北海道ニセコ町のゴミ屋敷に対する条例(ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例)の内容とは

北海道ニセコ町にもゴミ屋敷に関する条例が用意されています。
ニセコ町に限らず、ゴミ屋敷条例は様々な地域にて用意されていますが、それぞれ自治体によって微妙に異なるものです。
ニセコ町では「ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例」がゴミ屋敷条例と考えることができますが、こちらの条例がどのような条例なのか、見てみましょう。

北海道ニセコ町のゴミ屋敷に対する条例(ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例)の内容とは

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例

北海道ニセコ町では、2001年にニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例が制定されました。
こちらがいわゆるゴミ屋敷に関する条例だと考えることができるのですが、名称からも分かるように、決してゴミ屋敷問題解決のためだけの条例ではなく、ニセコ町の廃棄物に関する条例となっています。
そこで、ゴミ屋敷に関するであろう条文をいくつか抜き出してみました。

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例・第1章総則第1条

条例の冒頭にて「廃棄物を適正に処理し」、「町民の健康で快適な生活を確保することを目的とする」と定義されています。
つまり、ゴミ屋敷にまで発展させてしまうことは、こちらに違反していることになります。

ニセコ町の町民は、この第1章総則第1条に基づき、廃棄物を適正に処理し、快適な生活を確保する責務があります。

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例第3条

こちらでは町民の責務が定められています。
町民は廃棄物をなるべく自ら処分し、廃棄物の減量に務めなければならない点、廃棄物を分別し、廃棄物の減量や適正処理に関して町の仕事に協力する旨が定められています。

つまり、廃棄物を処分することなく溜め込み、ゴミ屋敷化させてしまうことは、第3条に違反すると考えることができます。

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例第7条

こちらでは町民が廃棄物を減量するよう意識すべきと定められています。
町民の自主的な活動に参加・協力することで廃棄物の減量に努めなければならないとあります。
堆積物が蓄積されていく一方の状況は、第7条に違反していると考えることができます。

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例第16条

ニセコ町民は、廃棄物は適正に分別し、排出することを定めています。
家庭系廃棄物を排出する場合、街が定める排出方法を遵守するよう記載されています。
こちらは廃棄物を処分するための方法の条例ですが、「適正に」との文言があるので、ゴミ屋敷化してしまった場合、この条文に抵触する恐れがあります。

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例第31章

第5章は生活環境の清潔保持が明文化されている項目です。
町民は自宅やその周辺の清潔を保ち、環境美化に努めることが明文化されています。
ゴミ屋敷化は、明らかにこの条文に違反していると考えられます。

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例33条

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例の31条、32条に違反し、生活環境を害していると認められた者に対し、町長が期限を定めて改善するよう勧告できると明文化されています。
つまり、ゴミ屋敷の住居人に対し、町長が改善を勧告する根拠となっている条例です。
ゴミ屋敷に対し、町長が勧告を行うことは、決して町長の職権乱用ではない根拠となる条文です。

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例第34条

廃棄物の減量や適正処理に関し、必要な報告を求めたり、指示を出すことが可能と記載されています。
ゴミ屋敷だけを指したものではありませんが、文言からゴミ屋敷も含まれると考えられます。
ゴミ屋敷居住者に対し、適正な処理を行うよう指示を出す根拠となっている条文です。

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例35条

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例の施行のために、職員の派遣、さらには検査を行えると定めています。
ゴミ屋敷に対しての調査・検査を行うための根拠となる条例と考えてよいでしょう。

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例の問題点

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例の問題点

上記にて紹介したように、ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例はゴミ屋敷に対し、指導や勧告、調査を行える根拠となっています。
しかし、ゴミ屋敷に特化した条例ではありませんので、他の自治体の、いわゆるゴミ屋敷条例と比較すると、少々心許ない部分がいくつかあります。

いわゆる代執行が明文化されていない

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例では、あくまでも町長の勧告までしか記載されていません。
つまり、ゴミ屋敷の住居人が勧告に応じなかった場合の「その先」が条例化されていません。

いわゆるゴミ屋敷条例の場合、勧告に従わない場合には行政代執行を可能にすると条文にて制定されています。
しかしニセコ町の条例だけを見れば、行政代執行に関しての記載がありません。
勧告で解決できると考えられた条例となっていますので、勧告に従わない場合の対処法がありません。

住民の意思次第な面がある

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例は勧告に従うことを前提としていますので、住民の意思次第です。
もしも、勧告に従わず、改善する意思が見られないゴミ屋敷居住者がいたとしても、ニセコ町の町長が行えるのは勧告までです。

支援策が盛り込まれていない

ゴミ屋敷問題は、ただ単にゴミ屋敷からゴミを撤去するだけでは解決には至りません。
なぜゴミ屋敷となってしまったのか、その原因の追究・解明に基づいた支援策こそ、ゴミ屋敷化の再発防止に繋がります。

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例には再発防止策は用意されていません。
仮に勧告でゴミ屋敷を改善できたとしても、再びゴミ屋敷化するリスクがあります。

ゴミ屋敷は再発事例がある

実際、他のエリアでは行政代執行によってゴミ屋敷を改善したものの、再度ゴミ屋敷化してしまったケースもああり、再発防止のための支援策も重要視されています。
しかし、ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例には、残念ながら支援策は見当たりません。

ニセコ町でゴミ屋敷問題は顕在化していない

ニセコ町でゴミ屋敷問題は顕在化していない

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例は、いわゆるゴミ屋敷条例と比較すると、問題解決が可能なのか、少々不明瞭な点があるのは事実です。
しかし、ニセコ町ではゴミ屋敷問題は2021年11月現在、顕在化されていません。
つまりニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例でも十分に対応できていると考えられます。

条例は改正が難しくない

ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例ではゴミ屋敷への行政代執行、あるいは再発防止のための支援策がありません。
しかし、ニセコ町に限らず、条例は必要に応じて改正が可能です。
今後、ニセコ町で条例で対応できないゴミ屋敷問題が生じた際には、条例を改正し、問題解決を図れば良いだけです。

ニセコ町ではゴミ屋敷がさほど問題ではないことが伺える

ニセコ町ではゴミ屋敷がさほど問題ではないことが伺える

北海道ニセコ町廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例を見れば、ニセコ町ではゴミ屋敷がさほど問題になっていないことが伺えます。
既にゴミ屋敷が大問題になっているのであれば、条例改正が行われていることでしょう。

人口およそ5,000人の長閑な町、ニセコ町で今後ゴミ屋敷問題が勃発するのか、その際条例は改正されるのかなどはニセコ町の住人、あるいは周辺住人にとっては要チェックです。

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