやらなければならないのが、捨てることです。小さないらないものやゴミの積み重ねで出来上がったのが散らかった部屋だからです。普段利用する機会のない部屋の片隅には「いつか使うかも」ととっておいた不用なものが必ずあるはずです。
お金を出して購入した洋服や食器は捨てにくいので、まずはペットボトルやチラシ、賞味期限切れの食品など明らかなゴミから捨てていきましょう。ゴミがなくなってから洋服や雑貨類へと展開していきます。
捨てるときには1年以上手に取っていなかったら捨てるというようなマイルールを設けると進めやすくなります。
収納スペースや分別スペースを確保する
次に収納スペースや分別スペースを確保し、ものの定位置を決めていきます。
ものの定位置が決まることで、必要なときに必要なものをすぐに手に取れるため、探し物が見つからないストレスも軽減します。
キッチン用品など小さなスペースで日常的に使うものから、定位置を決めていくと効率的に進められます。
収納家具や収納グッズは最後に購入しましょう。最初に購入するとすき間を埋めるために残すという選択をしてしまうからです。
部屋をきれいにした自分へご褒美をあげる
部屋をきれいにしたら自分へのご褒美をあげるのもおすすめです。人は自分の欲求が満たされると、ドーパミンなどの神経伝達物質を多く放出し、幸福感を感じます。
そのため、定期的な掃除の習慣をつけたいのなら、自分へのご褒美を用意してやる気を維持する方法が有効です。
ご褒美は好きなケーキや友人と遊びに行くなど、手軽なものにするとご褒美制度を継続しやすくなります。
散らかった部屋のお片付けは七福神へお任せください
いろいろ試してみたけど、散らかった部屋の片付けが進まないという方は、専門業者に依頼するのもおすすめです。七福神なら片付けはもちろん、使わなくなった不用品の回収もまとめて依頼ができます。
専門業者なら効率よく、掃除ができるため、短時間でキレイな部屋を取り戻せます。ハウスダストや細菌感染などのリスクを軽減したいのなら、一緒にハウスクリーニングの依頼も可能です。
散らかった部屋の片づけで困っている方は、ぜひ経験豊富な掃除のプロが多く在籍する七福神への依頼をご検討ください。
散らかった部屋が与えるストレスまとめ
散らかった部屋ではものが見つかりにくく、やりたいことにもすぐに取り掛かれないのでストレスはたまる一方です。また、目から入ってくる膨大な情報量は脳にも負荷がかかり、慢性的なイライラ状態をつくる原因にもなっています。
ストレスのたまる部屋に住み続けると集中力の低下やアレルギー症状を引き起こすことにもなってしまいます。できるところから順番に片づけ始めてみましょう。自分一人で難しい時には片付け専門業者に協力してもらうという解決策もあります。