快適な睡眠に欠かせないマットレスですが、使い続けるとコイルやスプリングが劣化し、寝心地が悪くなってきます。
どんなに高品質なマットレスでも、いつか必ず寿命はくるものです。
不要になったマットレスは、サイズが大きいぶん置き場所にも困りますし、処分しようにも捨てる方法が分かりにくいのではないでしょうか。
使わなくなったとたんに、処分するのに厄介なものへと成り代わってしまいます。
今回は、要らなくなったマットレスの処分方法について、処分費用や、お金・手間をかけない捨て方など詳しく紹介します。
目次
種類によって適切な捨て方がある
マットレスは、ものによって材質やコイルの種類、形状が異なります。
金属が使われているスプリングマットレスと、ポリエチレンが主なマットレスでは、材質や種類が別物です。
そのため、『マットレスはこう処分する』という、決まった捨て方がありません。
自治体によってゴミの出し方にも違いがありますので、地域のルールに沿って正しく処分する必要があります。
〈マットレスの主な種類〉
- ボンネルコイルマットレス
- ポケットコイルマットレス
- 特殊コイルマットレス(高密度連続スプリング)
- ウレタンマットレス
- 低反発マットレス
- ゲルマットレス(ウレタン・ポリエチレンなど)
- ファイバーマットレス
- ウォーターベッド
まずは、不要になったマットレスがどんな材質で作られているのか、確認しましょう。
また、マットレスの大きさによって処分費用が異なる場合もあるでしょう。
事前に処分料金を把握しておくためにも、サイズを量っておくと安心です。
マットレスの処分方法は5つ
それではさっそく、マットレスの処分方法を見ていきましょう。
主な処分方法は、次の5つです。
- 粗大ゴミに出す
- 解体して一般ゴミに出す
- 買取業者に買い取ってもらう
- 新品購入時に引き取ってもらう
- 不用品回収業者に回収してもらう
ここでは、それぞれの方法について、細かく解説していきます。
粗大ゴミに出す
マットレスの処分方法として、最もベーシックなのが、粗大ゴミに出す方法です。
粗大ゴミに出す場合、基本的にはマットレスそのままの状態で回収してもらえます。
事前に申し込みが必要ですが、手続きは簡単なので、それほど手間ではありません。
自治体によって異なりますが、粗大ゴミに出すおおまかな手順は以下のとおりです。
- 自治体の「粗大ゴミ受付センター」に申し込みをする
- 処分費用、回収日、受付番号を教えてもらう
- 粗大ゴミのリサイクル処理券を購入し、マットレスに貼る
- 指定の日時に、自宅や敷地前にマットレスを出しておく
お住まいの自治体の粗大ゴミ受付センターに、電話やメールで申し込みを行い、指示に沿って処分を行いましょう。
マットレスを粗大ゴミとして処分する際の費用も、自治体によって異なりますが、1,000円~2,000円が相場です。
処分費用はそれほど高くありませんが、粗大ゴミの処分はいくつか注意点もあります。
粗大ゴミの場合、処分料金は品目ごとにかかります。
そのため、ベッドフレームも同時に処分する場合は、別途料金が必要です。
また、粗大ゴミの回収は、基本的に指定された場所のみです。
自宅前や集合住宅の敷地入口、ゴミ置き場を指定される場合が多いのですが、回収場所までは自力で運び出さなければなりません。
粗大ゴミの回収スタッフは、自宅からの搬出作業のサポートは行いません。
そのため、粗大ゴミで処分する場合は、マットレスを自力で運び出せることが前提です。
マットレスは重たくサイズも大きいため、自己搬出できるかどうか考えてから申し込みを行いましょう。
解体して一般ゴミに出す
粗大ゴミでの処分は、それほど高くないとはいえ、数千円のお金が必要です。
「マットレスを無料で処分したい」
そうお考えの方は、解体して一般ゴミに出すのもひとつの方法です。
各自治体では、マットレスの大きさによって、粗大ゴミになるかが決められています。
例えば東京23区では、「一辺の長さが30cm以上」のものが粗大ゴミになる決まりです。
これを逆手にとると、30cm以下のものは、家庭ごみとして処分できます。
つまり、マットレスを解体して、ひとつひとつのパーツの大きさを一辺30cm未満にすれば、一般ゴミに出すことが可能です。
家庭ごみは、処分費用は0円で必要な出費はゴミ袋代くらいです。
自分でマットレスを解体し、家庭ごみに出せるサイズまで小さくできれば、処分費用を浮かせることができます。
小さくなったマットレスなら、自宅からの搬出がラクになるメリットもあります。
しかし、巨大なマットレスの解体作業は、そう簡単ではありません。
とくにスプリングマットレスの場合は、かなり厄介といえるでしょう。
作業に慣れているプロが行っても時間がかかるほど大変なうえに、金属を切るための工具も必要で、危険も伴います。
そのため、スプリングのあるマットレスの場合、お金がかかっても別の方法で処分することを推奨します。
買取業者に買い取ってもらう
マットレスは、リサイクルショップなどの買取業者に買い取ってもらうことも可能です。
リサイクルショップによっては、出張買取サービスを実施している店舗もあるため、まずは一度問い合わせてみましょう。
ただし、実際のところ、マットレスの買取はハードルが高く、査定してもらっても買取に至らないケースが多いです。
衛生面の観点から、家具などに比べて、買い取ってもらえるかどうかの基準は厳しくなっています。
汚れやシミの付いたもの、スプリングがへたっているものなどは、まず買い取ってもらえません。
新品同様か、ブランドもののマットレスでないと、買い取りが難しいのが実情です。
見積もりや査定は無料で行っている買取業者がほとんどですので、次の条件に合うマットレスを手放す際は、一度出張買取をお願いしましょう。
- 新品未使用品
- 状態が良好
- 有名ブランド品
- 高機能
出張査定の場合、買取が成立すると、スタッフがマットレスを回収してくれます。
これなら、マットレスを運ぶ手間もかからず、お金ももらえて一石二鳥です。
ただし、繰り返しになりますが、中古のマットレスは買い手がつきづらいため、売れたとしても雀の涙程度の買取額しか見込めません。
リサイクルショップを利用する際は、「処分料金が浮けば」程度の気持ちで臨みましょう。
新品購入時に引き取ってもらう
新しいマットレスを購入するのなら、古いマットレスを引き取ってもらうのも一つです。
家具店によっては、商品購入と引き換えに、同種の品を引き取ってもらえます。
ニトリや無印良品では、購入したマットレスの配送時に、古いマットレスの回収サービスを実施しています。
新しいマットレスと古いマットレスを入れ替えられるので、処分する手間も、自分でマットレスを運ぶ手間もかからず効率的です。
古いマットレスの置き場所に困ることもありません。
ただし、マットレスの回収サービスは、処分費用が別途かかる場合もあります。
ニトリや無印良品の場合、引き取り費用が3,000円必要です。
しかし、普段は有料でも、時期によっては引っ越しキャンペーンなどを実施していて、無料で引き取ってもらえるケースもあります。
事前に複数の家具店に問い合わせて、引き取りサービスがあるか、ある場合はいくらで引き取ってもらえるかを確認しておくといいでしょう。
不用品回収業者に回収してもらう
最後の処分方法は、不用品回収業者に依頼する方法です。
不用品回収業者のメリットは、自宅の搬出から回収まで、すべての作業を回収スタッフに行ってもらえることです。
重たいマットレスも、サイズが大きなマットレスも、労力をかけずに処分できます。
このことから、不用品回収業者は、「お金はかかっても良いから、とにかく手間なく処分したい」という方に向いています。
クイーンサイズなどの大きなマットレスや、集合住宅にお住まいの方は、処分にかかる時間と手間を考えると、不用品回収業者へ依頼した方が効率的かもしれません。
一人暮らしの女性や高齢の方など、マットレスを外に運び出せないという人でも、安心して処分可能です。
断捨離中の方も不用品回収業者が便利
不用品回収業者を利用するメリットは、手間がかからないことだけではありません。
どんな品目の不用品でもまとめて回収してもらえるため、他に手放したいものがある人は、要らないものを一気に処分できる利点があります。
処分方法が面倒な家電や、マットレスのような大型家具、衣類などの家庭ゴミもまとめて回収してもらえるのは助かります。
断捨離や引っ越しなど、不用品がたくさん出るタイミングで利用するのもおすすめです。
このように、メリットが多い不用品回収業者ですが、唯一の欠点といえば「粗大ごみで出すよりも費用が高い」ということです。
回収にかかる料金は、数万円単位でかかることが多いです。
回収料金は業者によって異なりますので、複数の業者に問い合わせて、無料の見積もりをとってみましょう。
まとめ
マットレスの処分方法と、それぞれのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
マットレスの処分方法 | メリット・デメリット |
---|---|
粗大ゴミに出す | 処分費用は安いが、指定の場所まで運び出さなければならない |
解体して一般ゴミに出す | 処分費用はかからないが、解体の手間がかかる |
買取業者に買い取ってもらう | 処分費用は浮くが、新品同様でないと買い取ってもらえない |
新品購入時に引き取ってもらう | 運び出す手間はかからないが、家具店によっては引き取り料金がかかる |
不用品回収業者に回収してもらう | 運び出す手間がかからないが、処分費用がやや高額 |
マットレスの処分を考えている方は、各方法のメリット・デメリットを考慮したうえで、自分に合った処分方法を選びましょう。