忙しい毎日や、ストレスによる買い物依存で、気づけば自宅を汚部屋にしてしまう人が後を断ちません。
最近の住宅は収納場所が少なく、物を整理しにくい環境にあることも影響しています。
その一方で、必要最低限の物しか持たないミニマリストも増えています。
ミニマリストだからといって、最初から多くのものを持たずに生活してきた人ばかりではありません。
むしろ、元は汚部屋やゴミ屋敷の住人であったという人も少なくありません。
ミニマリストなら持ち物が少ないので、部屋も汚れにくくなります。
汚部屋の住人も卒業できること、請け合いです。
元汚部屋やゴミ屋敷の住人で、今はミニマリストになっている人たちは、どうやって汚部屋を解消し、ミニマリストになったのでしょうか。
今日は汚部屋の住人を卒業し、ミニマリストになって、汚部屋暮らしに別れを告げる方法を紹介します。
目次
なぜ汚部屋の住人からミニマリストになれるのか
汚部屋とは、汚れた部屋。
ミニマリストとは、「最小限」を意味するという意味の「minimum(ミニマム)」を語源にも持ち、生活に必要な最小限の物だけで暮らしている人を指します。
元は汚部屋の住人だったという経歴を持つ現ミニマリストは大勢います。
決して特別な才能が合ったからミニマリストに転身できたわけではありません。
では、なぜ汚部屋の住人からミニマリストという180度の華麗な転身を遂げたのでしょうか。
それは、汚部屋の住人とミニマリスト、いずれも必要最低限の持ち物で生活しているという点です。
汚部屋の住人の場合、部屋をたくさんの物やゴミが占拠しているものの、使用する物やスペースはごくわずかです。
むしろ使用しない物やゴミに占領された残りのわずかなスペースを上手に活用して、自分なりの快適な生活を営んでいると言えるでしょう。
一方のミニマリストも、最小限の限られた物しか持ちません。
収納場所が少なくても十分足りてしまいます。
今使う物だけを所有し、それらを工夫しながら活用して生活しているのです。
このように汚部屋の住人とミニマリストの暮らしぶりには大きな共通項があるのです。
だからこそ、方向性だけ整えば、汚部屋の住人に別れを告げて、整然とした部屋に暮らすミニマリストになることも可能と言えます。
ミニマリストになって汚部屋から脱出するメリット4選
汚部屋の住人をやめてミニマリストになるメリットとはなんでしょうか。
そのメリットは計り知れません。
中でも顕著な4つのメリットを、ここでは紹介します。
ミニマリストになって脱汚部屋するメリット1:ストレスから解放される
汚部屋であることは膨大なストレスを住人に及ぼしていることは、さまざまな研究論文からも明らかです。
一例を挙げると、2011年にアメリカのプリンストン大学で行われた研究によれば、乱雑な環境は人間の認知能力と集中力を著しく低下させることが分かっています。
(参考URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21228167/)
常に乱雑に散らかった汚部屋のような状態に置かれると、ストレスホルモンであるコルチゾールが大量に分泌されることも分かっています。
この結果情緒不安定に陥り、過食に走ったり、免疫力が低下して病気になりやすくなったり、快眠の大きな妨げになることも分かっています。
ミニマリストになって脱汚部屋するメリット2:室内での探し物が不要に
何かを使いたいと思うたびに、収納を捜索し、物をかき分けゴミをかき分け大捜索が始まる。
汚部屋では日常的に繰り広げられる光景でしょう。
持っていたはずだが見つけられないので再購入する。
こうしてますます物が増えていきます。
不要な物を買い直すためにかける経費は、無駄遣いでしかありません。
こうして汚部屋では、物の捜索が行われる度に新しい物が増え、お金は減っていくスパイラルに陥ります。
一方のミニマリストは、持ち物の質にもこだわるので、高品質な物を長く大切に使っている人が少なくありません。
少数精鋭の物達の状態も在処も常に把握しているので、物を探すこと自体がミニマリストとは無縁です。
使い慣れた良質な道具を丁寧に使うミニマリストは、高品質な品々を優雅に使いこなします。
ミニマリストになって脱汚部屋するメリット3:人間関係が豊かになる
いつも物が取り散らかって足の踏み場もない汚部屋に住んでいたら、人を家に招きたいとは思えないでしょう。
親しい友人だけでなく、交際相手なら尚更、片付けもできない自宅の様子など見せたくはありません。
しかし関係が深まるほど、自宅に頑なに招き入れないことが心の溝になり、疎遠になる一因になる恐れもあるでしょう。
こんな時もミニマリストなら、いつでも清潔に整頓された室内ですから、気兼ねなく客人を招き入れることができます。
相手にも気を遣わせることがないので、気の置けない会話も弾むでしょう。
汚部屋は人間関係の豊かさをも破壊し、人との繋がりをミニマルにしてしまうほどの威力があるのです。
ミニマリストになって脱汚部屋するメリット4:お金が貯まる
汚部屋になる原因の一つに、買い物依存症に陥っていることがよくあります。
物を買うことが目的になっており、買ったものの特段の用途もないので、辺り構わず放置した結果が汚部屋です。
自分が何を持っていて何を持っていないのかが把握できていないために、何度も同じ物を買い直してしまうケースもあります。
一つ一つは安価であっても、積もり積もれば大きな金額になります。
ゴミのように扱われ、日の目も見ない品々にお金をかけるのは、浪費以外の何者でもありません。
この点でもミニマリストは違います。
ミニマリストは、自分が納得した物にしかお金を払いません。
1回しか着ない1,000円のTシャツと、10年かけてケアしながら大切に着続ける1万円の服のどちらか高いのか、どちらがお得なのかを、よく知っています。
ミニマリストは、高価で上質な物を持ちながらお金にゆとりがあります。
汚部屋の住人は、使いもしない物にお金を交換してしまうので、お金が手元に残りません。
今すぐできる!ミニマリストになって汚部屋から脱出する方法3選
ミニマリストになって汚部屋の住人を脱することには、メンタルバランスを整え、健康を取り戻し、金銭的自由も手に入れることに繋がります。
では、ミニマリストになるためには具体的にはどうしたら良いのでしょうか。
汚部屋の住人がミニマリストになるために、今すぐできる3つの方法を紹介します。
今すぐできる!脱汚部屋の具体策1:ゴミを根こそぎ室内から出す
用意するものは大きなゴミ袋だけです。
そして明らかにゴミと分かる物を全て、漏れなくゴミ袋に放り込みましょう。
空のペットボトルやカップラーメンの容器、コンビニ弁当の殻など。
こういった誰の目にも明らかなゴミ一切が室内に無造作に置かれていることの無いように、全てのゴミを室内から撤去します。
今すぐできる!脱汚部屋の具体策2:一年以上使っていない物を手放す
ゴミを捨てたら、次は今の自分にとって必要なものとそうではない物の仕分けをします。
収納の奥にもたくさん眠っている、使う当てのないものももちろんこの対象です。
仕分ける基準は2つあります。
- 今使っているか否か
- 1年以内に使用する可能性があるか
汚部屋の住人には、もったいない意識が高く、いつか使うかもしれないという考えで物を溜め込むに至っている人もいます。
しかし今後の出番が見込めないなら、それは自分にとって必要な物とは言えません。
不要でも捨てるに忍びないまだ使える物なら、段ボールなどに分類し、リサイクル品として引き取り先を探すのも一つの手です。
これなら、誰かの役に立つので悔いなく手放せるでしょう。
今すぐできる!脱汚部屋の具体策3:1つ買ったら1つ手放すをルールにする
汚部屋状態にもう2度とリバウンドしないために、新しい物を一つ買ったら古い物を一つ手放す、というルールを決めて、徹底的に守りましょう。
断捨離して汚部屋を解消しても、次から次に新しい物を買い込めば、あっという間に汚部屋に逆戻りです。
ミニマリストには、物を持たない、増やさないことを旨としています。
汚部屋を脱するためにも、物の数を増やさないことが重要です。
一つ買って物を増やしたら、一つ捨てて物の数を調整する。このルールを徹底すると、まだ使える物で捨てるに忍びないから、新しい物を買うのは今回は控えよう、と思えることも増えるでしょう。
新しい物を増やさないことは、汚部屋防止に役立つとともに、自然と節約してお金が貯まるサイクルにも繋がります。
脱汚部屋・ミニマリスト化は最初の一歩が大事
汚部屋は自分の心がけ次第で解消できそうだ。もしかしたら憧れのミニマリストになるのも夢ではないかもしれない。
そんな気持ちになってきたいまこのタイミングで、早速第一歩を踏み出しましょう。
汚部屋クラスの汚染状況の部屋になると、軽い掃除程度ではとても片付きません。
数時間、状況によっては数日要することもあります。
そんな作業に割くほど時間に余裕がない。
言い訳をして脱汚部屋に向けた歩みを先延ばしすれば、これから先もずっと汚部屋のままです。
ミニマリストは夢のまた夢に終わるでしょう。
まずは自分の周囲の半径1メートルのゴミを捨ててみることから始めませんか。
ゴミがない気持ちのいい状態を体感すれば、この気持ちのいい状態を維持したいと思い、ゴミを増やさない行動が自然にとれるようになります。
ゴミのない状態は気持ちがいい。
この快適だという経験に一つ一つが、汚部屋解消に向けて動き出す原動力です。
時間をかけて汚部屋になりました。
汚部屋を脱し、ミニマリストな状態を維持するにも時間がかかります。
忙しい日々の中でストレスが溜まり、リバウンドすることもあるでしょう。
しかし、ミニマリスト化された快適な部屋を知っていれば、汚部屋を解消する気持ちは自然に湧いてきます。
無理は続きません。
焦らず無理のないペースで、一歩ずつ汚部屋から脱していきましょう。
まとめ
汚部屋になってしまう原因は、収納場所が少ない最近の住宅事情や、忙しさ、ストレスといった外的要因が大きなウェイトを占めます。
あなたが片付けられない人というわけではないのです。
しかしそんな厳しい環境に負けず、衛生的で整頓された住環境を取り戻したいと強く思い、少しづつでも歩みを進めれば、汚部屋の住人を脱してミニマリストになるのも夢ではありません。
実際、汚部屋の住人からミニマリストになっている人が多くいます。
この記事をきっかけに、まずは手の届く所のゴミを捨てることから、脱汚部屋、そしてミニマリスト化を始めてみませんか。