ゴミ屋敷となってしまった自分の部屋を見られたくない。
それは、家族や友人だけでなく、ゴミ屋敷の専門業者の人も対象となっているようです。
本来ならゴミ屋敷の専門業者は、ゴミ屋敷の片づけのプロとして頼りになる存在のはずですが、なぜ専門業者にも見られたくないと感じるのでしょうか?
また、専門業者にもゴミ屋敷を見られたくない時は、どのように対処したらいいかも解説していきます。
目次
ゴミ屋敷化する人が近年増えている
コロナ禍の状況が長引く中、ゴミ屋敷が急増したことを毎日新聞が報じていました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、外出を自粛し、飲食のデリバリーや通販の利用が以前よりも増えたことで、自宅が物で溢れるゴミ屋敷状態になってしまったという方からの相談が多数寄せられているそうです。
記事によると、横浜市港北区の不用品回収・清掃業会社には、コロナ前と比べ2倍以上の一般家庭からの清掃の依頼や問い合わせが来ているとのことです。
「お家時間」が増えたことによる思わぬ弊害は、こんなところにも押し寄せていることが分かります。
そもそもゴミ屋敷になる理由とは
なぜ自宅がゴミ屋敷になってしまうのでしょうか。
その背景には様々な理由が隠されているとは思いますが、よくある代表的なゴミ屋敷を作り出してしまう理由を5つ挙げていきます。
ゴミ屋敷になる理由① 忙しい
仕事に追われて疲れていて、ゴミ屋敷になりつつあっても掃除をする余力が残されていないといったパターンです。
平日は仕事から帰ると食事や入浴だけで寝てしまって部屋を片づける時間がなく、休日は休日で部屋やベッドでぼんやりと過ごしてしまって片づけができないといった方がかなり多いようです。
なかなか部屋の片づけができない状態の中、日々の生活で新しいゴミが発生し、更なる新しいゴミが増えていってしまうという良くないスパイラルに陥ってしまうことが予想されます。
ゴミ屋敷になる理由② 無駄なものを買ってしまう
ついつい衝動買いをしてしまって、ゴミ屋敷化しても買い物が増えていく・・・。
「かわいい」「使える」と思って買っても、いざ家に持ち帰ってみるとしまう場所が見つからず、机の上などに出しっぱなしになってしまったり、買ったものの結局使われることはなかったなんてパターンもあります。
衝動買いしやすい性格の人は、同じように他のアイテムも衝動買いをして余してしまうといったケースが多いです。そして、自宅が物に溢れ、自身で管理できない状況へと陥ってしまいます。
ゴミ屋敷になる理由③ 片づけ方が分からない
ゴミ屋敷を作ってしまう人は、計画を立てて何かを行うのが苦手な傾向にある人が多いです。
通常は、市町村のゴミの収集日に合わせて、家の中のゴミや不用品をまとめて処分していくものですが、ついうっかりゴミの収集日を逃してしまったなど、回収のサイクルに合わせられずゴミを溜め込んでしまう人も少なくありません。
また、住んでいる地域によっては、ゴミの分別がかなり細分化されているところもあり、自分が捨てたいものが何ゴミに該当するのか分からず、捨てたいけど捨てられないといった状態が続いているといったパターンもあります。
ゴミ屋敷になる理由④ ストレスが多い
ただでさえ仕事などの予定に追われ、心身のバランスを崩す方が多い中、それに加えてコロナ禍といった異例とも言える状況が続いて、望んでないけどゴミ屋敷になってしまうパターンです。
そういった過度なストレスがかかると、無気力状態に陥ってしまって身の回りの掃除をする余裕が失われていってしまいます。
ゴミが溜まっていっても片づけようという気にもなれず、どんどんとゴミが溜まっていってしまいます。明らかに衛生な環境でなはない中で生活を続けていたり、きちんとした食生活を摂らないなど、健康的な生活習慣を放棄することをセルフネグレクトと呼びます。
セルフネグレクトに自分が当てはまると感じたら、早めに医療機関を受診して治療を行い、健康な心身を取り戻すようにしていきましょう。
ゴミ屋敷になる理由⑤ もったいなくて捨てられない
特に高齢の方に多いのが、もう何年も使っていないようなものでも、「いつか使うかもしれないから取っておく」と考えていつの間にかゴミ屋敷になるパターンです。
明らかに壊れているようなものならまだしも、使い道がなくてもまだ使えるから捨てるにはもったいないと片づけられずにいる状態です。
それがもっと酷くなると、不用品置き場などから誰かが捨てたまだ使えそうな不用品を拾っては自宅に持ち帰り、溜め込んでしまう人までいます。それを繰り返すことで手がつけられないぐらいのゴミ屋敷と化してしまう人も珍しくありません。
なぜゴミ屋敷を見られたくないのか?
自宅がゴミ屋敷になってしまったらどうしたらいでしょうか。
自分で片づけるか、それが難しければ家族や友人、誰も頼れる人がいない場合は専門業者に片づけを依頼する方法がありますが、ゴミ屋敷を片づけ慣れている専門業者にも家の中を見られたくないという人もいます。
その心理はなぜ起きるのか見ていきましょう。
見られたくない理由① プライベートな場所を見られたくないため
ゴミ屋敷になってしまって、自宅の掃除をしてもらうということはプライベートな場所を他者に見られるということになります。
「片づけができないだらしない人と思われたくない」「近隣の住人に業者が来ているところを見られたくない」など、自分は片づけができない人間だと状況を深く理解している人が陥りやすいパターンです。
また、何層にも重なった部屋の散乱した荷物の中には、下着などの人に見られたくないものが隠れていることも考えられます。そういったプライベートな部分を見られるのを恐れて、専門業者ですら頼りたくないという状態になってしまうのです。
見られたくない理由② 男性を部屋にあげたくないため
ゴミ屋敷清掃の業者のスタッフは、男性が多いイメージがありませんか?
女性の場合、部屋に男性をあげたくないという理由で、専門業者を呼ぶのを拒むというパターンもあります。
中には、女性のスタッフを希望して派遣できるところもあるので、ネックとなっている理由が男性のスタッフというところであれば、依頼を検討している業者にお願いをすると問題解決できますよ。
ゴミ屋敷を放っておくのは危険
誰かに頼んだり、専門業者を呼ぶのもイヤ…。
そのうち片づけるから、とゴミ屋敷をそのまま放っておくのは危険です。
ゴミ屋敷の裏には様々なリスクが潜んでいます。
ゴミ屋敷の状態で放っておくと、どのような困った事態になるのかを5つ挙げていきます。
不衛生になる
ゴミ屋敷は健康に良くない影響を与えることがあります。
例えば、
- 食品のゴミ→害虫を呼ぶ、カビが発生する
- 段ボールゴミ→害虫が卵を産み付ける
- 衣類→カビが発生する、ダニが湧く
- 不用品→ホコリがかぶりハウスダストとなる
などです。
中でも気を付けたいのが害虫やカビですよね。
知らずにこれらが付着したものを口にしてしまうと、健康被害が起きる恐れもあります。
悪臭が発生する
ゴミ屋敷化していって、食品系のゴミが長く室内にある場合、次第に悪臭がしてきます。
住んでいるうちに麻痺して気にならなくなってくるという人もいますが、思っている以上にその悪臭は周囲へと立ち込めています。
酷いと、家の前を通っただけでも悪臭がするなんて事態になることもあるので気を付けたいところです。
近隣の人と揉める
ゴミ屋敷化して、室内だけが乱れている状態なら近隣の人に迷惑はかけないかもしれませんが、悪臭が外へと漏れていたり、家の外までゴミが溢れているような状況だと近隣の人からクレームが入ることが予想できます。
長く住みたいと思っている場所なら尚のこと、ご近所との友好的な関係を築いていくのが望ましいので、できたらご近所トラブルは避けるようにしていきましょう。
火災のリスクがある
ゴミ屋敷になってしまって部屋の中に物がたくさん溢れているような状況だと、何かの拍子で火がついてしまうとあっという間に燃え広がっていってしまいます。
物がたくさんあるということは、それだけ大火事になってしまうというリスクがある証なので、とても危険です。
また、中にはゴミ屋敷を狙って引火する放火魔もいます。
単純にゴミ屋敷は燃え広がりやすいからという理由で引火する場合と、ゴミ屋敷なら燃やしてもいいと考えるイタズラ目的で引火するという人までいます。
変にターゲットにされないよう片づけておいた方が安心です。
賃貸の場合退却時に費用が余分に発生する
長期に渡って部屋の中がゴミ屋敷の状態になると、ゴミが置かれていた部分が変色してしまうことがあります。特に、生ゴミとかが置かれていると、そこから液漏れなどして、フローリングや畳にシミを作ることもあります。
余りの汚れがひどいと立ち退く時に追加で修繕費用を払わなければならなくなるので気をつけましょう。
ゴミ屋敷を業者に見られたくない時の解決策は?
ゴミ屋敷を片づけなければならないとは分かっていても、それでも業者には見られたくない。
そんな時の解決策はどうしたらいいのでしょうか。
自分で少しずつ捨てるしかない
ゴミ屋敷は放置しておくと、悪臭がしたり火災のリスクがあったりととても危険です。なので、ゴミ屋敷は解消しなければいけません。
そんな中で、誰にも頼りたくないというのであれば、覚悟を決めて自分で少しずつゴミ屋敷を解消していくしかないでしょう。
できたら、ゴミの回収日に合わせて計画を立てて少しずつ部屋の中のゴミや不用品を捨てていくのがおすすめです。
ゴミ屋敷を見られたくなくても業者に依頼した方がいい理由
業者はゴミ屋敷に慣れている
業者にゴミ屋敷化して汚くなった部屋の中を見られたくない。
そう思って、専門業者に依頼をするのを躊躇する方もいますが、その心配は無用です。
専門業者は、ゴミ屋敷を数えきれないぐらい片づけをしてきているので、ゴミ屋敷を見たからといって変に思ったりすることはありません。もちろん、だらしないなどと思われることもないです。
変な風に見られたくない思われたくないという思いで避けるのであれば、その必要はないと言い切っていいでしょう。
ゴミ屋敷の専門業者なら1日で片づけが完了
ゴミ屋敷の片づけは、専門業者に任せてしまえば汚れ具合にもよりますが、1日程度で片づけを完了させることも可能です。
1人で片づけをするとなると、何日もかかるし、途中で気持ちが折れてしまうこともあるでしょう。そうやって何度も片づけることを諦めてきてしまったという方もいると思います。
その点、専門業者に任せれば、自身は何もしなくても、あっという間にゴミで散らかる前にキレイなお部屋に戻してくれます。
ただゴミを撤去するだけでなく、シミ抜き作業や消臭、消毒作業なども行ってくれる業者もあるので、業者を選ぶ際にどこまで清掃を行ってくれるか確認をしておくと安心です。
近隣にゴミ屋敷がバレたり揉めたりする方が大変
専門業者を呼びたくないと躊躇している間に、どんどんとゴミ屋敷の状況が悪化していくと、近隣に家がゴミ屋敷であることがバレてしまったり、近隣の住人からクレームが来てご近所トラブルに発展していってしまうこともあります。
専門業者に家の中を見られるのは1日程度だけで済む話ですが、近隣と揉めてしまったらその後も気まずくなることが予想されるので、業者を頼るよりも大変な事態となってしまいそうです。
ゴミ屋敷の清掃業者を選ぶときに気を付けたいこと
では、最後にゴミ屋敷の専門業者を依頼するときにどの業者に依頼をしたらいいのか。
業者を決める際に気を付けておきたいポイントを4つ挙げて解説していきます。
見積もりの内容を確認する
ゴミ屋敷の片づけを専門業者に依頼をする場合は、必ず見積もりをお願いしましょう。
また、概算金額だけ書かれている業者は避けたいところです。何にいくら費用が発生しているのか全て明確になっている業者を選ぶようにしてください。
中には、見積もりに載っていない項目を追加費用で徴収してくる悪徳な業者もいるので注意が必要です。
損害賠償保険に加入しているかどうか
ゴミ屋敷になって部屋が激しく汚れていると、片づけの作業をする時に、タンスなどの家具をずらすこともあります。
作業員はプロなのでよほど心配はいりませんが、ゴミ屋敷の清掃の際、家電や家具を動かすこともあるでしょう。
しかし、運ぶ際に誤って家具を壁などにぶつけて傷を作ってしまうこともないとは言い切れません。そういった時にトラブルにならないよう、損害賠償保険に加入している業者を選ぶと安心です。
清掃業者の評判を調べる
ゴミ屋敷の業者を選ぶ際に業者のホームページだけではイマイチ参考にならないこともあります。自社を悪く書く業者がいるわけないですよね。
本当に信頼できるか業者かどうかを確かめるには、口コミを調べてみるのも手です。
実際に利用した方の口コミを参考にして、利用するかどうかを判断してみましょう。
数社から見積もりをもらう
ゴミ屋敷の清掃だけでなく、何かを依頼する際は、必ず数社見積もりを取るようにしてください。一社だけでは、出された金額が妥当なのかどうかも判断できません。
数社、見積もりを出してもらうことによって、どの業者が信頼できるのか分かることもあるので、比較をする意味でも数社から見積もりを取るのがおすすめです。
見積もりがいくつかあると値段交渉する際の役にも立ちますよ。
誰にも見られたくないほどのゴミ屋敷なら業者を頼って早期解決がおすすめ
ゴミ屋敷を放置しておくのは危険です。
もし、あなたが「誰にも見られたくない」と思うほどの状況の部屋なら一刻も早く解決するのが望ましいと思います。
専門業者は、ゴミ屋敷に対するたくさんの専門知識を持っているので安心して任せても大丈夫です。「恥ずかしい」「みっともない」なんて感情を専門業者に対して抱く必要はありません。
スピーディーに問題解決に向けて動いてくれる協力者といった形になるので、遠慮せず積極的に頼っていきましょう。困ったことがあれば気軽に相談、問い合わせをしてみてください。