賃貸住宅の中には部屋の収納が少ない物件もあり、とくに一人暮らし向けの部屋はクローゼットや押し入れがないことは珍しくありません。
せっかく気に入って選んだ部屋でも、いざ引っ越してみると意外と収納スペースがないことに気づき、片付けにくくて頭を悩ませてしまうことがあります。
しかし、備え付けの収納がない部屋でも、工夫次第で収納を増やすことが可能です。収納を充実させれば片付けやすくなるだけでなく、毎日の暮らしがよりおしゃれで楽しいものになります。
今回は収納がない部屋の片付け方や、片づけを継続するコツなどを解説します。どれも実践しやすいアイデアなので、気軽に試してみましょう。
目次
収納がない部屋を片付け始める前にやること

部屋の片づけは行き当たりばったりで始めてしまうと、途中で挫折しやすくなります。
とくに収納がない部屋だと、片付けの最中に物の置き場がなくなってしまいがちです。
収納がない部屋を片付ける前に、以下のポイントを確認しておきましょう。
1.部屋の現状を確認する
収納がない部屋を片付ける前に、まずは現状をしっかり把握することが大切です。どこに何が置かれていて、どのエリアが特に散らかっているのかを確認しましょう。
このとき、部屋全体を写真に撮るのもおすすめです。客観的に見ることで、「何が多すぎるのか」「動線がどこで塞がれているのか」といった問題点が明確になります。
床に直置きしている物が多い、使っていない家具がスペースを占領しているなど、散らかりの原因を具体的に把握しておくことで、効率的に片付けを進められます。
2.持っている物の仕分けと処分
現状を把握したら、次は持っている物を「捨てる」「捨てない」「保留」の3つに仕分けていきましょう。収納がない部屋では、まず物の量を減らすことが片付けの第一歩です。
物の量が多い状態では、片づけをしたとしても、またすぐに部屋が散らかってしまいます。そのため、要らない物を判断し仕分けていきましょう。
判断の目安は、人それぞれですが、決められない場合は「1年以上使っていないかどうか」「その存在を忘れていたかどうか」を基準としてください。どちらかに当てはまる物は、思い切って手放しましょう。
収納が全くない部屋に収納スペースを作るアイデア

部屋の片づけというのは、収納スペースがないほど難しくなります。言い換えれば、収納がない部屋でも収納スペースを作ることができれば、片づけがしやすくなります。
以下に、収納が全くない部屋に収納スペースを作るアイデアをまとめました。
- まとめて収納できるエリアをつくる
- “すき間”を埋めるスリムな収納を取り入れる
- コンパクトな収納をたくさん取り入れる
- 収納できる家具を選ぶ
- 壁をフルに活用して収納にする
- 天井までの空間も有効活用する
- 家具のレイアウトを工夫する
- 隠さず見せる収納を取り入れる
それぞれ目を通していただき、ご自身のお部屋で取り入れられないか確認しましょう。
まとめて収納できるエリアをつくる
収納がまったくない部屋では、まず「収納エリア」を意識的につくることが重要です。たとえば、ワンルームの部屋で収納がなくても、ベッドの奥に空間を開けて、そこに棚を置けば立派な収納エリアとなります。
もちろんベッドの奥に限らず、場所はどこでも良いので、壁際や部屋の隅など、動線の邪魔にならない場所を「収納エリア」として決めましょう。そこに棚やボックスを置き「日用品」「衣類」などジャンルごとに分けて配置します。
このようにまとめて収納できるエリアを作って、一箇所に集めることで管理がしやすくなり、掃除の手間も減ります。
特に、床置きしていた物を縦方向にまとめるよう意識すると、空間を広く使えるようになります。
“すき間”を埋めるスリムな収納を取り入れる
収納がない部屋では、家具や家電の「すき間」を活用するのが効果的です。
冷蔵庫の横やベッドと壁の間、洗濯機の上など、わずか10cmほどの空間でも収納スペースに変えることができます。
スリムラックやすき間ワゴンを設置すれば、掃除道具やストック品、日用品などを効率よく整理できます。キャスター付きの物を選べば、出し入れや掃除も簡単です。
なお、色味を壁や家具に合わせると、狭い部屋でも圧迫感がなくすっきり見えます。「狭いから収納できない」と諦めずに、まずは小さなすき間から活用してみましょう。
コンパクトな収納をたくさん取り入れる
大きな収納家具を置けない部屋では、小さな収納を複数組み合わせるのがコツです。引き出し式のボックスやスタッキングできる収納ケースなど、軽くて移動しやすいアイテムを選ぶと使い勝手が良くなります。
同じサイズ・同じカラーで統一すると、見た目がすっきりまとまり、狭い空間でも圧迫感を感じにくくなります。さらに、ラベルを貼って中身を明確にしておけば、何がどこにあるか一目で分かり、片付けの習慣も定着しやすくなります。
収納できる家具を選ぶ
部屋に備え付けの収納がないなら、収納力が高い家具を選んで収納不足を解消しましょう。
狭い部屋では家具を置ける面積にも限りがあるため、買い足す家具を厳選する必要があります。収納力の低い家具をあれこれ買い足したり、背の高い家具で壁を埋め尽くしたりするのは、部屋を狭くする原因となるので避けるべきです。
収納家具を選ぶときは、どんな物をどのくらい収納するのか計画を立ててから購入することが大切です。最近は収納付きダイニングテーブルや収納付きソファなど、住宅事情に合わせてさまざまな家具が売られているのでチェックしてみましょう。
収納力を優先しつつ、部屋全体の配色バランスになじむような収納家具がおすすめです。
壁をフルに活用して収納にする
どんなに収納がない部屋でも壁は必ずあるので、壁を収納スペースとして活用するのもおすすめです。壁を背の高い家具で埋め尽くすと部屋が狭くなってしまいますが、突っ張り棒のウォールラックや有孔ボードを壁に用いればスリムな収納を作ることができます。
賃貸物件だから壁にくぎや金具を使えない場合でも、壁に穴を開けないで取り付けられるフックや壁に立てかけるだけで使える有孔ボードなら問題なく使用できます。
壁面収納に帽子やジーンズなどを無造作に配置するだけで、カフェやショップの雰囲気を出しながら収納することが可能です。シーズンに合わせた小物でディスプレイを楽しむことができ、季節感を出しながら部屋をすっきり片付けられます。
天井までの空間も有効活用する
床から天井までは2m以上の高さがあるため、天井までの空間を有効活用すると収納スペースを大幅に増やすことができます。突っ張り式のスチールラックを使って、上部空間を活用しましょう。一般的には「背の高い家具は部屋に圧迫感を出してしまう」と言われていますが、スチールラックはシンプルで目に付きにくいので悪目立ちしません。視線の集まらない場所を選んで配置すれば、頼もしい収納スペースとなるでしょう。
また、「天井まである背の高い家具は転倒が心配」という声もよく聞きますが、突っ張り式スチールラックは天井に突っ張り棒で固定するので倒れにくいのが強みです。もちろん、強い地震などでは物が落ちてくる可能性があるため、上のほうには重量物を避けて軽い衣類などを収納することをおすすめします。
家具のレイアウトを工夫する
収納が少ない部屋では、家具のレイアウトを工夫することで、収納が増えるだけでなく「空間の使い方」そのものが大きく変わります。限られたスペースでも、配置を最適化するだけで収納力が倍増したように感じることは珍しくありません。
たとえば、視線の上の空間(天井近く)や家具の下(床面)を活かすことで、見た目を損なわずに収納量を増やせます。具体的には、壁掛けラックや吊り棚を設置すれば、床に物を置く必要がなくなり、掃除のしやすさも向上します。
また、低い家具を中心に配置し、壁際に背の高い収納を置くことで、自然な奥行きが生まれ、部屋全体が広く見えます。
このように、レイアウトを工夫することは単なる配置替えではなく「空間の中に新しい収納を生み出す」可能性を生む行為でもあります。収納家具を増やす前に、まずはレイアウトを見直し、今までとは別の視点で収納が見つからないかチェックしてみましょう。
隠さず見せる収納を取り入れる
収納がない部屋を広く見せるために、逆転の発想で「あえて隠さず見せる収納にする」という方法もあります。シンプルなアイアンのハンガーラックは、その一例です。ヘビーユースの洋服をハンガーラックにかければ、ショップ風のインテリアになります。
物の種類によって隠す収納と見せる収納を使い分けるのも、センスのいい収納の秘訣です。生活感が出てしまいやすいトイレットペーパーや備蓄食料などを引き出しやカーテン付き収納ボックスの中に隠し、おしゃれな雑貨やアクセサリーをディスプレイ感覚でオープンラックに配置すると、メリハリが出ます。
「すべて見せる収納にする」というのは現実的ではないため、見栄えのする物に絞って見せるテクニックを活用しましょう。
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収納がない部屋を片付けるお役立ちグッズ

収納がない部屋を片付けるときの強い味方が、便利なグッズです。とくに人気で使い勝手のいいグッズを3つ紹介するので、チェックしてみてください。
上手に組み合わせてアレンジするのも楽しいですよ。
突っ張り棒・突っ張り棚
収納がない部屋でも簡単に収納スペースを増やせる突っ張り棒は、便利で使いやすいアイテムの代表格です。
種類も多く、自転車をつけられるほど重さに耐えられる物や、キッチンで使える物など用途に合わせて選べます。アイアンの無機質な物やおなじみのプラスチック素材、木目調の物など多種多様でカラーバリエーションも豊かです。
横向きに突っ張って使用する物だけでなく、縦向きに突っ張って使用するタイプや2×4材を使用して壁面収納を増やせる商品などもあります。ちょっとした空きスペースに、おしゃれで便利な収納をプラスしてみてはいかがですか。
収納ボックスやバスケット
こまごまとした日用品などを棚にそのまま置くと大雑把な印象になりがちですが、おしゃれな収納ボックスやバスケットに入れてから棚に飾ればおしゃれなインテリアになります。
爪切りやペン、メモ帳など、使用頻度が高い小さなアイテムの置き場に困っている場合は、見栄えのするバスケットなどに入れて取り出しやすい場所に配置すれば、必要な時に手早く使えて便利です。
収納ボックスやバスケットを重ねたり並べたりするのも、ショップのような垢ぬけた印象になるのでおすすめです。
キッチンワゴン
キッチンワゴンは、キッチンで使う調味料や食材などを保管するための背の低い収納家具です。キャスターがついている物が多く、好きな場所に動かせて調理のときだけ予備の調理台として活用するといった柔軟な使い方ができます。
サイズ感が手ごろで、価格もリーズナブルなので手軽に導入できるアイテムと言えるでしょう。狭い部屋との相性は抜群で、あと少しだけ収納スペースが欲しいというニーズにもぴったりです。
カラーボックス
カラーボックスは安価で手に入り、縦・横どちらにも使えるため、レイアウトの自由度が非常に高いのが特徴です。
縦置きにすれば棚収納として本や日用品を整理でき、横置きにすればテレビ台やローテーブル代わりにもなります。また、ボックスごとにカゴや引き出しを組み合わせれば、「見せる収納」と「隠す収納」を両立させることも可能です。
カラーボックスはサイズ展開が豊富で、組み合わせ次第でクローゼットの代用になるのも魅力の一つです。
収納がない部屋を片付けるポイント

収納がない部屋は、片付け方にもコツがあります。具体的には目に付きやすい場所から優先的に片付けたり、無計画な買い足しを防いだりすることが大切です。
生活していく中で、どうしても部屋は汚れていきます。効率的な片付けや物選びを徹底して、狭い部屋でも快適に暮らせるように工夫しましょう。
広い部分からきれいにする
収納のない狭い部屋を快適に片付けるには、広くて目に付きやすい部分から掃除しましょう。
視点の集まりやすい箇所に物がごちゃごちゃと置いてあると、圧迫感を感じやすくなります。裏を返せば、面積が大きくて目に付きやすい場所をきれいにしておくと、目の錯覚によって部屋の広さを演出できます。
テーブルは比較的背が低い家具であり、天板の面積が広くて視線が集まりやすい場所です。同時に、とりあえず物を置いて散らかしやすい場所でもあるため、テーブルの上は率先して片付けるようにしましょう。
目立つ場所が片付くと達成感が湧いてきて、他の場所も片付ける意欲が湧いてきます。
片付けはどこから始めればいいの?プロが解説する超効率的な順番
定期的に物を整理する
暮らしていると物は自然と増えていくので、定期的な断捨離が必要です。とくに収納がない部屋は、あっという間に物が溜まって片付けが苦痛になってしまいます。思い立ったときだけでなく、週に一度・月に一度など定期的に物を整理することで、狭い部屋でもスッキリきれいに保てます。
大がかりな断捨離をしようとすると面倒くさくて先延ばしにしたくなってしまいますが、普段から「何かのついでにひとつずつ片付ける」という習慣をつけましょう。また、使っていない物は積極的に処分する癖をつけておくことも大事です。物が少なければ、片付けがスムーズになります。
収納スペースに余裕を持つ
収納棚や引き出しの中などの収納スペースは、詰め込みすぎずに余白を持たせておくのも片付けのポイントです。最大量まで詰め込むと見た目にも窮屈ですし、物を探し出したり取り出したりするのが大変になります。
また、布や紙類など湿気に弱い物は、周囲に適度な隙間があったほうが空気が通ってカビが生えにくくなります。
収納スペースに入れる物の量は、目安として最大量の7割程度までに抑えて余裕を持たせましょう。
収納場所を決めてから買う
物を無闇に増やさず、何かを買い足そうと思ったらどこに収納するかを事前に決めましょう。収納がない部屋は保管スペースのゆとりが少ないので、よく吟味して買うべきか判断しなければなりません。
「どうしても買いたいけれど、想定した収納場所には入らなそうだ」という場合には、そのスペースに置いてある不用な物の処分も検討しましょう。
インターネットや雑誌には心を奪うステキな物があふれており、クリックひとつで簡単に購入できてしまいます。しかし、物を増やせば収納場所が圧迫され、物の管理が面倒になることを忘れてはいけません。部屋が狭い場合には、とくに管理の手間が増えます。
物自体の数が増えすぎないようにコントロールするのも、効率的な片付け方といえるでしょう。
片付けを継続するための習慣

片付けは「一度やって終わり」ではなく、日々の習慣化が何より大切です。
以下に片づけを継続するための習慣をまとめました。
- 使ったら元に戻す習慣
- 不用品を上手に処分する
- 汚部屋は人の手を借りてリセット
これらを習慣化して、きれいな部屋をキープしましょう。
使ったら元に戻す習慣
どんなに片付けても、使った物をそのまま放置してしまえば、すぐに元通りに散らかってしまいます。片付けを継続するコツは「使ったら元の場所に戻す」を徹底することです。
ポイントは「収納のハードルを下げる」ことです。たとえば、引き出しに入れるのが面倒なら、カゴやボックスに「入れるだけ」の収納に変えるだけでも続けやすくなります。また、よく使う物ほど取り出しやすい位置に置くことで、自然と片付けが習慣化します。
「出したら戻す」を1日の中で小さく意識するだけで、部屋は散らかりにくくなり、リセットにかかる時間も短くなるでしょう。
不用品を上手に処分する
不要な物をため込まないことも、片づけを継続するうえで重要です。どんなに収納を工夫しても、持ち物が増え続ければ部屋はすぐに圧迫されてしまいます。
定期的にクローゼットや棚を見直し「最近使っていない物」「存在を忘れていた物」をチェックしましょう。
処分といっても、捨てるだけが方法ではありません。フリマアプリで販売する、リサイクルショップに持ち込むなど、手放し方を工夫すれば心理的な負担も軽くなります。
「もったいない」と思う物も、誰かの役に立つ形で手放せば、前向きに片付けを続けられるでしょう。
汚部屋は人の手を借りてリセット
どうしようもないほど散らかってしまった部屋は、無理に一人で片付けようとせず、思い切ってプロの手を借りるのも一つの方法です。長年ため込んだ荷物やゴミが多い場合、自力では処分や仕分けが追いつかず、途中で挫折してしまうケースも少なくありません。
不用品回収や片付け代行業者を利用すれば、短時間で一気に部屋をリセットできます。「汚部屋をゼロから再スタートする」という気持ちで、きれいになった空間を維持する習慣を身につければ、再び散らかることも防ぐことにつながるでしょう。
片付けも不用品回収も七福神にお任せください

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まとめ

収納のない部屋でも、コツを押さえれば誰でも片付け上手になれます。
配色や目線による錯覚を上手に使いながら、収納力の高い家具を選んだりデッドスペースを活用したりして効率よく片付けていきましょう。あまり使わない物品は、レンタルで間に合わせるのもおすすめです。
突っ張り棒や突っ張り棚、キッチンワゴンなどを活用して部屋の収納力を高めていきましょう。片付けるときは面積の広い場所から取り掛かり、家の中の物は定期的に断捨離することが大切です。収納が少ない家では、無計画に物を買い足すとあっという間にパンクしてしまうので注意しましょう。
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